どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2021年5月10日(月)新発売、東洋水産(マルちゃん)のカップ麺「俺の塩 たらこパンチ味 大盛」の実食レビューです。
シリーズ史上もっともパンチの強い濃厚たらこ味!? 発売10年目を迎えた「俺の塩 たらこ味 大盛り」最新作はエースコックの「EDGE」に対抗か——。
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
俺の塩 たらこパンチ味 大盛
俺の塩(おれのしお)とは、マルちゃんのブランドで知られる東洋水産株式会社のロングセラーブランドで、即席カップめん業界における塩焼きそばの草分け的な存在。2021年(令和3年)5月現在から遡ること23年以上前の1997年(平成9年)7月、業界初の塩焼きそばをテーマに開発された「俺の塩」は、当時の市場に新しい風潮をもたらし、カップ焼きそばの可能性を大幅に広げます。
今回の新商品「俺の塩 たらこパンチ味 大盛」は、今年で発売10年目を迎えた「俺の塩 たらこ味 大盛り」の変わり種で、今まで以上に “たらこの味わいを濃厚にした商品” として開発されたもの。同ブランドの代名詞といっても過言ではない熱湯1分の細麺に、たらこ味の海鮮しおソースには赤穂の真塩を使用ということで、安定した仕上がりに期待できそうな予感。
「俺の塩」に初めて “たらこ味” が導入されたのは、2009年(平成21年)5月18日と比較的に最近の話。1996年(平成8年)4月発売の「ペヤング 明太子焼そば」(まるか食品)が即席カップめん業界初の明太子(たらこ)やきそばなので、東洋水産がパイオニアではないのですが、それでも発売から20年以上の年月を紡いできた歴史の持ち主。
そんな「俺の塩 たらこ味」から初の大盛りサイズが発売されたのは、レギュラーサイズの発売から約2年後の2011年(平成23年)5月2日。大盛りサイズなのに湯戻しが1分で済む、簡便性に優れたスピードと食べ応えを両立し、当時のCVS(コンビニエンスストア)ユーザーが抱いていた期待に応え、その後も定期的に販売される人気商品としての座を確立しました。
王道を地で行く「たらこ味」をはじめ、ときには「からしマヨネーズ付」をリリースしてみたり、ラー油とガーリックを強調した「ラー油仕立て」や「辛口」バージョンを提案してみたり、たらこ×ペペロンチーノで「たらぺぺ味」とか、ガーリックとオリーブ香る「アヒージョ風」とか、けっこう挑戦的な変わり種も展開していた「俺の塩 たらこ味」シリーズ。
最近だと、2019年5月27日発売「俺の塩 濃厚たらこ味 大盛」に、2020年4月6日発売「俺の塩 たらこ味 大盛 からしマヨネーズ付」が記憶に新しく、なかでも前者は “たらこ加工品2倍” をアピールしていた商品。つまり、今回の「たらこパンチ味」は、2019年5月発売の「濃厚たらこ味」とテーマが似ているため、それとの違いが気になるところ——。
そして、たらこ味に特化したカップ焼きそばといえば、ちょうど1週間前に当たる2021年5月3日、エースコックの驚き&やりすぎブランド「EDGE(エッジ)」が「濃厚たらこ味焼そば」をリリースしてきたばかり。商品名よりも大きなフォントで “たらこ好きに朗報です” とアピールしていたパッケージは、コンビニの棚でも目立っていたので、見覚えのある方も多いでしょう。
というわけで、2019年5月に発売された「俺の塩 濃厚たらこ味 大盛」との違いはもちろん、エースコックの「EDGE 濃厚たらこ味焼そば」に負けないくらいパンチの効いた濃厚たらこ味なのかどうか、そこにも注目しながらレビューします。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、後入れの「液体ソース」「粉末ソース」「きざみのり」で合計3袋。この構成は2019年5月の「濃厚たらこ味」と共通で、マヨネーズなどの飛び道具は別添されていません。東洋水産のニュースリリースでは “チキンの旨味をベースに、魚介の旨味と野菜の甘味を利かせた、たらこ味の
ソース” と “たらこ加工品” に加え、前述の「赤穂のましお」をアピール。
