「麺屋武蔵」と「新宿中村屋」W監修!!ローソン限定カップ麺 “麻辣カリー麺” 1901年創業の老舗と96年組の代表格が異色のコラボ

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エースコック

どうも、taka :aです。

本日の一杯は、2020年6月23日(火)新発売のカップ麺、エースコック「麺屋武蔵×新宿中村屋 麻辣カリー麺」の実食レビューです。

1901年(明治34年)創業の老舗「新宿中村屋」と “96年組” の代表格「麺屋武蔵」がW監修した異色のカップラーメン登場!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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麺屋武蔵×新宿中村屋 麻辣カリー麺

今回の新商品「麺屋武蔵×新宿中村屋 麻辣(マーラー)カリー麺」は、株式会社ローソンとエースコック株式会社の共同開発商品で、東京都新宿区に本社を置く老舗食品メーカー「新宿中村屋」とラーメン業界のエポックメーカー「麺屋武蔵」がW監修した異色のコラボ商品として展開。これまで麺屋武蔵のカップ麺は何度も発売されていますが、この市場に新宿中村屋が参入するのは初めてかもしれません。

まさかの新宿中村屋とコラボ

新宿中村屋(しんじゅくなかむらや)とは、もともと本郷の東京大学正門前にパン屋として開業し、その創立者・相馬愛蔵氏が1904年(明治37年)に “日本で初めてクリームパンを創案した” ことでも知られているのですが、現在は和菓子や洋菓子、中華まん、コンビニエンスストア向けの業務用食品など、多岐にわたるジャンルから幅広く事業を行っています。

なかでも “恋と革命の味” として知られる日本初の本格インドカレー「純印度カリー」は中村屋を代表する名物料理で、1927年(昭和2年)6月12日の喫茶部(レストラン)開設当初から販売されているロングセラー商品。それは相馬愛蔵氏の娘婿であり、インド独立運動家のラス・ビハリ・ボースが考案したレシピに基づく本場インドのカリーそのもので、当時の日本人は異国の味に戸惑いを隠せなかったのだとか。

さらに喫茶部では、1932年(昭和7年)から広東料理・北京料理・四川料理などをメニューに取り入れ、中でも四川料理は当時の料理人が自ら四川省へ足を運び、調理法の真髄を会得。そこで学んだ技術と本場の素材にこだわって引き出した伝統の味わいは、現在の中村屋における本格四川シリーズに受け継がれているため、今回の商品名にある “鮮烈な香りと辛さ” の「麻辣カリー」は中村屋サイド。

鮮烈な香りと辛さ×濃厚Wスープ

麺屋武蔵(めんやむさし)とは、東京都新宿区に総本店を構える1996年5月14日創業の人気ラーメン店で、当時まったく新しいラーメンを生み出し、それまでの概念を覆したラーメン界のエポックメーカーこと「青葉」や「くじら軒」に並ぶ通称・96年組の代表格で、当時のラーメン業界では二の次にされていた “お客様が主体と考えるサービスに注力した営業スタイル” の草分け的存在。

「巖虎(いわとら)」や「武仁(ぶじん)」など、武蔵グループの総本山「新宿総本店」以外の店舗は独特な屋号を掲げ、それぞれの店舗に独自のオリジナルメニューが存在しているのですが、1号店の新宿総本店では鶏ガラと豚骨が主体の “動物系” と鰹節や煮干から取る “魚介系” の二刀流スープ(Wスープ)を特徴としているため、パッケージにある濃厚Wスープが麺屋武蔵(新宿総本店)サイド。

冷やし極太つけ麺や冷凍焼おにぎり、最近だと2020年6月にリリースされた二郎系の冷たい麺「冷し真剣(マジ)そば」など、ローソンと麺屋武蔵のタイアップは定期になっている現在。ローソン名店シリーズから初めて麺屋武蔵監修商品が発売されたのは2018年5月22日、その第1弾は「麺屋武蔵監修 節鶏(ふしちょう)ら~麺」という商品で、製造はエースコックが担当していました。

すっかりローソンの常連に

その「節鶏ら〜麺」は縦型ビッグのカップラーメンでしたが、2018年12月4日に “フォアグラ風味の背脂” を使った大判どんぶり型の「麺屋武蔵 無双新免 鴨だしら~麺」をリリースしており、ニュータッチことヤマダイが製造を担当。2019年11月19日には再びエースコックが製造する「麺屋武蔵×かんだやぶそば 前代未麺! ヤバそば」を発売しているため、今のところカップ麺ではエースコックとのパイプが太いようです。

