あの “裏メニュー” を再現!? ファミマ限定「長尾中華そば」監修【ごぐにぼ】のカップ麺を食べてみた結果‥‥

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東洋水産

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2023年4月4日(火)新発売、ファミマルのカップ麺「長尾中華そば ごぐにぼ」の実食レビューです。

青森が誇る煮干しの名店が確立した「新・津軽ラーメン」の “裏メニュー” をカップラーメンにアレンジ!? ファミリーマート限定で新発売!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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長尾中華そば ごぐにぼ

長尾中華そば(ながおちゅうかそば)とは、2004年(平成16年)5月の創業以来、現在は “津軽煮干しラーメンの雄” として名を馳せる銘店で、青森県青森市三好2丁目に構える「西バイパス本店」を旗艦とし、津軽地方で昔から食べられている王道の “あっさり系” はもちろん、それとは一線を画す “新・津軽ラーメン” こと「こく煮干し」を確立させたパイオニア的存在です。

ついに “裏メニュー” の「ごぐにぼ」を再現‥‥!!

今回の新商品「長尾中華そば ごぐにぼ」は、コンビニの中でもファミリーマートにしか売ってない、販路限定のカップラーメンで、製造はマルちゃんのブランドで知られる東洋水産。王道の「あっさり」でも濃厚な「こく煮干し」でもない “裏メニュー” の「ごぐにぼ」を再現ということで、かなり実食を楽しみにしていたのですが、東洋水産だからこその懸念もチラホラと——。

「長尾中華そば」の店舗で提供されている「ごぐにぼ」とは、あっさりが主流の青森において確固たる市民権を得た「こく煮干し」を超える、それ以上に煮干しの純度を高めた濃厚な煮干しラーメンで、前述のように扱いは裏メニュー。標準的な発音だと「ごくにぼ(gokunibo)」になると思うのですが、あえて “く” に濁点を付けた「ごぐにぼ(gogunibo)」の表記は津軽弁が由来かもしれません。

伝統的な津軽の煮干しラーメンは清湯(ちんたん)系の澄んだスープを特徴としているのに対し、新・津軽ラーメンを標榜している「こく煮干し」は白湯(ぱいたん)系のスープが特徴で、鶏ガラや豚ガラなどの素材を煮込むこと2日間。さらに冷蔵庫で1日寝かせた後、厳選した煮干しをブレンドするのですが、さらに煮干しの量を増やしたのが「ごぐにぼ」で、しかしながら食べやすいとの評判・口コミも——。

魚へんに山々で “さかなだし” と読むロゴは創作漢字

たとえば西バイパス本店限定の「ごぐにぼMAX」だったり、青森駅前店限定の「ごぐえぎ」だったり、また他店でも “セメント系” と呼ばれる強烈な煮干しラーメンを提供する店が増えたことから、それと比較して食べやすい——という意味合いだと思うのですが、それでも「ごぐにぼ」は裏メニューに位置付けられている万人受け狙いではない存在。

そんな「ごぐにぼ」をカップラーメンで楽しめるなんて、なんとも嬉しい話ではあるものの、すこし心配なのが前述の東洋水産だからこその懸念。社名にも “水産” を冠しているように、東洋水産の出汁(だし)に関するノウハウは業界随一といっても過言ではないけれど、他社と比較して万人受けを狙う傾向があるため、元ネタが尖っていても高確立で食べやすいようにデフォルメしてくるのが玉に瑕。

東洋水産×長尾中華そばのコラボといえば、2018年(平成30年)11月20日にファミリーマート及び当時のサークルK・サンクス限定商品として「長尾中華そば こく煮干し」という大判どんぶり型のカップラーメンを発売しており、それを当時まだ「ZOZO TOWN」の代表取締役社長だった前澤友作氏が自身のTwitterアカウントに投稿・絶賛して話題になったのも記憶に新しいところ。

いうて4年以上前の話か‥‥

2018年11月発売の「こく煮干し」は、想像していたよりもバランス型の味わいで、煮干しを中心に据えながらも鰹(かつお)や鯖(さば)をブレンドしているような、太い煮干しが一本通っているような味ではなかったと記憶しています。ただ、今回は「ごぐにぼ」がテーマなので、全面的に煮干しが楽しめるスープなのかどうか、お手並み拝見と参りましょう。

