東北復興支援カップ麺「大船渡秋刀魚だし黒船 さんまだし香る醤油ラーメン」美味しくたべて東北の食を応援!!

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明星食品

どうも、taka :aです。

本日の一杯は、2020年2月24日(月)新発売のカップ麺、明星食品「大船渡秋刀魚(さんま)だし黒船 さんまだし香る醤油ラーメン」の実食レビューです。

岩手県大船渡市の人気店「大船渡 秋刀魚だし黒船」の味わいをカップラーメンで再現!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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大船渡秋刀魚だし黒船 さんまだし香る醤油ラーメン

大船渡 秋刀魚だし黒船(くろふね)とは、岩手のラーメン好きなら知らない者はいないといっても過言ではない有名店で、創業は2002年。同店の看板メニュー「秋刀魚だしラーメン」は、よく誤解されがちな横浜のサンマーメン(中華風あんかけ醤油ラーメン)ではなく、文字通り “さんま節” から出汁を取っているのが最大の特徴で、いまや大船渡を代表するラーメンになりました。

太平洋沿岸地域に所在する大船渡

今回の新商品「明星 大船渡秋刀魚だし黒船 さんまだし香る醤油ラーメン」は、2011年9月19日に発売された東北ご当地カップ麺「明星の仙台辛味噌ラーメン」を皮切りに、明星食品が毎年企画している “東北復興支援” の一環。今回のカップラーメンを購入すると、売り上げの一部が大船渡市の「ふるさと大船渡応援寄附」に寄付される流れとなっています。

2011年9月の発売以降、東北復興支援商品は年に1度かならず発売されていて、今回の「明星 大船渡秋刀魚だし黒船 さんまだし香る醤油ラーメン」でシリーズ第10弾。実は過去に発売された東北復興支援商品の中でも人気を博した第3弾(2013年2月11日発売)と同じテーマで、再現元のモデルも「さんまだし香る醤油ラーメン」という商品名も同じもの。

“小麦香る自家製麺、奥深き味秋刀魚だし、魂こがして一麺一魂” がキャッチフレーズの「黒船」店主・岩瀬龍三さんは、もともと岩手の出身ではなく、兵庫県明石市の出身。大船渡市は2010年から「大船渡さんまら〜めん」(大船渡産のサンマを使い、大船渡の宣伝を行う)を提唱しているのですが、その元祖が「黒船」の「秋刀魚だしらーめん」です。

岩瀬龍三店主

大船渡市にある港・大船渡港は、サンマの水揚げ量 “本州一” を誇っていることでも有名で、市が町おこしのために提唱している「大船渡さんまラーメン」の中にはサンマの摘入(つみれ)やサンマの味醂干しをダイレクトにのせたラーメンも存在するのですが、元祖「黒船」ではサンマ節をつかったスープをメインにしているため、ほとんど調理後の見た目だけではサンマラーメンと分かりません。

また焼魚や煮魚にすると青魚のクセを感じるサンマですが、黒船の “秋刀魚だし” に特有の生臭さなどはないとの評判で、動物系には岩手県産南部どりを使い、自家製麺には地元産の小麦粉を使うなど、地産地消にこだわっています。さすがにカップラーメンで全素材の産地まで再現するのは難しいものの、2013年発売品は売り切れ続出で入手困難な地域も出るほど人気を博しました。

2011年9月に発売された東北復興支援第1弾「明星の仙台辛味噌ラーメン」では、宮城県仙台市にある創立1919年の老舗「仙台味噌醤油株式会社」の仙台味噌を55%使用した “ご当地調味料” を売りにしていて、同じく第2弾では宮城県石巻市にある味噌醸造元「株式会社髙砂長寿味噌本舗」の髙砂長寿味噌を東北関連商品として展開。

美味しくたべて東北の食を応援!!

