記事内に広告が含まれています

日清のどん兵衛「ソルロンタン風うどん」まさかの爆誕!! これは地雷か、それとも名作か‥‥

スポンサーリンク
日清食品

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2023年11月20日(月)新発売、日清食品のカップ麺「日清のどん兵衛 ソルロンタン風うどん」の実食レビューです。

和風カップめんのNo.1ブランドがソルロンタンに着目!? 韓国の代表的なスープを “どん兵衛流” にアレンジ!! そもそもソルロンタンとは何なのか——。

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

スポンサーリンク

日清のどん兵衛 ソルロンタン風うどん

日清のどん兵衛(にっしんのどんべえ)とは、1976年(昭和51年)8月9日の発売以来、即席カップめん市場の和風どんぶり型うどん・そばカテゴリーにおいて圧倒的な占有率を誇るブランドで、同カテゴリーの売上No.1に君臨する絶対王者。きつねうどん、天ぷらそばなどの定番品はもちろん、変わり種にも力を入れており、ときには和風から逸脱した商品を世に送り出してくることも珍しくありません。

どん兵衛×ソルロンタンの組み合わせはブランド史上初

今回の新商品「日清のどん兵衛 ソルロンタン風うどん」は、グルメやファッション、エンタメなど、多くの分野で注目を集めている韓国カルチャーを背景に開発された一杯で、題材はソルロンタン。牛骨や牛肉の出汁(だし)に、香味野菜の旨みを効かせたコク深いスープが特徴となっているようですが、そもそもソルロンタンって何ぞや? というわけで、まずは “コムタン” から解説します。

コムタン(곰탕、膏飲湯)とは、牛の様々な部位を炊き込んで作る韓国のスープで、じっくり煮出すことを意味する「膏飲(コウム)」と、スープの総称である「湯(タン)」が名前の由来。伝統的なコムタンは、ヤンジ(양지)と呼ばれる牛の胸肉に、内臓(胃袋・脾臓・小腸・肺など)や舌に至るまで、それらを “白濁させずに” じっくりと丁寧に煮込む調理方法が基本とされていました。

というのも遥か昔のコムタンは、韓国の王族や両班(高麗・李氏朝鮮時代の特権的な官僚)など、身分の高い人が食べる清湯(ちんたん)とされ、比較的に透明度が高く、骨は使わずに作られていたとか。対して庶民は肉を削ぎ落とされた骨まで余すことなく使い、しっかりと強火で煮込んだので、スープが白く濁ってしまった——という歴史は、部分的に日本の豚骨白湯(ぱいたん)にも通じるポイント。

※画像はソルロンタンのイメージ。

その結果、骨の髄からも旨みが引き出され、コク深い味わいのソルロンタン(설렁탕、先農湯)が生まれた——みたいな経緯があったようですが、ほかにもモンゴルの「シュル」にルーツを持つとか、統一新羅時代(668-935)に王室が所有していた先農檀で(豊作を祈願する “先農祭” の後に)振る舞われたのが起源とか、ハングルの創始者である世宗大王(1397-1450)に献上したのが最初とか‥‥

すべての始まりについては諸説あるのですが、現在は韓国の飲食店でコムタンを注文すると白く濁ったスープが提供されるなど、コムタンとソルロンタンの境界線は本場でも曖昧になっているようです。つまり、要約するとソルロンタン=牛骨白湯的な感じになるのですが、それを「日清のどん兵衛」流にアレンジするのは初めての試み。

ちなみに韓国料理の定番として知られるスンドゥブチゲ(순두부찌개、純豆腐鍋)を題材にした「日清のどん兵衛 スンドゥブチゲうどん」も同時にリリースされており、そちらはイメージしやすいというか、実際に想像を大きく裏切らない味に仕上がっていたのですが‥‥

「日清のどん兵衛 スンドゥブチゲうどん」

ソルロンタン×うどんの組み合わせは、群雄割拠の即席カップめん業界においても珍しいチャレンジ。はたして日清食品のチョイスは吉と出るか凶と出るか、こちらの仕上がりも楽しみです。

