どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2021年10月12日(火)新発売、ローソン名店シリーズのカップ麺「無鉄砲 汁なし濃厚豚骨馬鹿まぜそば」の実食レビューです。
豚のコク旨ソース×特製ピリ辛にんにく醤油マヨでバカうまい!? 豚の旨みとコクに “がむしゃら” な一杯「無鉄砲」監修の汁なしカップ麺が今年も登場!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
無鉄砲 汁なし濃厚豚骨馬鹿まぜそば(二代目)
無鉄砲(むてっぽう)とは、京都府木津川市に総本店を構える行列の絶えない “とんこつ屋” で、国産豚骨と水だけで作り上げた純度100%の濃厚とんこつスープが最大の特徴。
そのルーツは宮崎県宮崎市を中心に店舗を展開している1989年(平成元年)12月創業の名門「風来軒(ふうらいけん)」にあり、そこで修行を積んだ “豚骨馬鹿” こと赤迫重之(あかさこ しげゆき)氏が1998年(平成10年)6月7日に奈良県奈良市南紀寺町で「無鉄砲」の1号店を立ち上げ、唯一無二の味を作り上げました。
このページでレビューするカップ麺「無鉄砲 汁なし濃厚豚骨馬鹿まぜそば」は、数あるコンビニの中でも「ローソン」にしか売ってない販路限定のPB(プライベートブランド)商品で、有限会社無鉄砲及び有限会社がむしゃらの代表取締役を務める赤迫重之店主と日清食品株式会社が共同開発。実は昨年にも同じ商品名の汁なしカップ麺を発売しているのですが、まったくテコ入れなしの再販ではありません。
日清食品と無鉄砲の付き合いは長く、2009年(平成21年)12月1日に日清食品チルドが発売した近畿地区限定商品「無鉄砲 超濃厚豚骨 2人前」から始まり、当時各メディアで頻繁に紹介されていた有名店「せたが屋」の店主を務める前島司(まえじま つかさ)氏の推薦で、2011年(平成23年)10月11日発売の即席カップめん「日清 有名店が推す一杯 無鉄砲」よりカップラーメンの監修をスタート。
その流れで2012年(平成24年)2月27日に「せたが屋」とコラボした即席カップめん「日清 極旨重ね せたが屋×無鉄砲 豚骨ホタテ煮干し味」を展開するや否や、続けて2013年(平成25年)11月5日発売の有名店シリーズ第1弾「無鉄砲 濃厚豚骨」及び2014年(平成26年)10月27日発売の有名店シリーズ第4弾「無鉄砲×豚の骨 濃厚豚にぼ」を単独で監修し、キャリアを積み重ねてきた赤迫店主。
2018年(平成30年)3月1日には無鉄砲グループ初の冷凍食品「日清推し麺!無鉄砲 濃厚豚骨正油ラーメン」を発売するなど、日清食品と共同開発したNB(ナショナルブランド)商品を定期的に展開していたのですが、2019年(平成31年)4月9日に発売された縦型ビッグのカップラーメン「無鉄砲 濃厚豚骨ラーメン」より、無鉄砲のカップ麺は「ローソン名店シリーズ」の一つにカテゴライズ。
ローソン名店シリーズに参入して以降、クオリティの高いノンフライ麺を採用するようになり、2020年(令和2年)4月7日発売の「無鉄砲 濃厚とんこつ」から “二代目” にリニューアル。同年11月17日に無鉄砲監修の商品としては初となる湯切りタイプ「汁なし濃厚豚骨馬鹿まぜそば」を発売し、どちらも “独特の獣臭” が人を選ぶ要因となっていたのですが、このブログでは高く評価しています。
ローソン×無鉄砲といえば、通年販売されている前述の即席カップめん「無鉄砲 濃厚とんこつ」をはじめ、日清食品と共同開発した二郎インスパイア系の冷凍食品「無鉄砲 豚そば」のほか、近畿エリアのローソン店舗を中心に「ラーメン横丁(RAMEN YOKOCHO)」から電子レンジ加熱専用のホット麺(レンジ麺)も定期的に展開している現在。
ちょうど2021年10月12日(火)より、全国を8ブロックに分割して開催中の「あなたが選ぶ1杯は? 全国ご当地ラーメンフェス」にて、税込530円のホット麺「無鉄砲監修 濃厚豚骨ラーメン」を発売しているのですが、例に漏れずホット麺は近畿エリアのローソン店舗限定品。けれども「汁なし濃厚豚骨馬鹿まぜそば(二代目)」は、昨年の「初代」と同じく全国のローソン店舗に卸されています。
開封
