どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2020年6月15日(月)新発売のカップ麺、日清食品「日清×食べログ 百名店 MENSHO 和牛担々麺」の実食レビューです。
日清×食べログ百名店 “第2弾” は気鋭のラーメンクリエイター・庄野智治(しょうの ともはる)氏の代表作をカップラーメンで再現!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
日清×食べログ 百名店 MENSHO 和牛担々麺
食べログ百名店(ひゃくめいてん)とは、国内最大級のレストラン検索・予約サイト「食べログ」による “うまいもの、いま食べるなら、このお店” をコンセプトにしたカジュアルシーン向けのグルメアワードで、ユーザーから高い評価を集めた上位100店を選出。いま行くべき名店が一目で分かる新たな企画として、2017年6月26日にスタートしました。
もともと「食べログ」ではベストスイーツ・ベストラーメンのブランドで年間ランキングを発表していましたが、食べログ百名店の第1弾では特に人気の高い「ラーメン」「スイーツ」「パン」の中から上位100店を集計。なかでも店舗数が多い “ラーメン” は、当初より「TOKYO(東京)」「EAST(東京を除く東日本)」「WEST(西日本)」の地域に分類され、現在では全国約5万の店舗の中からTOP100が選ばれています。
今回の新商品「日清×食べログ 百名店 MENSHO 和牛担々麺」は、日清食品とカカクコムの共同企画で、2020年3月9日発売の「日清×食べログ 百名店 ロックンビリーS1 しょう油らぁめん」に続く第2弾。前回は兵庫県尼崎市にあるラーメン百名店 “WEST 2019” 選出店「らぁめん矢 ロックンビリーS1」が監修していましたが、第2弾はラーメン百名店 “TOKYO 2019” 選出店の「MENSHO」とコラボ。
MENSHO(めんしょう)とは、ラーメンクリエイターこと庄野智治氏が築き上げた一大勢力「MENSHO(麺や庄の)グループ」の8号店で、2016年12月23日にオープン。日本の海や畑で採れた国産食材のみを使用する “Farm to Bowl” をコンセプトに、現在の本店を構える東京都文京区音羽・護国寺で産声をあげ、フレンチのように洗練されたスタイルで数々の創作メニューも展開しています。
ちなみにカップ麺のパッケージにはユーザーからの評価をもとに算出された2020年4月7日時点の点数が表示されていますが、2020年6月18日現在の食べログ評価も265件の口コミで “3.83” と高評価を継続。さらに護国寺の「MENSHO」は食べログ百名店の第1弾から3年連続で掲載されているため、ラーメン百名店 “TOKYO 2017-2019” 3年連続選出店という受賞歴の持ち主。
カップ麺のモデルにもなっている和牛担々麺(わぎゅうたんたんめん)について調べてみたところ、護国寺MENSHOで開発された2019年春の限定メニューで、同年3月24日から1日30杯限定で提供開始。鹿児島産A5ランクの黒毛和牛に由来する上品な甘さを特徴とし、ぶどう山椒と抹茶の痺れオイルを合わせている、一般的な四川風の担担麺とは一線を画した雰囲気の一杯でした。
2020年6月18日現在、護国寺MENSHOの実店舗で「和牛担々麺」が復活したとの情報は掴んでいませんが、MENSHOグループの庄野代表曰く “1年半かけて試作を繰り返した思い入れのある一杯” とのこと。日清×食べログ百名店が初めてリリースされたのは2020年3月なので、カップ麺の開発に要した期間が1年半というわけではないようですが、とにかく庄野代表渾身の一杯であることは間違いありません。
今回の具材に和牛素材は使用していないようですが、和牛エキスを25%使用* しているらしく、和牛の旨みと甘みを凝縮した濃厚担々スープが特徴で、辣油の刺激と山椒の芳醇な香りが食欲をそそるとのこと。実際のMENSHOで提供されていた「和牛担々麺」の辛さは弱く、痺れは強めとの評判・口コミを見かけたので、そのバランスにも注目です。
*ビーフエキスに占める割合
開封
さて、今回のカップ麺に別添されている小袋は「かやく入り粉末スープ」「液体スープ」「ねりごま」の合計3種類。念のため小袋の漏れがないか容器側面にある調理方法を確認していたところ、すこし回転させたところに5段階表示で「辛さレベル2」「シビれレベル3」とあり、小さなお子様や辛みが苦手な方は注意してお召し上がりくださいとの注意事項が記載されていました。
