「凄麺 カレー南ばんそば」最強のカレー南蛮そば完成!!本格 “FDねぎ×ノンフライ蕎麦”

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ヤマダイ

どうも、taka :aです。

本日の一杯は、2019年9月16日(月)新発売のカップ麺、ヤマダイ「ニュータッチ 凄麺 カレー南ばんそば」の実食レビューです。

ニュータッチのノンフライ「凄麺(すごめん)」の蕎麦シリーズから「カレー南蛮そば」初登場!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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凄麺 カレー南ばんそば

「凄麺」とは、ヤマダイ(ニュータッチ)独自の本格的なノンフライ麺を搭載している本物志向のブランドで、初めて発売されたのは2001年10月29日。もともと和そばシリーズは “手緒里庵(ておりあん)” というブランドから発売されていたのですが、2017年9月11日のリニューアルをもって正式に「凄麺」へと移籍します。

このところ続々と定番商品がリニューアルしている「凄麺」なんですけど、カレー南蛮そば系統が出るのは手緒里庵時代から数えても今回が初の試み。ただ、2019年9月20日現在、ヤマダイ株式会社の公式ウェブサイトに掲載されている「凄麺そばシリーズ」は、今回の新商品「カレー南ばんそば」と「鴨だしそば」のみで、残念ながら「かき揚げ天ぷらそば」は廃盤になりました(※公式に確認済み)。



現段階「かき揚げ天ぷらそば」の再販は予定していないそうですが、既存の「鴨だしそば」は引き続き販売継続で、新商品「カレー南ばんそば」の発売と同時にリニューアル。そちらは蕎麦屋さんでも人気のメニュー “鴨南蛮(かもなんばん)” を再現したもので、使用しているネギの種類を2種類(白ねぎ・輪切ねぎ)に見直し、鴨南蛮に欠かせないネギの存在感を高めたとのこと。

「手緒里庵」が初めて発売されたのは2005年11月、その記念すべき第1弾として登場したのが廃盤になった「かき揚げ天ぷらそば」で、発売当時は五割蕎麦(そば粉50%)でしたが、2006年10月のリニューアルで四割蕎麦(そば粉40%)に変更。そして2017年9月11日、現在の「凄麺」に移籍するタイミングで三割蕎麦(そば粉30%)に更新されています。

1、2年ほど前まで「一風堂」グループの「渡辺製麺」(株式会社力の源ホールディングス傘下)より、とかち麺工房(旧「十勝新津製麺株式会社」)の “氷結乾燥法” を受け継いだノンフライ麺の和そばカップ麺が製造されていて、JA(農業協同組合)などの各自治体が高速道路のサービスエリアなどで “お土産用ご当地カップ麺” を販売していたのですが、そちらは絶滅危惧種。

「信州わたなべの生そば」や「信州そば(干しそば)」「わたなべの生うどん」など、現在も渡辺製麺は社名どおり製麺事業を続けていますが、すでにカップめん業界からは脱退済み。渡辺製麺が提供するオリジナルカップ麺の製造サービス「Myカップめん」を含む、いっさいのカップ麺事業から手を引いているため、ノンフライ麺の和そばジャンルは事実上 “ヤマダイの独擅場” になりました。



「カレー南蛮そば」とは、文字通りカレー味の蕎麦で、蕎麦の南蛮(なんばん)は「ねぎ」のこと。発祥の店については諸説あるのですが、現在の東京都新宿区四谷三丁目交差点で営業していた「田中屋(タナカヤ)」という店が有力で、現在 “元祖カレー南蛮の素” を製造・販売している「株式会社 杉本商店」の前身。

当時、創業者・杉本チヨさんの弟が杉大門通りで日本蕎麦を提供していたそうですが、洋食が流行り始めた明治時代の波に飲まれて営業不振に陥った際、その再興をかけて開発されたのが「カレー南ばん」で、考案者は杉本チヨさん。洋食の中でも人気を博していたカレーを鴨南蛮にかけたらどうなるだろう‥‥という発想から生まれたので、実は「鴨だし」と「カレー」を合わせるのが本来の姿です。

開封

さて、フタの裏には毎度お馴染の裏話「フタの裏ばなし」があり、手元にある商品のシリアルナンバーは「No.南 – 6」つまりカレー南ばん6話目の裏話。内容は「開発担当者からのメッセージ」で、お店の名前は記載されていませんが、東京にあるカレー南ばんそばの名店に訪れたこと、その味を目指して開発期間は一年以上、何度も試行錯誤を繰り返したことが書かれていました。



