取材NGの行列店【博多ラーメンばりこて】ついにカップ麺を監修!? 明星食品と共同開発「濃香 純豚骨」が絶品だった件

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明星食品

どうも、taka :a です。

本日の一杯は、2021年4月19日(月)新発売、明星食品のカップ麺「明星 取材NGの行列店 博多ラーメンばりこて監修 濃香 純豚骨」の実食レビューです。

ほとんどメディアの取材に応じない “取材NG” の行列店「ばりこて」ついにカップラーメンを監修!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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取材NGの行列店 ばりこて監修カップ麺

博多ラーメンばりこてとは、とんこつ純度100%のスープにこだわる屋台仕込みの豚骨ラーメン専門店で、創業は1997年(平成9年)6月20日。福岡出身の店主・高巣浩一氏は、元レコーディングエンジニアの経歴を持ち、中学時代からの友人と一念発起で「ばりこて」をオープン。当初は東京都町田市成瀬に店を構えていましたが、ともに店を立ち上げた友人が体調を崩してしまい、2000年(平成12年)に町田店の暖簾を下ろします。

「博多ラーメン ばりこて」ねぎラーメン(本物)

それから約2ヶ月の準備期間を経て、2000年12月21日に東京都杉並区高円寺南(東高円寺)で現在の本店を開業。店主の話によると “開業から7年くらいは生きていくのが精一杯だった” と聞きますが、お客様第一主義を貫き、独学でノウハウを積み上げた結果、2010年(平成22年)に国内最大級のクチコミサイト「食べログ」で「ばりこて 都立家政店」(現在閉店)が全国ラーメン部門1位を獲得するなど、たしかな実力の持ち主。

2017年(平成29年)12月24日には、ブラジル・サンパウロの高級住宅街として知られるジャルジン・パウリスタ地区(Jardim Paulista)にて、海外初の暖簾分け店舗「Tonkotsu Barikote RAMEN MARU(マル)」をオープン。その初日、同じくサンパウロで圧倒的な知名度を誇る人気行列店「Lamen Kazu(らーめん 和)」のオーナーが夫婦で駆け付け、行列整理や厨房での作業を手伝ってくれたそうです。

しかし、日本では東高円寺本店をオープンしてから20年もの間、ラーメン本やテレビ出演など、ほとんどのメディア取材を断ってきた「取材NGの行列店」というのも有名な話。現在は株式会社バリッド・コンプリート・テクニカを運営母体とする会社組織にまで発展しましたが、本店はカウンター7席での営業で、メディア露出よりも常連客とのコミュニケーションを大切にしてきました。

取材NGの行列店が初めてカップラーメンを監修!

そんな取材NGの行列店「ばりかた」が町田市成瀬から東高円寺に移転後、オープン20周年を迎えたタイミングを切っ掛けに、なんと初のカップめん化を実現。その製造に携わったのは、かねてより本格的なカップとんこつラーメンを製造してきた明星食品で、タイトルは「明星 取材NGの行列店 博多ラーメンばりこて監修 濃香 純豚骨」と命名。

パッケージでも “取材NGの行列店” と大々的に表示し、濃香(のうこう)や純豚骨(じゅんとんこつ)という魅力的なワードをちりばめ、某口コミサイトで “都内豚骨ラーメン3強の一つ” と高く評価されている「博多ラーメン ばりこて」の味を大判どんぶり型のカップラーメンで再現。ほとんどのメディア取材を断ってきた、ばりこての店主がゴーサインを出した逸品ということで、否が応でも期待せざるを得ない展開。

麺は “熱湯60秒で出来上がる、しっかりした硬さの博多バリカタ麺” ということで、これまでに「バリカタ」シリーズや「極のチャルメラ」で叩き上げてきた明星食品の得意分野。さらに “スープの畜肉エキスは豚由来原料のみを使用しています” というのも興味深く、明星食品の思い切りに期待したいところ——。

濃香(のうこう)純豚骨の実力は‥‥

2006年11月15日、即席めん業界最大手・日清食品が明星食品に対する友好的TOBを発表し、それに賛同した明星食品。同年12月15日から正式に日清食品が明星食品の筆頭株主になり、現在の親子関係が法的に成立するのですが、それ以降の明星食品は守りの姿勢に入ってしまったような印象を受けていたので、取材NGの行列店を取り上げた今回の開発背景には “かつての牙” を感じました。

