名古屋の名店「麺家 獅子丸」監修カップ麺 “獅子丸ぱいたんらぁめん” 女性人気の高い洗練された魚介鶏白湯をタテ型ビッグで再現

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サンヨー食品

どうも、taka :aです。

本日の一杯は、2020年6月22日(月)新発売のカップ麺、サンヨー食品「麺家 獅子丸監修 魚介鶏白湯らぁめん」の実食レビューです。

名古屋の人気ラーメン店「麺家獅子丸」の “泡立つ” 魚介鶏白湯「獅子丸ぱいたんらぁめん」をカップラーメンで再現!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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麺家獅子丸 魚介鶏白湯らぁめん

麺家 獅子丸(めんや ししまる)とは、愛知県名古屋市中村区亀島の高架下にある人気店で、名古屋市内に3店舗のラーメン店を営む半蔵(はんぞう)グループの一角。半蔵グループは名東区藤が丘の「麺家 半蔵(めんや はんぞう)」を総本山とし、その2号店としてオープンしたのが今回のカップ麺を監修している「麺家 獅子丸」で、女性や観光客にフォーカスした “洋” をコンセプトに営業しています。

なにかとスタイリッシュ

半蔵グループの代表・服部達哉(はっとり たつや)氏は、うどんや寿司、居酒屋、フレンチなど、様々なジャンルで腕を磨き、2009年11月11日に「麺家 半蔵」を開業。使用する食材は実際に現地を訪れて見定めた国産原料にこだわり、伊勢海老の頭から抽出したスープで注目を集めた「伊勢海老つけめん」をはじめ「ぱいたんらぁめん」や「煮干し醤油らぁめん」など、当時は珍しかった斬新なメニューで話題になりました。

「麺家 半蔵」で成功を収めた服部店主は、2016年7月7日に満を持す2号店の「麺家 獅子丸」をオープン。スタイリッシュな店の雰囲気もさることながら、今回の「獅子丸ぱいたんらぁめん」をはじめポルチーニ茸をたっぷりと使用した「ポルチーニ茸のつけ麺」や伊勢海老の頭やミソから旨味を抽出したベジポタ系「伊勢海老らぁめん」など、フレンチのように洗練されたメニューで新たな顧客層を獲得します。

その繊細な味わいとSNS映えするビジュアルから、特に女性客からの人気が高く、今回のモデルになっている「獅子丸ぱいたんらぁめん」も然り。それはカツオやサバ、アゴ、羅臼昆布などの和風だしに豚骨と鶏ガラからとったスープをブレンドしたハイブリッド型の魚介鶏白湯で、女性人気が高いのは見た目だけにあらず、その味わいも洗練されたクセのないタイプとの評判。

“泡” がポイント

またカップ麺のパッケージにも “泡仕立て” とあるように、実際のスープも提供前にハンドミキサーで素早く丁寧に泡立てているらしく、小さい泡がスープの表面を覆っているのも特徴的なポイント。実は半蔵グループの3店舗それぞれに「ぱいたん」を冠するメニューが用意されており、いずれも表面に泡が浮いているのは共通点になるようですが、同じグループ店でも味の特徴は違います。

たとえば1号店の「半蔵」で提供されている「ぱいたんらぁめん」は、国産豚の背骨と鶏ガラ、香味野菜から丁寧にとった濃厚なスープとカツオ、サバ、羅臼昆布の和風だしを掛け合わせているため、2号店の「獅子丸」とフレームワークは似ているようですが、獅子丸の公式ウェブサイトには “他の店舗の白湯に比べ、あっさりと仕上げています” とあったので、どうやら濃度が違う模様。

2019年5月30日に名古屋市中区千代田(鶴舞)でオープンした “和” がコンセプトの3号店「麺家 幸先坂(さいさきざか)」で提供中の和風だしで作る「三河赤鶏と魚介のぱいたんそば」は、三河赤鶏の美味しさを活かすために圧力寸胴鍋でスープを炊き上げているとのことで、それぞれスープの表面に浮かぶ泡で共通の個性を表現しつつ素材や濃度の違いで差別化を図っているようです。

「麺家 獅子丸」店舗外観

サンヨー食品曰く、カップ麺でのスープには鶏白湯をベースにサバや煮干しの和風だしを効かせ、さらに白菜やジャガイモといった野菜の旨味を合わせているとのこと。ややサンヨー食品の縦型ビッグには麺に対する懸念があるのですが、再現元の「獅子丸ぱいたんらぁめん」の特徴とされる “泡仕立て” ということで、泡の立ち方と持続性にも注目です。