そして、今回のカップ麺にも記載されている “美味しくたべて東北の食を応援” というコンセプトが始まったのは、シリーズ第3弾の「大船渡秋刀魚だし黒船 さんまだし香る醤油ラーメン」以降の話。当時の商品も今回と同じく大判どんぶり型・ノンフライ麺で、この頃を境に東北の名店と明星食品のタイアップが始まりました。

開封

別添の小袋は3種類

さて、黒船のカップラーメン(2020)に別添されている小袋は「粉末スープ」「液体スープ」「かやく」の合計3袋。実は初めて「黒船」のカップラーメン(2013)が出た次の年、東北復興支援シリーズ第4弾として陸前高田の「中華食堂 熊谷(くまがい)」と「大船渡 秋刀魚だし黒船」がコラボした「明星 熊谷×黒船 担々麺」を発売しているので、明星食品とのタイアップ(即席カップめん)は3回目。

ちょっと独特な見た目のノンフライ麺

麺は熱湯4分のノンフライ麺で、フタの開封口には明星食品の独自技術 “スーパーノンフライ製法” の文字があり、やや湯戻し前は独特の色合いとなっています。前回の「さんまだし香る醤油ラーメン」の麺もスーパーノンフライ製法を駆使した中細ノンフライ麺で、当時は “モンゴル産かんすい” を使用していたのですが、今回そのような記載はありません。

なお、2013年コラボ時の寄付先は、仮設住宅で暮らしている高齢者の方々に「おかず」を “手渡し” で届けるなど、食を通じて復興支援活動を行っていた地元NPO法人「さんさんの会」となっていたのですが、2015年度に配食サービスを終了後、2019年12月30日をもって正式に解散。今回の寄付先である「ふるさと大船渡応援寄附」は、いわゆる “ふるさと納税” です。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:大船渡秋刀魚だし黒船 さんまだし香る醤油ラーメン
販売者:明星食品株式会社
製造者:東日本明星株式会社 埼玉工場
製造所:埼玉県比企郡嵐山町川島2360(R)
内容量:97g(めん65g)
商品コード:4902881438476(JAN)
商品サイズ:縦165mm×横165mm×高さ75mm
発売日:2020年02月24日(月)
実食日:2020年02月25日(火)
発売地域:全国(全チャネル)
取得店舗:コンビニ(ローソン)
商品購入価格:248円(税込)
希望小売価格:230円(税別)
麺の種類:ノンフライ麺
スタイル:大判どんぶり型
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:400ml
調理時間:熱湯4分
小袋構成:3袋(粉末スープ・液体スープ・かやく)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、でん粉、植物性たん白、卵粉、しょうゆ)、スープ(香味油、しょうゆ、鶏・豚エキス、豚脂、食塩、糖類、たん白加水分解物、香味調味料、さんまぶしエキス、ねぎ、にぼし粉末、発酵調味料、香辛料、醸造酢、植物油脂、昆布エキス)、かやく(チャーシュー、ねぎ、ほうれん草、メンマ)/ 加工デンプン、調味料(アミノ酸等)、かんすい、炭酸カルシウム、カラメル色素、ソルビット、炭酸マグネシウム、酒精、増粘剤(加工デンプン、増粘多糖類)、乳化剤、卵殻カルシウム、酸味料、香料、カロチノイド色素、ベニコウジ色素、ビタミンB2、ビタミンB1、香辛料抽出物、(一部に卵・乳成分・小麦・えび・牛肉・ごま・さけ・さば・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)

実食開始

先入れの具材は4種類でメンマが‥‥

先入れの小袋は「かやく」のみ、粉末スープと液体スープは食べる直前に加える後入れ仕様で、かやくはチャーシュー、メンマ、斜め切りのネギ、ほうれん草の4種類、具材の構成は2013年発売品と変わっていません。実際の「秋刀魚だしらーめん(醤油)」にはチャーシュー、メンマ、白葱、水菜がトッピングされているようなので、水菜の代わりに既存のホウレン草を採用したようです。

いい香り‥‥

あとは熱湯を注いで4分待機、後入れの各種スープは “粉末スープを馴染ませてから液体スープを入れる” のがオススメ。一部の地域や店舗によっては売ってないかもしれませんが、東北6県だと基本的に “すべてのコンビニ” で取り扱いがあるらしく、それ以外の県では「ローソン」「ミニストップ」「デイリーヤマザキ」で販売される予定と「黒船」の本店が発表していました。

とはいえコンビニでしか売ってないカップラーメンではないので、新商品に強いスーパーマーケットやドラッグストア、またドンキホーテなどのディスカウントストアでも販売されているかもしれません。それでは、復興支援商品ということで、コスパ云々よりも秋刀魚だしの個性に注目しつつ、「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(97g)あたり
カロリー:376kcal
たん白質:9.5g
脂  質:12.7g
炭水化物:55.8g
食塩相当量:7.7g
(めん・かやく:2.0g)
   (スープ:5.7g)
ビタミンB1:1.10mg
ビタミンB2:0.16mg
カルシウム:157mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:376kcal(めん・かやく:278kcal)(スープ:98kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