開封

別添の小袋は3種類

さて、今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」に、後入れの「粉末スープ」と「液体スープ」で合計3袋。明星食品のニュースリリースには “ポークエキスにあごエキス、コンブエキス、シイタケエキス、醤油を加え、豚骨オイルにポークフレーバーを合わせた、力強いコクと食欲そそる香りが立つスープです” と記載しているため、豚骨だけのスープではないようですが、前述のように畜肉エキスは豚だけを使用。

この手の麺は明星食品の十八番(オハコ)

麺は丸刃で切り出されたノンフライ麺で、湯戻し時間は熱湯60秒。さらにカップの内側には “2つの線が引いてある” ように、今回も容器は食塩相当量の摂取を調整できる「しおケアカップ」となっていて、カップ内側下線までスープを残した際の摂取する食塩相当量の目安は “4.5グラム” とのこと。それでも充分に多めの量になりますが、こうやって意識できるのは嬉しい気遣いです。

なおメーカー希望小売価格は245円(税別)ということで、コンビニで購入した場合の税込価格(2021年4月現在)は264円が相場。カップラーメンにしては高めの値段になりますが、それだけに本格的な味わいに期待できそうな予感。もちろんスーパーやドラッグストアなど、コンビニ以外も販売店の対象で、筆者は北近畿のローカルスーパーで購入しました。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:明星 取材NGの行列店 博多ラーメンばりこて監修 濃香 純豚骨
販売者:明星食品株式会社
製造所:東日本明星株式会社 埼玉工場(埼玉県比企郡嵐山町川島2360)
内容量:102g(めん65g)
商品コード:4902881451406(JAN)
発売日:2021年04月19日(月)
実食日:2021年04月20日(火)
発売地域:全国(全チャネル)
取得店舗:スーパー
商品購入価格:213円(税込)
希望小売価格:245円(税別)
麺の種類:ノンフライ麺
スタイル:大判どんぶり型
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:410ml
調理時間:熱湯60秒
小袋構成:3袋(粉末スープ・液体スープ・かやく)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、でん粉、乳たん白、食塩)、スープ(ポークエキス、豚脂、食塩、香味調味料、糖類、しょうゆ、香味油、たん白加水分解物、酵母エキス、植物油脂、焼きあごエキス、昆布エキス、しいたけエキス)、かやく(チャーシュー、ごま、ねぎ)/ 調味料(アミノ酸等)、加工デンプン、増粘剤(加工デンプン、増粘多糖類)、かんすい、炭酸カルシウム、酒精、香料、卵殻カルシウム、カラメル色素、乳化剤、炭酸マグネシウム、酸味料、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に卵・乳成分・小麦・えび・ごま・大豆・豚肉・ゼラチンを含む)

実食開始

別添の小袋は「かやく」のみ先入れ

別添の小袋は「かやく」のみ先入れで、中身はチャーシュー、ごま、ねぎとシンプルなラインナップ。実店舗で “ラーメン” と頼めば出てくる「博多ラーメン」のトッピングもチャーシュー、ねぎとシンプルな構成なので、あながち的外れではありません。

かなりシンプルな見た目だけど香りは芳醇

あとは熱湯を注いで60秒、後入れの小袋を入れる前にノンフライ麺をほぐし、粉末スープを完全に溶かしてから、最後に液体スープを馴染ませるのがオススメの手順。湯気からは穏やかに焼きアゴ(飛魚)や昆布の香りが漂うものの、タイトルに “濃香” や “純豚骨” とあるように、炊き出し感のある豚骨香と背脂の甘い香りが印象的な調理直後。

ちなみにノンフライ麺は熱湯60秒で難なくほぐれましたが、粉末スープにトロミ成分が含まれていたので、それがダマにならないよう念入りに混ぜ合わせてください。それでは、引き続き博多バリカタ麺とスープの豚骨感に注目しつつ「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(102g)あたり
カロリー:420kcal
たん白質:12.4g
脂  質:16.5g
炭水化物:55.5g
食塩相当量:6.6g
(めん・かやく:2.2g)
   (スープ:4.4g)
ビタミンB1:0.15mg
ビタミンB2:0.20mg
カルシウム:485mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:420kcal(めん・かやく:342kcal)(スープ:78kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

