どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2024年9月2日(月)新発売、日清食品のカップ麺「特上 カップヌードル」(259円+税)の実食レビューです。
エルシャダイのパロディでバズってるプチ贅沢な「特上カプヌ」第2弾は “ほぼ松茸„ と “松茸の風味広がる上品スープ„ で高級感を演出!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
松茸香る特上カップヌードル
特上カップヌードルとは、1971年(昭和46年)9月18日の発売以来、現在も業界を牽引し続けている世界初の即席カップめん「カップヌードル」の発売52周年を記念した企画シリーズで、昨年9月11日に「特上トリュフ風味カップヌードル」「特上スパイスカップヌードルカレー」「特上だし濃いめシーフードヌードル」「特上リッチチリトマトヌードル」計4品を市場に投下。
全国的に節約志向が進む一方、価値を感じるものは『価格が少し高くても購入したい』と考えるユーザー層に向けた「特上カップヌードル」は、発売されるや否や市場を席巻。つまり、このページでレビューする「特上カップヌードル」はシリーズ第2弾に該当するのですが、昨年の「特上トリュフ風味」から一変。今年は「松茸香る」をコンセプトに、新たな魅力を訴求してきました。
あらためまして「特上カップヌードル」といえば、小島 秀夫(こじま ひでお)監督のメタルギアシリーズ最終章『メタルギアソリッドV ザ・ファントムペイン(MGSⅤ:TPP、METAL GEAR SOLID V: THE PHANTOM PAIN)』の冒頭で語られる「いいですか、落ち着いて聞いてください」のネットミームを取り入れ、本気すぎるパロディCMをX(旧Twitter)上で公開し、話題になったのも記憶に新しいところ。
今年も何か仕掛けてくるとは思っていましたけど、まさかの『El Shaddai -エルシャダイ-』をピックアップwww ちなみに『エルシャダイ』とは、2011年(平成23年)4月28日にイグニッション・エンターテイメントが発売したアクションゲームで、直近だと今年4月28日に『エルシャダイ・アセンション オブ ザ メタトロン HDリマスター』(Nintendo Switch専用ソフト)がリリースされたばかり。
そういった背景もあるのだとは思いますが、件のポストは本稿執筆時点でリプライ1,432件、リポスト8.4万、いいね16万、再生回数1,258万以上と盛大なバズを更新中。
「イーノック、そんなカプヌで大丈夫か?」という問い掛け(よくよく考えたら通常品に対するディス)から始まり、往年の名台詞「大丈夫だ、問題ない」と返すイーノック。結果、ぜんぜん大丈夫じゃない。そして「神は言っている」の “お約束„ を挟んだ後「もっと特上なカップヌードルがあると」「イーノック、そんなカプヌで大丈夫か?」「一番いいのを頼む」の完璧なムーブ。
さらに「神は言っている、一番いいのは4つあると」からの食い気味ラッシュに突入し、それを見た西川貴教さんが「なるほど、言われれば確かに…」と、自身の顔がイーノックに似ていると投稿。かつて『エルシャダイ』をプレイしていた、またはネットで見たことがあるユーザーにはもちろん、それを知らない層にも刺さり、みごと話題性の喚起に成功しました。
話を戻しまして‥‥今年の「特上カップヌードル」は、これから旬を迎える「松茸」がコンセプト。さらに「トリュフ香る特上濃厚バターカレー」「ウニとバターの味わい特上贅沢シーフード」「完熟トマトの特上レッドホットチリトマト」も同時にリリースされているので、それぞれ順番にレビューします。まずは、まったけ。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、フタの上に貼り付けてある「特製松茸風味オイル」1パックのみで、そういえば「カップヌードル リッチ 松茸薫る濃厚きのこクリーム」(2017年10月2日発売品)にも “松茸の芳醇な薫りが特長の香味油„ を搭載していたなと。さらに、松茸風味に味付けしたエリンギ「ほぼ松茸」も重要なステータスになっているのですが‥‥
これも「カップヌードル リッチ 松茸薫る濃厚きのこクリーム」に使われていた具材なので、おそらく新開発ではありません。しかし、土台は洋風しょうゆ味のカップヌードル。約7年前のリッチとは味の方向性が大きく異なるため、オリジナルの魅力と松茸の兼ね合いはもちろん、それに伴うトレードオフが生じていないかどうか、そういった部分も見どころ。
ちなみにメーカー希望小売価格は259円(税別)ということで、いつもの「カップヌードル」236円(税別)よりも高めに設定されているのですが、これは嬉しいポイント。たとえば通常品と同じ価格で販売しようと試みた場合、オリジナルの魅力を大幅に削らなければ成立しないため、この価格差が “プチ贅沢な味„ とのトレードオフであれば、むしろ期待できる展開です。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:特上 カップヌードル 製造者:日清食品株式会社 製造所:関東工場(茨城県取手市清水667-1) 内容量:72g(めん60g) 商品コード:4902105283783(JAN) |
発売日:2024年09月02日(月) 実食日:2024年09月05日(木) 発売地域:全国 取得店舗:コンビニ(セブン-イレブン) 小売価格:259円(税別) 購入価格:279.72円(税込) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型レギュラー 容器材質:紙 湯量目安:310ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:1袋(特製松茸風味オイル) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、チキンエキス、ポークエキス、しょうゆ、ポーク調味料、香味調味料、香辛料)、スープ(糖類、豚脂、粉末しょうゆ、植物油脂、香辛料、魚粉、たん白加水分解物、食塩、こんぶ粉末、しいたけ調味料、香味調味料、ポーク調味料、メンマパウダー)、かやく(味付豚ミンチ、味付卵、味付えび、味付エリンギ、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、カラメル色素、炭酸Ca、かんすい、香料、増粘多糖類、カロチノイド色素、酸化防止剤(ビタミンE)、乳化剤、香辛料抽出物、くん液、ビタミンB2、ビタミンB1、チャ抽出物、(一部にえび・小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
