「謹製 山椒香る塩そば」マルちゃん淡麗系カップ麺の革命 〜山椒の香りと赤穂の真塩

東洋水産

どうも、taka :aです。

本日の一杯は、2019年4月15日(月)新発売のカップ麺、東洋水産「マルちゃん 謹製 山椒香る塩そば」の実食レビューです。

マルちゃんの新境地——赤穂の真塩を使用した「謹製」の名にふさわしい山椒香る淡麗系しおラーメンが登場!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。

マルちゃん 謹製 山椒香る塩そば

「謹製(きんせい)」とは、文字通り心を込め、丁寧に “謹”(つつし)んで “製” 造すること——東洋水産(マルちゃん)の「謹製」シリーズは2015年頃まで定期的に新商品が開発・販売されていたのですが、2015年5月4日(月)発売「マルちゃん 謹製 辛ダレ鶏しお」以降、新作のリリースがパタッと途絶えます。

マルちゃんの「謹製」とは、特にスープの美味しさにこだわっているブランドで、製品スタイルは今回を含め同社の大盛タテ型ブランド「本気盛(マジモリ)」と同じ縦型ビッグに統一。約4年前となる「謹製 辛ダレ鶏しお」までは男性向けの食べ応えを重視していた傾向にあり、ややブランドコンセプトが本気盛と被っていたのですが、今回の「謹製 山椒香る塩そば」から狙いを刷新。



“スープのおいしさにとことんこだわった” というブランドコンセプトはそのままに、 “女性層やあっさり系を好むユーザーにぴったりな一品です” と、メーカーのニュースリリースに記載されているのですが、やはり本気盛との差別化が曖昧になりつつあった4年前——それを打破すべく今回から「女性」や「あっさり」などのキーワードをコンセプトに盛り込んでテコ入れし、訴求する層を対極に定めることで本気盛との明白な差別化が図られました。

刷新された「謹製」シリーズ第1弾は、ラーメン業界でトレンドとなっている香辛料のひとつ、「和」山椒の風味にスポットを当てた新商品。近年、空前の花椒ブームと言われるほどカップ麺業界でも花椒(かしょう – ホアジャオ / ホワジャオ)の痺れが注目されているのですが、あえて今回は「和」にこだわっています。「謹製」という言葉自体が日本人の心に馴染む響きなので、今後もテーマは「和」に統一されるかもしれません。

どんぶり型「謹製 鶏だし水炊き風うどん レトルト鶏肉入り(2001年1月発売)」や縦型ビッグ「謹製 豚コク 味噌ラーメン(2001年前期発売)」など、18年以上も前から「謹製」とカップにデザインされた新商品が発売されていたのですが、東洋水産が正式な商品名として採用し始めたのは2001年8月6日(月)に発売された「謹製 濃厚白濁とんこつラーメン」からなので、それが「謹製」シリーズの初代。

てっきり来週(2019/04/22)の新商品と勘違いしていたので、コンビニ(ミニストップ)で見かけた時に「ミニストップ限定でフライング販売!?」などと興奮していたのですが、そのあとに立ち寄ったローソンでも普通に発見‥‥なにを勘違いしていたのか、これは記事を書いている2019年4月第3週に発売された新商品です。



山椒の葉と実を模したロゴをあしらい、タイトルも筆字。パッケージ全体も白基調の洗練されたデザインで、こだわりのあるユーザーから好かれそうな本格感を漂わせます。 “華やかな山椒の風味を利かせた、コクのある淡麗塩ラーメン” なんて、以前のマルちゃん縦型ビッグで繊細そうなテーマだと相性が悪くて不安しかありませんでしたが、最近かなりイメージはプラスに変わってきましたからね。

それに容器のサイズは「本気盛」と同じ企画サイズ(縦108mm×横108mm×高さ122mm)となっているのですが、胴巻きの厚紙は蛇腹状の折り目がつけられています。これ、片手で持っても滑りにくくていいですね。コンセプトに「女性」というキーワードがあったので、女性の方や手のひらが小さな方でも持ちやすいように、という配慮の現れなのかもしれません。

開封

別添の小袋は、フタの上に貼り付けてある後入れの「特製油」が1袋。東洋水産のニュースリリースには “鶏油(チーユ)や山椒の華やかな風味を使用した「特製油」をアクセントに” との解説があったので、鶏油がベースになっているようですが、どうやら特製油の中には山椒の香りも一緒に仕込まれているようですね。



具材は鶏肉団子、メンマ、ねぎというシンプルな内容で、やはり山椒の決め手は特製油なのか現時点では強く山椒を感じません。ただ、どことなく山の青い香りが漂い、ちょっと言い方は悪いけど魚臭いというか、でもネガティブなニオイじゃなくて、煮干や貝、昆布など、海産物の旨味を思わせる香りが並行します。

正式な発売日は2019年4月15日(月)となっているのですが、コンビニにカップ麺の新商品が並ぶのは火曜日からが基本なので、コンビニでの発売日は2019年4月16日(火)。私の住む兵庫県北部の片田舎ではローソンとミニストップで見かける頻度が高く、地域性や搬入状況にもよりますが、ファミリーマートやセブンイレブンでは見かけませんでした。