さて、今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」が1袋に、あとがけの「液体スープ」と「特製ピリ辛にんにく醤油マヨ」で合計3袋。フタ上のデザインは微妙に変わっているのですが、それぞれ小袋のデザインは2020年11月発売品と共通で、液体スープの中身がガッチガチに凝固しているところも変わりません。
フタの裏にプリントされている「無鉄砲 すき焼き風つけそば」も前回と同じアレンジレシピで、空の器に「生たまご(別売り)」を割り入れた後、よく掻き混ぜて溶き卵を準備。そこに調理後の本品をつけながら食べる、実に簡単なアレンジが紹介されているのですが、まぜそばで定番のチーズや温泉卵など、ローソンで買えるトッピングを別途用意しておくのもアリですね。
細かいところを指摘すると、フタの上にプリントされていた店主の顔写真横に “豚骨馬鹿こと” という表記がなくなっていたので、そこがすこし気になったのですが、ほとんど前回から変わった様子は見られません。ローソン標準価格は257円(税込278円)に設定されているため、カップ麺としては高めの値段になりますが、これについても2020年11月発売の初代と共通のポイントです。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:無鉄砲 汁なし濃厚豚骨馬鹿まぜそば 製造者:日清食品株式会社 製造所:A・関東工場(茨城県取手市清水667-1) 内容量:133g(めん90g) 商品コード:4902105269084(JAN) |
発売日:2021年10月12日(火) 実食日:2021年10月15日(木) 発売地域:全国 取得店舗:コンビニ(ローソン) 商品購入価格:278円(税込) ローソン標準価格:257円(税別) |
麺の種類:ノンフライ麺 スタイル:大判どんぶり型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:440ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:3袋(液体スープ・かやく・特製ピリ辛にんにく醤油マヨ) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、食塩、植物油脂、大豆食物繊維、植物性たん白、チキンエキス、卵粉)、スープ(豚脂、ポークエキス、半固体状ドレッシング、糖類、しょうゆ、ポーク調味料、発酵調味料、たん白加水分解物、酵母エキス、食塩、香味調味料)、かやく(味付豚肉、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、香料、かんすい、炭酸Ca、カラメル色素、乳化剤、グリセリン、焼成Ca、酸化防止剤(ビタミンE)、カロチノイド色素、香辛料抽出物、ビタミンB2、ビタミンB1、酸味料、(一部に小麦・卵・乳成分・いか・ごま・さけ・大豆・鶏肉・豚肉・りんごを含む) |
実食開始
別添の小袋は「かやく」のみ先入れで、今回も熱湯5分のノンフライ麺を搭載。近年の日清食品といえば、肉に似せた大豆たん白加工品を積極的に採用してくる印象が強いところ、チップ状とはいえ本物の味付豚肉を使ってくれているのは好印象。あとは内側の線まで熱湯を注ぎ、液体スープの小袋をフタの上にのせ、温めながら待つこと5分——。
時間になったら湯切りして、液体スープを馴染ませるのですが、ちょっと例のニオイが控えめになったかも? とはいえ独特の獣臭が “むわっ” と漂ってくるので、それが苦手な人にとっては厳しいレベル。これが現在の「無鉄砲」を象徴する魅力といっても過言ではないため、失ってほしくないところではあるものの、やはり調整せざるを得なかったのか‥‥。
ひとまず栄養成分表示の数値を比較してみたところ、カロリーは575kcalから569kcalに微減。脂質の値も26.3gから25.8gに下がるなど、わずかとはいえ全体的に低くなっていました。というわけで、引き続き前回との違いに注目しつつ、各項目に分けて商品の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(133g)あたり |
