どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2018年11月13日(火)新発売のカップ麺、イオングループ×日清食品「白樺山荘 札幌味噌ラーメン」(ミニストップ限定?)の実食レビューです。
2018年はオリジナルトッピングのコーン入り!有名店がひしめく札幌において不動の地位を確立した伝説の麺処「白樺山荘」の味噌ラーメンを再現したノンフライめん・どんぶり型のカップラーメンを食べてみました。
お店で提供されている「味噌ラーメン」との違いを比較しながら実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力と再現度を判定します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。
白樺山荘 札幌味噌ラーメン 2018
日清食品がイオングループの専売品として開発している「白樺山荘」のカップ麺ですが、毎年11月になると冬向け商品のノンフライ麺・どんぶり型「味噌ラーメン」がリリースされ、2017年・2018年は6月に油揚げ麺・タテ型の夏向け商品「辛口味噌ラーメン」が定番のラインナップになってきました。
「白樺山荘」(しらかばさんそう)は、1997年に開業した北海道・札幌の名店で、2005年には「札幌ら〜めん共和国」に出店し、共和国の中でも一二を争う人気店に成長。店主の菅沼省五氏は、勤務先の広告代理が倒産したことをキッカケに脱サラしてラーメン屋を開業し、札幌のラーメンを変えた「第2世代」の “くせ者” として日経に紹介されたこともあります。
最初はスープの作り方もわからない素人からのスタートだったので、脱サラ後は知人の営んでいるラーメン屋さんで作り方の基本だけ教わり、その後はスープ、脂、タレ、調理法など “すべて独学” という我流のスタイル。
1日90食を目標に開店したものの、当初に出たのは13食‥しかし、焦りを募らせながらも深夜までスープ作りに没頭し、様々な素材を取り入れては廃止して試行錯誤を重ねていく中、辿り着いたのは奇抜な素材の起用ではなく “さじ加減” つまり素材の配合(バランス)で勝負する、という結論だったそうです。
「うまい一杯を多くの人に」の一心で日々の努力を惜しまず、スープに使用している味噌は白糀(こうじ)味噌と白味噌をブレンドし、ごま油やオイスターソース、にんにくなどを合わせ、もちろん分量は秘密。
2014年に南平岸から真駒内に本店を移し、2018年現在の支店は「札幌ら〜めん共和国店」「札幌ラーメン横丁店」「手稲店」「羊ケ丘店」「北海道ラーメン道場店(新千歳空港内)」「新川店」と北海道に6店舗、関西は「京都(京都駅ビル10階)」に1店舗、そして期間限定店舗の「青森店」、さらに2018年は「シンガポール」にも期間限定の支店を出して海外進出を果たしました。
2018年は「オリジナルトッピング コーン入り」と、これまでの再現カップ麺には入っていなかった具材がパッケージでアピールされています。実際のラーメン(デフォルト)にもコーンは入っていませんが、トッピングの「バターコーン」をイメージしているのかもしれません。
なぜか私の書いた2017年の記事は残っていなかったんですけど(昨年はミニストップ限定ではなくイオングループでも販売されていて、食べたのは覚えてるんですけど‥w)、2014年から2016年までのレビューは移転前のブログに残っています。それでは、開封して中身をチェックしてみましょう。
開封
別添の小袋は「液体スープ」「粉末スープ」「かやく」「焼きのり」の豪華4袋構成で、それぞれ小袋の名前や色も2017年発売品と同じです。液体スープの量が多いので、冬だとフタの上だけでは温めきれないかもしれません。
麺は札幌の味噌ラーメンを思わせる黄色味の濃いノンフライ麺で、そんなに見た感じ厚みはありません。2016年は加水率が高く、粘り気のある食感だったんですけど、2017年には意外と歯切れのいい軽めの食感に‥さて、今年はどうでしょうか。