開封

粉末スープは “後入れ” です

今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」と「後入れ粉末スープ」の合計2パックで、かやくの小袋には牛肉っぽい具材が入っています。ただ、パッケージを見ると出ました “※肉様の具材は大豆たん白を主原料にしております。” という小さな文字。これは日清食品お得意の大豆たん白加工品を使っていることを意味する文面なので、残念ながら本物の牛肉ではありません。

スクランブルエッグは同時発売品と共通のアイテム

それ以外の具材は容器の中に入っている状態で、スクランブルエッグとネギの組み合わせは「スンドゥブチゲうどん」と共通するポイントになりますが、こちらにはフリーズドライのネギを使っています。ぶっちゃけ具材については頼りない印象を抱かざるを得ない現状ではあるものの、それを補って余りある魅力がスープに備わっていれば、ワンチャンあり。

メーカー希望小売価格は「スンドゥブチゲうどん」と同じ236円(税別)に設定されているため、いつもの「きつねうどん」や「天ぷらそば」などと同じ値段。たとえばコンビニで購入した場合の税込価格は254.88円になりますが、スーパーやドラッグストアなども販売店に含まれているNB(ナショナルブランド)商品なので、コンビニ以外での販売価格は150円前後が相場になるかもしれません。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:日清のどん兵衛 ソルロンタン風うどん
製造者:日清食品株式会社
製造所:静岡工場(静岡県焼津市相川17-2)
内容量:80g(めん66g)
商品コード:4902105280003(JAN)
発売日:2023年11月20日(月)
実食日:2023年11月24日(金)
発売地域:全国
取得店舗:スーパー
小売価格:236円(税別)
購入価格:149円(税込)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:標準どんぶり型
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:380ml
調理時間:熱湯5分
小袋構成:2袋(後入れ粉末スープ・かやく)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、植物性たん白、こんぶエキス、大豆食物繊維、糖類)、スープ(食塩、糖類、香味調味料、乳化油脂、ビーフ調味料、香辛料、クリーミングパウダー、酵母エキス、乳等を主要原料とする食品)、かやく(大豆たん白加工品、味付卵、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘多糖類、炭酸Ca、リン酸塩(Na)、香料、pH調整剤、酸化防止剤(ビタミンE)、カラメル色素、香辛料抽出物、乳化剤、ビタミンB2、カロチノイド色素、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・牛肉・大豆・鶏肉・豚肉を含む)

実食開始

見た目はビーフジャーキーっぽいんですけどね

別添の小袋は「かやく」のみ先入れで、前述のように本物の牛肉ではなく大豆たん白加工品が入っているのですが、この時点で凄まじいほどの甘辛い香りで自己主張を放ってくるアイテム。別添の添付調味料も甘辛い系だと相乗効果を発揮してくれるのですが、今回はソルロンタンがテーマなので、スープとの相性が気になるところ。

想像以上に香りがビーフ

別添の「粉末スープ」は “後入れ” なので、かやくを空けてから内側の線まで熱湯を注ぎ、フタをして待つこと5分。時間になったら「粉末スープ」を投入し、よく混ぜ合わせたら完成です。調理後の見た目は同時発売品の「スンドゥブチゲうどん」よりも賑やかで、けっこう濃いめに漂ってくるビーフの香りも印象的。

とはいえ具材に本物の牛肉は入っていないため、だから「ソルロンタン “風” うどん」なのかなと。はたして “○○風” でも “それっぽい” 雰囲気は楽しめるのか、ここから先は「めん」「スープ」「かやく」の項目に分けて特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(80g)あたり
カロリー:355kcal
たん白質:7.3g
脂  質:14.2g
炭水化物:49.6g
食塩相当量:4.9g
(めん・かやく:1.6g)
   (スープ:3.3g)
ビタミンB1:0.25mg
ビタミンB2:0.32mg
カルシウム:183mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:355kcal(めん・かやく:320kcal)(スープ:35kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

