日清食品「日清御膳 天ぷらそば」vs.「日清のどん兵衛 天ぷらそば」徹底解剖!

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日清食品

どうも、taka :aです。

本日の一杯は、前回の「日清御膳 きつねうどんvs.どん兵衛」に続きまして、日清食品のカップ麺「日清御膳 天ぷらそば」と「日清のどん兵衛 天ぷらそば」の実食・比較レビューです。

メーカー希望小売価格が設定されていないオープン価格の廉価版「日清御膳」と定価180円(税別)の「どん兵衛」は何が違うのか、実際に食べ比べて確かめてみました。

うまい?まずい?東西で味は違うの?コスパ的にどう?実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、その疑問を解消します。徹底的に比較して解説するので、お時間よろしければ最後までお付き合いください。

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日清御膳 天ぷらそば

2008年1月15日(火)より全国にて新発売となった「日清の天ぷらそば」というオープン価格の和風カップ麺があったのですが、好評につき翌年の2009年3月9日(月)に「日清御膳」ブランドとしてパッケージを刷新。

2017年8月28日が最終リニューアル日となっているのですが、主にパッケージデザインの変更だったので、大々的なニュースリリースはありませんでした。ブランドの遍歴については前回記事「日清御膳 きつねうどん」vs.「日清のどん兵衛 きつねうどん」徹底解剖! に詳しく記載しているので、そちらをご参考ください。



フタ上のパッケージには「鰹節の香り」がアピールされているのですが、関東風の蕎麦つゆなのでしょうか‥というのも、実は日清御膳の天ぷらそばを食べた記憶が曖昧なんです。たしか最初は天ぷらが個包装で、なんか途中で包装が無くなったなぁ‥くらいの記憶しか残ってないんですよね(苦笑)

きつねうどんには何度も世話になっていた時期があったんですけど、天ぷら蕎麦は進化を続ける日清のどん兵衛を素直に応援していたので、廉価版の日清御膳には目もくれずw というわけで、これを機に現行品同士の違いを徹底的に比較して解明することにしました。

私は西日本(兵庫県の某ど田舎)で暮らしているため、どん兵衛の種別はフタの開け口にある “ココカラハガス” の左ちょい上、もしくは容器側面の原材料に含まれているアレルギー物質の表示欄上にあるブランドロゴの左に「西(West)」を意味する「(W)」の表記があるんですけど、つまり西日本向けの製品になります。

愛知県は関ヶ原を境に東日本は「東(East)」を意味する「(E)」の記載があり、北海道は「北のどん兵衛」で昆布だしが強め。日清御膳は味の区別がなく、全国共通となっています。それでは、開封して中身をチェックしてみましょう。

開封

どん兵衛には「あとのせサクサク天ぷら」と「後入れ彩り七味付き粉末スープ」が別添されているのですが、日清御膳の小袋は簡素なデザインの粉末スープ1袋のみで、天ぷらは最初から個包装なしで入っています。発売当初からコセンプトは “フワッとやわらか天ぷら” で、たしか初版は天ぷら個包装(なのに先入れ)だったんですけど、2010年6月21日のリニューアルから包装が無くなったようですね。



当時のニュースリリースには包装を無くすことでゴミの少量化によるエコと簡単調理を実現したと記載されていたので、私の記憶力もまんざらではないようです。(※こういうことだけは覚えてるんですけどね‥w)

左が日清御膳の天ぷらになるのですが、どん兵衛あらためて強烈ですね。日清御膳の天ぷらは “漠然と揚げ物のニオイ” なんですけど、どん兵衛の後のせ天ぷらは開封した瞬間から海老の芳ばしい香りがバシィーッ!って。これスゴい、なんか久しぶり過ぎてビビったw

天ぷらの重さは日清御膳が19g、どん兵衛は18gだったんですけど、重量関係なく存在感の差は歴然でした。でも、定価180円とオープン価格の製品なので、これくらいの差は見せつけてくれないと困ります。