開封

別添の小袋なし

今回のカップ麺に別添されている小袋は‥‥ありません、ハイ。サンヨー食品はエースコックの親会社なので、稀にエースコックよろしく最初から容器の中に小袋を仕込んでくることもあるのですが、フタを半分まで剥がしたら熱湯を注ぐだけの簡単調理。ちなみにサンヨー食品は泡系で有名な「博多一双」の “豚骨カプチーノ” を縦型ビッグのカップラーメンで再現しているため、泡系には実績があります。

ちょっと具材は少ないか‥‥

サンヨー食品のカップ麺は開封した瞬間から油揚げ麺特有の香りが主張してくることも多いのですが、今回は比較的に穏やかで、粉末スープの香りを手前に感じます。ただ、具材は味付豚肉、ねぎと簡素な内容で、量も多いとはいえず、やや物足りない印象を受ける実食前。その分だけ麺とスープの出来がよければ‥‥なんですけど、サンヨー食品の縦型は麺の当たり外れが極端なので、そこが評価を二分しそうなポイント。

メーカー希望小売価格は税別220円、コンビニで購入した場合の税込価格は232円が2020年6月現在の標準売価。特に販売ルートは限定されていませんが、実際に立ち寄ったコンビニ大手4社の中では「ローソン」と「ミニストップ」での取り扱いを確認したので、ちかくのスーパーに売ってない、それ以外のコンビニでは見なかった‥‥という方は、販売店の参考にしてください。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:麺家 獅子丸監修 魚介鶏白湯らぁめん
販売者:サンヨー食品株式会社
製造者:太平食品工業株式会社 本社工場
製造所:群馬県前橋市朝倉町555-4
内容量:91g(めん70g)
商品コード:4901734040156(JAN)
商品サイズ:φ112×118(mm)
発売日:2020年06月22日(月)
実食日:2020年06月25日(木)
発売地域:全国(全チャネル)
取得店舗:コンビニ(ミニストップ)
商品購入価格:232円(税込)
希望小売価格:220円(税別)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:縦型ビッグ
容器材質:プラ(PP)
湯量目安:430ml
調理時間:熱湯3分
小袋構成:-(別添なし)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(小麦全粒粉5%)(国内製造)、植物油脂、でん粉、食塩、粉末卵)、スープ(クリーミングパウダー、食塩、チキンエキス、魚粉、ポークエキス、香辛料、砂糖、粉末ポテト、野菜エキス、酵母エキス、しょうゆ、たん白加水分解物)、かやく(味付豚肉、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、乳化剤、増粘剤(加工でん粉)、かんすい、香料、微粒二酸化ケイ素、酸化防止剤(ビタミンE)、カラメル色素、(一部に小麦・卵・乳成分・さば・大豆・鶏肉・豚肉を含む)

実食開始

サンヨー食品独自の高密度製法

麺は細めの白っぽい油揚げ麺で、湯戻し時間は熱湯3分。さきほど写した容器側面の画像にも入り込んでいましたが、今回の麺には全粒粉(小麦の表皮・胚芽・胚乳すべてを粉にしたもの)を練り込み、見た目や風味に特徴を持たせたとのこと。さらに “当社独自の高密度製法により、密度感のあるコシと、しなやかさのある細めんに” 仕上げたそうなので、けっこう期待できるかもしれません。

ナチュラルな泡立ち

小袋は別添されていないため、熱湯を注いだら3分後、かるく混ぜたら出来上がり。粉末スープの中に泡を出すための成分が入っているから念入りに——とか、スープの表面を箸の先でシャカシャカシャカしないと——などという手間は必要なく、ふつうに混ぜただけで表面は泡まみれ。驚くほどモコモコではないですけど、自然な泡立ちですね。

ちなみに販売者はサンヨー食品株式会社、製造者は太平食品工業株式会社の本社工場(製造所固有記号 A)となっているのですが、太平食品工業は1963年(昭和38年)1月にサンヨー食品が設立した製造部なので、どちらも “サッポロ一番” という認識で問題ありません。それでは、麺の仕様や魚介と鶏白湯のバランスにも注目しつつ、「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(91g)あたり
カロリー:386kcal
たん白質:9.3g
脂  質:13.8g
炭水化物:56.1g
食塩相当量:6.5g
(めん・かやく:2.0g)
   (スープ:4.5g)
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:386kcal(めん・かやく:291kcal)(スープ:95kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

