どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2021年5月4日(火)新発売、ファミリーマート限定のカップ麺「日清ラ王 白タンタン(二代目)」の実食レビューです。
日清食品とファミリーマートが共同開発 “白ごまとナッツの芳醇な味わい” に “花椒練りこみ麺が旨い” 傑作ラ王「白タンタン」数量限定で1年ぶりに復活!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
日清ラ王 白タンタン 2021Ver.
日清ラ王(にっしんラおう)とは、日清食品を代表するフラッグシップモデルで、1992年(平成4年)9月21日に初代「日清ラ王 しょうゆ」及び「同 みそ」を市場に投下。初代ラ王には、当時の革新技術「スーパーネットワーク製法」と「三層めん製法」を組み合わせた “生タイプめん” を搭載し、中華めん本来のコシと粘りを実現。翌1993年には1億4000万食もの売り上げを叩き出すなど、爆発的なヒットを記録しました。
今回の新商品「ラ王 白タンタン」は、コンビニの中でもファミリーマートでしか買えない販路限定・数量限定のPB(プライベートブランド)商品で、日清食品がファミリーマートのためだけに開発した特別版。実は以前にも同じ条件で「白タンタン」を発売しているため、初のフレーバーではないのですが、見掛け以上にインパクトの強い商品だったことを覚えています。
既存の「ラ王」は、2010年(平成22年)8月24日に実施されたリニューアル以降、3層太ストレート製法の “次世代ノンフライめん” に刷新。八角どんぶり型のNB(ナショナルブランド)商品をはじめ、全粒粉入り麺を搭載した女性向けの縦型カップに、家族向けの袋麺(5食パック)や高級版・日清ご褒美ラ王(2食パック)など、様々な種類の商品を展開し、幅広いシーンとニーズに応える大衆的な本格ブランドとしての地位を確立。
そして、2018年(平成30年)11月13日に発売されたファミリーマート限定「ラ王 黒タンタン」を皮切りに、コンビニ専売の縦型ビッグにも取り組み始めた同ブランド。その第1弾「黒タンタン」は、一見すると担担麺に黒マー油(焦がしニンニク油)を浮かべているような雰囲気で、しかしながら黒マー油ではなく “黒い色のラー油” を合わせている、その意外な展開に初めて食べたときは驚きました。
しかし、麺の中央に花椒を練り込んだノンフライ麺をはじめ、とにかく胡麻の存在感が強く、このブログでは高評価を叩き出したファミマ限定シリーズ第1弾。続けて2019年(令和元年)7月9日に二代目「黒タンタン」を、2020年(令和2年)3月31日に三代目「黒タンタン」を再販しているのですが、その1週間後に登場したのが新作の「白タンタン」で、既存の黒タンタンよりも徹底的にマイルドなテイストで差別化。
>> ファミマ限定ラ王「黒タンタン」「白タンタン」高濃度ごま系タッグ爆誕!!