開封

別添の小袋は3種類

さて、今回のカップ麺に別添されている小袋は「かやく入り粉末スープ」「液体スープ」「スパイス」の合計3袋。ローソンの公式ウェブサイトによると “麺屋武蔵らしい鶏と鰹のうまみをしっかりときかせた白湯スープに中村屋らしい花椒の風味豊かなカレー感を加えたスープが特長” らしく、さらに “XO醤の風味を立たせ、花椒の爽やかな辛味を味わえる商品” に仕上がっているとのこと。

かなり細いけど熱湯4分

麺は細めのノンフライ麺ですが、湯戻し時間は熱湯4分と若干ながら長めに設定されています。あまり最近は耳にしませんが、エースコックは “もちもっち多加水麺” という加水率の高い多加水ノンフライ麺を所持しており、何年も前からナチュラルで粘り気のある細めの多加水麺を打ち出していたので、あまり不安を覚えることはありません。

ただしローソン標準価格は294円(税込318円)と高く、コンビニの中でもローソンでしか売ってない販路限定商品なので、なにかしらのキャンペーンでもない限り値下げされることはありません。2020年6月現在、コンビニで税込300円を超える商品も珍しくはないものの、そう頻繁にリリースされているわけでもないので、なかなか思い切った値段設定です。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:麺屋武蔵×新宿中村屋 麻辣カリー麺
製造者:エースコック株式会社 関西滝野工場
製造所:兵庫県加東市河高1816-175
内容量:108g(めん65g)
商品コード:4901071288617(JAN)
発売日:2020年06月23日(火)
実食日:2020年06月24日(水)
発売地域:全国
取得店舗:コンビニ(ローソン)
商品購入価格:318円(税込)
ローソン標準価格:294円(税別)
麺の種類:ノンフライ麺
スタイル:大判どんぶり型
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:460ml
調理時間:熱湯4分
小袋構成:3袋(かやく入り粉末スープ・液体スープ・スパイス)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、食塩、たん白加水分解物、大豆食物繊維、卵白粉)、スープ(植物油脂、しょうゆ、チキンエキス、砂糖、XO醤調味料、香辛料、野菜ペースト、香味油、魚介風味調味料)、かやく入りスープ(食塩、鶏・豚味付肉そぼろ、ポーク調味料、香辛料、砂糖、玉ねぎ、野菜パウダー、ねぎ、カレー粉、香菜、オニオンエキス、カツオブシパウダー、たん白加水分解物、発酵調味料、香味調味料、シイタケパウダー)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、酒精、香料、増粘剤(加工でん粉、増粘多糖類)、炭酸カルシウム、乳化剤、カラメル色素、かんすい、重曹、酸味料、カロチノイド色素、酸化防止剤(ビタミンE、ビタミンC)、甘味料(カンゾウ)、微粒二酸化ケイ素、香辛料抽出物、(一部にえび・小麦・卵・ごま・さば・大豆・鶏肉・豚肉を含む)

実食開始

無条件で美味しそうな香りw

小袋は「かやく入り粉末スープ」のみ先入れで、かなりカレー粉の香りが強く、ほんのり鰹(かつお)。ちなみにカレー味のカップ麺は日清食品の「カップヌードル カレー」(1973年5月発売)が元祖と思われがちですが、それより2ヶ月早くエースコックが業界初の「カレーヌードル」(1973年3月発売)をリリースしているため、実はエースコックがパイオニア。

一見すると具材は多そうだが‥‥

あとは粉末スープの上から熱湯を注ぎ、待っている間に液体スープの小袋をフタの上で温めて、4分後に “かならず粉末スープを完全に溶かしてから” 液体スープを投入してください。というのも粉末スープにトロミ成分が含まれていたので、ここを疎かにすると残念な仕上がりになってしまいます。短くても30秒、余裕があれば45秒くらい混ぜたほうがいいでしょう。

仕上げに特製スパイスを加えると花椒(かしょう, ホワジャオ)の香りだけでなく、それと同時に和山椒も香っている実食前——。麻辣の麻は痺れ、辣は辛味を意味しているため、辛さと痺れの強さにも注目しつつ、「めん」「スープ・特製スパイス」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(108g)あたり
カロリー:400kcal
たん白質:9.6g
脂  質:13,7g
炭水化物:59.6g
食塩相当量:7.9g
(めん・かやく:2.2g)
   (スープ:5.7g)
カルシウム:243mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:400kcal(めん・かやく:246kcal)(スープ:154kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

ちょっと量は少ないけど良質

4.5

きっちり4分待ってからフタを剥がし、とろみ成分の溶け残りがないよう念入りに混ぜ合わせ、液体スープを入れて混ぜ終わった段階で合計時間は5分30秒弱。粉末スープが先入れだったので、ほぐれにくさや部分的な戻りムラに懸念があったものの、実際まったく気になりません。

