「揚げなすのおろし風そば」セブン&アイ限定 〜なすのうま味と風味豊かな鰹だし

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エースコック

どうも、taka :aです。

本日の一杯は、2019年4月15日(月)新発売のセブン&アイ限定カップ麺、エースコック「おだしを利かせた揚げなすのおろし風そば なすのうま味と風味豊かな鰹だし」の実食レビューです。

大根おろし風パウダーを使用した数量限定の和風カップ麺が新登場!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。

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おだしを利かせた揚げなすのおろし風そば

今回のカップ麺を製造しているエースコックのコーポレートサイトに商品情報は掲載されておらず、セブン-イレブン・ジャパンのニュースリリース及びセブンイレブンの公式ウェブサイトにも詳しい情報はありません。しかし、オムニ7(イトーヨーカドー ネット通販サイト)には『セブン&アイ限定商品』と書いてありました。

オムニ7での商品名は「エース 揚げなすのおろし風そば」となっているのですが、パッケージに書かれているメインタイトルは「おだしを利かせた揚げなすのおろし風そば」で、 “し” が “おたま” を模している洒落たデザイン。サブタイトルは「なすのうま味と風味豊かな鰹だし」となっていて、パッケージには削る前の鰹節や茄子(なす)、大根、蕎麦の実など、素材のイメージがあしらわれています。



オムニ7はイトーヨーカドーのネット通販サイトですが、イトーヨーカドーの実店舗でも取り扱いがあり、セブン&アイグループ系列のスーパーマーケット(IYグループ)限定の商品ではなく、セブンイレブンの店頭でも販売されていました。調べたところヨークベニマルやヨークマートも販売店に含まれているのですが、どちらかというとコンビニ向けというよりも同グループ系列のスーパーマーケットで販売することに力点を置いている商品ですね。

容器の大きさはタテ型ビッグ(エースコック流にいうとタテロング)で、本体価格は198円(税込価格213円)。特別に高いわけでもなければ低いわけでもなく、グループ系列限定系のタテ型ビッグ商品としては平均的な値段になるのですが、オムニ7では “※数量限定のため前払い不可”(新たな定番商品ではなくスポット商品)と注意書きが添えられています。

容器側面のサブタイトル横に小さく「大根おろし風パウダー使用」と記載されているのですが、エースコックの大根おろし風パウダーといえば「THE和(ザ和)」。今回の新商品発売から約1ヶ月前となる2019年3月11日(月)、シリーズ第3弾として「タテロング THE和 わさびを利かせたおろし風そば」が再販されましたが、あの大根おろし風パウダーですね。

このシリーズは特に油揚げ麺(和蕎麦)の完成度が高く、その出来栄えについてはタテ型カップ麺の中で最高峰と評価しているのですが、第3弾「わさびを利かせたおろし風そば」はシリーズ第1弾の再販で、安曇野産わさびを使用した本わさびパウダーの刺激と大根おろし風パウダーの清涼感がクセになる “催涙系” の和風カップ麺でしたw(わさびの刺激成分が気化して目に染みるのです‥‥)



“乾燥させた大根を細かく砕き、大根おろし特有のさっぱりとした風味や愉しい食感を実現しました。大根おろし風パウダーが溶け込んだ和風つゆは、のどごしの良いそばとも相性ピッタリです。” と、大根おろし風パウダーの解説が容器側面に記載されているのですが、これについても「THE和」と一言一句まったく同じ説明文です。

セブン&アイ限定商品ではあるものの、プライベートブランドのセブンプレミアムではありません。また、「THE 和」も冠していないので、シリーズの正統な後継者というわけではありませんが、すくなくとも大根おろし風パウダーについてはエースコックならではといえる濃厚な共通点ですね。

開封

大根おろし風パウダーが別添されているはずですが、フタの上に貼り付けられている小袋はないので、あらかじめ容器の中に入っている恒例のパターン。フタの上に描かれている桔梗(キキョウ)のような花のデザインは、桔梗ではなく “茄子の花” ですね。惚け茄子(ぼけなす)などと揶揄されることもありますがw 茄子の花言葉は「つつましい幸福」「よい語らい」「優美」「希望」「真実」など、調べてみたら素敵な花言葉でした。



別添の小袋は後入れの「ふりかけ」が1袋で、これが大根おろし風パウダーですね。「THE和 わさびを利かせたおろし風そば」では大根おろし風パウダーと一緒に本わさびパウダーが仕込んであり、それが鼻と眼球を襲ってくる凶暴性を兼ね備えていたのですが、今のところパッケージやオムニ7の商品販売ページに彼奴を匂わせる要素はありません。