サンヨー食品の新世代系

5.5

今回のカップ麺に使われている油揚げ麺は、丸刃でカットされた縮れの弱い細麺で、けっこう加水率は低く、粘り気よりも中心部に芯の残る歯応えとスパッとした歯切れのよさを重点的に強化。全粒粉は小麦粉に占める割合の5%と多くはないものの、調理後は目視できるだけの量は入っていて、わずかに全粒粉の粒感や特有の芳ばしさがフワッと上がってくることに恩恵を感じます。

フライングしないほうがいい

それなりに油揚げ麺特有の風味も並行しますが、スープのニュアンスを蹴散らすような主張の仕方ではないため、まったく嫌味な印象は受けません。むしろ特有の芳ばしさが心地よいと感じるくらいスープの邪魔をすることがなく、しなやかさと食べ始めの歯応えの両立も安っぽさを感じさせないところで、麺が全体の足を引っ張ることはありませんでした。

この手はフライングすると逆に安っぽくなってしまうのと、今回は熱湯3分きっちり待っても食べ始めから中心部に芯が残るカタめの食感だったので、きっちり時間を守ってください。もちろん今回のスープともバランスが取れていてよかったのですが、博多とんこつ系のスープにも合いそうだったので、今後そっち方面のスープにも使ってほしいですね。

スープ

魚介 >>> 鶏白湯

5.0

カプチーノよろしくスープの表面に浮かんだ泡はナチュラルで、おそらく油揚げ麺の内部にある気泡も功を奏しての結果。調理直後は上記写真のように泡まみれなのですが、人工的にモコモコしているわけではなく、それこそカプチーノみたいに自然な口当たり。意外と泡も長持ちしてくれたので、個性を演出するには充分です。

思いのほか鶏は弱い

白い泡の下にあるスープは、粒子の細かいパウダー状の魚粉で色付いているため、薄く褐色じみたような色合い。そのファーストインプレッションは、鶏の旨味よりも圧倒的に魚粉が強く、原材料に粉末ポテトが含まれているのですが、それとは違う魚粉由来のザラついた舌触りを感じるほど。そのため分かりやすい味ではあるものの、鶏白湯とのバランスは完全に魚粉がイニシアチブを握っているような状態。

豚骨感は弱く、鶏骨の乳化感よりもクリーミングパウダーによる作用が有瀬で、鶏は旨味も癖も控えめと動物系に対する物足りなさが否めません。しかし、思いのほか強かった魚粉のパンチはサプライズ。和風だしというよりも魚粉添加型だったので、けっこう荒々しさもあったのですが、今回の低加水麺と相性がよく、単純に印象は悪くありませんでした。

具材

具材は及第点

3.0

実店舗の「獅子丸ぱいたんらぁめん」には、低温調理の豚肩ロースと鶏むね肉のチャーシューをはじめ、水菜など旬の野菜がトッピングされているようですが、中でも個性的なのがピンクペッパー(ポワブルロゼ)の差し色。以前、寿がきや食品がピンクペッパー入りのカップ麺を販売していましたが、残念ながら今回の商品には入っていません。

地味に美味しいけどw

味付豚肉は四角くカットされたチップ状のチャーシューで、サンヨー食品のタテ型カップ麺でよく見るタイプ。ネギも汎用の乾燥ネギと、あまり書くことがありません。さすがに低温調理チャーシューは無理だとしても、個性に欠ける内容です。とはいえ今回は高品質な麺と泡に個性があったので、実際そこまで気にならなかったんですけどね。

総評

★★★★☆☆☆☆☆☆(★4)

麺は油で揚げていますが、実際の「獅子丸ぱいたんらぁめん」と同じく全粒粉を練り込んだ高密度製法の麺はクオリティもポテンシャルも高く、表面に浮かぶ泡も自然な質感で、泡仕立ての個性は伝わってきました。反面、こんなに実際のスープも鶏が軽くて魚粉が荒いのかな——という印象が無きにしも非ず。いや、実際そうならスミマセン。

それから具材もテンプレが否めなかったので、いろいろカップ麺の限界を感じる内容ではあったものの、結果的な印象は悪くありませんでした。魚粉添加型のザラついたスープが苦手な方にはオススメできませんが、和の要素と洋の要素をミックスしたテイストが「麺家 獅子丸」らしさなのかなと。コンビニではローソンとミニストップでの取り扱いが多かったので、気になった方はチェックしてみてください。

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