史上最高傑作!? エースコック「ブタメン焼そば とんこつ味」と本家「ブタメン」を比較してみた結果——

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エースコック

どうも、taka :aです。

本日の一杯は、2020年9月21日(月)新発売のカップ麺、エースコック「ブタメン焼そば とんこつ味」の実食レビューです。

豚(トン)でもないウマさ!? 駄菓子のブタメンを公式がカップ焼きそばにアレンジ!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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ブタメン焼そば とんこつ味

ブタメンとは、株式会社おやつカンパニーが製造・販売しているミニタイプのカップラーメンで、正式に「ブタメン」として発売されたのは1993年(平成5年)。歴史を遡ると1978年(昭和53年)発売の「ベビースターミニカップラーメン」が前身で、それを平成になってからリニューアルするかたちで「ブタメン」に刷新し、現在もコンビニやスーパーマーケットの駄菓子コーナーで販売されている人気商品です。

シリーズ史上初の焼そばアレンジ

今回の新商品「ブタメン焼そば とんこつ味」は、株式会社おやつカンパニー(三重県津市)とエースコック株式会社(大阪府吹田市)の共同開発商品で、おやつカンパニー監修のもと「ブタメン」の味わいを湯切りタイプのカップ焼きそばにアレンジ。ブタメンが汁なしカップ麺で再現されるのは史上初の試みですが、ブタメンの “脱駄菓子化” は初めてではないため、すこし歴史を振り返ってみましょう。

おやつカンパニーの本社にもエースコックの本社にも詳しい資料は残っていなかったのですが、おやつカンパニーとエースコックの共同開発商品として、2006年(平成18年)3月に初めて大盛りサイズの「ブタメンBIG(ビッグ)」を新発売。初代・ブタメンBIGは、セブン&アイグループ限定販売のPB(プライベートブランド)商品だったので、それ以外の販売店では購入することができませんでした。

初代・ブタメンBIGは、駄菓子の「ブタメン」を巨大化させた縦型ビッグのカップラーメンで、フレーバーは王道の「とんこつ味」を再現。その約7ヶ月後となる2006年10月にも「ブタメンBIG とんこつ味」が発売され、販路もセブン&アイグループのコンビニエンスストア(セブン-イレブン)並びに同グループのGMS(イトーヨーカドー、ヨークベニマル、ヨークマート)専用商品として展開。

ブタメンBIG 2019年発売品

まったく同じ条件で2007年10月にも「ブタメンBIG とんこつ味」をリリースしているのですが、大盛りサイズのカップラーメンとしては初の変わり種となる「ブタメンBIG カルビ味キムチ風味」を同時に新発売。この時点までの「ブタメンBIG」も当時の本家「ブタメン」と同じく “あたりつき” でしたが、2008年7月7日に「当たり付きのブタメンを廃止する」と本家(おやつカンパニー)が発表し、アタリくじ制度が消滅。

さらに2007年10月の「ブタメンBIG」発売以降、大盛りサイズの「ブタメン」は製造・販売を終了し、ぱったりと新作のリリースが途絶えていたのですが、およそ9年ぶりとなる2016年6月21日に「ブタメンBIG とんこつ味」が復活。以降は2017年、2018年、2019年と定期的に「ブタメンBIG」を共同開発してきた両社ですが、いずれも縦型ビッグのカップラーメンで、湯切りタイプのコラボ商品は前例にありません。

なお2017年6月12日には縦型レギュラーサイズの「ブタメン 激辛とんこつ味」をリリース、2018年6月11日には “わさびペースト付き” の「ブタメンBIG ビックリ!? わさびキレ辛とんこつ味」を投下するなど、王道の「とんこつ味」とは違う変わり種も復活し始め、いずれもセブン&アイグループ限定のPB商品として販売されていたのですが‥‥

ブタメンの再現度を比較

今回の新作「ブタメン焼そば とんこつ味」は、エースコック×おやつカンパニーの「ブタメン」コラボ史上初となる販路を問わないNB(ナショナルブランド)商品で、セブン&アイグループ以外のコンビニやスーパーマーケット、ドラッグストア、ディスカウントストアなども販売店に含まれました。製品スタイルは異なりますが、せっかくなので駄菓子の本家「ブタメン」と食べ比べながら再現度を確かめます。

開封

ブタメンは別添の小袋なし

まずは本家「ブタメン」の開封直後、小袋は別添されていないため、熱湯を注ぐだけの簡単調理。内容量は37g(めん30g)と駄菓子サイズのカップラーメンですが、1食あたりの食塩相当量は2.71g(めん:0.60g / スープ:2.11g)と高く、カロリーも169kcalということで、エースコックの「スーパーカップミニ もやしみそラーメン」(熱量:193kcal / 食塩相当量:3.1g)に匹敵しそうな値。

