ミスタードーナツ初のカップ麺「家で食べるミスドの汁そば」を食べてみた結果‥‥

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エースコック

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2023年10月11日(水)新発売、エースコック×ミスタードーナツのカップ麺「家で食べるミスドの汁そば」の実食レビューです。

ソッコーで売り切れ続出!? 飲茶(ヤムチャ)事業30周年を記念して “ミスタードーナツ史上初のカップラーメン” を数量限定で新発売!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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家で食べるミスドの汁そば

ミスタードーナツ(Mister Donut)とは、1955年にアメリカ合衆国・マサチューセッツ州のボストンで創業した1号店を皮切りに、現在は日本のダスキン(Duskin Co., Ltd.)が事業本部となっているドーナツチェーンで、主力商品の「ドーナツ」はもちろん「パイ」「ホットドッグ」「ピッツァ」「飲茶」ほか、ついに全国解禁となった「ピザッタ」など、多種多様なメニューを展開しています。

ミスド初のカップラーメン、爆誕

今回の新商品「家で食べるミスドの汁そば」は、ミスタードーナツの飲茶30周年を記念した取り組みの一環で、イートイン専用の「汁そば」を “数量限定・テイクアウト限定” のカップラーメンにアレンジした意欲作。ここに至るまでの経緯も然る事乍ら、ミスタードーナツに飲茶メニューなんてあったの? そもそも飲茶ってナニ‥‥? という方もいらっしゃると思いますので、少し解説しておきます。

飲茶(やむちゃ)とは、狼牙風風拳(ろうがふうふうけん)で一世を風靡した彼のことではなく、お茶を嗜む習慣そのものを指す用語で、発祥は中国の広東省。その歴史は唐の時代(618年〜907年)まで遡り、座禅中の眠気覚ましがルーツといわれているのですが、現在は小籠包(ショウロンポウ)やシュウマイ、ごま団子など、点心(てんしん)を御茶請けに中国茶を飲む行為の総称となっています。

そんな飲茶をミスタードーナツが取り入れ始めたのは、現在を遡ること30年以上、1992年(平成4年)の話。草創期のメニューは「肉まん」「たまごまん」「シューマイパック」「エビ蒸し餃子パック」「ハムスイコーパック」「飲茶ごまだんごセット」「チャイナタウンおかゆセット」「チャイナタウン涼麺セット」など、しっかり基本を押さえた感じのラインナップで‥‥

出典:HOME > エンジョイmisdo > misdo図鑑 > メニューヒストリー|ミスタードーナツ

カップラーメンのモデルになった「汁そば」は、ミスタードーナツにおける飲茶の草創期から存在する大先輩。現在は「四川担々麺」や「たまごチャーハン」ほか、飲茶30周年を記念して「世界のスープ麺 トムヤムクン」「世界のスープ麺 フカフレスープ」「世界のスープ麺 ブイヤベース」なども限定的に販売していますが、ロングセラーの「汁そば」は “シンプルな旨み” が特徴的。

これは、主力商品のドーナツと併せて注文されることを想定し、お子様や家族連れの方でも食べやすいように-・という配慮の現れで、おそらくドーナツで甘くなった口の中をリセットしてくれる効果も狙っているのでしょう。しかし、ミスタードーナツの飲茶は設備などの関係で、まだ全店舗には展開できておらず、日本国内の店舗では約6割しか飲茶を提供できていないのだとか。

そこで、普段は飲茶取扱店のイートイン専用メニューである「汁そば」を “全国のミスタードーナツ店舗を対象に、テイクアウト専用のカップラーメンとして販売しよう” というのが「家で食べるミスドの汁そば」の開発経緯。ええ、さっそく良識のない転売ヤーどもが買い占めに走った結果、初日に売れ切れて入手困難な地域もあった様子。