フライングしないほうがいいかも

しなやかでコシが強く、比較的に加水率は高めに設定されていますが、粘り気よりもギュッと詰まった密度感が魅力。ノンフライ麺特有のゴムっぽさも控えめで、適度に歯切れもよく、緩やかな縮れと細い麺線がスープを掴み、ファーストインプレッションから鼻腔を駆け抜ける芳醇な小麦の香りも心地よいポイント。

いい意味で後述するスープはクセが強かったので、この細さから埋没してしまうように思えるかもしれませんが、なんのこれしき問題ありません。ただし麺の量はレギュラーサイズのNB商品と大差ない65gと比較的に多いわけではないため、がっつり食べたい気分の時には量的な物足りなさを感じてしまうかも‥‥値段が値段なので、もうちょっと量がほしかったです。

スープ・特製スパイス

一見の価値あり(ただしパクチー強め)

6.0

「かやく入りスープ」はカレー粉を軸にした味付けで、粉末唐辛子も含まれており、この時点で麻辣の辣(唐辛子の辛味)は中辛前後。ポーク調味料とカツオブシパウダーは下支えに過ぎないため、やや旨味に希薄なところはあるものの、それはさておき思いのほか「パクチー」が強くて驚きました。

ローソンの公式ウェブサイトにパクチーの記載はありませんでしたが、原材料名には香菜(シャンツァイ)の文字。香菜は中国語、コリアンダーは英語、パクチーはタイ語、いずれも同じ「コエンドロ」というセリ科の一年草を指し、今回のスープにおける存在感は大きく、もし苦手だったら手を出さないほうが安全なレベルではあるものの、それだけに個性を演出することにおいて大きく寄与しています。

見た目ほど辛くない

「液体スープ」の動物系はクセのない鶏白湯を軸に醤油ベースのタレを合わせ、ふわっと奥から上がってくる乾物系の旨味(XO醤調味料)が見所。植物油脂はラー油に位置するオイルかと思いきや、これが加わったからといって辛みが増すわけではなく、辛さレベルは一般的に見ても中辛前後(ただし極端に辛い食べ物が苦手な方は構えておいたほうがいいかもしれません)

痺れは常識的だけど明白

別添の「特製スオパイス」には花椒が入っていたので、ここから麻辣の麻(痺れ)がプラスされるのですが、前述のように和山椒も入っているのがポイント。思いのほかパクチーが幅を利かせているため、鶏の風味は下支えに回り、そこまで魚介も強く主張してくるわけでもないのですが、和山椒を架け橋にすることで全体の親和性を高めるなど、統一感を計算しつつ独創的なスープに仕上がっていました。

具材

パクチーを加味しても頼りない

2.5

かやくは鶏・豚味付肉そぼろ、玉ねぎ、ネギ、香菜とシンプルな構成で、香菜についてはスープの項目で触れましたが、それを加味しても税込318円のカップラーメンにしては貧弱な内容です。ネギは歯触りの強い乾燥の青ネギで特別な具材ではないですし、カレー味のスープに玉ねぎは嬉しい素材ではあるものの、量が少ないうえに柔らかい食感の玉ねぎだったので、やや物足りなさが否めません。

いつ改良されるんだろう‥‥

けっこう多めに入っている鶏・豚味付肉そぼろは、残念ながら当たり外れの激しい “程良く味付けした肉そぼろ” のハズレ側で、スカスカとした頼りない肉そぼろ。せめて玉ねぎが細切りのシャキッとしたタイプなら印象も変わっていたと思うのですが、スープのしわ寄せが具材に押しつけられているのが見え見えだったので、厳しく評価せざるを得ませんでした。

総評

★★★★☆☆☆☆☆☆(★4)

とにもかくにも複雑な構成のスープが面白く、カレーらしい香辛料を軸にパクチーを強く効かせ、花椒の痺れにラー油のコク、唐辛子の辛味、全体を包み込む魚介の旨味など、やや動物系に物足りなさを感じる節もありましたが、この複雑なスープの世界観は覗いてみても損はないと思います。ただし具材に関しては頼りなさが否めなかったので、コストパフォーマンスが高いとはいえません。

そのそも税込300円オーバーのカップ麺にコスパを求めること自体お門違いな話ではあるものの、麺量は65gと特別に多いわけではないですし、この商品に廉価版もいいところなスポンジ肉そぼろを使うのはナンセンス。というわけで総評から星ひとつ差し引いたのですが、別に具材は気にならないよ、というスタンスであれば楽しめると思うので、花椒とパクチーさえ大丈夫なら最寄りのローソンをチェックしてみてください。

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