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伝説のシリーズ、再び「地域の名店」復活作は大阪「カドヤ食堂」監修カップ麺!! 結論:大成功です。

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明星食品

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2023年10月10日(火)セブンイレブン限定発売、明星食品のカップ麺「明星 地域の名店 カドヤ食堂監修 ワンタンめん」の実食レビューです。

地域の名店シリーズついに復活!? 再始動 “第1弾” は大阪・西長堀で愛されている「カドヤ食堂 総本店」監修のカップラーメン!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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地域の名店 カドヤ食堂監修 ワンタンめん

カドヤ食堂(かどやしょくどう)とは、1957年(昭和32年)の大阪府大阪市鶴見区で “大衆食堂” として創業し、2001年(平成13年)11月6日から “中華そば専門店” としての営業を開始した、大阪を代表する‥‥いや、今では関西を代表する超人気ラーメン店で、2010年(平成22年)6月30日より現在の所在地である西区新町4丁目・西長堀に「総本店」を移転。

有名アニメにも登場した「カドヤ食堂 総本店」外観

目を見張るほど艶やかで美しく、丁寧に折り畳まれた麺線を特徴とする「つけそば」は、多くのマニアを唸らせてきた「カドヤ食堂」の代名詞。そんな「つけそば」の評判も然る事乍ら、16の特選食材を使用した「中華そば」の口コミも上々で、2017年から6年連続「食べログ ラーメン WEST 百名店」に選出。さらに『ミシュランガイド』の “ビブグルマン” にも掲載されるなど、折り紙付きの実力者です。

今回の新商品「明星 地域の名店 カドヤ食堂監修 ワンタンめん」は、関西を代表する大阪の名店「カドヤ食堂 総本店」監修のもと、地元で愛される「ワンタンめん」の味わいを再現したカップラーメンで、完全に消滅したと思われた「地域の名店」を冠した一杯。そう、聞くも涙・語るも涙——などと書くのは大袈裟かもしれませんけど、マニアとしては見逃せない展開なので、すこし語らさせてください。

地域の名店(ちいきのめいてん)とは、地域の皆様に馴染みのあるラーメン店に監修を仰ぎ、お店の味わいを忠実に再現することを目的とした即席カップめんシリーズで、セブン-イレブン・ジャパンと明星食品が共同開発。その開発チームには、セブン-イレブンの調味料パッケージセンターも加わり、即席めんのプロである明星食品と各店オリジナルの味わいを極限まで追求していました。

新しい「地域の名店」ロゴ

当初の正式名称は「地域の名店シリーズ」といい、2005年(平成17年)12月発売の「らーめん処 潤」(新潟県三条市)を皮切りに、ぜんや(埼玉県新座市)、てつや(北海道札幌市)、もちもちの木(埼玉県白岡市)、龍上海(山形県南陽市)、博多だるま(福岡県福岡市)、花の季(栃木県宇都宮市)、陽気(広島県広島市)、味の大王(北海道苫小牧市)、新福菜館(京都府京都市)と続くのですが‥‥

2017年(平成29年)に突如として「地域の名店シリーズ」が消滅し、その後身として現れたのが「銘店紀行(めいてんきこう)」というブランド。地域の名店シリーズでは一貫して大判どんぶり型の容器を採用していたのに対し、銘店紀行では縦型ビッグの容器に変更され、その手軽に食べられる簡便性の高さと引き換えに、悲しいかな本格さを犠牲にすることになります。

かくして「地域の名店シリーズ」は続々と各店舗から姿を消し、いつしか「銘店紀行」が当たり前のように並び始めるのですが、その「銘店紀行」も衰退の一途を辿っている状況で、残すところ「博多だるま とんこつ」のみとなっている2023年10月現在。満を持しての復活を果たした「地域の名店」に “シリーズの文字はない” けれど、引き続きメーカーは明星食品ということで、期待せずにはいられません。

もはや漠然とオーラを漂わせているパッケージ

個人的には「地域の名店シリーズ」時代の「もちもちの木」と「博多だるま」を最強格の一杯(★9)と評価しているのですが、前述のように大阪の「カドヤ食堂」は名店中の名店。6年ぶりの復活を遂げた新生「地域の名店」シリーズ第1弾を飾るに相応しい存在なので、仕上がりが楽しみです。