別添の小袋は、「後入れ粉末スープ」と「かやく2袋」で合計3袋。後入れ粉末スープにはトロミ成分が含まれているため、先に入れると麺が適切に戻りません。かやくの小袋は大きなものと小さなものが分けてあり、小さい小袋には鶏肉かな‥‥? 粉々になってますけどw 今回は鴨南蛮ではなく鶏南蛮みたいですね。

新商品が出るたびに「売ってない」という声を多く耳にするニュータッチの製品ですが、公式アカウント(ツイッター)が公表している今回の取扱店は “全国のスーパーマーケット・ドラックストア等” とのこと。より詳しい販売エリアは、ヤマダイの「お客様相談室」に電話をかけると調べてもらえます(※それでも売ってなかったので、今回はネット通販サイトを利用しました)。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:ニュータッチ 凄麺 カレー南ばんそば
製造者:ヤマダイ株式会社
内容量:87g(めん60g)
商品コード:4903088014319(JANコード)
商品サイズ:縦175mm×横175mm×高さ78mm

発売日:2019年09月16日(月)
実食日:2019年09月20日(金)
発売地域:全国
取得店舗:オムニ7(イトーヨーカドー ネット通販サイト)
商品購入価格:235円(税込)
希望小売価格:220円(税別)

麺の種類:ノンフライ麺
スタイル:大判どんぶり型
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:430ml
調理時間:熱湯5分
小袋構成:3袋(粉末スープ・かやく2袋)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】めん(小麦粉、そば粉、植物性たん白、食塩、大豆食物繊維)、スープ(食塩、糖類、野菜粉末、カレー粉、植物油脂、デキストリン、しょうゆ、鰹節粉末、ポークエキス、香辛料、食用風味油、酵母エキス)、かやく(ねぎ、鶏肉加工品、糖類、唐辛子、でん粉)/ 調味料(アミノ酸等)、増粘剤(加工でん粉、増粘多糖類)、カラメル色素、香料、酸化防止剤(ビタミンE)、香辛料抽出物、(一部に乳成分・小麦・そば・大豆・鶏肉・豚肉を含む)※本品製造工場では、そばを含む製品を製造しています。

実食開始

先入れの小さな小袋に入っていたのは鶏肉加工品(写真右)で、半分粉とは言いませんが、けっこう砕けている状態。一方、先入れの大きな小袋に入っていたのはフリーズドライのネギと輪切り唐辛子をブロック状に固めたもので、おそらく同シリーズの人気定番商品「ニュータッチ 凄麺 ねぎみそに逸品」に使われているFDねぎブロックと同じもの。



もちろん麺は油で揚げていない和そば(ノンフライ麺)で、湯戻し時間は熱湯5分、麺の重量はリニューアル前及びリニューアル後の「鴨だしそば」と同じ60gです。あとは必ず粉末スープを “後入れ” することと、粉末スープの中に含まれるトロミ成分が強かったので、軽く “麺をほぐしてから” 粉末スープを入れるのもポイント(※粉末スープ投入後は最短でも30〜40秒くらい混ぜると安心です)。

粉末スープを入れる前、ちょっと麺のほぐれにくさとモタつく感じが気になったんですけど、ストレスを感じるほどではありませんでした。それでは、カレーの辛さや土台となっている和風だしのタイプにも注目しつつ、「めん」「カレーつゆ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(87g)当たり

カロリー:305kcal
たん白質:11.2g
脂  質:1.4g
炭水化物:62.0g
食塩相当量:6.9g
(めん・かやく:2.1g)
   (スープ:4.8g)

※この記事に掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの際は、お手元の製品に表示されている情報を必ずご確認ください。

めん

あいかわらず最強のノンフライ蕎麦
6.0

「手緒里庵」から「凄麺」への移籍により、そば粉の含有量は4割から3割に減少。それに伴い色も薄くなっているのですが、見た目・風味・食感など、いずれも2017年9月11日のリニューアル以降は大きく変わっていません。そば粉の含有率は30%に落ちても香りは強く、もちろん油で揚げていない上に植物油脂も練り込んでいないため、そういった雑味も皆無。

同時発売の「鴨だしそば」と違い、今回は明治のデビュー当時に異端児扱いされたカレーつゆを相手にしなければいけませんが、なんのこれしきスパイスとも見事に共存。どうしてもファーストインプレッションではボヤけてしまうものの、何度か噛んでいる間に奥からジワジワそば粉の香りが追い付いてきて、ちゃんと最終的に調和を果たします(※ちなみに蕎麦粉は挽きたてを使用)。



