どうも、taka :a（@honjitsunoippai）です。
本日の一杯は、2021年9月6日（月）新発売、セブンプレミアムのカップ麺「らーめん山頭火 ガーリック豚骨塩」の実食レビューです。
旭川本店発祥の人気限定メニュー “ペペロンチーめん” を再現!?「山頭火」監修シリーズ最新作は縦型ビッグのカップラーメンを展開!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
山頭火 ガーリック豚骨塩
らーめん山頭火（さんとうか）とは、株式会社アブ・アウト（ab-out Co., Ltd.）が運営する「しおらーめん」の名店で、創業は1988年（昭和63年）3月10日。同社の畠中仁（はたなか ひとし）会長が伊丹十三監督の映画『タンポポ（ラーメン・ウエスタン）』を観た後、某店で食べたラーメンの味に落胆し、家族のために「俺がラーメンを作る！」と宣言したのが現「山頭火」の誕生秘話。
今回の新商品「山頭火 ガーリック豚骨塩」は、らーめん山頭火とセブン＆アイグループ及び日清食品株式会社の共同開発商品で、らーめん山頭火の中でも「旭川本店」でしか食べられない「ペペロンチーめん（Peperoncino Ramen）」をカップラーメンで再現。7PGの「山頭火 旭川とんこつ塩」はセブンイレブンでも定番の人気商品ですが、おそらく「ペペロンチーめん」の再現は初の試みです。
「らーめん山頭火」のカップ麺が初めて発売されたのは、2001年（平成13年）5月15日なので、2021年9月現在から20年以上前の話。2000年（平成12年）4月18日発売の「札幌すみれ みそ」と「一風堂 赤丸新味」に続く「日清名店仕込み」第3弾のフレーバーで、有名店の味を忠実に再現した “ご当店カップ麺” という新しいジャンルの金字塔を打ち立てました。
以降、大判どんぶり型の容器にノンフライ麺を合わせたスタイルを定番としているのですが、2005年（平成17年）6月8日発売の「山頭火 淡（あわ）醤油味」を皮切りに「辛みそ味」や「まろやか辛味噌」「青唐辛子仕立てのとんこつ塩」「SANTOUKA from Hawaii 海老だし醤油らーめん（ハワイ サイミン）」など、定期的に縦型ビッグの変わり種も展開。
直近だと2018年（平成30年）1月29日に「とんこつ塩仕立ての担々麺」という縦型ビッグのカップ麺を発売していましたが、筆者の見落としがなければ「ペペロンチーめん」の再現は史上初。前述のように「山頭火」店舗の中でも “旭川本店でしか食べられない” 限定メニューで、いつから提供されているのか調べてみたところ、2020年のGW明けから販売を開始した様子。
その約2ヶ月前となる2020年4月1日「山頭火 旭川本店」が旧店舗（旭川市1条通8丁目）から一つ隣のビル（MANNYBLD1階）にスライド移転を完了し、同年3月24日の移転に伴う一時休業から営業を再開しているのですが、その間にも「ペペロンチーめん」の試作は続いていたらしく、畠中仁会長の実子で二代目の畠中宙（おき）店主を中心に、男たち3人が “モテたいがゆえに” 試行錯誤を繰り返したとか。
満を持して誕生した「ペペロンチーめん（900円）」は、名前の通り洋食の “ペペロンチーノ” から着想を得たラーメンで、スープは看板メニューの「しおらーめん」を軸に、アイデンティティの小梅ではなく鷹の爪をトッピング。アクセントにパセリを散らし、これでもかと大量のフライドガーリックを合わせたインパクトの強い一杯で、プラス50円の「豚もつバージョン（950円）」もラインナップ。
食後には息をリフレッシュするオーラルサプリが提供されるなど、かなり強烈なニンニク推しの洋風ラーメンに仕上がっているようですが、ネット上の口コミでは “山頭火らしさとペペロンチーノが見事に融合した一杯” との評判で、札幌市中央区の「らーめん山頭火 札幌北1条チカホ店」など、カップ麺の発売を機に一部の店舗でも期間限定で復活したようですね。
開封
さて、今回のカップ麺に別添されている小袋は、フタの上に貼り付けてある後入れの「特製香油」が1袋。容器側面やフタの上には “香ばしにんにくと唐辛子の辛さがクセになる” との記載があるため、カップ麺でもペペロンチーノらしさと山頭火らしさのマリアージュに期待したいところ。
