どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2021年12月20日(月)新発売、まるか食品のカップ麺「ペヤング ペタマックスたぬきそば風」の実食レビューです。
そば粉不使用・天ぷら5枚入りのペタマックスで年越しそば!? 第5のペタマックスは「そば風めん」を使用した超超超超超超大盛サイズの “なんちゃって” たぬきそばを展開!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
ペヤング ペタマックスたぬきそば風
ペタマックス(petamax)とは、まるか食品が誇るペヤング史上最大級のボリューム感を実現したシリーズで、2020年(令和2年)11月2日発売の「ペヤング 超超超超超超大盛やきそばペタマックス」が最初の商品。通常サイズの「ソースやきそば」対比約7.3倍という非常識なカップ焼きそばで、パッケージには “絶対に1人で食べないでください” と記載し、鳴り物入りのデビューを飾りました。
今回の新商品「ペヤング ペタマックスたぬきそば風」は、そば粉を一切使用していない “そば風味の特製めん” を搭載した即席カップ麺で、パッケージには家族の団欒をイメージしたイラストをデザインしているのですが、食べ応え抜群のペタマックスサイズというのが最大の難関。時期が時期なので、おそらく年越しそばの需要も見込んでいるのだとは思いますけど、よりにもよってペタマックス‥‥w
ペタマックスの記念すべき第1弾を飾った「超超超超超超大盛やきそばペタマックス」は、湯切りが必要なカップ焼きそばで、まるか食品の狙い通り、まんまと大食い系のYouTuber(ユーチューバー)が取り上げたことでイッキにブレイク。もちろんTwitterなどのSNSでも話題になり、いくつかのテレビ番組でも紹介されるなど、かなり大きな話題になりました。
しかし、あまりに非常識な量だったので、いざ挑戦してみたはいいものの、完食できずにリタイアするユーザーが続出。日本が抱えている食品ロスの観点から悪い意味でも話題になり、多方面から注目を集めたのですが、2021年(令和3年)6月7日に続編の「ペタマックス醤油ラーメン」と「ペタマックス辛味噌ラーメン」を展開し、またもや物議を醸したペタマックス。
直近だと2021年11月1日に「幸楽苑」とコラボしたペヤング史上最大級の即席カップうどん「幸楽苑ペタマックス味噌野菜うどん」がリリースされ、まんまと筆者もレビューしているのですが、如何せん “食べている間にも油揚げ麺がスープを吸い続ける問題” が最大の難関。10分も経たない間に麺が “うどんの形をした柔らかい糖質の塊” に変わるため、あとはそれを胃に流し込む作業にシフト。
その続編が今回の「ペヤング ペタマックスたぬきそば風」で、お湯を入れる前の内容量は598gとなっているのですが、必要なお湯の目安量は2800ml(2.8リットル)と表示されている、つまり調理後の重量は単純計算で3398g(約3.4kg)という即席カップ麺の常識を超えた重さ。総カロリーも2919kcalと凄まじく、食塩相当量も43.2gと凶悪すぎる商品なので、生半可な覚悟では食べられません。
ちなみに厚生労働省が定める1日あたりの塩分摂取量は男性7.5g未満、女性6.5g未満となっているため、それを遥かに上回る値。初めからシェアすることを前提にしているのか、パッケージに “絶対に1人で食べないでください” などの注意事項はありません。ただ、今回は「天ぷら5枚入り」ということで、4〜5人でのシェアを想定している様子。
いやでもイラストでは6人(おじいちゃん、おばあちゃん、孫?)だから‥‥っていうか何気に爺さんの蕎麦けっこうデカいなペタマックスかよw(※そもそも「たぬきそば」じゃない)などとツッコミどころ満載なのですが、それはさておき第5のペタマックスは “厳密にいうと蕎麦ではない” ので、そば粉を一切使用していない「そば風めん」にも注目しながら掘り下げていきましょう。
開封