麺は油で揚げていないノンフライ麺で、湯戻し時間は熱湯5分と長めの設定。たとえばカップ麺では終売になった「行列のできる店のラーメン」をはじめ、日清食品の高価格帯どんぶり型に使用されるノンフライ麺は致命的な戻りムラが発生することも多かったのですが、2020年に入ってからは以前よりも気にならなくなっています(とはいえ湯戻し時間は守ったほうが安全)。
日清食品が設定しているメーカー希望小売価格は税別295円と高く、コンビニで購入した場合の税込価格は319円となかなかの値段。実際に立ち寄ったコンビニのなかでは「ローソン」「ファミリーマート」「ミニストップ」での取り扱いを確認しているのですが、もしかすると営業の関係でセブンイレブンには売ってないかもしれません。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:日清×食べログ 百名店 MENSHO 和牛担々麺 製造者:日清食品株式会社 関東工場 製造所:茨城県取手市清水667-1(A) 内容量:135g(めん80g) 商品コード:4902105263211(JAN) |
発売日:2020年06月15日(月) 実食日:2020年06月18日(木) 発売地域:全国(全チャネル) 取得店舗:コンビニ(ローソン) 商品購入価格:319円(税込) 希望小売価格:295円(税別) |
麺の種類:ノンフライ麺 スタイル:大判どんぶり 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:440ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:3袋(かやく入り粉末スープ・液体スープ・ねりごま) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、食塩、植物油脂、大豆食物繊維、植物性たん白、チキンエキス)、スープ(豚脂、ねりごま、しょうゆ、植物油脂、乳等を主要原料とする食品、みそ、糖類、牛脂、ビーフエキス、食塩、香味油)、かやく入りスープ(味付肉そぼろ、糖類、食塩、クリーミングパウダー、香辛料、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘多糖類、香料、リン酸Ca、かんすい、カラメル色素、酸味料、セルロース、酒精、乳化剤、苦味料、カロチノイド色素、香辛料抽出物、酸化防止剤(ビタミンE、ローズマリー抽出物)、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・落花生・牛肉・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
実食開始
先入れの小袋は「かやく入り粉末スープ」が1袋、中には粉末スープと一緒に味付肉そぼろとネギが入り、開封した瞬間から花椒(ホワジャオ)の香りが心地よい実食前。ちょっとノンフライ麺の戻りが気になるところではあるものの、かやく入り粉末スープの小袋には “スープに熱湯を直接かけて” よく溶かしてくださいとあるので、とりあえず指示に従いましょう。
「液体スープ」と「ねりごま」は両方とも食べる直前に加える後入れで、お湯を注いでから待っている間、どちらもフタの上にのせて温めます。また容器側面の調理方法に “液体スープ・ねりごまは、よくもみほぐしてください” とのことなので、ここも注意したいポイント。液体スープ・ねりごまは先に入れると麺がほぐれなくなってしまうため、かならず食べる直前に入れましょう。
なお先入れの粉末スープにトロミ成分が含まれていたので、ノンフライ麺をほぐしながら粉末スープを完全に溶かし、それから液体スープ・ねりごまを馴染ませ、再び念入りに混ぜ合わせてください。それでは、和牛のイメージと辛さ・痺れの兼ね合いに注目しつつ、「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(135g)あたり |