開封

2種の小袋を別添

今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」に、後入れ「液体スープ」の計2パックで、なんかこう、あれやこれやゴチャゴチャと入っているのかと思いきや、想像していたよりおシンプルな設計。メイン具材のワンタンは、最初から容器の中に入っている状態なので、もしかすると皮が砕けているかもしれないけれど、すこしでも価格を抑えるための施策なのでしょう。

ちょっと見慣れないタイプのノンフライ麺を搭載

麺は油で揚げずに乾燥させたノンフライ麺で、湯戻し時間は長めの5分。セブン-イレブン・ジャパンの公式ウェブサイトに “こだわり” などは記載されていませんが、関係者曰く “お店の食感に近付けるために、カドヤ食堂の橘和良(たちばな かずよし)店主が明星食品に自家製麺を提供した” とのことなので、なおさら期待が高まる展開。

かつてのようにセブンプレミアムではないのですが、販売店はセブン-イレブン限定なので、それ以外のコンビニには売ってない限定品。値段は278円(税込300.24円)に設定されているため、立ち位置としてはミドルレンジクラスの商品になりますが、セブンプレミアムゴールドのカップラーメン=298円(税込321.84円)よりも手に取りやすい値段で差別化を図っています。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:明星 地域の名店 カドヤ食堂監修 ワンタンめん
販売者:明星食品株式会社
製造所:東日本明星株式会社 埼玉工場(埼玉県比企郡嵐山町川島2360)
内容量:121g(めん75g)
商品コード:4902881485418(JAN)
発売日:2023年10月10日(火)
実食日:2023年10月22日(日)
発売地域:全国
取得店舗:コンビニ(セブン-イレブン)
小売価格:278円(税別)
購入価格:300.24円(税込)
麺の種類:ノンフライ麺
スタイル:大判どんぶり型
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:420ml
調理時間:熱湯5分
小袋構成:2袋(液体スープ・かやく)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、でん粉、植物油脂、食塩、乳たん白、ソース)、スープ(しょうゆ、豚脂、食塩、チキン調味料、香味油、チキンオイル、糖類、たん白加水分解物、豚・鶏エキス、醸造酢、かつおぶしエキス、昆布エキス、油脂加工品、さばぶしエキス、香辛料(ガーリック、ジンジャー)、酵母エキス)、かやく(ワンタン、チャーシュー、メンマ、ねぎ)/ 加工デンプン、調味料(アミノ酸等)、かんすい、酒精、増粘剤(加工デンプン、増粘多糖類)、カラメル色素、炭酸カルシウム、香料、卵殻カルシウム、ソルビット、乳化剤、セルロース、酸味料、カロチノイド色素、酸化防止剤(ビタミンE、ビタミンC)、ビタミンB2、ビタミンB1、香辛料抽出物、(一部に卵・乳成分・小麦・えび・ごま・さば・大豆・鶏肉・豚肉・りんごを含む)※本品製造設備では、かに・くるみを含む製品を生産しています。

実食開始

けっこう具沢山

別添の小袋は「かやく」のみ先入れで、内容はチャーシュー、メンマ、ねぎと王道のラインナップ。最初から容器の中に入っているワンタンの数は4個だったので、食べ応えにも期待できそうな雰囲気。ちなみにエースコックや東洋水産のワンタンは基本的に油揚げワンタンなのに対し、こちらはノンフライなので、明星食品の強みを感じるポイント。

ワンタンの数はデフォルトで4個入っている様子

添付調味料は後入れなので、お湯を “ワンタンの上から” ゆっくりと注ぎ、フタの上で「液体スープ」の小袋を温めながら待つこと5分。時間になったら「液体スープ」を加え、よく混ぜ合わせたら出来上がり。漂ってくる香りは複雑かつ芳醇で、4つのワンタンも圧巻のボリューム感。ほんと、すごい圧を感じる‥‥w

前述のようにセブン-イレブン店舗での販売価格は278円(税込300.24円)なので、それなりのポジションに位置しているわけですが、はたして値段相応の‥‥いや、それ以上の満足感が得られるのかどうかに注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(121g)あたり
カロリー:415kcal
たん白質:11.0g
脂  質:10.6g
炭水化物:68.9g
食塩相当量:7.1g
(めん・かやく:1.5g)
   (スープ:5.6g)
ビタミンB1:0.31mg
ビタミンB2:0.35mg
カルシウム:163mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:415kcal(めん・かやく:362kcal)(スープ:53kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