外箱から本体を取り出すと、前述の「幸楽苑ペタマックス味噌野菜うどん」と同じように、一般的な家庭用の洗面器よりも巨大な容器(φ25×13cm)が現れるので、今回も心を折ってくる気満々のペタマックス。そもそも年の瀬に一人で挑戦する場合、もれなく “これを年末に一人で食べなければいけない孤独” が襲ってくるので、不安な方は応援を呼んでください。
本体の中に入っている小袋は、業務用感マックスの「粉末スープ」と「かやく」が1袋ずつに、個包装の「天ぷら」が5つで合計7袋。写真では小さく見える天ぷらのサイズは「日清のどん兵衛 天ぷらそば」や「マルちゃん 緑のたぬき天そば」などに使われている天ぷらと同じくらいの大きさで、パッケージの調理方法では “天ぷらも先入れ” となっているのですが、好みで後入れしても問題ないと思います。
メーカー希望小売価格は980円(税別)なので、これはペタマックスシリーズ共通の値段になるのですが、コンビニで購入した場合の税込価格は1058円と高額な商品。ちなみに筆者が立ち寄ったコンビニ大手4社の中では「ファミリーマート」での取り扱いが意欲的だったので、販売店の参考にしてください。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:ペヤング ペタマックスたぬきそば風 製造者:まるか食品株式会社 内容量:598g(めん450g) 商品コード:4902885007623(JAN) |
発売日:2021年12月20日(月) 実食日:2021年12月26日(日) 発売地域:全国 取得店舗:コンビニ(ファミリーマート) 商品購入価格:1058円(税込) 希望小売価格:980円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:ペタマックス 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:2800ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:7袋(スープ・かやく・天ぷら×5) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、ラード、しょうゆ、食塩、香辛料)、添付調味料(食塩、糖類、粉末しょうゆ、かつおぶし粉末調味料、かつおぶしエキス調味料、乾燥ねぎ、香辛料、オニオンパウダー、酵母エキス、植物油脂)、かやく(天ぷら、ねぎ、かまぼこ)/ 調味料(アミノ酸等)、カラメル色素、香料、クチナシ青色素、増粘剤(グァーガム)、膨張剤、かんすい、酸化防止剤(ビタミンE)、タマリンド色素、カキ色素、乳化剤、ベニコウジ色素、クチナシ黄色素、ビタミンB2、(一部にえび・小麦・さば・大豆を含む) |
実食開始
そば粉を一切使用していない “そば風味の特製めん” といえば、2021年3月22日発売の「ペヤング なんちゃって蕎麦風」及び同年8月23日発売の「ペヤング 韓国味 なんちゃって蕎麦風」と共通の特徴で、おそらく今回も同じ麺だと思います。ただ、いつもの容器(標準サイズのカップ焼きそば用)に収まる90gのブロックが5つ入っている状態で、なおかつ汁ありの商品に合わせてきたのは初の試み。
別添の小袋は “すべて先入れ” なので、お湯を入れる前に粉末スープ、かやく、天ぷらを仕込み、熱湯を内側の線まで注ぐのですが、前述のように必要なお湯の目安量は2800ml(2.8リットル)と膨大な量。おそらく家庭用の電気ケトルでは間に合わないと思うので、調理の際は事前に両手鍋などで多めに熱湯を沸かしておくのが重要なポイント。ぜんぜん即席じゃねぇw
おそらく調理後の総重量は約3.4kgになると思うので、たとえば台所から移動しなければいけない場合など、鍋もしくは本体を動かすときは、くれぐれもヤケドに注意してください。さて、そもそも味を評価するような商品ではないのでしょうけれど、引き続き「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(598g)あたり |
