どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2023年12月11日(月)新発売、セブンプレミアムのカップ麺「中華蕎麦とみ田監修 豚まぜそば(三代目)」の実食レビューです。
千葉・松戸の銘店「中華蕎麦とみ田」監修の汁なし最新作は方向転換!? 二郎インスパイア系×またおま系を彷彿とさせる創作メニューを展開!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
中華蕎麦とみ田 豚まぜそば 2023
中華蕎麦とみ田(ちゅうかそばとみた)とは、日本屈指の知名度を誇る「らぁめん」と「つけめん」の専門店で、創業は2006年(平成18年)6月5日。店主の富田治(とみた おさむ)氏は、東池袋大勝軒の創業者である故・山岸一雄(やまぎし かずお)その人に憧れて業界に入り、開業わずか8年で年商10億円を叩き出すなど、脅威の実力で確固たるポジションを確立しました。
今回の新商品「中華蕎麦とみ田監修 豚まぜそば」は、食べ応え抜群の極太麺に、濃厚豚骨醤油だれ×生ニンニクのインパクトを効かせた汁なしカップ麺で、ひとつ前のページでレビューした二代目「中華蕎麦とみ田 純粋豚骨らぁめん」では本店限定の「らぁめん(TOKYO-X 純粋豚骨)」を再現していましたが、こちらは “お店では味わうことのできない” カップ麺だけの創作メニューです。
「中華蕎麦とみ田」店主監修による汁なしカップ麺の歴史は、2018年(平成30年)6月18日に発売された「豚骨魚介まぜそば」に始まり、翌年6月18日にも「豚骨魚介まぜそば(二代目)」を市場に投下。その2品はマニアの間で通称 “またおま系” と呼ばれるフレーバーをイメージしていたのですが、2020年(令和2年)6月15日発売の「豚まぜそば」から味の方向性を “二郎インスパイア系” 寄りにシフト。
その約2月後、本店の「らぁめん」におけるスープが “幻の豚” と呼ばれる超希少ブランド豚・TOKYO Xの骨と水だけで炊き出した「TOKYO-X純粋豚骨」に変わったので、汁なしカップ麺の方向性も変えたのかなと。それについては憶測の域を出ない考察になりますが、2021年(令和3年)6月21日発売品も「豚まぜそば(二代目)」で、生ニンニク&ガーリックマヨの “ガツンとWニンニク” を訴求していました。
しかし、2022年(令和4年)11月28日発売の「甘えび香る豚骨まぜそば」は、中華蕎麦とみ田の姉妹店「松戸富田麺桜」のメニューを湯切りタイプにアレンジした一杯で、それ以前の「豚骨魚介まぜそば」や「豚まぜそば」には油揚げ麺を使用していたのに対し、こちらはノンフライ麺を使用かつ味の路線も大幅に変更。
そのため2023年(令和5年)の新作もノンフライ麺・大判どんぶり型の容器を使用した創作メニュー、あるいはノンフライ麺を搭載したブラッシュアップ版「豚骨魚介まぜそば」や「豚まぜそば」のリリースを予想していたのですが、再び油揚げ麺の「豚まぜそば(三代目)」を展開してきたセブン&アイグループ。
先に「豚まぜそば(二代目)」ではガツンとWニンニク(生ニンニク&ガーリックマヨ)を訴求していたと前述しましたが、生ニンニクのインパクトはそのままに “香る魚粉ふりかけ付き” というのが三代目に生じたリニューアルポイントで、それに伴い別添のガーリックマヨは廃止した様子。
ちなみに初代「豚まぜそば」にも生ニンニクと “ふりかけ” が別添されていたのですが、当時の “ふりかけ” は粉チーズだったので、濃厚豚骨醤油だれ×生ニンニク×魚粉ふりかけの組み合わせは初めての試み。一見すると間違いなさそうな雰囲気ではあるけれど、はたして「中華蕎麦とみ田」監修シリーズならではの個性が伝わってくるのかどうか、仕上がりが楽しみです。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、後入れの「液体ソース」「生にんにく」「ふりかけ」の合計3パックで、二代目のガーリックマヨ(特製マヨ)と魚粉ふりかけをトレードしたようなラインナップ。生にんにくの小袋はデザインが変わっていないため、引き続き例のインパクトには期待できる展開。
