どんな味? マルちゃん、ペナン島発祥のローカルフード「Prawn Mee(プロウンミー)」をカップ麺で再現

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東洋水産

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2023年10月2日(月)新発売、東洋水産のカップ麺「Prawn Mee(プロウンミー)」の実食レビューです。

有頭海老を使ったマレーシア・シンガポールのローカルフードをカップラーメンに!? 鹹豆漿拉麺の仕上がりはイマイチだったけど、こっちは‥‥。

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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Prawn Mee とは

Prawn Mee(虾面、プロウンミー)とは、マレーシアのペナン島(Pulau Pinang)を発祥とするローカルフードで、Prawn(プロウン)は英語で “有頭海老” を、Mee(ミー)はマレー語で “麺” を意味する単語。有頭海老から取った出汁(だし)に、麺を組み合わせれば「Prawn Mee」なので、有頭海老の他に使うスープの原材料だったり、麺の種別だったり、それらに特殊な縛りはありません。

スープが主役の “海老だしラーメン” 的な

今回の新商品「Prawn Mee(プロウンミー)」は、マレーシアの現地感をイメージしたカップラーメンで、販売者はマルちゃんのブランドで知られる東洋水産。さらに、台湾の鹹豆漿(シェントウジャン)をラーメンにアレンジした「鹹豆漿拉麺」も同時に展開するなど、異国情緒あふれるラインナップとなっているのですが、どうして今「Prawn Mee」と「鹹豆漿拉麺」なのか‥‥というのは正直、謎。

ちなみに同時発売品の「鹹豆漿拉麺」は、ひとつ前のページでレビュー済み。そちらの結論から申し上げますと、鹹豆漿らしい魅力が伝わってこない仕上がりから、このブログでは厳しめに評価しています。しかし、こちらの「Prawn Mee」は、海老の旨みを効かせたスープに麺を合わせてさえいれば(極端な解釈ですけど、定義的には)成立するので、鹹豆漿のアレンジよりもハードルは低め。

「マルちゃん Prawn Mee」の概要

容器側面には “マレーシア発祥の麺料理を再現しました。鶏と豚のエキスをベースにしたえびの旨みと香りが特徴的なスープに、食べ応えのある中太麺を合わせました。” という商品の特徴が記載されているので、海老の存在感についてはもちろん、漠然とでも異国情緒が漂ってくるのかどうかなど、そういった部分にも注目しながらレビューします。

関連ページ:鹹豆漿(シェントウジャン)のカップラーメン!? 東洋水産の「鹹豆漿拉麺」を食べてみた結果‥‥

開封

まずはフタ上の「特製スープ」を引っ剥がす

今回のカップ麺に別添されている小袋は、フタの上に貼り付けてある「特製スープ」1パックのみで、お湯を注いでから4分後に加える仕様。東洋水産のニュースリリースでは訴求されていませんが、容器側面には「鹹豆漿拉麺」と同様に “パクチーフレーバーを使用しています。” との表示があるので、そっち系のアクセントが苦手な方は要注意。

ちゃんと本物のエビ、入ってます

かやくは “キャベツ、えび、チンゲン菜” の組み合わせで、さすがに具材としての有頭海老は入っていませんが、誤魔化しの魚肉練り製品ではなく、本物のエビを使っているところは素直に好印象。ちなみに実際の「Prawn Mee」にトッピングされる具材は、ひとまず殻付きの有頭海老はマストとして、ほかには鶏肉だったり、豚肉だったり、ゆで卵だったり、空芯菜だったり、けっこうフリーダム。

メーカー希望小売価格は245円(税別)なので、2023年10月現在の標準サイズ基準(236円+税)よりも高く、大盛りサイズ基準(271円+税)よりも低めに設定されているのですが、そういえば2023年6月1日に適用された “価格改定以前の大盛りサイズ基準と同じ値段” です。なんというか、ここ数年で急に高くなりましたよね‥‥。だからこそ、このレビューが購入可否の判断材料になりますように。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:Prawn Mee
販売者:東洋水産株式会社
製造所:株式会社酒悦 房総工場
内容量:95g(めん70g)
商品コード:4901990375962(JAN)
発売日:2023年10月02日(月)
実食日:2023年10月05日(木)
発売地域:全国(CVS・量販店・一般小売店 他)
取得店舗:スーパー
小売価格:245円(税別)
購入価格:213円(税込)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:縦型ミドル
容器材質:プラ+紙
湯量目安:370ml
調理時間:熱湯4分
小袋構成:1袋(特製スープ)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ、卵白)、添付調味料(植物油、砂糖、食塩、ポークエキス、えびエキス、魚醤、チキンエキス、香辛料、粉末野菜、たん白加水分解物、みそ)、かやく(キャベツ、えび、チンゲン菜)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘多糖類、炭酸カルシウム、かんすい、レシチン、酒精、クチナシ色素、カラメル色素、酸化防止剤(ビタミンE)、パプリカ色素、香料、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部にえび・小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)※本製品で使用している香料原料の海老は、かにが混在する方法で採取しています。