私はコンビニのミニストップで発見したのですが、もしかすると例年通りイオンやマックスバリュでも取り扱いがあるかもしれません。2017年はイオンで購入したので、ちょっと割安だったんですけど(たしか220円前後)、2016年はミニストップで税込278円、2018年もミニストップで税込278円でした。
製品情報・購入価格
製品名:白樺山荘 札幌味噌ラーメン 製造者:日清食品 製造所:A(関東工場) 内容量:124g(めん70g) 発売日:2018年11月13日(火) JANコード:4902105240793 コンビニ店頭表示価格:278円(税込) 発売地域:ミニストップ(2018年11月14日現在) |
麺の種類:ノンフライ麺 容器種別:大判どんぶり型 容器材質:プラ(PS) 必要湯量:450ml 調理時間:熱湯4分 小袋構成:4袋(粉末スープ・液体スープ・かやく・焼きのり) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】 めん(小麦粉、食塩、植物油脂、大豆食物繊維、チキンエキス)、スープ(豚脂、みそ、香辛料、ポークエキス、たん白加水分解物、糖類、乳化油脂、ポーク調味料、植物油脂)、かやく(味付豚肉、味付肉そぼろ、モヤシ、コーン、人参、のり、キクラゲ、ニラ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘多糖類、カラメル色素、かんすい、炭酸Ca、カロチノイド色素、トレハロース、セルロース、乳化剤、酸化防止剤(ビタミンE、ローズマリー抽出物)、香料、乳酸Ca、ビタミンB2、香辛料抽出物、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
【アレルギー表示】 小麦・卵・乳成分・豚肉・鶏肉・大豆・ゼラチン |
実食開始
「かやく」と「粉末スープ」は先入れで、お湯を注いでから4分後に “麺をほぐしてから”「液体スープ」を投入し、仕上げに「焼きのり」をトッピングしましょう。そんなに今までは気にならなかったんですけど、今年は粉末スープを開封した瞬間、ふわっ‥と上がってきた唐辛子特有の芳ばしい香りが印象的でした。
液体スープは事前に大きめのマグカップ(お椀)などに熱湯を入れ、そこに小袋を浸けて温めておくのがベストなんですけど、もしティファールなどの電気ケトルなどを使用されている方は、ケトルの上(中じゃないですよ)に液体スープの小袋をのせて、それからスイッチを入れるとイイ感じに温まりますw その後、カップ麺に熱湯を注いでからフタの上で再び温めましょう。
さて、完成です。うーん、麺ほぐれにくいですね。「行列のできる店のラーメン」シリーズと同じく、最近の日清食品が作る高価格帯のノンフライ麺は麺のほぐれにくさが気になります。ただ、今年も油脂成分のボリュームが凄まじくw 具材も賑やか賑やか。
それでは、実際に食べてみましょう。「めん」「スープ」「かやく」の3項目に分けて詳しく解説し、お店のラーメンとの違いや一致点を意識しながらカップ麺としての総合力と再現度を評価します。
1食(124g)当たり
カロリー:511kcal |
※参考値(調理直後に分別して分析) 熱量:511kcal(めん・かやく:325kcal)(スープ:186kcal) |
めん
2年前の麺は加水率が高く粘り気があって、昨年は歯切れの良さが目立つ軽い食感に変わっていたと書きましたが、2018年のノンフライ麺は昨年と同じタイプで粘り気はありません。これについては、同社が製造している「日清麺NIPPON 札幌濃厚味噌ラーメン」やセブンプレミアムの「日清名店仕込み すみれ」にも共通する項目ですね。
「すみれ」のカップ麺ほど頑固ではありませんが、4分ジャストだとほぐれにくさが目立ち、5分前後で食べ始めると少し硬めの食感ではあるものの、弾力よりも歯切れの良さが目立ちます。また、ほぐれない部分は最後までほぐれなかったので、これについては要改善。