麺は油で揚げたフライ麺で、セブン-イレブン・ジャパンの公式ウェブサイトに商品の特徴などは記載されていませんが、セブンプレミアム公式曰く “硬さがあり、食べ応えのある極太フライ麺” とのこと。調理前の麺重量は130gなので、汁なしカップ麺における大盛りの基準をバッチリ守っています。
ちなみに販売店はコンビニのセブン-イレブンを筆頭に、イトーヨーカドーやヨークベニマル、ヨークマートなど、セブン&アイグループのGMS(ゼネラル・マーチャンダイズ・ストア)にも流通しているのですが、各店での販売価格は278円(税込300.24円)ということで、セブンプレミアムのカップ麺としては若干ながら高めの値段。
2024年1月現在、NB(ナショナルブランド)の大盛りカップ麺におけるメーカー希望小売価格の設定は、271円(税別)が事実上の標準となっているので、それと比較しても高めの部類に入ります。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:中華蕎麦とみ田監修 豚まぜそば 販売者:明星食品株式会社 製造所:東日本明星株式会社 埼玉工場(埼玉県比企郡嵐山町川島2360) 内容量:172g(めん130g) 商品コード:4902881485470(JAN) |
発売日:2023年12月11日(月) 実食日:2024年01月06日(土) 発売地域:全国 取得店舗:コンビニ(セブン-イレブン) 小売価格:278円(税別) 購入価格:300.24円(税込) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:角型ビッグ 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:770ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:3袋(液体ソース・生にんにく・ふりかけ) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ、酵母エキス、卵粉)、ソース(ポークエキス、香辛料(ガーリック、ペッパー、ジンジャー)、糖類、植物油脂、しょうゆ、油脂加工品、たん白加水分解物、チキンエキス、魚介エキス、香味油、ビーフエキス、食塩、醸造酢、香味調味料、みりん)、かやく(キャベツ、チャーシュー)、ふりかけ(混合削りぶし(かつおのふし、いわしの煮干し、さばのふし)、ローストガーリック、フライドオニオン、香辛料)/ 加工デンプン、香料、調味料(アミノ酸等)、酒精、炭酸カルシウム、増粘剤(加工デンプン、増粘多糖類)、カラメル色素、かんすい、乳化剤、酸味料、酸化防止剤(ビタミンE)、カロチノイド色素、炭酸マグネシウム、香辛料抽出物、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に卵・乳成分・小麦・牛肉・ごま・さば・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)※本商品製造工場では、えび・かにを含む商品を製造しています。 |
実食開始
かやくは最初から容器の中に入っている状態で、内容はチップ状のチャーシューとキャベツのみ。生にんにく&魚粉ふりかけの別添を思うと納得できないラインナップではないけれど、特別に量が多いわけではないため、やや寂しさが否めません。などと思いながら熱湯を注ぎ、フタの上で「液体ソース」を温めながら待つこと5分。
時間になったら麺の戻し湯を捨て、温めておいた「液体ソース」を満遍なく絡めた後、お好みで「生にんにく」「ふりかけ」をトッピングしたら出来上がり。外装フィルム(カップ底面側)の召し上がり方には “生にんにく、ふりかけをかけてよく混ぜて召し上がりください。” と記載されているのですが、液体ソース(たれ)単体の味わいも気になるところ。
また具材の量については寂しさが否めなかったのに対し、ふりかけの量は想像していたよりも多く、その香りと豚臭いニオイが印象的な調理直後。引き続き「中華蕎麦とみ田」監修の個性とジャンクさの共存に注目しつつ「めん」「たれ・生ニンニク」「かやく・ふりかけ」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(172g)あたり |