麺は「俺の塩」におけるアイデンティティといっても過言ではない、熱湯1分(60秒)で戻る油揚げ麺で、通常商品(関連ページ「俺の塩」新旧比較!! 業界初のカップ塩焼そば 2019年リニューアル)と共通の項目。今回の「たらこパンチ味」発売と同じ週に再販された、セブンイレブンのカップ麺「セブンプレミアム 1分湯戻し 大盛ソース焼そば」にも使われている麺で、どちらもマルちゃんこと東洋水産の製造です。
東洋水産が設定しているメーカー希望小売価格は220円(税別)ということで、2021年5月現在の大盛りカップ麺における標準的な値段。販売ルートは全国のCVSをはじめ、量販店や一般小売店など、販路を問わない全チャネル商品。つまり、スーパーやドラッグストアなどでも購入できますが、コンセプト的にコンビニでの取り扱いが多いかもしれません。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:俺の塩 たらこパンチ味 大盛 製造者:東洋水産株式会社 製造所:M1・関東工場(群馬県館林市赤生田本町3831-1) 内容量:154g(めん130g) 商品コード:4901990368742(JAN) |
発売日:2021年05月10日(月) 実食日:2021年05月13日(木) 発売地域:全国(CVS・量販店・一般小売店 他) 取得店舗:コンビニ(ミニストップ) 商品購入価格:232円(税込) 希望小売価格:220円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:角型ビッグ 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:720ml 調理時間:熱湯1分 小袋構成:3袋(液体ソース・粉末ソース・きざみのり) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、精製ラード、食塩、しょうゆ、卵白)、添付調味料(植物油、たらこ加工品、チキンエキス、砂糖、デキストリン、魚醤、野菜エキス、魚介エキス、しょうゆ、食塩、香辛料、酵母エキス、ねぎ)、ふりかけ(のり)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸カルシウム、増粘多糖類、かんすい、酒精、乳化剤、ベニコウジ色素、酸化防止剤(ビタミンE)、クチナシ色素、香料、パプリカ色素、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・さけ・大豆・鶏肉を含む)※本製品で使用している海苔は、えび・かにが混在する方法で採取しています。 |
実食開始
先入れの小袋は別添されていないので、3種類の小袋を取り出した後、お湯を注いで1分待機。外装フィルムやフタ上の調理方法に “液体ソースはフタの上にのせて-・” などのアドバイスはないのですが、フタを止めておくついでに(たとえ1分でも)温めながら待つのが得策。ちなみにキャベツなどの固形具材は入っていないため、そこがすこし寂しいところでしょうか。
あとは1分後に湯切りを行い、かるく「液体ソース」を馴染ませてから「粉末ソース」を加え、仕上げに「きざみのり」をトッピングしたら出来上がり。見た目のインパクトはエースコックのEDGE(たらこ好きに朗報です)に負けますが、たらこの香りは凄まじく、きわめて王道な雰囲気を漂わせている調理直後。
ちなみに筆者が実際に立ち寄ったコンビニ大手4社の中では「ローソン」と「ミニストップ」での取り扱いが意欲的だったので、販売店の参考にしてください。それでは、引き続き “たらこ味” についてのパンチと念のため辛さレベルにも注目しつつ「めん」「ソース」「ふりかけ」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(154g)あたり |
カロリー:761kcal たん白質:14.6g 脂 質:41.6g 炭水化物:82.0g 食塩相当量:5.0g ビタミンB1:0.63mg ビタミンB2:0.75mg カルシウム:277mg |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