ありそうでなかった配合かも

5.5

実際の「ワンタンめん」に合わせられている総本店の麺は、店舗の奥に併設された製麺室で作られる自家製麺で、小麦粉は希少価値が高い “はるゆたか” を中心に、北海道産のみを使用。やや加水率は高く、茹で加減は柔らかめで、それが絶妙でクセになるとの評判です。

艶やか〜

片や「明星 地域の名店 カドヤ食堂監修 ワンタンめん」に搭載されている麺は、総本店の自家製麺をモデルに配合を調整したノンフライ麺で、形状は角刃の平打ち。加水率は比較的に高く、表面は少し柔らかめに茹で上げられたような質感を再現しているのですが、厚みのない形状とは裏腹に、噛むと密度の高いコシが楽しめる、なかなかに強靭な作り。

それでいて透き通るような麺肌からも伝わってくるように、上品さも兼ね備えた質感で、自然に薫る小麦感も意識して感じ取りたい見どころの一つ。ちなみに調理前の麺重量は、縦型ビッグ(大盛り)のカップラーメンで基準となっている75gなので、量的な不満もありません。このクオリティであれば、調理前の麺重量が65gでも「★5」と評価できるレベルに達しているため、すこし色を付けました。

スープ

しょうゆも旨みもグッとくる濃さ

6.0

そこそこ複雑な原材料名の構成が示しているように、実際の味わいも複雑なのですが、まず印象的だったのは輪郭のあるタレの存在感。濃口しょうゆ特有のキレをビシッと効かせながら、それでいて刺々しい部分は丁寧にヤスリがけされているようなイメージで、隠し味に醸造酢を使い、後味をキュッと引き締めているところも記憶に残ったポイント。

そんなタレを穏やかに包み込むように、鶏を中心とする動物系も芳醇で、まったりと包容力のある旨みが口いっぱいに広がったと思いきや、それに続く鰹節と昆布、そして鯖節が旨みの奥行きを表現。オイルの量は多くないけれど、自然に香る鶏油(ちーゆ)の芳ばしさも本格さを高めることに寄与しており、どこかノスタルジックなんだけど古臭いとは違う、なんともネオクラシカルな味わいでした。

かやく

ノンフライワンタンは卑怯かもしれない

6.0

チャーシューは安っぽいハムみたいな食感で、お世辞にも高級感があるとは言えないけれど、濃いめの味付けでサイズ以上の存在感。やや雑味が気になるところもありますが、適度に脂身のジューシーさも楽しめます。多めに入っているメンマの風味は控えめで、しかしながらコリコリとした食感は強く、意識して食べると箸休めに効果的。

別に卑怯じゃないけど卑怯かもしれない

ワンタンはファミリーマート限定の「とら食堂 ワンタン麺」(レビューは2021年1月12日発売品)や「明星 The淡麗 麺や金時監修 塩わんたん麺」にも入っていたノンフライのワンタンなので、それを経験済みの方であれば、おそらく新鮮味を感じることはないと思います。しかし、あいかわらず明星独自のノンフライ製法による摩擦抵抗ゼロの口当たりは素晴らしく、ゴロゴロと入っている餡も本格的。

これまでの流れから、思い切って5、6個入っていると嬉しかったんですけど、1個あたりの満足度が高いので、278円(税込300.24円)という販売価格にも納得の満足感が得られました。

総評

6.0

2011年(平成23年)4月13日、とかち麺工房がサークルK・サンクス限定の「かどや食堂 中華そば」を販売していたり、東亜食品工業(兵庫県姫路市)が「カドヤ食堂 中華そば」という棒ラーメンを製造・販売していたり、以前から即席めん業界と繋がりのある「カドヤ食堂」ですが、セブン-イレブン限定のカップラーメンを監修するのは今回が初めて。

その仕上がりは実に本格的で、コストパフォーマンスも高く、★5の壁を悠々に突破してくれました。はたして「もちもちの木」や「博多だるま」復活も時間の問題なのかどうかは定かでないけれど、ひとまず「地域の名店」再始動の第1弾を飾るに相応しい一杯だったので、今後の動向も楽しみです【author・taka :a(大石敬之)】

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