麺のサイズは同じくらいで、ちょっと写真では伝わりにくいかもしれませんが、日清御膳(左)のほうが明らかに色が薄いんですよね。たぶん、蕎麦粉の含有量による差でしょう。実は原材料こそ一言一句まったく同じなんですけど、視認できる蕎麦粉の量が段違いでした。ちなみに量は日清御膳が60g、どん兵衛は72gなので、「日清御膳 きつねうどん」と同じく比較して15%減です。

取得価格は日清御膳が税込105円、どん兵衛は税込149円と高め。今回は44円も差が生じてしまったのですが、その隣にあるスーパーでは日清御膳105円、どん兵衛127円が相場ですし、だいたい税込130円前後が一般的だと思います。

製品情報・購入価格

製品名:日清御膳 天ぷらそば
製造者:日清食品
製造所:A(関東工場)
内容量:86g(めん60g)
発売日:2017年8月28日(月)リニューアル
JANコード:4902105223666
希望小売価格:オープン価格

発売地域:全国(全チャネル販売)
購入価格:105円(税込)
取得店舗:マックスバリュ

麺の種類:油揚げ麺
容器材質:プラ(PS)
必要湯量:350ml
調理時間:熱湯3分
小袋構成:1袋(粉末スープ)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】
油揚げめん(小麦粉、そば粉、植物油脂、食塩、植物性たん白、しょうゆ)、かやく(天ぷら)、スープ(糖類、食塩、魚介調味料、粉末しょうゆ、かつお節粉末、ねぎ、野菜調味料、たん白加水分解物、香辛料)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、リン酸塩(Na)、炭酸Ca、カラメル色素、香料、酸味料、酸化防止剤(ビタミンE)、カロチノイド色素、ベニコウジ色素、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部にえび・小麦・そば・卵・乳成分・さば・大豆を含む)
【アレルギー表示】
小麦・そば・卵・乳成分・えび・さば・大豆

実食開始

どん兵衛(西)は鰹を中心としながらも丸みを帯びた優しい芳香で、対する日清御膳は少し尖っているというか、やや酸味を纏っているような香り。お湯の目安量にも違いがあって、どん兵衛は420mlですが、日清御膳は350mlと少なめです。



どちらも粉末スープの中にネギが入っていて、待ち時間は共通の熱湯3分。「きつねうどん」の食べ比べは “10分どん兵衛” のおかげで時間に余裕があったんですけど、カップ蕎麦は時間の経過による食感の耐久性に難ありなので、スピーディーに食べ比べなければいけませんね。

こ、これは最近どこかで見た光景w なんですけど、それは後述するとして日清御膳は先入れの天ぷらが膨張し、けっこうボリューム感のある見た目に仕上がりました。しかし、ちょっと垢抜けないというか、お化粧に一味 or 七味唐辛子の差し色が欲しいところ。

どん兵衛はサクサク仕様の後入れ天ぷらなので、当然ながら膨張した日清御膳の天ぷらよりもサイズは劣ります。しかし、本物の小海老天による圧倒的な芳ばしさと青のり(アオサ?)による磯の香りが心地よく、さすが格の違いを見せ付けてきました。それでは、実際に食べ比べてみましょう。今回のレビューは「日清御膳」の評価になるので、それを主体に記事を構成します。

右()内は「日清のどん兵衛 天ぷらそば[西]」

1食86(100)g 当たり

カロリー:422(467)kcal
たん白質:8.2(10.8)g
脂  質:22.8(21.3)g
炭水化物:46.1(57.9)g
食塩相当量:5.1(6.2)g
(めん・かやく:2.1(2.1)g)
(スープ:3.0(4.1)g)
ビタミンB1:0.22(0.27)mg
ビタミンB2:0.22(0.23)mg
カルシウム:105(139)mg

※参考値(調理直後に分別して分析)
熱量:422(467)kcal(めん・かやく:387(447)kcal)(スープ:35(20)kcal)