製造所は「株式会社酒悦(しゅえつ)」の房総工場(千葉県長生郡長南町美原台1-34)となっていて、ひらがなで書いたら “ぼうそうこうじょう” という恐ろしい名前の工場になるのですが、酒悦はマルちゃんのカップ麺を数多く手がけている東洋水産のグループ会社です。創業1675年(延宝3年)、東洋水産グループには1983年から加わっている信頼と実績があるので、ご安心ください。

メーカー希望小売価格は税別205円、私は最初に見かけたコンビニのミニストップで購入しましたが、東洋水産が公表している販売ルートはCVS(コンビニエンスストア)、量販店、一般小売店他となっているので、コンビニなら税込216円、コンビニ以外の店舗であれば税込200円以下で捕獲することも可能です。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:マルちゃん 謹製 山椒香る塩そば
販売者:東洋水産株式会社
製造所:株式会社酒悦 房総工場
内容量:89g(めん70g)
商品コード:4901990363006(JANコード)
規格サイズ:縦108mm×横108mm×高さ122mm

発売日:2019年4月15日(月)
実食日:2019年4月16日(火)
発売地域:全国(CVS・量販店・一般小売店 他)
取得店舗:コンビニ(ミニストップ@兵庫県)
商品購入価格:216円(税込)
希望小売価格:205円(税別)

麺の種類:油揚げ麺(かんすい使用・中華麺)
スタイル:タテ型ビッグ
容器材質:紙+プラ
湯量目安:430ml
調理時間:熱湯3分
小袋構成:1袋(特製油)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ、卵白)、添付調味料(植物油、チキンエキス、食塩、ゼラチン、鶏脂、魚介エキス、ポークエキス、こんぶエキス、酵母エキス、香辛料(こしょう、山椒))、かやく(味付鶏肉だんご、メンマ、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸カルシウム、かんすい、増粘多糖類、酸化防止剤(ビタミンE)、クチナシ色素、香料、カラメル色素、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)
【本品原材料に含まれているアレルギー物質】小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチン(特定原材料及びそれに準ずるもの)

実食開始

麺は油揚げ麺ですが、しなやかな印象を調理前の段階から与えてくる細身の平打ち麺で、「本気盛」の太麺や縮れた丸刃の細麺とは一線を画すオーラ。先ほど以前のマルちゃん縦型ビッグで繊細そうなテーマだと相性が悪く、しかしながら最近はイメージが変わってきたと書きましたが、そのイメージを大きく覆してくれたたのは “油揚げ麺の大幅な進化” だったんです。



それは「本気盛」でも感じていたことでしたが、あくまで「本気盛」は食べ応えを重視。基本その麺を同じスタイルの製品に応用していたのに対し、2018年12月11日(火)にセブン限定で発売された「らぁ麺屋 飯田商店 醤油拉麺」では特に東洋水産のタテ型カップ麺とは思えない進化を遂げていて、かなり驚きました。

※「らぁ麺屋 飯田商店 醤油拉麺」の調理後写真

まるで東洋水産の縦型ビッグとは思えない、ほぼ縮れのないストレート麺が採用され、ノンフライ麺と見紛うほどに油揚げ麺特有のネガティブなニオイも気にならず、繊細で女性的な、まるで「マルちゃん正麺 カップ」の製麺技術を応用しているかのような圧巻の完成度に脱帽——

※「謹製 山椒香る塩そば」の調理後写真

そして今回のレビュー対象である「謹製 山椒香る塩そば」の完成図ですが、特に麺の佇まいは「飯田商店」の流れを汲むビジュアルで、思わず期待値が跳ね上がりました。それでは、麺のクオリティも然る事乍ら “山椒香る” と “塩” の加減にも注目しつつ、「めん」「スープ」「具材」の順に解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(89g)当たり

熱  量:420kcal(カロリー)
たん白質:9.4g
脂  質:21.7g
炭水化物:46.7g
食塩相当量:6.4g
(めん・かやく:1.7g)
   (スープ:4.7g)
ビタミンB1:0.36mg
ビタミンB2:0.39mg
カルシウム:151mg

参考値(調理直後に分別した値)
熱量:420kcal(めん・かやく:314kcal)(スープ:106kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品パッケージに記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

スープとの相性が良い、食べごたえのある角麺。

(出典:東洋水産公式サイト「東洋水産トップ > 企業・IR・採用 > ニュースリリース >『マルちゃん 謹製 山椒香る塩そば』新発売のお知らせ」)

しなやかで繊細

まるで「本気盛」のような製品説明ですが、まったくの別物。もし、まだセブン系列限定の「飯田商店」を食べたことがなくて、東洋水産の縦型ビッグ製品に於ける油揚げ麺に無骨でネガティブな印象を抱いている方は、ぜひ今回の「謹製 山椒香る塩そば」を食べてみてください。おそらく体感的に同じタイプの麺ですが、もし2年近くブランクがあるならなおのこと、既存の観念がひっくり返されると思います。