製造者はエースコック

ヒカキンのカップ麺(みそきん)ほどエグい騒動にはなっていないようですが、情けない‥‥と、それはさておき「家で食べるミスドの汁そば」の製造者は、ダスキンと同じく大阪府吹田市に本社を構えるエースコックで、その距離なんと車で3分(700m)。それが決め手になったわけではないと思いますけど、徒歩で商談に行ける距離なので、まったくの無関係ではないかもしれません。

開封

2種の小袋を別添

今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」に、後入れ「液体スープ」の計2パックで、液体スープは “フタの上にのせよく温めて、お召しあがりの直前に入れてください。” とのこと。そもそもミスドの「汁そば」って何味なの? という疑問なんですけど、公式ウェブサイトには “天日塩とにがり塩をブレンドしたチキンベース” と記載されているので、ジャンルとしては塩らーめん?

加水率が高そうな細麺を搭載

めんは油で揚げずに乾燥させた「ノンフライめん」で、そこそこ細めに切り出されているのですが、湯戻し時間は5分と長めに設定されています。ぜったい柔めに仕上がる設計だろコレ‥‥などと思いつつ、店舗の「汁そば」に関する評判・口コミを調べてみると、めんは柔らかめとの感想が多かったので、それを再現しようとしているのかもしれません。

ちなみに2023年10月現在、イートインコーナー専用の「汁そば」は “340円+税(10%)=税込374円” で販売されているのですが、テイクアウト専用の「家で食べるミスドの汁そば」は “250円+税(軽減税率8%)=税込270円” なので、本物よりも100円以上お安い商品。とはいえレギュラーサイズのカップラーメンが236円(税別)である現状を加味すると、すこし高めの商品になります。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:家で食べるミスドの汁そば
販売者:株式会社ダスキン
製造所:エースコック株式会社 関西滝野工場(兵庫県加東市河高1816−175)
内容量:81g(めん60g)
商品コード:記載なし
発売日:2023年10月11日(水)
実食日:2023年10月21日(土)
発売地域:全国
取得店舗:ミスタードーナツ店舗
小売価格:250円(税別)
購入価格:270円(税込)
麺の種類:ノンフライ麺
スタイル:大判どんぶり型
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:360ml
調理時間:熱湯5分
小袋構成:2袋(液体スープ・かやく)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、食塩、たん白加水分解物、大豆食物繊維、卵白粉)、スープ(たん白加水分解物、チキンエキス、植物油脂、食塩、発酵調味料、ホタテエキス、ポーク調味料、鶏油、酵母エキス、香辛料)、かやく(麩、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸Ca、酒精、乳化剤、かんすい、増粘剤(加工でん粉、キサンタンガム)、酸化防止剤(ビタミンE)、カロチノイド色素、香辛料抽出物、(一部に小麦・卵・大豆・鶏肉・豚肉を含む)

実食開始

かやくにはカップめん限定のトッピング

別添の小袋は「かやく」のみ先入れで、本物の「汁そば」にはネギしか入っていませんが、カップラーメンには専用の具材として麩(ふ)を追加しているのがポイント。これはミスドの主力商品であるドーナツをイメージしたトッピングで、即席カップめん業界初のピックアップではないけれど、カップラーメンの具材としては少し珍しいアイテムです。

しんぷる

別添のスープは後入れなので、かやくをあけてから内側の線まで熱湯を注ぎ、フタの上で「液体スープ」の小袋を温めながら待つこと5分。時間になったら「液体スープ」を加え、よく混ぜ合わせたら出来上がり。私は本物の「汁そば」を食べたことがないため、ぶっちゃけ再現度の高さは評価できないのですが、なるほど確かに優しいけど想像以上に動物系が芳醇なファーストインプレッション。

ちなみに本物の「汁そば」におけるカロリーは229kcal、食塩相当量は3.7gなのに対し「家で食べるミスドの汁そば」のカロリーは248kcal、食塩相当量は4.8gということで、ややストロングな値を示していました。というわけで、念のためコスパ的な部分にも注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(81g)あたり
カロリー:248kcal
たん白質:6.9g
脂  質:3.2g
炭水化物:47.8g
食塩相当量:4.8g
(めん・かやく:1.4g)
   (スープ:3.4g)
カルシウム:272mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:248kcal(めん・かやく:205kcal)(スープ:43kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