カロリー:2919kcal たん白質:45.4g 脂 質:166.2g 炭水化物:310.5g 食塩相当量:43.2g |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
「なんちゃって」と同じ麺
原材料名は「小麦粉(国内製造)、植物油脂、ラード、しょうゆ、食塩、香辛料」なので、たしかに “そば粉は使っていない” のですが、パッケージの「そば風味」という解説に当てはまるのは見た目だけ。それだけに “そばアレルギーの方でも食べられる” という部分には需要を感じるものの、そば粉に近い香料を使っているわけではないので、もうすこし工夫を凝らしてほしいところ。
色の違いを除けば既存の「ペヤング ソースやきそば」に使われている汎用の油揚げ麺と共通点が多く、ラードの芳ばしい風味にカップ麺ならではの魅力が備わっているのですが、それを素直に楽しめるのは「超大盛(めん180g)」までの話。もちろん個人のキャパシティにもよりますけど、レギュラーサイズ対比5倍の油揚げ麺を一人で胃に詰め込むのは大変なので、あまり現実的ではありません。
また汁なしのカップ焼きそばと違い、ずっと油揚げ麺がスープに浸かっている状態なので、長期戦になればなるほどペヤングが有利。かなりテンポよく食べ進めないと麺が減らない‥‥というか、むしろ最初より増えてね‥‥? みたいな錯覚に陥るので、とにかくスピードが勝負です。いや、別に無理して食べる必要はないんですけどね、まったく。
スープ
廉価版チックな味付け
味付けは食塩を中心に、粉末しょうゆで風味をプラスしているのですが、液体しょうゆほどの臨場感はなく、塩気は強いけど深みのないテイスト。魚介系の出汁は鰹(かつおぶし粉末調味料、かつおぶしエキス調味料)が中心で、後述する天ぷらとの相性を考慮しての仕掛けなのか、オニオンパウダーを配合しています。でも、そんなに印象に残る作りではありません。
麺から蕎麦の風味が滲み出ないことも理由の一つですが、これ単体で見ても蕎麦つゆらしさは弱く、どこぞのOEMに安く発注して “それっぽい味” にしてもらったんだろうなー、みたいな(※あくまで筆者の想像です)。けっしてマズいわけではないけれど、一呼吸置いてから真剣に向き合ってみても特別な魅力を感じることはなく、化学調味料の主張が強いチープな味でした。
具材
天ぷらは “後のせ” がオススメ
天ぷらには赤い揚げ玉がトッピングされているのですが、小海老や青のり・青さなどは不使用で、きわめて廉価的なタイプ。たとえばオープン価格(安売り用)の和風カップ麺に入っているような、まったくもってチープな天ぷらではあるものの、風味は悪くありません。
ただ、試しに2つだけ後入れしてみたところ、食べ始めはサクサクからの後半にかけてモチモチした弾力が楽しめたので、天ぷらは食べる直前にトッピングするのがオススメの食べ方。しかし、時間が経つと前述の “油揚げ麺よりも膨張する” ので、だいぶコチラの戦意を削ってきます。
多めに入っていた青ネギは熱風乾燥で、風味はイマイチ。かまぼこも繋ぎが多いのか不自然な弾力が気になったのですが、油揚げ麺と天ぷらの波状攻撃に圧倒されっぱなしで、途中から正直どうでもよくなってきます。なんかもう、すべてが‥‥w
総評
なるほど油揚げ麺は蕎麦っぽい雰囲気の着色で、いつもの「ペヤング ソースやきそば」対比5倍の油揚げ麺もさることながら、天ぷら5枚入りのボリューム感も凄まじく、しかしながら麺の湯伸びに対する改善が見られない、よくも悪くも「ペタマックス」な一杯でした。どうしたもんですかね、ほんとうに。もちろんネタで食べるのは個人の自由なので、気に入らなければスルーすればいい話。
おそらくペタマックスとは “こういうもの” なので、ある意味これで正解なのかもしれません。ただ、これを食べ終わった後に「レギュラーサイズで再販してほしい」みたいな魅力を感じなかったのも事実。多角的な視点から考えてはみたものの、あまり価値が見出せる商品ではなかったので、今後も同じような企画を続けるのであれば、ひとまず麺の耐久性から改善を望みます【author・taka :a(大石敬之)】