やや加水率の高い、しっとりと穏やかな口当たりの平打ちストレート麺で、縮れのなさから高級感があり、油で揚げたフライ麺ですが、それ特有のマイナスファクターは微量。あまり麺に厚みはなく、しなやかで女性的——そんな形容が似合う繊細な麺ですが、内部の気泡を押し出すイメージで丁寧に練り上げたようなコシが楽しめる、まさに「謹製」の名にふさわしい完成度の高さ。



縦型ビッグ=男性的なイメージが強いかもしれませんが、麺の量は70gとタテ型の標準サイズよりも多く、「本気盛」(80g)よりも少なめ。つまり、たとえば同社の「マルちゃん 赤いきつねうどん」は大きな油揚げ(きつね)が入って麺量74gなので、「赤いきつね」のレギュラーサイズが無理なく完食できるのであれば、女性の方でも過度に構えなくて大丈夫です。安心してください。

スープ

チキンとポークをベースに、煮干し・アサリ・昆布の旨味を加えた淡麗系のスープに、山椒を利かせ、華やかな風味を出しました。赤穂のましおを使用しています。

(出典:東洋水産公式サイト「東洋水産トップ > 企業・IR・採用 > ニュースリリース >『マルちゃん 謹製 山椒香る塩そば』新発売のお知らせ」)

淡麗系と侮るなかれ

塩気のエッジがガツンと効いたキレで喰わせるスープしか認めない! という方にはオススメできませんが、淡麗系でも味気ない印象は皆無。先ほど魚臭いと揶揄するような表現をしましたが、生臭いわけではありません。出汁(だし)の中心は鰹や鯖などの節系ではなく煮干が中心で、特有の苦味やエグ味などの灰汁(あく)は抑えてありますが、いい意味で魚の癖を残している絶妙な出汁の取り方。

さらにアサリがエッジを効かせ過ぎることなく確かな二枚貝特有の滋味を重ね、丁寧にブレンドされた鶏出汁と豚清湯が煮干とアサリを支えるように、そっと優しく泳がせます。それらを纏める赤穂の真塩(ましお – にがりを取り除いた塩)も適切な塩梅で、やすっぽい食塩の舌を刺してくるような塩気とは違う、むしろ特有の甘さを覚える計算された玄妙な塩加減。

「特製油」の内容は鶏油と植物油のミックスで、あらかじめ粉末スープにも粉末状の山椒が仕込んでありますが、山椒から抽出されたと思われる植物油の “山椒オイル” が本丸。花椒ほどビリビリした痺れではありませんが、和の痺れを纏ったオイルが爽やかに駆け、オイルだけでは出せないスパイシーな臨場感を粉末状の山椒が担い、魚介・畜肉・山椒それぞれが絶妙に融合した繊細なスープは見所が多く、とても味わい深いものでした。

具材

鶏肉団子、メンマ、ねぎ。

(出典:東洋水産公式サイト「東洋水産トップ > 企業・IR・採用 > ニュースリリース >『マルちゃん 謹製 山椒香る塩そば』新発売のお知らせ」)

大量ではないが高品質

鶏肉団子、メンマ、ねぎ、それぞれサイズは大きめですが、どれも量は多くありません。もし希望小売価格が210円(コンビニ税込価格225円)だったら鶏肉団子がプラス2個くらい増えたかな? などと思いつつ、パッケージの鶏肉団子も5個なので、だいたい5個が平均的な個数になるでしょう。しかし、この鶏肉団子がハイクオリティなんですよね。

とはいえ新鮮味のある具材ではないのですが、生姜の効いた濃いめの味付けで食べ応えがあり、その下味もスープとマッチ。ふんわりした食感でありながら適度に弾力があり、単発の威力は高め。ネギはエアドライ(熱風乾燥)ではなくフリーズドライ(凍結乾燥)を思わせる穏やかな風味でスープの邪魔をせず、しかしながら適度に香る風味がアクセントに効果的です。

メンマは芸術的な薄さにカットされた個体も入っていたのですが、意外と食感はコリコリで風味もよく、ちょっと気分転換の箸休めに嬉しい存在。けっして具沢山とは言えませんが、希望小売価格はタテ型ビッグの平均的な値段設定の税別205円ですし、鶏肉団子の完成度が高いので、意味のない具材を数打ちゃ当たるで放り込まれるよりもずっと好印象でした。

総評

★★★★★☆☆☆☆☆(★5++)

ガテン系の尖った塩ラーメンが好きな方、そもそも山椒や魚介が苦手な方にはオススメできませんが、これならコンセプトワードにあった「女性層」の方でも抵抗なく楽しめるカップ麺になると思いますし、「あっさり系を好むユーザー」も納得の繊細さを打ち出している、麺・スープ・具材の三拍子揃った名作でした。

ちょっと私の好みにドンピシャすぎたので、冷静さを欠いているかもしれないと思い、ひとまず評価は暫定的に★5(高評価)のラインとしていますが、後日あらためて見直すかもしれません(※評価指標抜きの主観的な満足度は★6即決リピートあり)。しばらく東洋水産の縦型ビッグを敬遠していた方にこそオススメしたい、とても繊細な一杯です。

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