TRICKなしの硬派な一杯「鶏喰(トリック)鶏の醤油らーめん」東洋水産がイオングループ専用のカップ麺で再現!!

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東洋水産

どうも、taka :aです。

本日の一杯は、2020年3月30日(月)新発売のカップ麺、東洋水産「鶏喰 鶏の醤油らーめん」の実食レビューです。

神奈川・横浜の名店「らーめん 鶏喰 ~TRICK~」のカップラーメンが4年ぶりに復活!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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鶏喰 〜TRICK〜 鶏の醤油らーめん

らーめん 鶏喰  ~TRICK~(とりっく)とは、神奈川県横浜市南区吉野町にある行列必至の人気ラーメン店で、創業は2012年(平成24年)11月20日。今回のカップラーメン「鶏喰 鶏の醤油らーめん」は、鶏喰の店主・西垣昇(にしがき のぼる)氏と東洋水産株式会社(マルちゃん)の共同開発商品で、イオングループ限定のPBカップ麺として発売されました。

西垣 昇 店主監修

もともと西垣店主はイタリアン出身で、料理の専門学校を卒業後、イタリア料理の世界で5年間学び、途中でシルバーアクセサリーのショップ店員に転職。さらに横浜中華街で焼売(シュウマイ)をメインにした飲食店(点心販売業)を始めるなど、まったくラーメンの調理とは交わらない人生を歩み、そのままラーメンに関する経験がない状態で「鶏喰」を開業した異色の経歴の持ち主。

しかもラーメンのコンセプトよりも先に屋号を決定したらしく、お店の名前「らーめん 鶏喰(TRICK)」の由来は “鶏を喰らう” という意味に加え、横浜中華街の “アートリックミュージアム” で屋号を考えていたのも決め手になったのだとか。そこで「鶏喰」と名付けたので、鶏を軸にしたラーメンを考え始めたという、なんとも型破りなスタートでした。

それだけ聞くと不安になるような流れですが、オープンする数ヶ月前に店舗が完成していたこともあり、それが事前広告となって初日に100人ちかい客数を導入。そのまま一発屋に終わることなくファンを増やし続け、たしかな実力の高さから「食べログ ベストラーメン 2012~2014」に3年連続で選出された実力派。

ちょいワルなキャラクターが目印

続けて2015年には『ミシュランガイド横浜・川崎・湘南2015特別版』のビブグルマン(三つ星、二つ星、一つ星の評価からは外れるものの、5,000円以下で食事ができるオススメの飲食店)に格付けされ、2016年には「食べログ Japan Ramen Award 2016」を受賞。2017年〜2019年は「食べログ ラーメン EAST 百名店」に選ばれるなど、毎年なんらかの受賞歴を打ち立て続けています。

そんな「鶏喰」が誇る「鶏の醤油らーめん」は、山水地鶏(岡山県産)の丸鶏と朝引きの信玄鶏(山梨県産)の生ガラ、多めの手羽先、もみじ(足)に昆布やネギを合わせ、6時間半ほど丁寧に炊き出した清湯(ちんたん)系のスープを軸に、タレは金沢・ヤマト醤油味噌の生醤油(ひしほ)と香川県小豆島・丸島醤油の純正こいくち醤油をブレンド。

さらに丹波篠山の黒豆を使った兵庫・よしあき農業の “丹波黒醤油” や能登の名産 “いか魚醤”  を合わせ、煮干し、昆布、鰹節、干しエビ、アゴ(飛魚)を加えてから慎重に火入れを行い、鶏油は吉備鶏(岡山県産)から抽出。素材と製法にこだわった「鶏の醤油らーめん」は、緻密にバランスを計算した上品で繊細な味わいが特徴とされているため、そこが今回の注目ポイントになります。

「鶏喰」2015年・2016年

ちなみに2015年2月10日、ファミリーマートとスリーエフのTポイント提携企業10周年記念共同販促企画として、東洋水産とコラボした縦型ビッグの再現カップ麺「鶏喰 ~TRICK~ 鶏の醤油らーめん」を展開。さらに2016年2月9日には同じ商品名でノンフライ麺・どんぶり型のファミリーマート限定商品を発売しているため、今回が初のカップラーメン化ではありません。