カロリー:749kcal たん白質:15.1g 脂 質:33.0g 炭水化物:99.9g (糖 質:96.1g) (食物繊維:3.8g) 食塩相当量:6.6g ビタミンB1:0.40mg ビタミンB2:0.36mg カルシウム:212mg |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
イメージ的には二郎インスパイア寄り
今回は “お店では味わうことのできない限定メニュー” なので、再現度については言及できませんけど、表面は比較的にソフトで粘り気の強い質感でありながら、いざ噛むと中心にかけて強付きを感じる、わしわし食べたいワイルドな質感。
もちろんガチの二郎インスパイア店で提供される極太麺ほどではないけれど、イメージ的には “そっち寄り” の系統で、けっこう太めのサイズかつ130gの大盛り仕様から、なるほど食べ応えについては申し分なく、強めの縮れで液体スープ(たれ)の掴みも悪くありません。
前回の「甘えび香る豚骨まぜそば」に使われていたノンフライ麺とは裏腹に、油揚げ麺ならではのジャンクさ全開だったので、超が付く有名店監修だからこその高級感には期待できないタイプになりますけど、まぜそば=ジャンクさが売り。その観点から見ると思い切りのあるスイングで、油揚げ麺であることがプラスに働いていました。
たれ・生ニンニク
基本的な方針は変わってない
上記の画像ではタレとアブラが分離している状態ですが、麺に絡めると乳化する設計で、まろやかな豚骨の旨みを感じます。それと同時に “むわっ” とくる豚臭いニオイだったり、液体しょうゆ特有のキレだったり、これ単体でもガーリックの風味が明確だったり、アグレッシブな部分も多く、味の骨格は太め。
かと思えば「中華蕎麦とみ田」のエッセンスを感じる魚介エキスのアクセントだったり、明星食品らしいビーフエキスの隠し味だったり、ほのかな醸造酢の酸味だったり、日本の伝統的な調味料である味醂(みりん)のコクだったり、一見すると二郎インスパイア系のように力強く、それでいて繊細さも兼ね備えたバランスの妙は「中華蕎麦とみ田」監修の恩恵を感じるところ。
片や別添の「生にんにく」は、その緻密なバランスを容赦無く崩壊させるほど破壊力のあるアイテムなのでw なかでもビーフエキスの隠し味や味醂の魅力は奥に隠れてしまうのですが、けっして相性が悪いわけではありません。実は刻みニンニクも入っているので、口に入ってきたときの衝撃は凄まじく、かなり押しの強い味になりますけど、もれなく受け止めてくれる液体ソースの包容力たるや。
基本的なフレームワークは2年前の「豚まぜそば(二代目)」から変わっていなかったので、前回の「甘えび香る豚骨まぜそば」よろしく新鮮味にあふれたテイストではないけれど、あらためて一つの完成系に達していることを認識しました。
かやく・ふりかけ
ふりかけが賑やかで楽しい
最初から容器の中に入っているキャベツとチャーシューは、ほかの商品にも使い回している具材なので、今回の「豚まぜそば」専用に用意された代物ではなく、また税込300円の大盛り商品にしては少ないといわざるを得ないボリュームなのですが、新アイテムの「ふりかけ」は効果覿面。
パッケージには “香る魚粉ふりかけ付き” と記載されていましたが、混合削り節(鰹節、鰯の煮干、鯖節)を中心に、ローストガーリックやフライドオニオンの芳ばしさ、そしてブラックペッパーの清涼感も絡んでくる賑やかな内容で、全体的に濃いめの味に調えながらも単調さは回避。ジャンクさに焦点を絞った場合、二代目のガーリックマヨに劣りますけど、これはこれでジャンクですよね。
総評
食べ応えのある極太麺に、濃厚豚骨醤油だれと生ニンニクの組み合わせは初代「豚まぜそば」から大きく変わっておらず、それ以外の要素(粉チーズ、ガーリックマヨ、魚粉ふりかけ)で個性を添えながら、三代目となった2023年12月発売品。販売価格は278円(税込300.24円)と特別に安いわけではないけれど、この食べ応えと味の満足度であれば、コストパフォーマンス的にも悪くありません。
実店舗のメニューを再現しているわけではないけれど、三代目にして王道というか、これまで以上に「中華蕎麦とみ田」らしさが見えたというか、安定感は過去一かも。おそらく今後もコラボは続くと思うので、純然たる新作についてはもちろん、引き続き「豚まぜそば」の進化にも期待しています【author・taka :a(大石敬之)】