そして今回の主役「揚げ茄子」ですが、けっこう入ってます。エースコックのタテロングは具材が貧弱になることも珍しくないのに、今回は皮付きの揚げ茄子がザッと数えて13個もイン。私はネット通販サイトを利用して購入しましたが、オムニ7での販売価格とセブンイレブンでの販売価格は基本的に連動しているのと、実際にセブンイレブンの店頭でも今回のカップ麺は税込213円で販売されていました。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:おだしを利かせた揚げなすのおろし風そば
製造者:エースコック株式会社
製造所:自社工場・埼玉県川越市(製造所固有記号 K)
内容量:81g(めん70g)
商品コード:4901071287634(JANコード)
個装サイズ:縦111mm×横111mm×高さ118mm

発売日:2019年04月15日(月)
実食日:2019年04月17日(水)
発売地域:セブン&アイ限定
取得店舗:ネット通販サイト(オムニ7)
商品購入価格:213円(税込)
希望小売価格:198円(税別)

麺の種類:油揚げ麺(かんすい不使用・蕎麦)
スタイル:縦型ビッグ・タテロング
容器材質:紙
湯量目安:440ml
調理時間:熱湯4分
小袋構成:1袋(ふりかけ)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、そば粉、植物油脂、植物性たん白、食塩、ヤマイモパウダー、卵白粉)、スープ(食塩、大根パウダー、魚介パウダー、でん粉、粉末しょうゆ、砂糖、たん白加水分解物、カツオブシエキス、植物油脂、コンブエキス、魚介風味調味料、唐辛子、魚醤、ポーク調味料)、かやく(なす、味付鶏肉そぼろ、卵、ねぎ、唐辛子)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、香料、炭酸カルシウム、リン酸三ナトリウム、重曹、カラメル色素、微粒二酸化ケイ素、酸味料、甘味料(カンゾウ)、酸化防止剤(ビタミンE)、増粘多糖類、カロチノイド色素、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・そば・卵・乳成分・さば・大豆・鶏肉・豚肉・やまいも)
【本品に含まれるアレルギー物質】小麦・そば・卵・乳成分・さば・大豆・鶏肉・豚肉・やまいも(表示が義務付け及び推奨されているもの)

実食開始

麺は油揚げ麺で、「THE和」と同じ縮れの少ない熱湯4分の油揚げ蕎麦に見えますが(原材料名は一致)、「THE和」シリーズの容器はPP(ポリプロピレン)製の硬いプラ容器が採用されているのに対し、今回の容器はエースコックのタテ型カップ麺・タテロング製品で頻繁に採用されている二重構造の紙製カップが使用されています。



「THE和」ではシリーズ第1弾からPP製のプラ容器を採用しているのですが、 “実はハイクオリティな麺を適切に戻すために一般的なPS(ポリスチレン)製の容器では難しく、より保温性能の高いPP(ポリプロピレン)製の容器を採用しているのではないか――” などと考察していたので、紙容器でも問題ないのかどうか、麺の戻り具合も注目したいポイントですね。

容器側面の調理方法には熱湯を内側の線まで注ぎ、フタをして4分で「ふりかけ」を入れ、スープが溶け残らないようによくかき混ぜてお召し上がりください、という内容の作り方が書いてあるので、しっかり混ぜましょう。それでは、 “おだし” の組み立て方と “おろし風” 、そして具材の “揚げ茄子” に注目しつつ、「めん」「つゆ」「かやく」の順に解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(81g)当たり

熱  量:356kcal(カロリー)
たん白質:10.5g
脂  質:13.5g
炭水化物:48.2g
食塩相当量:5.9g
(めん・かやく:2.1g)
   (スープ:3.8g)
ビタミンB1:0.44mg
ビタミンB2:0.41mg
カルシウム:151mg

参考値(調理直後に分別した値)
熱量:356kcal(めん・かやく:315kcal)(スープ:41kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品パッケージに記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

「THE和」クオリティ

ほぼ縮れのないストレート麺で、そば粉の香りが強く、まさに「THE和」シリーズに使用されている油揚げ麺と大差ないクオリティですね。色は濃い目で香りも強めですが田舎蕎麦ほどワイルドな蕎麦ではなく、しなやかで洗練されたスタイルでありながら、更科(さらしな)ほど繊細で女性的な蕎麦ではありません。スパッとした歯切れが心地よく、油揚げ麺なのに高級感があります。

日清食品の「どん兵衛」や東洋水産の「緑のたぬき」など、エースコックはロングセラーの定番どんぶり型カップ蕎麦を持っていないのですが、ことタテ型カップ製品における蕎麦については今回のようなストレート蕎麦から無骨な田舎蕎麦(厚切太麺シリーズ)、さらに縮れの強いインスタント感ごりごりの蕎麦(まる旨シリーズ)と幅広いラインナップを取り揃えていて、いずれもレベルが高い。