開封

別添の小袋は1種類

というわけで、東洋水産と「鶏喰」のコラボは第3弾。いずれも鶏喰の看板メニュー「鶏の醤油らーめん」を再現しているのですが、販路をファミリーマート・スリーエフからイオングループ専売品に切り替えたのは今回が初。別添の小袋は「特製スープ」が1袋、東洋水産の縦型ビッグで定番の構成です。

具材には定評のある鶏だんご使用

鶏の醤油らーめん(本物)には、軟骨入りの自家製鶏団子と2種類の鶏チャーシュー(もも、むね)がトッピングされているのに対し、カップラーメンでの具材は具材は味付鶏肉だんご、味付鶏挽肉、ねぎとシンプルな組み合わせ。さすがに妥協すべきところはありますが、きちんと鶏に特化している具材構成は評価できるポイント。

ちなみに販売店は、イオングループのコンビニ事業「ミニストップ」をはじめ「まいばすけっと」「ウエルシア薬局」「南関東のイオンリテール」も取扱店に含まれるとのこと。ミニストップで購入した場合の値段は208円(税込224円)、2020年4月現在の縦型ビッグ製品はコンビニで買うと税込232円なので、比較的に安めの値段設定です。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:鶏喰 〜TRICK〜 鶏の醤油らーめん
販売者:東洋水産株式会社
製造者:株式会社酒悦 房総工場
製造所:千葉県長生郡長南町美原台1-34
内容量:98g(めん70g)
商品コード:4901990365819(JAN)
発売日:2020年03月30日(月)
実食日:2020年04月01日(水)
発売地域:全国(イオングループ限定)
取得店舗:コンビニ(ミニストップ)
商品購入価格:224円(税込)
希望小売価格:208円(税別)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:縦型ビッグ
容器材質:プラ+紙
湯量目安:430ml
調理時間:熱湯3分
小袋構成:1袋(特製スープ)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ、卵白)、添付調味料(しょうゆ、チキンエキス、鶏脂、砂糖、たん白加水分解物、食塩、酵母エキス、こんぶエキス)、かやく(味付鶏肉だんご、味付鶏挽肉、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、カラメル色素、炭酸カルシウム、かんすい、酒精、増粘多糖類、乳化剤、酸化防止剤(ビタミンE)、クチナシ色素、ビタミンB2、ビタミンB1、香料、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)

実食開始

新世代系の雰囲気

麺は中細サイズの油揚げ麺で、湯戻し時間は熱湯5分。2015年2月10日に発売されたファミリーマート・スリーエフ限定「鶏喰~TRICK~鶏の醤油ラーメン」にも熱湯3分の油揚げ麺を採用していましたが、2018年12月以降のマルちゃん縦型ビッグは軒並み麺のクオリティが高くなっているので、当時よりも確実にレベルアップしているはず。

芳醇な鶏油の香りが印象的

別添の特製スープは食べる直前に加える後入れで、その瞬間から濃口醤油と鶏油の芳醇なコクが漂うのですが、ちょっと注意したいのが熱湯3分後の容器——冗談抜きで “めちゃくちゃ熱い” です。これは東洋水産の縦型ビッグ製品における大きな問題の一つで、とにかく片手で持つのが困難なほど高温になるのが玉に瑕。

中にはヘーキな方もいらっしゃるかとは思いますが、もし熱湯を入れてから持ち運ばなければいけない時、または片手で持ったまま食べなければいけない時は危険を伴うため、くれぐれも火傷には注意してください。それでは、鶏と醤油のバランスに注目しつつ、「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(g)あたり
カロリー:426kcal
たん白質:9.9g
脂  質:19.3g
炭水化物:53.2g
食塩相当量:7.4g
(めん・かやく:2.5g)
   (スープ:4.9g)
ビタミンB1:3.36mg
ビタミンB2:0.35mg
カルシウム:157mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:426kcal(めん・かやく:320kcal)(スープ:106kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

