節約疲れに新提案「明星庵 きつねうどん 大盛」が高コスパ!! その真意は “マルちゃんへの反撃” か——

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明星食品

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2023年11月6日(月)新発売、明星食品のカップ麺「明星庵 きつねうどん 大盛」の実食レビューです。

大盛りサイズなのにレギュラープライス!? 節約続きの生活に “お得感満載” の付加価値を提供する〈Standard Valueライン〉の新ブランド誕生!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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明星庵 きつねうどん 大盛

明星庵(みょうじょうあん)とは、節約疲れに “ちょっと” いいものをコンセプトに、明星食品が立ち上げた新ブランドで、和風めんの「きつねうどん 大盛」及び「天ぷらそば 大盛」並びにノンフライめん搭載の「わかめらぁめん」を一挙に新発売。その味わいについてはもちろん、注目すべきは3品すべて大盛りサイズの商品でありながら、レギュラーサイズの商品と同じ希望小売価格に設定されていること。

明星庵 きつねうどん / 天ぷらそば / わかめらぁめん

2023年11月12日現在、即席カップめん業界におけるメーカー希望小売価格は大盛りサイズだと271円(税別)、レギュラーサイズだと236円(税別)が事実上の標準となっているのですが、今回の「明星庵」は “大盛りサイズなのにレギュラープライス” であることが売り。これには明星食品がカテゴライズした、新しい「5つのラインナップ」が深く関わっています。

明星食品はコロナ前やコロナ禍において、中級品志向の消費者が低価格品志向に推移し、高級品志向と低価格品志向の二極化が進んでいることに着目。それと同時に空白となった中間層に “たまには贅沢したい” という需要が生まれたことにより、低価品格志向が細分化され、消費構造が「高級品志向」「レギュラー品志向」「格安プレミアム志向」「低価格品志向」「超低価格品志向」になっていると分析。

その5層構造に分かれた消費構造に対応するために、新たな5つのラインナップ「Premiumライン(高級志向)」「Standardライン(レギュラー品志向)」「Standard Valueライン(格安プレミアム志向)」「Valueライン(低価格品志向)」「Super Valueライン(超低価格品志向)」を立ち上げ、今回の「明星庵」は〈Standard Valueライン〉に該当する新ブランドとのこと。

旨だし屋 きつねうどん / 天ぷらそば / わかめらぁめん

明星食品が展開している大盛りサイズのカップ麺において “お手頃” な価格の「きつねうどん」「天ぷらそば」「わかめらぁめん(わかめラーメン)」といえば、東日本と西日本で味を分けている「明星 旨だし屋(うまだしや)きつねうどん 大盛」及び「同 天ぷらそば 大盛」並びに全国で味を統一している「同 わかめラーメン 大盛」のほうが少し先輩。

2016年(平成28年)9月19日に東日本(北海道・東北・関東・信越・中部)向けの「きつねうどん 大盛」及び「天ぷらそば 大盛」を、2017年(平成29年)2月13日に西日本(関西・中四国・九州・沖縄限定)向けの「きつねうどん 大盛」及び「天ぷらそば 大盛」を、2018年(平成30年)4月9日にシリーズ初となる全国向けでノンフライめん搭載の「わかめラーメン 大盛」を展開しており——

2020年(令和2年)9月から順次「かきたま鶏だし塩ラーメン 大盛」を絶賛販売中の「旨だし屋」なのですが、4品すべて “オープンプライス” の商品なので、それらを前述した5つのラインナップにカテゴライズするならば、差し詰め低価格品志向の〈Super Valueライン〉といったところ。ややカニバリが不安な側面もありますが、ひとまずイメージ的に「明星庵」は「旨だし屋」の上位版と思える立ち位置。

コク旨だしの3段重ねと後がけ七味にも注目

「旨だし屋」と「明星庵」は何が違うのか、同時に食べ比べて確認しようかと思いつつ、私が住んでいるのは近畿エリアなので、オープンプライスの「旨だし庵」は西日本向けの味。しかしながら「明星庵 きつねうどん 大盛」は全国で味を統一しているため、ひとまず「明星庵」を単体でレビューすることにしました。とはいえ完全に無視もできないので、概要くらいは比較しながら解説します。

開封

「だし香る七味」は専用のデザイン

今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「粉末スープ」と後がけ「だし香る七味」の計2パックで、さっそく粉末スープしか入っていない「旨だし屋」と比較して格の違いを見せつけてきた新ブランド。なかでも「だし香る七味」は “鰹節、鯖節、いりこに七味唐辛子を加えた” 代物らしく、ありそうでなかったアイディアが個性的。