開封

よくあるマルちゃんパターン

今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」に、後入れ「粉末スープ」と「液体スープ」の計3パックで、2018年11月発売品(こく煮干し)と同じようなラインナップ。小袋に長尾中華そばのロゴなどはプリントされていないため、コラボ的には寂しくもありますが、その分だけ味にコストを費やしているのかもしれません。

「生麺ゆでてうまいまま製法」の乾燥麺

麺は東洋水産の「マルちゃん正麺(せいめん)カップ」にも使われている特許技術「生麺ゆでてうまいまま製法(特許第5719064号)」を乾燥麺で、けっこう白めの色合い。この乾燥麺は厳密にいうと “ノンフライ麺ではない” のですが、油で揚げていないため、大別するとノンフライ麺に該当します。

ファミリーマート通常価格は297円(税込320円)に設定されているため、そこそこ高めの部類に入りますが、コンビニで購入すると300円オーバーのカップ麺も珍しくない近年。むしろ2023年は “高級で本格的な味わいのハイエンド系に注目が集まっている” ので、なんか「あ、そんなもんなんだ」みたいな。金銭感覚むずかしいw

製品詳細情報・購入価格等

製品名:ファミマル 長尾中華そば ごぐにぼ
製造者:東洋水産株式会社
製造所:関東工場(群馬県館林市赤生田本町3831-1)
内容量:118g(めん70g)
商品コード:4901990374422(JAN)
発売日:2023年04月04日(月)
実食日:2023年04月09日(日)
発売地域:全国(沖縄除く)
取得店舗:コンビニ(ファミリーマート)
小売価格:297円(税別)
購入価格:320円(税込)
麺の種類:ノンフライ麺
スタイル:大判どんぶり型
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:410ml
調理時間:熱湯5分
小袋構成:3袋(液体スープ・粉末スープ・かやく)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、でん粉、食塩、植物性たん白、こんにゃく、大豆食物繊維、植物油脂、乳糖)、添付調味料(煮干しエキス、ポークエキス、しょうゆ、香味油脂、粉末煮干し、チキンエキス、豚脂、植物油、デキストリン、食塩、酵母エキス、たん白加水分解物)、かやく(焼豚、メンマ、ねぎ)/ 調味料(アミノ酸等)、加工でん粉、酒精、増粘多糖類、かんすい、炭酸カルシウム、カラメル色素、レシチン、酸化防止剤(ビタミンC、ビタミンE)、香辛料抽出物、ベニコウジ色素、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)

実食開始

ちょっとショボいか‥‥

別添の小袋は「かやく」のみ先入れで、内容は丸型のチャーシューに、メンマとネギの組み合わせとなっているのですが、またコレか‥‥みたいなw 東洋水産の大判どんぶり型は麺とスープに力を入れている分、ちょいちょい具材が使い回しなので、どうにも新鮮味に欠けるところが残念なポイント。

かやくはショボいがスープはニボい

添付調味料の小袋は2パックとも後入れなので、かやくを入れてから熱湯を注ぎ、フタの上で「液体スープ」の小袋を温めながら待つこと5分。時間になったらフタを開け “かるく麺をほぐし” それから「粉末スープ」「液体スープ」の順に馴染ませるとスムーズです。かやくがボリューム感に欠けるため、それについての寂しさは否めませんが、けっこうニボい香りの掴みは悪くありません。

前述のようにファミリーマート標準価格は297円(税込320円)のプチ贅沢系に該当するため、スープの煮干し感と費用対効果にも注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(118g)あたり
カロリー:385kcal
たん白質:16.5g
脂  質:8.9g
炭水化物:61.6g
(糖  質:57.8g)
(食物繊維:3.8g)
食塩相当量:6.5g
(めん・かやく:2.0g)
   (スープ:4.5g)
ビタミンB1:0.26mg
ビタミンB2:0.30mg
カルシウム:312mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:385kcal(めん・かやく:265kcal)(スープ:120kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

低加水だけど反発性は強い

4.0

東洋水産の「生麺ゆでてうまいまま製法」による乾燥麺は一括りにできず様々で、たとえば2023年1月3日発売の「中華そば処 琴平荘 味噌そば(三代目)」には、やや硬めに茹で上げられた感じのコシと密度の高さ・歯切れのタイミング・さらに駆け抜けるような小麦の風味が恐ろしいほどリアルな麺を合わせているのに対し、それと比較すると今回のグレードは低め。

もうちょっと細いサイズがベストだったかも?