※2020年9月26日現在、フタ裏の応募マークを20枚集めると「Nintendo Switch Joy-Con (L)ネオンブルー /(R)ネオンレッド」が当たるキャンペーンを実施していますが、2020年10月31日(土)が最終締切です。

ブタメン焼そばには2種類の小袋

対する新作の「ブタメン焼そば とんこつ味」には、後入れの「仕上げシーズニング」と「麺ほぐし香味油」が別添されており、内容量も115g(めん100g)と3倍以上。エースコックのニュースリリースには “特製の「シーズニングパウダー」と「香味油」を開発し、「ブタメン」ならではの味わいを楽しめる一杯!” と記載されていたので、製品スタイルは違えど再現度の高さに期待したいところ。

メーカー希望小売価格は税別210円となっており、実際に立ち寄ったコンビニ大手4社の中では以前からパイプのある「セブンイレブン」をはじめ「ローソン」と「ファミリーマート」での取り扱いを確認。今回はコンビニ限定商品ではないのですが、最寄りのスーパーやドラッグストアに売ってない場合もあるかと思いますので、販売店の参考にしてください

製品詳細情報・購入価格等

製品名:ブタメン焼そば とんこつ味
製造者:エースコック株式会社 兵庫工場
製造所:兵庫県たつの市神岡町東觜崎308
内容量:115g(めん100g)
商品コード:4901071207823(JAN)
商品サイズ:175×175×63.5mm
発売日:2020年09月21日(月)
実食日:2020年09月26日(土)
発売地域:全国(スーパー、コンビニ等)
取得店舗:コンビニ(ファミリーマート)
商品購入価格:222円(税込)
希望小売価格:210円(税別)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:角型ビッグ
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:630ml
調理時間:熱湯3分
小袋構成:2袋(仕上げシーズニング、麺ほぐし香味油)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ、砂糖)、添付調味料(植物油脂、ごま、ポークエキス、乳化油脂、食塩、香味調味料、砂糖、ポーク調味料、粉末しょうゆ、デキストリン、オニオンパウダー、香辛料、香味油、チキンパウダー)/ 加工でん粉、炭酸カルシウム、調味料(アミノ酸等)、かんすい、香料、カラメル色素、酸化防止剤(ビタミンE)、微粒二酸化ケイ素、香辛料抽出物、酸味料、乳化剤、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む)※「ブタメン焼そば とんこつ味」

実食開始

駄菓子だけど香りは本格的

まずは本家「ブタメン」の調理直後、熱湯3分で出来上がるため、調理時間は一般的なカップラーメンと同じくらい。トッピングはゴマのみとシンプルを極めているのですが、駄菓子サイズのカップラーメンですし、具材のボリュームついては問題ないでしょう。ちなみに2020年9月現在、コンビニで買った場合の税込価格は86円だったので、けっこういい値段でした。

香りの再現度は高い‥‥!!

対する今回の新商品「ブタメン焼そば とんこつ味」の調理直後、同じく麺の戻し時間は熱湯3分ですが、あきらかに麺のサイズが違います。しかし、本家と同じく具材(?)は仕上げシーズニングに含まれているゴマだけ。ある意味これはこれで再現度の高さに一役買っているポイントですし、カップラーメンの「ブタメンBIG」も同じ構成ではあったものの、サイズ的に寂しさが否めません。

なおブタメン焼そばを調理する際は、湯切りの後に “麺ほぐし油を絡ませてから” 仕上げシーズニングを加える手順となっておりますので、小袋を投入する順番には注意してください。それでは、引き続き本家・ブタメンとの違いや共通点に注目しつつ、「めん」「スープ(仕上げシーズニング・香味油)」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(115g)
カロリー:534kcal
たん白質:10.8g
脂  質:23.3g
炭水化物:70.3g
食塩相当量:5.8g
カルシウム:406mg
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。※上記の栄養成分表示は「ブタメン焼そば とんこつ味」に基づいて記載

めん

方向性は違うけどハイクオリティ

5.0

本家「ブタメン」に使われている油揚げ麺の原材料は “小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ、砂糖、たんぱく加水分解物、ポークエキス、卵白、ポークエキスパウダー” で、加水率は低く、歯切れのいい食感。麺の風味は芳ばしく、鋭利な角刃で切り出されているため口当たりには輪郭があり、食べ始めから食べ終わるまで歯切れの良さが持続。