汎用性の高い新世代系

6.0

ゆるやかに縮れているため完全なストレート麺ではないのですが、おおむね縮れは弱く、しなやかで繊細な印象を受ける様は、数年前のマルちゃん縦型ビッグでは考えられなかったほど洗練された質感。2015年2月当時の「鶏喰」に使われていた麺も結果的に印象は悪くなかったものの、比較してクオリティの高さは雲泥の差。

ちょっと長めに待つのがポイント

別添の特製スープに含まれている鶏油(ちーゆ)の芳ばしさが強いので、それにカバーされている面もあるのですが、そもそもの油揚げ麺臭が穏やかで上品。なめらかな表面によって喉越しがよく、それでいて平打ちの中細麺という形状からスープの掴みも悪くありません。ただ、熱湯4分~4分30秒ほど待ってベストだったので、とりあえずフライングは厳禁です。

ちなみに実際の「鶏の醤油らーめん」には三河屋製麺の特注麺を使っていて、北海道産の強力粉 “春よ恋” をはじめとする3種類の小麦粉をブレンド。さすがにカップラーメンではノンフライ麺に劣りますが、かなりコシが強く、けっこう油揚げ麺らしからぬ油揚げ麺なので、クオリティの高さは充分に値段以上ですよ。

スープ

シンプルにウマい

6.0

スープ(添付調味料)の原材料は “しょうゆ、チキンエキス、鶏脂、砂糖、たん白加水分解物、食塩、酵母エキス、こんぶエキス” とシンプルで、特製スープを入れる前の粉末スープも丁寧な作り。まだ特筆すべき点はないものの、カップラーメンにありがちな雑味は控えめで、きちんと土台から鶏と醤油が軸。

タレと鶏油のバランスが絶妙

別添の特製スープには濃口しょうゆベースのタレと鶏脂が入っていて、鶏脂を植物油(植物油脂)などで割っていないのが好印象。粉末しょうゆでは出せない液体しょうゆ特有のコクとキレが明白に打ち出され、鶏油の芳ばしさも明白に。ちょっと醤油のキレは強めですが、きちんと鶏が膨よかなので、醤油ダレばかりが先行するような味ではありません。

芳醇な鶏の旨味、鶏油の芳ばしさ、タレのキレ‥‥ラーメンのスープに必要な三大要素が実にバランスよく共存しているため、シンプルなのに物足りなさは皆無。そんな中、ほんのり昆布を効かせるなど、かなり完成度の高い鶏醤油清湯に仕上がっていました。前述の麺がスープの邪魔をしてこないので、そこも大きな勝因です。

具材

値段相応の満足感

5.0

2015年2月発売品の縦型ビッグに入っていた具材は “鶏肉ダイス、味付鶏挽肉、斜め切りの葱” の3種類、2016年2月発売品の大判どんぶり型には “味付鶏肉だんご、味付チキンダイス、斜め切りの葱、海苔” が入っていたので、歴代「鶏喰 鶏の醤油らーめん」のチキンダイスはカットされてしまったのですが、定評のある味付鶏肉団子が今回の主役。

安定の高品質

新開発の具材でもなければ量が多いわけでもないのですが、ソフトかつ自然な食感に比較的しっかりめの味付から食べ応えがあり、サイズも縦型カップ麺の具材としては大きめ。それに援護射撃要員の味付鶏挽肉も飾りではなく、ふと口に入っては食べ応えの向上に寄与していました。

総評

★★★★★☆☆☆☆☆(★5+)

おおむねスープの味においてはファミリーマート限定時代から大きく変わっておらず、鶏の力強さと穏やかさを両立させながら醤油のキレが絶妙で、行列のできる名店「鶏喰 ~TRICK~」監修の名に恥じない完成度の高さ。そして麺の出来栄えは数年前とは比べ物にならないため、確実に完成度は上がっています。

具材こそ縦型カップ麺の枠を出ない内容でしたが、それでも品質重視で値段に伴ったクオリティを打ち出し、なおかつ値段はコンビニで買っても現在の相場よりも8円安い224円。イオングループ限定商品なので、販路は限られますが、気になった方はミニストップ、まいばすけっと、ウエルシア薬局、南関東の方はイオンリテールもチェックしてみてください。

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