他社の販売チャネルになりますが、おそらく2022年10月15日発売のローソン限定商品「ひらこ屋 こいくち煮干しそば」などに使っているタイプの乾燥麺で、加水率は低く、粘りよりも反発性を強化した食感が特徴的。生の麺を茹で上げたような質感とは違う、ノンフライめん特有の反発性なので、その限界を感じるところはあるけれど、クオリティが低いわけではありません。

可能であれば「琴平荘 味噌そば」と同じ麺を合わせてほしかった思いもありますが、油揚げ麺のようにスープを邪魔をする要素が少ないため、取り合わせとしては悪くなかったです。というわけで、ぶっちゃけると麺から感動を得ることはなかったんですけど、特筆すべきはスープの出来栄え。

スープ

ニボイゼッ

6.5

まずは「粉末スープ」の味を確認してみたところ、使用している魚粉の中から鰹や鯖を感じることはなく、魚介の要素は煮干しのみ。直接舐めると甘みを感じたのですが、砂糖や糖類・甘味料などの甘さではない、なんとも嫌味のない甘さが口の中で微睡みます。逆に出所が不明瞭で怖くなったんですけどw

ジャンル的には優等生だけど凡庸ではない

次に「液体スープ」を馴染ませてみたところ、ポークやチキンに由来する動物系の旨味がグッと膨よかになるのですが、あくまでも主役は煮干し。いわゆる “セメント系” ほどキレたスープではないけれど、引き続き魚介の要素は筋の通った煮干しのみで、それを全面に押し出した第一印象も然る事乍ら、後味に残る程よい苦味とエグ味が心地好く、マルちゃんにしては思い切った煮干し感。

そのため煮干しが苦手なら回避必至のレベルではあるものの、グワッとくる第1波の煮干しと余韻の煮干し、そのどちらも名門出身で、しっかり濃厚でも雑味がないのは東洋水産らしいと思える丁寧な仕事ぶり。さらに本物よりも食べやすくデフォルメしている感は否めないけれど、荒めの煮干しを完全に支える白湯の厚みも素晴らしく、とろみも不自然ではない、ひとつの完成系に到達していました。

かやく

ぎりぎり及第点か‥‥

3.0

店舗の「ごぐにぼ」には、低温調理した青森県産の豚モモ肉と皮付バラ肉をトッピングしているのに対し、カップ麺のチャーシューは(比較的そこそこ厚みはありますけど)インスタント感の強い成型肉で、販売価格を加味すると可もなく不可もなしの品質。ネギもランニングコストの低い熱風乾燥の青ネギですし、メンマも少量なので、値段相応の価値は見出せませんでした。

しかし、なんといってもスープから得られる満足感が高かったので、それに免じての及第点です。ちょっと見た目的には寂しくなりますけど、青ネギを抜いて追加トッピング用の魚粉とかあると嬉しかったかなー。

総評

5.0

乾燥麺の仕上がりは良くも悪くも「生麺ゆでてうまいまま製法」の型に囚われた質感で、かやくもパターン化された使い回しといわざるを得ない内容ですが、しっかり煮干しが主役のスープは素晴らしく、それについては値段以上の価値が見出せました。

めん・かやくの仕様が「琴平荘 味噌そば」(2023年1月3日発売品)と同じレベルだったら★6もチラついたんですけど、このブログでの★5は高評価。あえて煮干しの個性を強めに残したスープからは高い満足感が得られると思うので、めん・かやくよりもスープにウェイトを置いている方は選択肢に加えてみてください。さて、次回は「ごぐにぼMAX」にスポットが当たるのか、それとも「まぜにぼ」や「担担麺」がモデルになるのか、今後の展開も楽しみです【author・taka :a(大石敬之)】

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