見た目から受ける印象以上にコシのある食感
形状は縮れの強い細麺で、揚げ油に精製ラードを使用しているのが東洋水産らしく、かなり風味はスナック的。そのため調理前の段階はもちろん、湯切り中や調理直後に漂ってくる香りは人を選ぶ要因になりますが、高級感のある生麺では打ち出せない、独特の芳ばしさはカップ焼きそばにおける魅力的な要素の一つ。
熱湯1分で食べごろを迎えるように、だいぶ細めのサイズに切り出されているのですが、たとえば明星食品の「一平ちゃん夜店の焼そば」シリーズに使われている油揚げ麺よりもコシが強く、その歯応えを最後まで楽しめるのがポイント。量はレギュラーサイズの「俺の塩」(めん100g)よりも多いので、熱湯の浸透率が変わるのかレギュラーサイズよりもコシが強く、細麺でも食べ応えはバッチリ。
「小麦粉(国内製造)、植物油脂、精製ラード、食塩、しょうゆ、卵白」という原材料名の構成は、レギュラーサイズの「俺の塩」をはじめ、2019年5月発売の大盛り「濃厚たらこ味」に使われていた麺とも変わっておらず、コシの強さについては「濃厚たらこ味」をレビューしたときと同じ印象を受けました。大盛り版は冷めてもモタっとしないので、焦って食べなくても大丈夫です。
ソース
しっかり濃厚たらこ味
エースコックの「EDGE 濃厚たらこ味焼そば」に別添されていた「調味たれ」にも “たらこの風味” が添加されていましたが、それよりも香りのインパクトは強く、液体ソースだけの状態でも強烈な存在感。豚脂やポークエキスなどは使っておらず、動物系はチキンエキスのみ使用しながらも丁寧で、テイストとしては塩だれ系の路線にありますが、けっこう魚醤の風味も強め。
また塩に「赤穂のましお」を使用しているため、舌を突き刺してくるような攻撃性はなく、むしろ塩特有の甘みを感じる柔らかい塩梅。オイルにバター系の香りは添加されていませんが、それだけにたらこの旨みが純粋に楽しめる作り。
そこに「粉末ソース」を加えるや否や、たらこ味が圧倒的に強まるだけでなく、焼きたらこっぽい芳ばしさがプラスされるのもポイント。中身はフリーズドライのたらこ加工品(たらこ味のふりかけに入ってるピンクのシーズニング的なアレ)がメインなので、生の粒感は再現できていませんが、前述の焼きたらこっぽい風味と加熱したたらこ特有の粒感が楽しめるのも魅力。
あくまでも加工品の枠を出ることはないものの、スナック的な油揚げ麺と相性がよく、なまじリアルでないことが功を奏しているような組み合わせ。エースコックの「EDGE」も似たような手法を取っていましたが、それに負けないくらい濃厚なたらこ味で、麺との相性は「俺の塩」に分があるように感じました。
ふりかけ
海苔です
なんの変哲もない刻み海苔なので、それ以上でも以下でもなく、量が多いわけでもありません。麺が大盛り仕様(130g)なので、もうすこし刻み海苔の量が多ければ‥‥という思いもありますが、王道を地で行く「たらこ味」に海苔のアクセントは効果覿面。少量でも香りが強く、味変じゃないけど途中で加えるのもオススメ。
ある意味「粉末ソース」の “たらこ加工品” が具材に近いので、特に物足りなさを感じることはありませんでした(※その「粉末ソース」に乾燥ネギも入っていましたが、ほとんど主張してこなかったので、よくも悪くも気にならなかったです)
総評
2019年5月発売の「濃厚たらこ味」対比、ほとんど目立った変更点はなかったので、その焼き直しというか再販に近い内容ですが、これぞ「俺の塩 たらこ味」のスタンダード。その路線を守りつつ、しっかり “たらこが濃厚” だったので、イメージを裏切らない仕上がりでした。
たらこの強さもエースコックの「EDGE」に匹敵するため、それよりも麺が細い「俺の塩」のほうがダイレクトに伝わってきたのと、メーカー希望小売価格がEDGE(税別260円)より安いのも魅力。もちろん太麺が好きな方には「EDGE」もオススメですが、麺の量が多くて値段が安い「俺の塩」のほうがコスパ的にも優れていると感じたので、比較するならコチラに軍配です【author・taka :a(大石敬之)】