実食開始
麺は油で揚げたフライ麺で、詳しくは後述しますが、いつもの「カップヌードル」とは原材料名の構成が異なります。ただ、基本的なフレームワークは同じなのと、約2mm幅のサイズも一致するため、体感的には「カップヌードル」の麺という認識で問題なさそうな雰囲気。また謎肉、エビ、スクランブルエッグなど、オリジナルを象徴する具材も踏襲されているのですが——
内側の線まで熱湯を注ぎ、フタの上で「特製松茸風味オイル」を温めながら待つこと3分。その間に漂ってくるのは紛う方なし「カップヌードル」の香り‥‥じゃない‥‥。たしかに土台は「カップヌードル」なのですが、昆布や干し椎茸を彷彿とさせる和の香りが並行。また別添の「特製松茸風味オイル」を加えた途端、その香りがプラスされ、いやはや想像以上に別物じゃないですか。
加えて “ほぼ松茸„ もオリジナルには含まれないステータスなので、その仕上がりについてはもちろん、別添の小袋を使う前のスープやコストパフォーマンス的な部分にも注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(72g)あたり |
カロリー:352kcal たん白質:8.6g 脂 質:17.4g 炭水化物:40.2g 食塩相当量:4.3g (めん・かやく:1.9g) (スープ:2.4g) ビタミンB1:0.16mg ビタミンB2:0.22mg カルシウム:98mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:352kcal(めん・かやく:307kcal)(スープ:45kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
いつもの麺という認識で問題ありません
ふんわりと風に靡(なび)いて揺れる、イーノックの美しい髪をイメージして‥‥みたいなことはなく、きわめて “いつものカップヌードル„ なんですけど、通常品の油揚げ麺には使っている「たん白加水分解物」を省き、それを補うためか「香味調味料」を配合している、というのは明確な違い。
つまり、厳密にいうと完全に同じ油揚げ麺ではないのですが、上記の違いを除く原材料(小麦粉、植物油脂、食塩、チキンエキス、ポークエキス、しょうゆ、ポーク調味料、香辛料)は完全に一致するため、劇的な変化が生じているわけではありません。
後述するスープは松茸の風味だったり、具材のラインナップだったり、そもそも土台を変えていたり、いつもの「カップヌードル」とは異なる表情を見せているけれど、相性に関しては問題なし。また通常品と比較して値段もリッチだった「リッチ」シリーズの麺重量は50gを基本にしていたんですけど、特上は変わり種の平均値である60gを守っていたので、そこにも好感が抱けました。
スープ
めっちゃ和風
このブログでは「カップヌードル」のテイストを “洋風しょうゆ味„ と表現しているのですが、それと比較して粉末しょうゆの効き目が強く、もっとも大きな違いは「魚粉」「こんぶ粉末」「しいたけ調味料」を追加していること。
具材から滲み出てくる複合的な旨みだったり、メンマパウダーの隠し味だったり、そういったところは「カップヌードル」らしい要素になるけれど、がっつり “和風しょうゆ味„ に傾いているため、ほんのちょっと手を加えましたよ、みたいな変化ではありません。
続けて「特製松茸風味オイル」を加えると、たしかに松茸の風味がプラスされ、それも上品に薫ってくるのですが、あくまでも香料。なんかちょっとエースコックの「ワンタンメン」っぽいというか、そっち系のアクセントにはなりますけど、和風だしでアレンジしたスープとの相性はバッチリ。
いつもの “洋風しょうゆ味+松茸の香り„ も試してみたかったけど、あきらかに普段の味とは別物で、なおかつ上品に纏まっている、とても大人っぽいアレンジでした。
かやく
すばらしい
謎肉・エビ・スクランブルエッグ・ネギは、いずれも通常品と共通で、謎肉とエビは商品によって小さいサイズが使われることもあるのに、通常品と同じくらい大きめで好印象。ミンチポーク(謎肉とは違う味付豚肉)は入っていませんが、それと引き換えに飛び込んできた「ほぼ松茸」も量が多く、噛めば噛むほど‥‥エリンギですねコレはww
ほぼ松茸の正体は「松茸風味に味付けしたエリンギ」なので、真っ直ぐエリンギの風味ではないけれど、奥からジワジワあがってくる味は紛う方なしエリンギ。また食感のベクトルもエリンギなので、逆立ちしてもエリンギだなと。そのように感じた節もありますが、松茸香料の追い風が功を奏し、それっぽい雰囲気は楽しめました。
総評
いつもの「カップヌードル」に別添のオイルで松茸の風味を——みたいな仕上がりを想像していたので、和風だしと粉末しょうゆの強さにビックリしたんですけど、たしかに「カップヌードル」の延長線上にありながら、ここまで和に振り切っているとはポジティブな意味でサプライズ。
きちんと値段相応の特上感と個性が伝わってくる良品だったので、今回は迷うことなく高評価。和風だしや松茸香料(松茸の味お吸いもの系)が苦手だと素直に楽しめないかもしれないけれど、さらに「揉み海苔」や「わさび」ちょい足しアレンジで大化けしそうなポテンシャルも秘めていたので、よかったら味変も検討してみてください。【author・taka :a(大石敬之)】