トーフラーメン考案者の店「幸楊」監修カップ麺「全国麺めぐり さいたま豆腐ラーメン」8年ぶりに蘇る!!

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寿がきや食品

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2022年10月17日(月)新発売、寿がきや食品のカップ麺「全国麺めぐり さいたま豆腐(トーフ)ラーメン」の実食レビューです。

知る人ぞ知る埼玉県さいたま市のB級グルメ「豆腐ラーメン」を “考案者” の店「トーフラーメン 幸楊」監修のもとカップラーメンで再現!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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全国麺めぐり さいたま豆腐ラーメン

豆腐ラーメンとは、あっさりとした醤油味のラーメンに、なめらかな絹ごし豆腐と挽肉を加えた醤油ベースの餡(あん)をトッピングする、埼玉県さいたま市発祥の “ご当地ラーメン” で、考案者は「トーフラーメン 幸楊(コウヨウ)」を創業した高木利三(たかぎ としみ)店主。2008年(平成20年)5月3日開催の『第2回 埼玉B級ご当地グルメ王決定戦』初出場にして優勝に輝き、その名を広めました。

トーフラーメン考案者の店「幸楊」監修

今回の新商品「全国麺めぐり さいたま豆腐(トーフ)ラーメン」は、トーフラーメンが看板の「幸楊(コウヨウ)」監修による即席カップめんで、製造者は愛知県豊明市沓掛町に本社を置く寿がきや食品。実は以前にもコラボ商品を展開しているのですが、なぜパッケージで「幸楊」が “トーフラーメン発祥の店ではなく「考案者の店」として紹介されているのか” それについて先に触れておきます。

豆腐ラーメンの考案者は間違いなく高木利三その人で、現在を遡ること20年以上、2002年(平成14年)6月2日に「幸楊」を創業しているのですが、発祥の店は埼玉県さいたま市岩槻区にあるレストラン大手門。その中華部門でコックを勤めていたのが高木氏で、以前に働いていた中華料理店の “まかない” として考えていたラーメンが「トーフラーメン」の原点。

1970年(昭和45年)頃、レストラン大手門の創業者である故・荒木章三(あらき しょうぞう)氏に試作品を提供したところ、それを食べた荒木氏の一声で正式な商品化に繋がり、当初は「豆腐そば」というメニュー名で、トッピングは豆腐にネギのみと現在よりもシンプルな仕様だったそうです。※以下の画像は、現在の「幸楊」が提供しているトーフラーメン。

出典:トーフラーメン幸楊(西浦和)公式Twitter

その後、高木氏は「レストラン大手門」を退職して「幸楊」を開業することになるのですが、2008年の「第2回 埼玉B級ご当地グルメ王決定戦」では「レストラン大手門」と共に “さいたま豆腐ラーメンの会” として出場し、みごと優勝。2011年(平成23年)7月18日には寿がきや食品が高木氏監修の「全国麺めぐり さいたま豆腐ラーメン」を発売し、豆腐ラーメンの知名度を全国に拡大しました。

ちなみに「レストラン大手門」も “豆腐ラーメン発祥の店” として、エースコックのカップ麺「B級グルメ探訪 埼玉県編 さいたま豆腐ラーメン」(2012月5月14日発売品)に、ヤオコー限定のカップ麺「サッポロ一番 B級御当地グルメ 埼玉豆腐ラーメン」(2014月1月発売品)ほか、ヤマダイが販売していた「ニュータッチ 凄麺 さいたま豆腐ラーメン」(現在は製造終了)などを監修しています。

つまり、それが「幸楊」を “考案者の店” と紹介している理由なのですが、そろそろ話を本題に戻しましょう。寿がきや食品と「幸楊」の関係は、2011年7月18日発売のカップラーメンを皮切りに、2014年(平成26年)5月12日にも「全国麺めぐり さいたま豆腐ラーメン(二代目)」を発売しているため、このページでレビューする2022年10月発売品はコラボ第3弾。

左から初代・二代目・三代目 ← いまココ

2014年5月発売品は当時に実食しているのですが、それから8年以上の空白期間があるので、まったく同じ仕様とは考えられません。ちなみに8年前の「全国麺めぐり さいたま豆腐ラーメン」は及第点に星ひとつプラス(★4)と評価しているため、当時からの進化に注目しながらレビューします。