「旨だし屋」とは異なる佇まい

麺は油で揚げたフライうどんで、待ち時間は長めの5分。調理前の見た目はもちろん、原材料名の構成も「旨だし屋」とは違うため、使い回しではないことが分かります。ただ、オープンプライスの「明星 旨だし屋 きつねうどん 大盛」における湯戻し前の麺重量は “90g” なのに対し、236円(税別)の「明星庵 きつねうどん 大盛」は “85g” なので、わずか5gの差とはいえ少し気になるポイント。

ちなみに販売価格なのですが、コンビニ以外だと販売店の采配に委ねられられるため、けっこう幅があると思います。参考までに私の購入価格を例に挙げると、レギュラーサイズの「マルちゃん 赤い天ぷらそば」及び「同 緑の天ぷらうどん」は148円(税込159円)だったのに対し、大盛りサイズの「明星庵」は3品すべて1食あたり138円(税込149円)だったので、この時点で “お買い得感” ありました。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:明星庵 きつねうどん 大盛
販売者:明星食品株式会社
製造所:東日本明星株式会社 埼玉工場(埼玉県比企郡嵐山町川島2360)
内容量:105g(めん85g)
商品コード:4902881439572(JAN)
発売日:2023年11月06日(月)
実食日:2023年11月12日(日)
発売地域:全国
取得店舗:スーパー
小売価格:236円(税別)
購入価格:149円(税込)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:大判どんぶり型
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:450ml
調理時間:熱湯5分
小袋構成:2袋(粉末スープ・だし香る七味)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、植物性たん白)、かやく(油揚げ)、スープ(食塩、たん白加水分解物、かつおエキス、しょうゆ、かつおぶしエキス、かつおぶし粉末、香辛料(七味唐辛子)、混合削りぶし(かつおのふし、いわしの煮干し、さばのふし)、酵母エキス、いりこエキス、昆布エキス、ねぎ、さばぶし粉末、香味調味料、植物油脂)/ 加工デンプン、調味料(アミノ酸等)、ソルビット、炭酸塩(Ca、K、Mg)、カラメル色素、リン酸塩(Na)、増粘多糖類、乳化剤、酸化防止剤(ビタミンE)、香料、甘味料(スクラロース)、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に卵・乳成分・小麦・えび・ごま・さば・大豆を含む)※本品製造設備では、そば・かに・くるみを含む製品を生産しています。

実食開始

めっちゃいい香り‥‥

別添の小袋は「粉末スープ」のみ先入れで、安売り用のカップうどんとは思えない出汁(だし)の香りが印象的。ちなみに容器は「旨だし屋」にも導入されている「しおケアカップ」なので、内側に2本の目安線が引いてあり、お湯を注ぐ際に目安となるのは上の線。下の線は “そこまでスープを残した際に摂取する食塩相当量の目安” となるラインで、今回は “4.5グラム” とのこと。

見た目に派手さはないけど油揚げの迫力よ

先入れの「粉末スープ」を空けたら “ゆっくりと粉末を溶かしながら” カップ内側上線まで熱湯を注ぎ、フタをして待つこと5分。時間になったらフタを開け「だし香る七味」を投入し、よく混ぜ合わせたら完成です。カップうどんで定番のカマボコなどは入っていませんが、油揚げのサイズはデカく、大盛りサイズでレギュラープライスというステータスも加味すると、調理後の掴みは悪くありません。

先に「明星庵」は全国発売の商品と触れましたが、パッケージでは鰹のほかに、昆布とイリコをブレンドした “コク旨だしの三段重ね” を訴求しているため、意識しているのは西日本エリアの出汁なのかもしれません。というわけで、味の地域性にも注目しつつ「めん」「スープ・だし香る七味」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(105g)あたり
カロリー:474kcal
たん白質:10.8g
脂  質:20.2g
炭水化物:62.3g
食塩相当量:5.8g
(めん・かやく:3.2g)
   (スープ:2.6g)
ビタミンB1:0.24mg
ビタミンB2:0.28mg
カルシウム:144mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:474kcal(めん・かやく:407kcal)(スープ:67kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

あえて長めに待つのもオススメ

5.0

食べ始めはコシが強めの食感で、やや強付きを感じる表情ではあるけれど、戻りムラなどの不具合は皆無。熱風乾燥のノンフライうどんではないため、揚げ油に由来する特有の風味は伴いますが、ふんわりとあがってくる甘さが心地よく、まったくもって嫌味なタイプではありません。