カロリー:576kcal たん白質:11.4g 脂 質:26.6g 炭水化物:72.8g 食塩相当量:6.8g (めん・かやく:2.6g) (スープ:4.2g) ビタミンB1:0.42mg ビタミンB2:0.52mg カルシウム:205mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:576kcal(めん・かやく:351kcal)(スープ:225kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
新開発かも
これまで日清食品の高価格帯どんぶり型に使用されていたノンフライ麺は、基本的に輪郭の鋭い角刃でカットされた平打ち麺が定番で、くっきりとした口当たりが特色となっていました。しかし、対する今回のノンフライ麺は丸刃でカットされたノンフライ麺で、滑らかで攻撃性のない口当たりもさることながら、箸で持ち上げた時の重量感もポイント。
比較的に加水率は高く、けれども硬めに茹で上げたような、中心部にかけてギュッと詰まった一定の芯を感じます。ある程度の時間が経って麺がスープに馴染んでくると、いい意味でノンフライ麺らしさが消えていくというか、小麦の風味も自然に芳醇で、これまでの角刃でカットされた日清食品らしいノンフライ麺ではありません。
とりあえず熱湯5分きっちり待ってから、粉末スープを溶かすのに約30秒。続けて液体スープ・ねりごまを投入し、再度かきまぜ終わったところで合計6分20秒前後。若干ながら部分的に戻りムラが発生していましたが、まったくストレスを感じるようなムラではなく、懸念していた最初のほぐれにくさも気になりませんでした。
スープ
値段以上の味
粉末スープには前述のように人工的なトロミ成分が含まれているのですが、別添の「ねりごま」を入れた後は不自然ではありません。この時点で和牛や唐辛子の要素は目立っておらず、これといって核になる味があるわけでもないので、あくまでも下支えに過ぎないのですが、けっこう花椒の痺れは明白です(とはいえ極端に苦手でなければ構えなくても大丈夫)。
続けて「液体スープ」を投入すると辣油の辛味が加わるのですが、あくまでピリ辛の枠を出ることはありません。それ以上に効果的だったのが牛脂のコクで、同時に野菜を炒めたような調理感が漂い、けっこう思っていたよりも牛の風味が強くて好印象。ねりごま不在のため担担らしさは弱く、ぶどう山椒や抹茶を想起させる要素はありませんでしたが、牛脂やビーフエキスの旨味でそうとう個性的。
そして最後に「ねりごま」を加えると表情は一変、中身は練り胡麻(ごまペースト)なので、どっしりと全体が重くなり、ちょっと生クリームを彷彿とさせるコクがあって、なるほどスープだけで225kcalというカップ麺にしてはハイカロリーな数値にも納得。さらに練り胡麻のコクと並行して全体を包み込む和牛の甘味と対比を描く花椒の共存が実に面白く、担担なのに担担じゃない‥‥これ、かなり斬新ですよ。
具材
具材は残念‥‥
実際の「和牛担々麺」にはA5ランクの和牛を使った肉のトッピングをはじめ、菜の花や玉ねぎ、青ネギをトッピングしていたようですが、今回のカップ麺に使われている具材は味付肉そぼろと乾燥ネギ‥‥のみ。むりやり繋げたら肉とネギは共通の項目ではあるものの、単純にメーカー希望小売価格と釣り合っているとはいえない内容です。
しかし、このランダムなサイズの味付肉そぼろは地味に味がよく、どちらかといえばインスタント感の強い部類に入りますが、同社のカップヌードルに入っている謎肉(なぞにく)ほど人工的ではありません。ちょっとネギの歯触りがワザとらしくもありましたが、ノンフライ麺とスープの出来栄えを思えば許容できました。
総評
★★★★★★☆☆☆☆(★6)
メーカー希望小売価格は税別295円というハイエンドモデルなのに、だいぶ具材が頼りなかったので、総合力的に星ひとつマイナスしようか迷ったのですが、とにかく個性的なスープは一見の価値あり。コンビニで購入した場合の税込価格は319円なので、コストパフォーマンスの高い商品ではないものの、冷静に考えて1食あたり300円ちょっとならバカ高くありません。残ったスープに白ごはん入れたくなる味でしたけどねw
その個性もさることながら重厚感と清涼感も緻密に計算されていたので、ねりごまと牛脂が大丈夫なら経験しておいても損はないでしょう。販路を問わない全チャネル販売のNB商品ですが、コンビニでは「ローソン」「ファミリーマート」「ミニストップ」での取り扱いを確認したので、気になる方は要チェックです。