今回のスープと相性ばっちり

5.5

実店舗の自家製麺は縮れのないストレート麺となっているのに対し、カップラーメンでの麺は緩やかな縮れが施された平打ち麺となっているのですが、中細麺という特徴は共通のポイント。やや中心部に芯を残すような歯応えがあり、しかしながら部分的な戻りムラが目立つこともなく、やや小麦感は低加水寄りの風味。

やや加水率は低めの設定

ごりごりの低加水麺ではないのですが、比較的に加水率は低く、適度なコシの強さとスープ馴染みの良さが印象的。さんまぶしエキスの効いた今回の醤油スープとコシのある細麺は相性がよく、もし今回のスープを相手に多加水麺や太麺を合わせていた場合、おそらくベストマッチとは言えなかっただろうな——と、素直に納得できる相性の良さ。

ちなみに「スーパーノンフライ製法」とは、明星食品が培ってきた乾燥技術と設備を組み合わせ、麺の表面や内部に発生する気泡の数や大きさを自在にコントロールできるようになった製麺技術のことを指します。この発展があったからこそ、現在の縦型ビッグに使用されている “スチームノンフライ製法” の麺や「飲茶三昧」のノンフライワンタンが生まれました。

スープ

秋刀魚だし濃厚!!

7.0

粉末スープの中には具材の斜め切りとは違うインスタント感の強い分葱系の小葱が入っていて、魚介は煮干しの風味を感じるのですが、それよりも化調(化学調味料)特有の安っぽい旨味が目立ち、さほど高級感のある味ではありません。しかし、この粉末スープは土台を整えるための下地に過ぎない存在——

しっかり秋刀魚節の個性あり

すこし多めの液体スープを加えたあとは、ガラ感の強いチキンオイルと豚脂(ラード)を筆頭に動物系の厚みがグッと増し、粉末しょうゆでは出せない醤油のコクも明白になります。そしてカップラーメンの秋刀魚だしもクセはなく、煮干しや鮭、鯖(さば)の旨味も重ねてあるのですが、鰹節とも鯖節とも明らかに違う節系の芳ばしい旨味があり、なるほどこれは他の節に類を見ないテイスト。

「黒船」の実店舗でラーメンを食べたことはないのですが、以前に別の店でサンマ節の出汁(だし)をテイスティングさせてもらったことがあって、その時に感じたサンマ節の出汁と同じ系統の旨味を感じました。実店舗では秋刀魚より鶏が強いとの評判・口コミが見られたのに対し、カップ麺ではサンマ節の旨味が実に濃密で、しっかり “秋刀魚だし” が主役を担っています。

具材

実はメンマが個性的

4.5

斜め切りのネギは高級感があって嬉しいのですが、粉末スープと同梱型の小葱に特筆すべきポイントはなく、むしろチープだからないほうがよかったかも‥‥それにチャーシューはコンビニで税込248円のカップラーメンにしては頼りなく、ホウレン草も意識して食べないと秋刀魚の旨味に埋没してしまうのですが、逆に意識するとホウレン草の風味は個性的。

くたっと柔らかめ

また、上記の写真でメンマがクタッとしているように、このメンマが独特で、湯戻し前からフニャフニャ。このメンマは明星食品と有名店のタイアップ商品が “本気を出してきた時のカップ麺” に入っている率の高い具材で、穂先メンマほどではないものの、自然な歯触りが楽しめる具材です。エアドライじゃなくてフリーズドライなのかも——

総評

★★★★★★☆☆☆☆(★6)

メーカー希望小売価格は税別230円、コンビニで購入した場合の税込価格は248円と安くないのですが、なんのこれしきスープの作り込みが素晴らしく、さんま節ならではの濃密な旨味が楽しめたことに大きな価値を感じました。再現度の高さは評価できませんが、ひとつのカップラーメンとして記憶に残る一杯なのは間違いありません。

個性的でもサンマ臭かったり生臭かったりするわけではないので、節の芳ばしい旨味が効いた醤油ラーメンさえ苦手でなければ大丈夫。東北6県以外のコンビニでは「ローソン」「ミニストップ」「デイリーヤマザキ」が主な販売店・取扱店になるため、秋刀魚だしの個性が気になる方は、最寄りのスーパーや対象のコンビニを探してみてください。オススメ。

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