後半は “ふっくら感” が魅力

たとえば日清食品が製造・販売している「日清のどん兵衛」と比較して、縮れの強さを筆頭に、それほどの高級感は備えておらず、耐久性も特別に高いわけではありません。しかし、10分どん兵衛よろしく長めに放置すると、かなり “ふっくら” とした食感になるので、噛むたびに心が落ち着くというか、とても優しい雰囲気の癒し系に。

もちろん柔麺が苦手な方は熱湯5分でスタートし、あえて待つなどと面倒な行為はオススメしませんが、ふっくらとした後半の食感は福岡の博多うどんっぽいイメージで、けっこう乙(オツ)な感じ。そのベクトルから評価すると、かなりイイ線いってると思いますし、後述する粉末スープ+だし香る七味には “ふっくら” のほうが合っていたので、柔めに抵抗なければ試してみてください。

スープ・だし香る七味

関西風の甘い味付けが好きなら昇天もの

6.0

「だし香る七味」は “鰹節、鯖節、いりこに七味唐辛子を加えた” 代物と前述しましたが、先入れの「粉末スープ」単体でも充分すぎるほどに出汁感は強く、濃口しょうゆのキレよりも出汁がメインの関西風を意識していることは明確で、ちょっとビックリしたのが想像以上に甘かったこと。たぶん、甘い和風つゆが苦手な方には厳しいと思います。

反対に、うどんは甘い和風つゆこそ至高! という同志におかれましては、ほぼほぼ手放しに朗報のテイストで、廉価版や安売り用の粉末スープで気になることが多い刺々しさが弱かったのもポイント。出汁感は鰹を柱に据えながらも荒々しさやエグみは控えめで、その脇を固める昆布とイリコも主張し過ぎない、しょうゆ感よりも旨みの調和と甘さに振り切ったテイスト。

辛味は弱いけどアクセント効果は高い

そこに別添の「だし香る七味」を加えると、辛さよりも風味で勝負の七味唐辛子により、ほどよく輪郭が引き締まるだけでなく、鰹節・鰯の煮干・鯖節をブレンドした混合削り節が‥‥っていうか、これ「明星 みかさ 塩焼そば」の “ふりかけ” に使われていた混合削りぶし(かつおのふし、いわしの煮干し、さばのふし)と同じ資材かな? 違うかな?

おそらく下請けは同じなんじゃないかと思いますけど、それはさておき節系の旨みが真っ直ぐに強くなるので、ちょっと出汁がパワフルに。しかしながら調和と甘さに重きを置いた魅力を崩すほど主張させているわけではなく、最後までホッとする味わいでした。なんというかこう、かなり甘やかしてくれるタイプのアプローチですねw

かやく

ふっくらジューシー

6.0

大盛りサイズなのにレギュラープライスということで、その皺寄せがメインの油揚げ(おあげさん)に向いているのかと思いきや、なんのこれしき “ふっくらジューシー” な「日清のどん兵衛 きつねうどん」に勝るとも劣らない‥‥とまでは評価できないかもしれないけれど、それに負けず劣らずの充足感が得られるといっても過言ではありません。

油揚げのタイプにも好みが出るので、わたしは断然「赤いきつねうどん」派よ! フンッ(鼻息)だとしたら手放しに評価できないかもしれません。ただ、粉末スープと同様に、しょうゆ控えめ・甘さ強めの味付けは癒し効果が高く、ふっくらジューシーな食感は前述の通り。半月型のカマボコや謎のタマゴなどは入っていませんが、この油揚げだけで充分に元は取れますよ。——あ、ネギは飾りです。

総評

5.5

安売り用の即席カップうどんカテゴリーにおける大盛り商品の秀作といえば、東洋水産が保有している「ごつ盛り きつねうどん」の壁が高いので、手放しに評価できないところはありますけど、それは関東・甲信越にしか売ってないエリア限定品。対して「明星庵」の販売エリアは全国区であることを加味すると、あわや「ごつ盛り」も油断できない展開。

そもそも「明星庵」は “かつて「旨だし屋」に噛み付いてきた「ごつ盛り」に対する反撃” なのではないか——などと、そう思えてならないのですが、明星食品の新作はオープン価格よりも高めのライン。しかしながら味に悪い意味での安っぽさは感じられなかったので、総評に少し色を付けました。大きな声では言えませんけど、個人的な好みのバイアスを踏まえると★6です【author・taka :a(大石敬之)】

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