特に今回の蕎麦は日清のどん兵衛に匹敵する‥‥いや、タテ型においては日清のどん兵衛を軽く超えてしまった本格志向の蕎麦で、ややザラついた舌触りと粉っぽさが蕎麦粉のイメージをブースト。お湯を注いでからフライング開封は厳禁ですが、紙製容器でも4分+混ぜ時間20秒ほどで適切に戻ります。つまり、この麺はPP容器じゃないと適切に戻らないのではないか——という私の考察は的外れだったことが証明されてしまったのですがw あいかわらず素晴らしいですね。

つゆ

しょうゆ控えめ・だし強め

まず大根おろし風パウダーを入れる前ですが、蕎麦つゆとしては淡い見た目の色合いで、実際に醤油感からも鋭利な主張は感じません。それなりに食塩のキレはありますが、ぜんぜん舌を刺してくるような塩気ではなく、液体つゆ(液体スープ)などのカエシ成分も別添されていないので、むしろ穏やかな味わい。

魚介の旨味はカツオ節が中心でイリコ(煮干)は目立っておらず、軽くサバ節をブレンドしているような節系主体のフレームワーク。それらは削り節を丁寧に煮出して出汁(だし)を取ったというよりも、かなり細かく粉砕して馴染ませているような魚粉添加型のスタイルで、実際かなり細かい魚粉が入っているのですが、ほんのり魚醤とポーク調味料の隠し味がエースコック流。

ただ、醤油のキリッとした関東風が好みだと物足りないでしょうし、けっこう蕎麦の主張が強いので、もうちょっと粉末醤油では出せない液体醤油ならではの輪郭がほしかったかな‥‥と、醤油の存在感より出汁重視・関西生まれ関西育ちの私ですら思ってしまったのですが、別添の大根おろし風パウダーは記憶に残るインパクトの持ち主ですよ。

パッケージにも “乾燥させた大根を細かく砕き” と書いてあったように、あくまでも文字通り大根おろし “風” で、おろし大根ではなく厳密には乾燥粉砕大根なんですけど、ざらついた舌触りと歯触りの繊維質は地味にリアル。おろし蕎麦の魅力ともいえる辛味は得られませんが、他社の製品にはない個性的なアイテムです。そして「ふりかけ」の中身ですが、やはり大根おろし風パウダーだけではありません。

本わさびパウダーのような刺激物は混入していませんでしたが、微粒子の出汁成分が含まれています。ただ、それはベースにある魚介感とは違っていて、なんというか‥‥えっと、市販の「お好み焼き粉」とか「たこ焼き粉」を開封した時に、ふわっと上がってくる出汁の香りと同じベクトル。それによって出汁はブーストしますが、リアルな蕎麦を活かすために、もうちょっと味の輪郭がほしいですね。たぶん、麺が「まる旨」みたいなインスタント感の強い縮れ蕎麦だったら、単純にバランスとしてはジャストフィットだったかも。

かやく

揚げ茄子はハイクオリティ!

かやくの原材料名は「なす、味付鶏肉そぼろ、卵、ねぎ、唐辛子」となっているのですが、唐辛子は飾り。卵は優しい風味と口当たりに意外と存在感があったものの、つゆとの相性は悪くもなければ特別に相性抜群というわけでもありません。厚焼き玉子に大根おろしは嬉しいアクセントになりますが、そのイメージとは違いますねw ネギはシャキッとした歯触りで自己主張を放っていましたが、いたって平凡なネギです。

味付鶏肉そぼろも残念ながら下味の薄いスポンジ食感のハズレ系だったので、あまり価値は見出せません。しかし、揚げ茄子はバッチリです。およそ1cm角だったので規格外のサイズではありませんが、まさに揚げ茄子。揚げたからこそ得られるジューシーな食感と皮付きだからこその風味がリアルで、きちんとタイトルの「揚げなす」を打ち出していました。

総評

★★★★☆☆☆☆☆☆(★4)

麺(蕎麦)はハイクオリティ、おろし風そばも明白。ただ、なまじ麺の存在感が強かったので、もうちょっと醤油にリアリティを持たせたほうが蕎麦の香りが引き立ったのではないのかなと思った節もありましたが、けっこう揚げ茄子のクオリティが高く、大根おろし風パウダーの確かなインパクトから記憶に残らないようなカップ麺ではありません。

ハイレベルな麺と蕎麦つゆの骨組みは「THE和」に共通する部分があったのと、揚げ茄子と大根おろしの組み合わせがカップ麺で楽しめるのも個性的なので、とりあえず試しておいても損のない一杯かと思います。コンビニ(セブンイレブン)での取り扱いが皆無というわけではありませんが、系列スーパー向けの商品なので、セブンイレブンに売ってない場合はイトーヨーカドーやヨークベニマル、ヨークマートなどをチェックしてみてください。

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