従来の “花椒練りこみ麺” はそのままに、白ごまとナッツの芳醇な味わいを特徴とするスープを引き連れ、赤いラー油を別添していたのですが、パッケージの辛さレベルは5段階基準もっとも低い「1」と表示。なるほど唐辛子の辛さ(辣味)も花椒の痺れ(麻味)も弱く、しかしながら胡麻のインパクトは黒タンタンから踏襲し、それには含まれないナッツのコクで個性を打ち出している、控えめにいって素晴らしい商品でした。
そんな「黒タンタン」と「白タンタン」の続編として現れたのが「赤タンタン」で、発売日は2020年(令和2年)11月24日。さすがに激辛クラスの刺激ではなかったものの、パッケージには “バッチリ辛い” と辛さを強調するワードがあり、なるほど体感的には大辛で、その味を再現したファミリーマート限定商品「ラ王 赤タンタン風おむすび」も発売するなど、バリエーションの幅を広げてきました。
以前に「黒タンタン」が再販された際、そこまで大きな変化を感じなかったので、おそらく今回の「白タンタン」も同じような流れになるのではないかと思いますが、それだけに高評価を叩き出してくれそうな予感。というわけで、前回(2020年4月7日発売品)との違いに注目しながら解説していきます。
開封
今回の二代目「白タンタン」に別添されている小袋は、フタの上に貼り付けてある「赤ラー油」が1袋。これについては前回と変わっておらず、容器側面の「辛さレベル」も “1” と小さく表示しているのですが、前回のパッケージに「濃厚マイルド」の文字はなかったので、そこは大きな違い。
メイン具材は、チンゲン菜と2種類のミンチ肉(味付肉そぼろ、味付豚肉)が確認できるため、おそらく前回と同じラインナップ。香りは比較的に丸みを帯びているのですが、この時点で濃厚な味わいに期待できる、とても芳醇な香りが印象的。
ファミリマート通常価格は212円(税込228円)となっているため、前回と同じ値段で販売されているのですが、JANコード(バーコード下の数字)は “4902105262481” から “4902105266519” に変わってます。というわけで、いまのところ目立った変化はパッケージの追記(濃厚マイルド)とJANコードの変更くらい。容器底面の製造所固有記号も前回から変わっておらず、日清食品の静岡工場で製造されていました。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:日清ラ王 白タンタン 製造者:日清食品株式会社 製造所:F・静岡工場(静岡県焼津市相川17-2) 内容量:114g(めん75g) 商品コード:4902105266519(JAN) |
発売日:2021年05月04日(火) 実食日:2021年05月05日(水) 発売地域:全国(通販不可) 取得店舗:コンビニ(ファミリーマート) 商品購入価格:228円(税込) ファミリーマート通常価格:212円(税別) |
麺の種類:ノンフライ麺 スタイル:縦型ビッグ 容器材質:紙 湯量目安:410ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:1袋(赤ラー油) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、食塩、植物油脂、大豆食物繊維、チキンエキス、香辛料(花椒))、スープ(ポーク調味料、豚脂、糖類、ごま、食塩、小麦粉、でん粉、ねりごま、クリーミングパウダー、脱脂大豆粉、植物油脂、香味油、香辛料、ピーナッツバター)、かやく(チンゲン菜、味付肉そぼろ、ごま、味付豚肉、赤唐辛子)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、かんすい、炭酸Ca、増粘多糖類、香料、乳化剤、セルロース、カラメル色素、カロチノイド色素、酸化防止剤(ビタミンE、ローズマリー抽出物)、香辛料抽出物、ビタミンB2、シリコーン、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・落花生・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
実食開始
麺は中心部に花椒(かしょう)を練り込んだノンフライ麺で、湯戻し時間は熱湯5分。おそらく「黒タンタン」や「赤タンタン」にも使われていた、共通の花椒練りこみ麺と思われます。この麺は熱湯5分後に “2、3分ほど休ませたほうが美味しい” ので、調理の際は参考にしてください。
別添の「赤ラー油」は後入れで、お湯を注いでから待っている間にフタの上で温める的な記載はないのですが、入れる前に “よくもみほぐしてから” 加えるのがポイント。また粉末スープにトロミ成分が含まれているので、しっかり容器の底から混ぜ合わせてください。ちなみに調理後の印象は、おおむね前回の「白タンタン」から変わっていません。