カロリー:569kcal たん白質:9.2g 脂 質:25.8g 炭水化物:75.0g 食塩相当量:5.0g ビタミンB1:0.28mg ビタミンB2:0.35mg カルシウム:211mg |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
おそらく前回と同じノンフライ麺
無鉄砲グループの実店舗では「がむしゃら」「つけ麺 無心(むしん)」「つけ麺 無極(むきょく)」のみ自家製麺を使っているのに対し、それ以外の系列店では京都の「総本店」をはじめ「風来軒」から付き合いのある製麺所・日本めん株式会社(宮崎県)から直送される中太ちぢれ麺を使用。なかには “スープに対して弱い” との口コミも見られますが、それでも製麺所との繋がりを大切にしています。
今回のカップ麺に使われているノンフライ麺は、日清食品の関東工場で製造した縮れの強い平打ち麺で、原材料名の構成は前回の「汁なし濃厚豚骨馬鹿まぜそば」と完全に一致。丸刃で切り出されているところや縮れの強さ、幅・厚みについても目立った差異はなかったので、同じノンフライ麺という認識で問題ありません。
湯戻し直後はコシが強く、小麦の香りも芳醇で、後述するスープの獣臭にも負けない自己主張の強さ。表面は滑らかな口当たりなので、のどごしにも配慮が行き届いているのですが、スープとの絡みも悪くありません。その洗練されたクオリティもさることながら、麺の重量も汁なしカップ麺で標準となっている90gなので、きちんと値段に見合った満足感が得られると思います。
スープ
例の獣臭とオイル感を踏襲しながらも丸くなったイメージ
液体スープの中身は半分以上がアブラとなっており、それも動物油脂の豚脂(ラード)が主成分なので、容赦なくギットギト。そこから放たれる獣臭にも個性を感じるのですが、やはり前回よりも弱くなったような‥‥。とはいえ油そばレベルの油脂感は人を選ぶインパクトがあり、しかしながら洗練されたノンフライ麺との組み合わせなので、むせるようなクドさではありません。
そこに濃口しょうゆベースのタレを合わせているのですが、食塩的な鋭さよりも醤油のコクを重視しているような配合で、全体を包み込む甘さが中毒性の高さをブースト。前回の「汁なし濃厚豚骨馬鹿まぜそば」と比較して、スープの原材料名も完全に一致するのですが、それよりも甘さを強く感じたのと、若干ながら獣臭が大人しくなり、以前よりも食べやすくなった印象を受けました。
なおポークエキスやポーク調味料を使用していますが、国産豚骨と水だけで炊き出したような豚骨感は皆無に等しいスープなので、それについては期待しないでください。
かやく・特製ピリ辛にんにく醤油マヨ
前回と完全に同じ
かやくのチャーシューチップは軽めの安っぽい食感なので、高級感のあるタイプとはいえないものの、ネギはフリーズドライの斜め切り。食感も味わいも柔らかく、適切なサポート役として、主張し過ぎないところが好印象。ただ、かやく単体で評価した場合、値段に伴った内容ではありません。
しかし、クオリティの高いノンフライ麺とインパクトの強い液体スープに注力しつつ、プレーンタイプではないマヨネーズを別添しているのは評価すべきポイント。内容としては前回の「特製ピリ辛にんにく醤油マヨ」と同様で、醤油の主張は強くないけれど、なかなかどうしてピリッと辛く、マヨネーズ特有の酸味にも輪郭があり、あいかわらずニンニクの風味については強烈な効かせ方。
「特製ピリ辛にんにく醤油マヨ」を加える前と後ではジャンクさに大きな違いがあり、洗練されたノンフライ麺の印象とは対極に位置するアイテムではあるものの、いちばん美味しかったのは「製ピリ辛にんにく醤油マヨ」をトッピングした部分でした。
総評
2020年11月発売の「汁なし濃厚豚骨馬鹿まぜそば」と比較して、ノンフライ麺や特製マヨに大きな違いはなかったのに対し、ちょっと液体スープの獣臭が大人しくなったのと、以前よりも糖類の甘さをフロントに感じたことに違いが見られた二代目。それでも人を選ぶ商品ではあるものの、結果的に以前よりも丸くなったというか、万人受けを意識して微調整したのかもしれません。
まろやかさをアップさせる「すき焼き風つけそば」も試してみましたが、それよりもチーズや一味唐辛子、生おろしニンニク、刻み海苔、ニラ、魚粉など、ジャンクさをアップさせるアイテムのほうが合うように感じたので、そのまま食べるのはもちろん、ちょい足しアレンジも検討してみてください【author・taka :a(大石敬之)】