めん

ザ・廉価版

思っていたよりも縮れは緩やかで、それについては東洋水産の「緑のたぬき天そば」を凌駕するポイントになるのですが、蕎麦粉の香りは緑のたぬきに劣り、どん兵衛と比較しても歯切れの良さや蕎麦粉の香りに顕著な違いが見られます。うどんほど耐久性がないのはカップそばの常ではあるものの、かなり伸びるのが早く、あっという間に柔らかくなってしまいました。

そこそこ食べ始めは歯切れの良さも楽しめたんですけど、中盤以降は正直ただ安っぽいだけ、みたいな印象は否めません。もちろん、その安さが売りのカップ麺なので、ある意味これも魅力的? ではあるのですが(笑)



日清御膳(左)のほうが薄い色で、どん兵衛(右)のほうが濃いめの色。写真だと微妙な差に見えるかもしれませんが、視認可能な黒い粒の量が違いますし、肉眼だと圧倒的に色が違います。復刻版的なコンセプトの新商品が出た時にはポテンシャルを発揮するタイプになると思うのですが、良くも悪くも値段に伴ったクオリティでした。

つゆ

ちょっと酸味が気になる‥

粉末スープを開封した時に感じた酸味のニュアンスですが、なんだろう‥やっぱり味覚にも作用してきます。基本の旨味は鰹がメインで、出汁のベクトルは「どん兵衛」にルーツを感じるものの、あまり味に奥行きがありません。また、別添の七味唐辛子なども付属していないため(ほんのちょっと粉末スープに一味唐辛子?も入ってたけど)、まずいわけではないのですが、良くも悪くもフツーです。

それに、けっこう醤油もキリッと効いた関東風の蕎麦つゆを想定していたんですけど、わりと西寄りですね。むしろ体感的な塩気に関しては西のどん兵衛のほうが強く、実際に食塩相当量も日清御膳のほうが少ない値でした。しかし、その穏やかさが仇となっています‥

というのも、天ぷらの衣から滲み出てくる酸化臭が強かったんですよね。一応、賞味期限は5ヶ月くらい先だったので、それが原因ではないと思うのですが、どうも雑味に思えてしまって‥こっくり甘濃い蕎麦つゆにピリッと唐辛子が効いていたら押さえ込めそうだったんですけど、飼い馴らせていない天ぷらの酸化臭が野暮でした。

かやく

衣の酸化臭が気になる

同じく廉価版のタテ型カップそば「日清の江戸そば」には、比較して全体のサイズは小さいながらも本物のエビが入っていたのですが、日清御膳のピンク色の部分は着色された揚げ玉で、本物の海老でもなければエビ風味でもありません。

どん兵衛の天ぷらには本物の芳ばしい小海老が入っていて、青のり(アオサ?)の香りも効果的なんですけど、そのようなアクセントは日清御膳に見られませんし、もちろん後入れ先れの差はありますが、そもそも衣の質が違ったんですよね。

先入れの天ぷらから滲み出る油脂成分特有のコクによって味の深みが増すものだと期待していたのですが、つゆの項目でも触れたように目立っていたのは酸化臭‥値段を思えば許容範囲内ではあったものの、これなら他にオススメの安いカップ蕎麦があります。

総評

★★☆☆☆☆☆☆☆☆(2)
(標準は★3です)

良くも悪くも値段相応といえば値段相応だったんですけど、そのチープさに関しては悪い意味で安っぽかったので、これなら「日清のどん兵衛 天ぷらそば」が安売りされているタイミングを狙って複数個まとめ買いしておいたほうが賢明です。

“他にオススメの安いカップ蕎麦がある” と書きましたが、イオングループの系列店に行けば税込95円で購入できるカップ蕎麦(しかも麺量72g)がありますし、食べ応えは劣るものの味の完成度が高いオープン価格のカップ麺「日清の江戸そば」がありますからね。

ちょっと厳しめに評価していますが、どん兵衛でも自分で先入れ天ぷらは楽しめますし、販路を問わない日清御膳はディスカウントショップで70円なら‥と思えなくはないものの、わざわざ日清御膳の天ぷらそばを選ぶ理由が見当たりませんでした。値段相応といえば値段相応なんですけど、値段以上のカップ天ぷらそばは他にもあります。

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