もしかすると後日に関連する動きを見せてくる可能性もありますが、2021年5月5日現在、抱き合わせの「黒タンタン」はリリースされておらず、立ち寄ったファミリーマートでは白タンタン風おむすび的な関連商品も見かけませんでした。それでは、引き続き前回との違いに注目しながら「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(114g)あたり |
カロリー:476kcal たん白質:10.9g 脂 質:15.2g 炭水化物:73.8g 食塩相当量:6.8g (めん・かやく:2.7g) (スープ:4.1g) ビタミンB1:0.25mg ビタミンB2:0.29mg カルシウム:224mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:476kcal(めん・かやく:336kcal)(スープ:140kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
おそらく歴代商品と同じ花椒練りこみ麺
形状は角刃で切り出されたストレート麺で、やや厚みのある平打ち。表面の摩擦抵抗は皆無に等しく、その滑らかな啜り心地と喉越しもさることながら、食べ始めの強靭なコシも魅力的。たとえば歴代「黒タンタン」をはじめ、前回の「白タンタン」や「赤タンタン」にも使われていた花椒練りこみ麺と共通する部分が多く、目立ってリニューアルされた形跡はありません。
透明感のある見た目からも伝わってくるように、油で揚げたフライ麺とは違う、熱風で乾燥させた三層製法のストレートノンフライ麺なので、雑味のなさが好印象。また写真では分かりにくいのですが、麺の中心に花椒を練り込んでいるので、じわじわと上がってくる花椒の清涼感が最大のポイント。
麺に練り込まれた花椒の効果は、唐辛子練りこみ麺を特徴とする同社の「とんがらし麺」シリーズよろしく “スープが穏やかであればあるほど目立つ” ので、そういった意味では「白タンタン」のスープがベストかもしれません。前述のように、すこし休ませてから食べ始めるのはもちろん、できれば何度も噛み締めてみてください。
スープ
とにかく徹底的にマイルド
前回の「白タンタン」から粉末スープのフレームワークは変わっておらず、とにもかくにも白ごま(すりごま、ねりごま)の芳ばしい風味とコクを強烈に効かせているのがポイント。動物系はポークを軸に、ピーナッツバターを隠し味に加えることで、まろやかなのに旨みの重心は低く、ややトロミの効かせ方が人工的ではあるものの、それを不自然に思わせない濃厚さ。
ほんのり花椒の清涼感も並行しますが、花椒や山椒の痺れが得意でない方でも構える必要はなく、それでいて全体が “のっぺりしないように” 調えてくれているような、とにかくマイルドさに振り切りながらも絶妙な加減。
別添の「赤ラー油」は辛そうな見た目をしていますが、なんのこれしき辛味は弱く、それ以上に白ごまとナッツのコクが強いので、ぜんぶ入れてもピリ辛の枠を出ることあはりません。しかし、ごま油の芳ばしい風味と若干の辣味が重なることで、さらにスープの濃度が高まります。ほんの少し酸味のアクセントが欲しいところではあるものの、まろやかさに振り切ったテイストは面白く、今年も尖っていないのにインパクトを感じました。
具材
余念なし
おそらく内容量のバランス的に、2種のミンチ肉は写真の向かって左(色の濃いほう)が “味付肉そぼろ” で、右(色の薄いほう)が “味付豚肉” とみて間違いなく、前者はジャンクでインスタント感の強い肉具材。対して後者は世界初のカップ麺「カップヌードル」や「蒙古タンメン中本 辛旨味噌」(セブンプレミアム)にも入っている肉具材で、こちらもジャンクなタイプではあるものの、結果的にマイルドなスープの印象を壊しません。
さらにチンゲン菜が大量に入っているのもポイントで、軸のシャキシャキとした歯触りが心地よく、独特の甘みが濃厚なスープと相性抜群。もうすこし味付豚肉(色の薄いほう)が多ければ‥‥という思いもありますが、ノンフライ麺とスープのクオリティを加味すると、シンプルながらに充分なラインナップだと思います。
総評
結論からいうと “2020年4月発売品から目立った変化を感じなかった” ので、もはやテコ入れなしの再販という認識で問題なく、それだけに新鮮味はなかったものの、裏を返せばコスト調整などの改悪も実施されていないということ。数量限定なんて言わず、このままファミリーマートの定番商品にしてほしいほどの名作なので、とにかくマイルドな担担麺が気になる方は必食の一杯。
というわけで、遡ると2018年11月発売の「黒タンタン」に始まり、その流れを汲む「白タンタン」や「赤タンタン」からの「白タンタン」再販と続いた2021年5月。次は変化球の「緑(パクチー)」や痺れに特化した「黄(花椒マシマシ)」などの色違いを導入してくるのか、それとも安定の「黒」や「赤」の再販を繰り返すのか、今後の動向から目が離せないシリーズです【author・taka :a(大石敬之)】