しかし、お店のラーメンを食べた時も意外に歯切れが良かったので、それについては再現度の高さに貢献しているかもしれません。ただ、かなりスープを弾くタイプなので、スープとの一体感は高くありませんし、お店の麺よりも縮れは緩やかで厚みがなく、あまりコシも得られませんでした。
単純に今回のスープとの相性を考慮すると(再現度を度外視しての発言になりますが)、歯切れの良さを重視するのであれば中細麺、もしくは以前のように粘り気のある多加水麺のほうが結果的な満足感は高いかもしれません。
スープ
お店のスープは豚骨や昆布を10時間強火で煮込んで旨味を抽出する、というスープ作りの手法も特徴として挙げられるのですが、昆布については原材料に使用されていません。しかし、たっぷりのラードによって一口目から唇がリップグロス状態になるので、札幌の味噌ラーメンらしい重厚感を感じます。
それでいて味噌は白味噌を基調としているため、いわゆる「第2世代」というのにも納得できる「すみれ」や「純連(じゅんれん)」とは違った口当たりの柔らかいテイスト。しかしながら生姜のキレや適度なニンニクのパンチが多めの油膜に対してキレを生み、食塩や赤味噌のキレではなく香味野菜や香辛料で味を引き締める様には “さじ加減” の妙が見えました。
近畿在住の私が以前に食べたのは「京都店」で提供されている味噌ラーメンなので、本店の味とは微妙に異なるでしょうし、京都店のラーメンと比較しても瓜二つではありませんが、見た目のわりに食べやすく、柔らかさの中にある味の引き締め方はカップ麺のスープとしてハイレベルです。
昆布の旨味や野菜のエキス、オイスターソースの複雑味や胡麻油のアクセントは見えず、そもそも古くから道内で愛されているパンチの効いた味噌ラーメンや赤味噌派の方にとっては物足りないかもしれませんが、お店のラーメンよりも塩気が控えめで食べやすかったので、それなりの需要の高さを感じました。
かやく
具材は味付豚肉、味付肉そぼろ、モヤシ、コーン、人参、のり、キクラゲ、ニラとなっているのですが、お店の角切りチャーシューと違ってカップ麺の肉具材は挽肉系(味付豚肉・味付肉そぼろ両方)、そして新たに追加されたコーンですが、特にバターの風味は感じません。
2017年発売品と比較してコーンが増えた分、モヤシとキクラゲが減ってしまったような気がするんですけど、それにしても値段に伴った具材の多さです。具材の中では特に肉が多く、シャリッとしたモヤシにコリッとした人参の食感、ほどよくニラのパンチ、歯ごたえのある大きめのキクラゲ、そして甘いコーンとバリエーションも豊富。
焼き海苔の食べ方は、「家系ラーメン」よろしくスープに浸し、たっぷりと表面のオイルを纏わせて、麺を包み込むように‥‥つ、つ、包みにくいw 麺がブリンッ!と抵抗してくるタイプなので、海苔のサイズ的に厳しいかもしれません。しっかりスープに浸してから白ご飯と合わせるほうがいいかも。
取り放題の無料ゆでたまごはもちろん、カイワレ(貝割れ大根)やメンマ、玉ねぎも入っていませんが、カップ麺の具材としてはボリューム満点ですね。
総評
★★★★☆☆☆☆☆☆(4)
(標準は★3です)
細かく挙げると穴は否めませんが、麺の歯切れや油脂成分の多い白味噌ベースのスープなど、個性的なポイントはソツなく抑えています。しかし、値段を考慮するとカップ麺としてのバランスは手放しに上出来とは言えませんでした。
とは言え好みに合う合わないはあると思いますけど、赤味噌がガツンと効いた攻撃的な札幌みそラーメンとは違ったマイルドなスープは個性的なので、どんなもんか見聞を広めるために試しておいても損はないでしょう。
私はコンビニのミニストップで購入し、それからイオン3店舗、マックスバリュも4店舗ほど確認したのですが、このカップ麺はミニストップでしか発見できませんでした。しかし、イオン恒例の北海道フェアに紛れ込んでいる可能性もあるので、気になった方はミニストップ(たぶん確実)、またはイオングループ系列の北海道フェアもチェックしてみてください。