あえて気になる点をあげるとするならば、熱湯5分ジャストでフタを剥がすと若干ながら戻りムラが見られたので、30秒ほど長めに待つのがオススメ。それから植物性たん白を使用している分、湯伸びしにくいメリットは得られますが、どうしても蕎麦らしからぬ(または “そば粉の香りがする小麦粉” っぽい)もちもちとした弾力が出るので、そこがブラッシュアップの余白かもしれません。

カレーつゆ

カレーも出汁も力強い味わい
5.0

カレーはターメリックやクミンなど、14種類のスパイスを厳選し、けっこうトロミは強いのですが、小麦粉から作るルーというよりも “カレー粉” のイメージが先行するタイプ。それも昔ながらの黄色い “ザ・日本のカレー粉” ど真ん中で、流行りのスパイスカレーやマッサマンカレー、バターチキンカレーのように捻りを効かせた変化球のカレー味ではありません。

カレーの辛さは思いのほかピリッと辛く、辛さレベルを甘口・中辛・辛口・大辛・激辛に分類すると、甘口〜中辛の間くらい(やや中辛寄り)。ぜんぜん辛くないだろうと思いきや硬派にピリ辛で、しっかりと野菜の旨味も溶け込み、力強さと安心感を両立。動物系のコクも丁寧に意識されているのですが、鴨出汁ではなくポークエキスを軸にしています。

和の要素は “しょうゆ” と “かつお” の二本柱で、液体つゆほどの臨場感は得られませんが、粉末醤油はクッキリとした輪郭のあるタイプ。加えて魚介はカツオを主体とした魚粉でパンチを加えているため、カレーを和風出汁(だし)で伸ばしたようなカレーつゆではありません。

とろみのベクトルは、じっくりコトコト野菜を煮込んだから——ではなく、野菜粉末の使用量は多いのですが、比較的さらったとしたカレーつゆに水溶き片栗粉を回し入れたようなもの。片栗粉系のトロミは蕎麦・うどんを問わず実際のカレー南蛮でも定番の手法ですし、おかげで蕎麦との一体感も高く、腹持ちにも寄与していました。

かやく

「ねぎみその逸品」と同じ短冊ねぎ
7.0

やはり具材のFDねぎブロックは2019年9月現在の現行品「凄麺 ねぎみその逸品(九代目)」と同じもので、輪切り唐辛子が一緒に入っているのも共通のポイント。パッケージの “シャキッとしたネギ入り” という謳い文句も同じですし、小袋の色も濃い紫色なので、まったく同じものを使用していると見て間違いありません。

上記の画像に写っているような大きいネギが偶然にも入っていたわけではなく、このくらいの太いネギが “実際にゴロゴロと入っている” のがスゴいところ。短冊ねぎの甘味とカレーの辛さが絶妙で、ヤマダイのアピール通りシャッキシャキの食感。ちょっとシャープな辛味と加熱したネギ特有の甘味が同時に楽しめる、さすがフリーズドライ文句なしの再現度。

で、鶏肉は完全に脇役なんですけど、こいつも意外と侮れない。先ほどスープはポークカレーが土台と書きましたが、砕けた鶏肉が満遍なく広がることで、体感的にはチキンカレーの印象が並行します。食感はソフトで旨味は凝縮系、小さいけど存在感ありました。

総評

★★★★★★☆☆☆☆(★6)

そば粉の香りは「手緒里庵」の頃と比較して落ちましたが、それでも完成度は高く、油揚げ蕎麦では味わえない洗練さは試しておく価値あり。スープは突き抜けて個性的なわけではないけれど、かなり王道を地で行く安心感があったので、普段はカップ麺を食べない方にもオススメしたい逸品です。ただし、ネギは特筆してリアルな上に大量なので、間違ってもネギが嫌いな人には‥‥

あ、でも粉末スープにネギは入ってないですし、紫色の小袋さえ開封しなければネギが嫌いな方でも安心して楽しめますね。実際のところ「ねぎみその逸品」からの使い回しですけど、それについては問題なし。オーソドックスかつ濃厚なカレーつゆで本格的なネギとノンフライ蕎麦が楽しめる、とても素晴らしい商品だと感じました。年越しそばの候補にもオススメです。

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