アシとコシを両立したノンフライめん

5.0

熱湯3分でも問題なさそうな細さに切り出されていますが、パッケージの指定通り、熱湯5分きちんと守ってからフタを開けてみたところ、ノンフライ麺にありがちな解れにくさは皆無。それでも念のため軽く箸を通し、液体スープを馴染ませ、実際に食べ始めたのはフタを開けてから45秒前後の話。

鼻に抜ける小麦感も芳醇

箸で持ち上げると実に “しなやか” で、なんとも品のある物腰なのですが、いざ口に入れるとコシが強く、伸びてしまった印象は一切として与えない密度の高さ。それでいて啜り上げた瞬間は “しっとり” と、さらに引けばアシ(伸び)のある質感が製麺技術の高さを物語っています。

タイプとしては、エースコックが製造・販売している「千葉勝浦タンタンメン」に近い系統(っていうか同じ?)なので、まったくの新開発ではないと思いますが、この細さの多加水麺は他社だと珍しいので、まさにエースコックならではといっても過言ではありません。再現度の高さについては扨措き、めん重量は60gと多くはないけれど、このクオリティであれば充分に値段相応か、それ以上ですよ。

スープ

清湯(ちんたん)とは思えないほど濃密

5.5

原材料名の構成を見ても伝わってくるように、鶏(チキンエキス)の旨みを主体にしているのですが、なんのこれしきホタテの旨みも同等のレベルで強く、こってりではないけれど、あっさりの一言では片付けられない旨みが口いっぱいに広がります。しょうゆ・味噌は不使用なので、ジャンルとしては「塩らーめん」になりますが、いやはやホタテの存在感が想像以上に強くてビックリ。

たん白加水分解物を多めに使用しているため、それなりに作られた感もありますが、あらゆる貝エキスの中でも柔らかく、それでいて膨よかな旨みを特徴とするホタテの厚みは明白で、なおかつ鶏の旨みにも層がある、ドーナツ屋のラーメンとは思えない‥‥などと書いたら語弊があるかもしれませんけど、ミスドがスゴいのかエースコックがスゴいのか、眉唾物じゃないですよコレ。

かやく

麩おいしい

3.5

丸い麩は、おそらく「飲み干す一杯 ご当地編 函館 塩ラーメン」にも入っているアレで、ドーナツっぽい味が施されているとか、そういう奇抜なアイテムではありません。ただ、前述した旨み凝縮スープとの相性は申し分なく、麩を噛んだ瞬間にスープが滲み出てくるジューシーな食感も然る事乍ら、全体の優しい世界観にも違和感なくフィット。

ネギもランニングコストが高いフリーズドライ(凍結乾燥)なので、エアドライ(熱風乾燥)のネギみたいにジャキジャキとした繊維質の強い歯触りが気になることはありません。それに、スープとの関係か、ネギの甘みだったり、風味だったりがイキイキとしていたので、そこも印象に残りました。

総評

4.5

ミスタードーナツ史上初のカップラーメンということで、話題性の高い一杯ですが、なんのこれしき話題性に感けた “やっつけ品” にあらず。具材のボリューム感には期待できない商品になりますけど、クオリティの高い多加水ノンフライ麺に、密度感のあるスープも味わい深く、これで270円(税別)なら悪くありません。

まだギリギリ取り扱っている店舗もあるようですが、2023年10月21日現在、再販の予定はないそうなので、残念ながら在庫限り。ただ、ひとつのカップラーメンとしてのクオリティは低くなかったので、もしも巡り会えたら試してみてください。っていうか、この勢いで「世界のスープ麺」3品も即席カップめん化してもらえないですかね、マジで【author・taka :a(大石敬之)】

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