かやくの構成はキャベツ、味付豚肉、フライドガーリック、赤唐辛子とシンプルで、なるほどペペロンチーノを想起させるラインナップ。すこし上記の画像では分かりにくいのですが、香りの主張は圧倒的にフライドガーリックが強く、そもそも外装フィルムを破いた瞬間から芳ばしい香りを感じるため、早くも存在感は申し分ありません。
ちなみに大判どんぶり型の定番商品「山頭火 旭川とんこつ塩」（税込300円）はセブン＆アイグループの最上級ブランド・セブンプレミアムゴールド（セブンゴールド）に分類されていますが、今回の「山頭火 ガーリック豚骨塩」はセブンプレミアムからのリリースで、本体価格も208円（税込224円）と手に取りやすい値段。縦型ビッグは数量限定発売なので、記憶に残るインパクトの強さが求められます。
製品詳細情報・購入価格等
| 製品名：セブンプレミアム らーめん山頭火 ガーリック豚骨塩 製造者：日清食品株式会社 製造所：F・静岡工場（静岡県焼津市相川17-2） 内容量：103g（めん70g） 商品コード：4902105264034（JAN） |
| 発売日：2021年09月06日（月） 実食日：2021年09月11日（土） 発売地域：全国 取得店舗：ネット通販サイト（オムニ7） 商品購入価格：224円（税込） 希望小売価格：208円（税別） |
| 麺の種類：ノンフライ麺 スタイル：縦型ビッグ 容器材質：プラ（PS） 湯量目安：420ml 調理時間：熱湯5分 小袋構成：1袋（特製香油） |
原材料名とアレルギー表示
| 【原材料名】めん（小麦粉（国内製造）、食塩、植物油脂、チキンエキス、大豆食物繊維）、スープ（豚脂、ポーク調味料、糖類、食塩、でん粉、香味油、クリーミングパウダー、香辛料（にんにく、パセリ、七味唐辛子、唐辛子）、魚介調味料、小麦粉、ごま、乳等を主要原料とする食品、酵母エキス）、かやく（キャベツ、味付豚肉、フライドガーリック、赤唐辛子）/ 加工でん粉、調味料（アミノ酸等）、香料、かんすい、炭酸Ca、pH調整剤、増粘多糖類、グリセリン、乳化剤、カロチノイド色素、酸化防止剤（ビタミンE）、香辛料抽出物、フラボノイド色素、炭酸Mg、ビタミンB2、ビタミンB1、（一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む） |
実食開始
麺は油で揚げずに乾燥させたノンフライ麺で、湯戻し時間は熱湯5分。事前に容器の中腹あたりまで押し込んであるのは、できるだけ調理後の戻りムラをなくすために、あえて動かないように固定しているのでしょう。ちなみに2018年1月発売の「とんこつ塩仕立ての担々麺」は油揚げ麺だったので、山頭火の縦型ビッグでは初となるノンフライ麺の起用になりました。
あとは熱湯を注いで5分間、別添の小袋は後入れなので、食べる直前に加えて混ぜたら出来上がり。調理後の色合いは地味に見えますが、とにもかくにもガーリックの香りが強烈で、しかしながら既存の「旭川とんこつ塩」に通じる香りが並行する調理直後。しばらく部屋にガーリック臭が残りそうな勢いなので、それについてのインパクトは申し分ありません。
ちなみに2021年7月12日リニューアルの「山頭火 旭川とんこつ塩」はレビュー済みなので、感想や評価などの詳細が気になる方は、関連ページ「セブンイレブンの人気商品【山頭火】監修カップ麺『旭川とんこつ塩』過去最上級のスープにリニューアル!!」も併せてご覧ください。それでは、定番商品との違いにも注目しつつ「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
| 栄養成分表示：1食（103g）あたり |
| カロリー：406kcal たん白質：9.8g 脂 質：11.8g 炭水化物：67.2g （糖 質：63.0g） （食物繊維：4.2g） 食塩相当量：6.7g （めん・かやく：2.6g） （スープ：4.1g） ビタミンB1：0.24mg ビタミンB2：0.30mg カルシウム：290mg |
| 参考値（調理直後に分別した値） 熱量：406kcal（めん・かやく：293kcal）（スープ：113kcal） |
| ※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