実食開始

「鹹豆漿拉麺」とは違うフライ麺を搭載

麺は油で揚げたフライ麺で、湯戻し時間は4分と中途半端な設定なのですが、そういえば同時発売品の「鹹豆漿拉麺」とはサイズが異なりますし、原材料名の構成やニュースリリースの商品特徴も違います。おそらく新開発ではないと思いますけど、こういうところにメーカーの “こだわり” が出ますよね。

けっこう具沢山

別添の小袋は後入れなので、お湯を内側の線まで注ぎ、フタの上で「特製スープ」を温めながら待つこと4分。時間になったら「特製スープ」を加え、よく混ぜ合わせたら出来上がり。調理直後は「鹹豆漿拉麺」と同じくパクチーフレーバーの主張がフロントで、エビは後ろに隠れているようなイメージですが、漠然と異国情緒が漂うファーストインプレッション。

ちなみに製造所は酒悦の房総工場(千葉県長生郡長南町美原台1-34)となっていますが、1983年(昭和58年)7月より東洋水産が資本参加している連結子会社の工場なので、単純に “マルちゃんの工場” という認識で問題ありません。それでは、引き続き「Prawn Mee」らしいと思える要素に注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(95g)あたり
カロリー:409kcal
たん白質:9.7g
脂  質:16.5g
炭水化物:55.3g
食塩相当量:5.6g
(めん・かやく:2.2g)
   (スープ:3.4g)
ビタミンB1:0.39mg
ビタミンB2:0.35mg
カルシウム:238mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:409kcal(めん・かやく:333kcal)(スープ:76kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

ふかふか系だけど悪くない

4.0

実際の「Prawn Mee」に使われる麺に特別な縛りはないと前述しましたが、やや黄色みが強い中太麺が一般的。片やマルちゃんの「Prawn Mee」に搭載されているフライ麺も中太で、原材料名の「小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、しょうゆ、卵白」という構成は、同社の有名店監修シリーズで比較的よく見るパターン。

原材料名が同じでもクオリティは区々

食べ始めの強付きのある食感で、縦型ビッグよりもタッパの低い容器が仇となったか、すこし戻りムラが気になります。ただ、それが気になるのも最初だけ。全体的に馴染んでくるとフカフカした特有の弾力が目立ち始めるので、お世辞にも高級なタイプとはいえないけれど、その軽さが後述するスープに違和感なくマッチ。

軽いといっても中心部には反発性が残っているので、噛み込むと内側から弾けるような歯切れが楽しめる質感から、これはこれと割り切れば悪くありません。また同時発売品の「鹹豆漿拉麺」における麺重量は65g(調理前)だったのに対し、こちらは大盛りサイズの基準となる70gだったので、値段を思うと “お得感” ありました。

スープ

想像以上に海老の密度が高かった

5.5

まずは「特製スープ」を入れる前に、ベースの味を確認してみたところ、いやはや想像以上にエビの出汁が濃厚でビックリ。動物系はポークとチキンの合わせ技で、系統としては白湯(ぱいたん)ですが、それについては土台を支えることに徹したフレームワーク。

その上に立つエビは、甲殻類特有の芳ばしさだけに特化したタイプではなく、甘エビの頭を彷彿とさせるコクが印象的。とろみ成分を含んでいるため、とろっとしたテクスチャーではあるものの、濃厚なエビの旨みが奏功し、不自然に感じることはありません。

見た目はラー油っぽいけど、ぜんぜん辛くないです

続けて「特製スープ」を加えると、パクチーフレーバーが花開き、途端にエスニックな路線にシフト。土台のエビスープが優秀だったので、個人的には蛇足に思えてしまったのですが、それについては好みの問題。そんなパクチーの存在感も然る事乍ら、同時にエビの中腸腺(いわゆるエビミソ)を彷彿とさせるコクもブーストするため、エビの出汁感については文句なし。

味付けに日本の味噌を使用するなど、日本人の味覚に寄せているポイントもありますが、それよりも魚醤の配合を増やすことで、きちんとエキゾチックな世界観は守っています。ちょっと方向性は変わりますけど、ライム+ラー油ちょい足しで “トムヤムクン風” にアレンジしても美味しいと思う。

かやく

いい感じ

5.0

エビのサイズは小さめですが、噛んだ途端に旨みが炸裂。それこそ「カップヌードル」の謎エビ(プーバラン)に勝るとも劣らない存在感で、甘みのあるチンゲン菜もエスニックなスープにフィット。キャベツはカサ増し感が否めないアイテムですが、おかげでボリュームについての不満を感じることもなく、素直に好印象な取り合わせでした。

総評

4.5

「鹹豆漿拉麺」の仕上がりがアレだったんで、そんなに期待していなかったところは認めます。ただ、期待値の低さを除いても、エビの濃密な旨みは素晴らしく、それ故にパクチーが邪魔に思えた節もありましたが、マレーシア・シンガポールのローカルフードを題材にしていることを踏まえると、パクチーが蛇足かどうかについては好みの問題。

本場の「Prawn Mee」を経験した方にとってはデフォルメを感じる部分も多いかと思いますけど、大盛りサイズの商品でありながら、メーカー希望小売価格は245円(税別)なので、コストパフォーマンス的にも悪くありません。エビとパクチーの組み合わせに魅力を感じる方は、ひとまず試しておいても損はないと思います【author・taka :a(大石敬之)】

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