開封

小袋の構成は8年前から変わってない

今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」に、後入れ「液体スープ」と「粉末スープ」の計3種。この構成自体は8年前から変わっていませんが、ちょっと豆腐の数が減っているような‥‥いや、その分ちょっと大きくなっているような印象が無きにしも非ず。豆腐の数と大きさはヤマダイ×レストラン大手門の「凄麺」に軍配ですけど、的外れなラインナップではありません。

見慣れたノンフライ麺

麺は油で揚げずに乾燥させたノンフライ麺で、湯戻し時間は熱湯4分。ほぼ前回発売品と共通するサイズ感で、湯戻し時間も変わっていませんが、すこし色が薄くなったように見えます。ちなみに製造所の表記は「加ト吉水産株式会社フーズ部群馬工場」から「寿がきや食品株式会社 関東工場」に変わっていますが、2021年6月にテーブルマークから譲渡された例の工場なので、製造所は8年前と同じ。

メーカー希望小売価格は242円(税別)なので、このブログで高評価を叩き出した「全国麺めぐり 郡山ブラックラーメン」などと同じ値段。販売店は限定されていませんが、流通の問題で “寿がきや食品のカップ麺は沖縄のみ売ってない” 状況が続いているため、今回も沖縄での入手は困難だと思います。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:全国麺めぐり さいたま豆腐ラーメン
製造者:寿がきや食品株式会社
製造所:関東工場(群馬県高崎市新町2330-26)
内容量:106g(めん65g)
商品コード:4901677190475(JAN)
発売日:2022年10月17日(月)
実食日:2022年11月06日(日)
発売地域:全国(沖縄除く)
取得店舗:ウエルシア
小売価格:242円(税別)
購入価格:235円(税込)
麺の種類:ノンフライ麺
スタイル:大判どんぶり型
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:420ml
調理時間:熱湯4分
小袋構成:3袋(かやく・液体スープ・後入れ粉末スープ)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、食塩、小麦たん白、植物油脂、大豆食物繊維、たん白加水分解物)、スープ(しょうゆ、たん白加水分解物、植物油脂、動物油脂、食塩、糖類、ポークエキス、チキンエキス、乳糖、香味油、デキストリン、昆布エキス、ゼラチン、ガーリックパウダー)、かやく(とうふ、味付肉そぼろ、ねぎ)/ 加工デンプン、調味料(アミノ酸等)、増粘剤(増粘多糖類、加工デンプン)、着色料(カラメル、クチナシ)、炭酸カルシウム、かんすい、乳化剤、トレハロース、豆腐用凝固剤、酸化防止剤(V.E、V.C)、香辛料抽出物、甘味料(キシロース)、香料、(一部に乳成分・小麦・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)

実食開始

ちょっと値段的に頼りないかな?

別添の小袋は「かやく」のみ先入れで、豆腐の数は5個だったのですが、すこし個体差に左右されると思います。ちなみに店舗のトーフラーメンにはウズラの卵と白ネギがトッピングされているのに対し、カップ麺では青ネギで、ウズラの卵は入っていません。

見た目は8年前から変わってない

添付調味料は2袋とも後入れなので、かやくを入れてから内側の線まで熱湯を注ぎ、フタの上で「液体スープ」を温めながら待つこと4分。時間になったら「粉末スープ」と「液体スープ」を加え‥‥なんですけど “粉末スープに粘度を高める成分が入っていた” ので、それを加える前に麺をほぐすなど、溶け残りが発生しないように工夫してください。

ちなみに8年前の「全国麺めぐり さいたま豆腐ラーメン」と比較して、カロリーは345kcalから335kcalに下がり、炭水化物は54.9gから56.1gに増え、カルシムだけは98mgから191mgと2倍ちかく増えるなど、興味深い変化が生じていました。というわけで、引き続き前回発売品からの変化に注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(106g)あたり
カロリー:335kcal
たん白質:9.2g
脂  質:8.2g
炭水化物:56.1g
食塩相当量:6.7g
(めん・かやく:1.6g)
   (スープ:5.1g)
カルシウム:191mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:335kcal(めん・かやく:270kcal)(スープ:65kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

この “しっとり感” めっちゃ好きw

5.0

前回発売品に使われていたノンフライ麺の原材料名は「小麦粉、でん粉、食塩、植物油脂、小麦たん白、大豆多糖類、たん白加水分解物」となっていたのに対し、2022年版の原材料名は「小麦粉(国内製造)、食塩、小麦たん白、植物油脂、大豆食物繊維、たん白加水分解物」に変わっているのですが、食品表示法の関係で「大豆多糖類」を「植物油脂」と「大豆食物繊維」に書き分けたのかも?