ハイクオリティなノンフライ麺を搭載
大判どんぶり型の「旭川とんこつ塩」に使われているノンフライ麺と比較して、鋭利な角刃で切り出されているのは共通のポイントになりますが、大豆食物繊維とチキンエキス（チキン調味料）の比率を変更し、やや厚みを削るなど、縦型ビッグ用に調整してあることが分かります。ただ、クオリティの高さは折り紙付き。
摩擦抵抗の少ない滑らかな表面なので、つるつると口当たりがよく、それでいて適度な縮れと扁平の形状から、スープの持ち上げも悪くありません。油揚げ麺のように特有のコクがスープに滲み出ることはないけれど、それだけに雑味がないのはメリットで、後述する強烈なニンニクのインパクトにも負けない芳醇な小麦感も魅力的。
また “山頭火らしい” と思えるスープの繊細な部分を壊すことがないのもノンフライ麺の特権で、食べ始めは密度感のあるコシの強さが楽しめるのですが、しっとりと馴染んでくる後半の口当たりも心地よく、時間の経過に伴って変化する食感の移り変わりもネガティブではありません。またパスタ感も控えめだったので、きちんと「らーめん」に仕上がっていました。
スープ
これは反則かもしれない
具材のフライドガーリックから滲み出てくる芳ばしさだけでなく、粉末スープにもガーリックパウダーを使用しているため、オリジナルの「旭川とんこつ塩」よりもガーリックの主張は激しいのですが、なんのこれしき “ふわっと鼻に抜ける酒粕っぽい風味” を踏襲しているのがポイント。
これは他のカップ麺に類を見ない「らーめん山頭火」監修シリーズ特有の感覚で、それが今回の粉末スープからもハッキリと伝わってきます。つまり、既存の「旭川とんこつ塩」がベースになっているのは明らかなのですが、その個性を液体スープなしで再現しているところが素晴らしく、かなり乳化感の強いクリーミーなテイストで、すりごまの絶妙なアクセントも効果的。
というわけで、しっかり粉末スープは「らーめん山頭火」が誇る「旭川とんこつ塩」らしい骨組みとなっているのですが、それをペペロンチーノライクに仕上げてくれるのが「特製香油」の存在。ざっくり例えるなら “ピリッと刺激的なガーリックオイル” で、全体のガーリック感が大幅に底上げされるだけでなく、唐辛子の辛味もプラスしてペペロンチーノ感を表現。
めちゃくちゃ辛いわけではないのですが、オイルが喉に引っ掛かると危ない程度の刺激はあって、なるほど “山頭火×ペペロンチーノ＝ペペロンチーめん” というネーミングにも納得の仕上がり。なんというか想像していた以上に相性がよくて、ふわっとパセリのアクセントも効果的でした。
具材
フライドガーリックは卑怯
チャーシューは「旭川とんこつ塩」に入っている厚切焼豚の足元にも及ばない、ハムみたいなタイプのチャーシューチップを採用しているのですが、それ以上にフライドガーリックのインパクトが凄まじく、ペペロンチーノ感を大幅に底上げ。コロナ禍のイマだからこそ気兼ねなく食べられますが、それでも喫食のタイミングには気を付けたいレベルなので、まぁ強烈ですよ。
それを調和してくれるキャベツの優しさも効果的で、シンプルながら無駄のない取り合わせでした。お店の「ペペロンチーめん」にトッピングされている分厚い豚ばらチャーシューはもちろん、鷹の爪や枝豆も入っていませんが、簡便性にも配慮しなければいけない縦型ビッグのカップラーメンなので、充分だと思います。
総評
麺は縦型ビッグ用に調整してありますが、雑味のない高品質なノンフライ麺で、スープは既存の「旭川とんこつ塩」が持つ魅力を踏襲しつつ、ペペロンチーノ感を明確にしてくれる「特製香油」の個性とフライドガーリックのインパクトで記憶に残る味わいに。お店の「ペペロンチーめん」を知らない方でも個性が掴めるような、唯一無二の仕上がりで、とても素晴らしい一杯でした。
数量・期間限定のスポット商品なのですが、コンビニのセブンイレブンを筆頭に、イトーヨーカドーやヨークベニマル、ヨークマートといったセブン＆アイグループのGMS（総合スーパー）はもちろん、イトーヨーカドーのネット通販サイト（オムニ7）も販売店に含まれるので、ペペロンチーノ風のクリーミーな塩とんこつラーメンが気になる方は、ぜひ試してみてください【author・taka :a（大石敬之）】