本家よりも粘りのある弾力

対する「ブタメン焼そば とんこつ味」に使われている油揚げ麺の原材料は “小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ、砂糖” と比較的にシンプルで、本家の油揚げ麺よりも粘りがある、もちもちとした弾力が印象的。そのため食感の方向性は完全に同じとはいえない反面、輪郭のある口当たりには通じるところがありますし、ひとつの油揚げ麺としてレベルは低くありません。

容器は「スーパーカップ」の湯切りタイプと同じ麺量130g用の大盛りサイズ(175×175×63.5mm)となっているのですが、今回の麺量は乾燥状態で100gと比較的に少なく、しかしながら前述のように本家「ブタメン」と比べて約3.3倍以上。そのため単純に3倍以上の食べ応えが得られる反面、具材が箸休めにならないゴマのみという構成なので、もう一工夫ほしかったところではあるものの、意外に問題なく食べ切れました。

スープ(仕上げシーズニング・香味油)

アレンジしつつも忠実に再現

5.0

本家「ブタメン」の粉末スープは “ポークエキスパウダー、食塩、植物油脂、デキストリン、ぶどう糖、ごま、香辛料、粉末しょうゆ、精製加工油脂、乳糖、チキンパウダー、香味油” で構成され、テイストの方向性はインスタント的でありながら、しょせん駄菓子と侮るなかれ。サイズはミニでも味には芯があり、豚骨臭はなくともポークのコクは明白で、ニンニクや生姜のアクセントも適度に効いた本格テイスト。

香味油が調理感を演出

対する「ブタメン焼そば とんこつ味」の添付調味料は “植物油脂、ごま、ポークエキス、乳化油脂、食塩、香味調味料、砂糖、ポーク調味料、粉末しょうゆ、デキストリン、オニオンパウダー、香辛料、香味油、チキンパウダー” となっており、潤滑油の「麺ほぐし香味油」は無味無臭のオイルではありません。ほんのりとではあるものの、芳ばしい風味が添加されているため、鉄板で炒めたような調理感が漂います。

味の再現度かなり高め!!

そして主役の「仕上げシーズニング」が素晴らしく、粉末的なポークの旨味に生姜やニンニクの効かせ方など、かなり忠実に本家「ブタメン」の味わいを再現。ポークの旨味はエースコックの「スーパーカップMAX 濃コクとんこつラーメン」に通じるところがあるため、100%まったく同じ味ではないのですが、雰囲気の再現度は申し分ありません。

その「仕上げシーズニング」もせることながら、前述の「麺ほぐし香味油」から漂う適度なオイル感と鉄板で炒めたような臨場感が最後まで続くため、ひとつのカップ焼きそばとしても違和感なく成立。それなりにアレンジも施されていますが、しっかり「ブタメン」の味わいで、ちょっとビックリしました。

具材

今回は再現度の高さを評価

5.0

どちらも具材はゴマだけなので、どうしてもボリューム感を評価した場合 “いまいち” といわざるを得ませんが、再現度の高さだけでいえば100パーセント。本家「ブタメン」並びに「ブタメン焼そば」ともに特別なゴマを使用しているわけではないものの、スナック的な味わいにプチッとした食感と芳ばしい風味が映え、アクセントに効果的。

ブタメン焼そばのゴマ

きもちエースコックが使用しているゴマのほうが芳ばしいような——いや、香味油の関係ですかね。カップ焼きそば的には物足りなさが否めませんが、今回はコンセプト(再現度の高さ)を評価して上出来の星5とします。

総評

★★★★★☆☆☆☆☆(★5)

ゴマしか入っていない具材の構成こそ寂しいといわざるを得ませんが、逆に再現度を評価すると「ブタメン」に忠実で、実際の味わいもしかり。これまで発売されてきたカップラーメンの「ブタメンBIG」は及第点(★3)と評価してきましたが、むしろカップ焼きそばこそ本命だったと思える仕上がりで、エースコック×ブタメン史上最高傑作といえるかもしれません。

冒頭でも触れたように、エースコック×おやつカンパニーは「ブタメンBIG キレ辛わさびとんこつ味」という文字通りキレッキレのカップラーメンを発売しているため、たとえば鼻と眼球に激痛が走るほどの「ブタメン焼そば キレ辛わさびとんこつ味」や涙が出るほど辛い「ブタメン焼そば 激辛とんこつ味」など、次は刺激に特化した湯切りタイプ第2弾の開発にも期待したいです。

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