ちょっと長めに待つのがオススメの食べ方

もしかしたら配合を変えている可能性もありますけど、しっとりとした口当たりだったり、食べ始めのコシだったり、適度な粘りだったり、そういった部分から受けるのは寿がきや食品の中細ノンフライ麺に共通する普遍的な印象で、基礎クオリティの高さは折り紙付き。基本的な方向性は変わっていないため、目覚ましい進化も見られませんが、いつの時代でも通用するんだなと品質の高さを再認識。

たとえばゴリゴリの博多とんこつラーメンだったり、札幌の濃厚みそラーメンだったり、確立した個性を保有する麺の再現には向いていない側面もありますけど、後述するスープとの相性は悪くありません。指定の熱湯4分+スープを溶かし終えた直後でも問題なく食べられますが、スープとの相性を加味すると、調理後に2分ほど休ませたくらいが食べごろです。

スープ

方向性は大きく変わってない

4.0

まずは「粉末スープ」の味を確認してみたところ、いかにもカップラーメンらしいというか、うま味調味料を中心に、とろみ成分を組み合わせたような内容で、これ単体で味が成立することはありません。また店舗のようにスープと餡が分かれているのではなく、全体にトロミが付く仕様となっているのですが、それについては新潟の麻婆麺(マーボーメン)を再現したカップラーメンにも通じるデフォルメ。

漠然と落ち着く味

次に「液体スープ」を加えると、ごま油の芳ばしい風味が真っ先に立ち上がり、続けて葱油の芳ばしさが重なって、いっきに臨場感が加速。前回発売品ではポークエキスよりもチキンエキスを多く使用していましたが、今回はチキンエキスよりもポークエキスを多めに使っているようで、しかしながら味の方向性は大きく変わっていません。

近年注目を集めている町中華にありそうな、素朴だからこそ味わい深いと思える醤油スープで、コショーの効かせ方がエモーショナル。とろみの強さは餡掛けレベルではないけれど、強すぎず弱すぎない適切な加減で、麺とスープの一体感を高めることに寄与していました。なんかこう、いい意味で昔っぽいというか、ホッとする味ですね。

かやく

豆腐は砕けて正解

4.0

豆腐は5個と前述しましたが、とろみ成分が溶け残らないよう念入りに混ぜている間に砕けます。それはもう儚く散り散りにw おかげで具材としての食べ応えはイマイチといわざるを得ない反面、高確率で豆腐の欠片が口の中に飛び込んでくるので、ずっと豆腐の風味が楽しめるのは大きなメリット。

熱風乾燥のネギに情緒は感じられないけれど、小さくてジャンクな挽肉は旨みが強く、少量でも効果的でした。はたして値段相応の内容かと聞かれた場合、コスパ的には高く評価できないと答えますが、トーフラーメンの雰囲気は掴めると思います。ちなみに8年前の豆腐は酸味が気になったんですけど、それは気になりませんでした。

総評

4.5

メーカー希望小売価格が242円(税別)のカップラーメンなので、その分を総評から差引いているのですが、けっして出来が悪いわけではありません。シンプルで飾り気がないからこそ、なぜか漠然と “また食べたい” と思えるような、いい意味で素朴な味わいで、そこに価値が見出せる一杯です。

ちょっと前なら「凄麺」と比較することになっていましたが、しれっと販売を終了しているため、いまなら競合商品がないのもポイント。コスパ重視の方にはオススメできない反面、さいたま豆腐ラーメンを経験するチャンスともいえるため、町中華ライクな味わいが好みの方は、積極的に探してみてください【author・taka :a(大石敬之)】

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