カップラーメンの低加水麺では最高峰

7.0

「ばりこて」の実店舗では、生(なま)でも食べられる良質な麺を使い、生といっても2〜3秒ほど湯通しするのですが、注文時に「なま」「ばりかた」「かた」「ふつう」「やわ」と5種類の硬さが指定できるのが特徴的なポイント。お店のオススメは “ばりかた” で、純度の高い豚骨スープと親和性が高く、替え玉のリピート率も高い、これぞ豚骨ラーメンの王道を地で行くような、加水率の低い細めのストレート麺を使用しています。

文句の付け所が見当たらない

それを再現している今回のノンフライ麺も加水率は低く、丸刃で切り出されたストレート麺で、まさに博多バリカタ麺の王道ど真ん中。熱湯60秒後にフタを開け、粉末スープを完全に溶かし、液体スープを馴染ませて‥‥などと手順を踏んでいる間に合計180秒くらいになりますが、ひとくち食べた瞬間にプツッとした歯切れのよさが心地よく、それから低加水麺ならではの粉っぽい香りが鼻に抜ける本格派。

たとえば粉末スープと液体スープを馴染ませる前に食べた場合、さすがに部分的な戻りムラが気になりますが、調理後に戻しムラが機になることはなく、よほどダラダラのんびり食べない限り、最後まで歯切れのよさと適度な粉っぽさが楽しめます。乾燥状態の麺量は65gと多くはないものの、物足りなさを感じることはありませんでした。

スープ

なるほど濃香純豚骨は伊達じゃない

7.0

粉末スープに含まれる前述の “とろみ成分” をはじめ、それを支えるグルタミン酸ナトリウム(MSG / Monosodium Glutamate)系の旨味など、カップラーメンらしい人工的な要素が皆無とはいえません。しかし、粉末スープだけの状態でも鼻に抜ける骨っぽさが印象深く、とろみの加減も無理を感じさせないように、あくまでもナチュラルな骨組みで土台を構築。

洗練させつつ濃厚さの指標を履き違えていない

そして、別添の「液体スープ」を馴染ませると一変。粉末スープだけでは出せないオイル(背脂)のコクと甘みもさることながら、豚骨の重心がグッと下がり、骨の旨みが口いっぱいに広がる様は、まさに「濃香純豚骨」の名に恥じない出来栄え。土台の粉末スープからも感じたように、まったくインスタント感がないわけではないけれど、しっかり骨の旨味と丁寧な乳化感が楽しめる、実に硬派な味わいを実現。

一般的にネガティブとされるクセを最小限に抑えつつ、それでいて旨味だけを丁寧に抽出したような、まろやかで自然な乳化感のミルキーなテイスト。香りから感じた焼きアゴと昆布の要素は隠し味に過ぎず、けれども素材の旨味を引き立て、しょうゆ(タレ)も絶妙な塩梅でブレンド。なにより純度の高い骨の旨味を感じさせてくれたことに、おもわず頬が緩みました。

具材

ぜひ「ねぎ」と「ごま」は後入れで

4.0

チャーシューのサイズは小さめで、なおかつ分厚いわけでもなく、245円(税別)の肉具材としては頼りなさが否めないところ。しかし、前述の博多バリカタ麺とスープの完成度が高かったので、正直そこまで気にならないというか、けっこう味付けが濃かったこともあり、そこそこの存在感。そして「かやく」は先入れと前述しましたが “ねぎ(小葱)と胡麻だけ後入れする” のがオススメの作り方。

この一手間で満足度UP

なにも難しいことはなく、お湯を入れる前にチャーシューだけ容器の中に放り込み、小袋の中に残しておいた小葱と胡麻を食べる直前にトッピングするだけ。ちょっと手間になりますが、小葱と胡麻の風味が格段にアップするので、ぜひ試してみてください。

総評

6.0

たとえば “なま” ではないノンフライ麺をはじめ、インスタント感が否めないスープ、さらに簡素といわざるを得ない具材など、随所にカップラーメンらしさを感じる作りであることは否めません。しかし、これで “たった245円” と思える仕上がりは見事。

十数年前の明星食品が誇っていた人を選ぶ豚骨スープではないけれど、他社の追従を許さないノンフライ麺を筆頭に、硬派な豚骨スープが楽しめる一杯なので、本格とんこつラーメンが気になる方は要チェックです(author・taka :a)

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