おすすめは10分どん兵衛

5.0

北海道を除く東日本と西日本で販売されている「日清のどん兵衛 きつねうどん」の麺重量(湯戻し前)は74gなのに対し、北海道限定の「北のどん兵衛 きつねうどん」は76gと微妙に多く、反対に「ソルロンタン風うどん」は66gに減らされているのですが、これはレギュラーサイズの変わり種どん兵衛における標準的な麺重量の値。

安心と信頼のどん兵衛クオリティ

たとえば「日清のどん兵衛PRO(プロ)高たんぱく&低糖質 きつねうどん」や「日清のどん兵衛 きつねうどん ソルトオフ」など、なかには基本のパターンから外れる特殊なフライうどんも存在するのですが、今回は通常の「きつねうどん」と同じヤツ、という認識で問題ありません。ただ、時間に余裕のある方は “あえて長めに放置する10分どん兵衛” がオススメ。

熱湯5分でも問題なく食べられますが、ちょっと前半はスープを押し気味だったので、ふっくら感が圧倒的にアップする長めの放置がオススメの食べ方。その際はスープとの一体感を高めるため、熱湯を注いでから「粉末スープ」を投入し、よく混ぜ合わせてから4、5分ほど放置するのがポイントです。それにしても後述するスープは “うどんに忖度していなかった” のに、ぜんぜん違和感ないですね。

スープ

うどん用の調整は一切なし

5.0

鶏白湯や豚骨スープにも見えますが、想像していた以上にビーフ調味料の存在感が強く、いい意味で特有のクセを感じたほど。けっして血生臭い系統のクセではないけれど、豚や鶏では出せないタイプの、また牛は牛でも牛脂とは違う、例えるなら「ダシダ」を強めたような風味とコクが印象的。

乳等を主要原料とする食品やクリーミングパウダーによる演出もありますが、それも不自然に思わせないコクの持ち主で、パッケージには香味野菜の訴求もありますけど、それよりペッパー系のアクセントが目立っており、牛の個性を適度に引き締めてくれていました。——あ、ちょいちょい浮いてる唐辛子は辛くなかったので、辛い食べ物が苦手な方でも(黒胡椒さえ大丈夫なら)大丈夫です。

かやく

大豆たん白加工品もネガティブじゃない

4.0

スクランブルエッグは「カップヌードル」からの使い回しですが、前述のソルロンタン風スープとの相性に問題はなく、ネギの主張も適切で、フリーズドライ(凍結乾燥)よりも我が強くなるエアドライ(熱風乾燥)のネギを使わなかったのは正解。でもってメインの大豆たん白加工品は、文字通り本物の牛肉ではないんですけど、ぶっちゃけ悪くありません。

食感はグニッとしてるし、牛肉の旨みが滲み出てくるわけでもないけれど、裏を返せば人を選ぶ肉のクセは控えめで、甘辛い味付けもソルロンタン風のスープに違和感なくフィット。何気に量も多かったので、存在感が希薄な細切れ肉片パターンよりも高い満足感が得られたかも。

総評

5.0

うどん×ソルロンタンという過去にない組み合わせから、ぶっちゃけ地雷も覚悟していたんですけど、なんのこれしき異文化コミュニケーション能力めっちゃ高め。食べ始めは「日清のどん兵衛」らしいフライうどんと、それに対して忖度しないスタンスのスープがギクシャクしている節もありましたが、お互いが打ち解けるまでに必要な時間は長くありません。

もともと「日清のどん兵衛」におけるフライうどんは許容範囲が広いので、それが功を奏している部分も大きかったんですけど、おかげで結果的に成立していたし、まさかのソルロンタンというチョイスにも日清食品のセンスを感じました。同時発売品の「スンドゥブチゲうどん」との区別化もバッチリで、なおかつ両方とも同じくらいオススメしたい良品です【author・taka :a(大石敬之)】

タイトルとURLをコピーしました