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セブン限定の “めんどくさい” カップ麺「最高に面倒で、最高にうまいラーメン。家系豚骨醤油」を食べてみた結果‥‥

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日清食品

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2022年7月26日(火)新発売、セブンイレブンのカップ麺「日清 最高に面倒で、最高にうまいラーメン。家系豚骨醤油」の実食レビューです。

最高に面倒で最高にうまい!? 湯切って仕上げる「熱湯2度がけ」日清史上最高に “めんどくさい” 家系カップラーメン爆誕!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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最高に面倒で、最高にうまいラーメン。家系豚骨醤油

「最高に面倒で、最高にうまいラーメン。家系豚骨醤油」とは、突如としてセブンイレブンに現れたPB(プライベートブランド)のカップラーメンで、製造は日清食品。タイトルや内容物、値段などは事前にセブンイレブンの公式ウェブサイトに掲載されていましたが、核心に触れるコメントは一切ない状況で、分かっていたのは “最高に面倒で、最高にうまい家系ラーメン” という漠然とした情報のみ。

日清史上最高に面倒で、最高にうまい家系ラーメン。

家系(いえけい)ラーメンとは、神奈川県横浜市を代表する人気ご当地ラーメンで、何度かローソンのカップ麺にもなっている家系総本山「吉村家(よしむらや)」の店主・吉村実(よしむら みのる)その人が始祖。その流れを汲む直系店舗はもちろん、類似したラーメンを提供する店まで「○○家(や)」という屋号を掲げ始め、いつしか “ひとつのジャンル” として認知されるようになりました。

その規模は計り知れず、総本山「吉村家」と直接的な関係がある店は直系と呼ばれ、六角家・川崎家・近藤家・寿々㐂家(すずきや)など、1986年(昭和61年)にオープンした吉村家の2号店「本牧家(ほんもくや)」出身の系譜に連なる店は “分家” とし、総本山及び直系並びに分家と直接的な関係を持たない店は “亜流” とされる、ラーメン業界でも最高に面倒な家系図を持つ一派。

さらには “資本系” と呼ばれる大手企業の参入により、現在の家系ラーメンにおける特徴は多面的になっているのですが、スープは鶏ガラと豚骨を炊き出し、醤油で味を調え、表面には黄金色に輝く鶏油(ちーゆ)の膜。壱系の元祖「壱六家」の流れを汲む店は茹でたウズラの卵をトレードマークにしていますが、基本となるトッピングは海苔とホウレン草が必須など、いくつかの共通する骨組みが存在します。

カップラーメンなのに湯切り口を搭載

それをイメージした「日清 最高に面倒で、最高にうまいラーメン。家系豚骨醤油」には、超濃厚鶏・豚の旨み(じくり炊き出した旨みエキス)、熱々スープ(うまさを引き立てるスープ温度)、食べ応えのあるもっちり太麺(熱湯2度がけ専用配合で実現)、たっぷり黄金鶏油(深いコクと甘み際立つ仕上げの青いる)という4つのキーワードがあり、なかでも特徴的なのが “湯切り口を搭載している” こと。

つまり、タイトルの「最高に面倒で-・」は “熱湯2度がけ” という特殊な調理方法に対する手間を表しているのですが、熱湯を入れてから湯切りして、熱湯を注ぎ直さなければいけないカップラーメンといえば、かつて “生タイプめん” を特徴としていた「ラ王」(1992年9月21日発売の初代ラ王 – 2010年8月末の製造分まで)を想起させるオペレーション。

生めんタイプの「ラ王」が生産終了になったとき、日清食品はTwitterで「追湯式典(ついとうしきてん)」というキャンペーンを実施していたのですが、キャンペーン終了の4日後に「ラ王」はノンフライめんタイプに生まれ変わると発表。あまりにも早すぎる復活と盛大なプロモーションにより、ネット上では “追湯商法” と揶揄されたものですが、それも思い返せば10年以上前の話——。

撮影協力:セブン-イレブン店舗

当時は画期的な調理方法だったのに、それが今では “最高に面倒” なのか‥‥と、感慨深い気持ちになりながら、裏を返すと10年以上前の「ラ王」を知らない方や成人前のZ世代にとっては新しい刺激。なんか『ものすごくうるさくて、ありえないほど近い』みたいなタイトルですけどw それはさておき本体価格を見ると398円(税込429.84円)の大物なので、値段も踏まえて評価しなければいけません。

開封

小袋を入れる順番は2度目の給湯前に分かれる

今回のカップ麺に別添されている小袋は、湯切りして直後(2度目の給湯前)に加える「豚・鶏の旨みだし」に、熱湯を注ぎ直してから(2度目の給湯後に)加える「超濃厚豚骨醤油スープ」‥‥と、さっそく最高に面倒な構成でw だしとスープを馴染ませてから「深いコクと甘み際立つ仕上げの黄金鶏油」をスープの表面に垂らし、仕上げに「焼きのり」をトッピングする手順。

ノンフライ麺は大盛り(ただし落とし穴あり)

麺は油で揚げずに乾燥させたノンフライ麺で、パッケージには「麺大盛(※当社比)200g」と記載されているのですが、よく見ると「200g(湯戻し後)」となっています。内容量を確認すると、湯戻し前の麺重量は90g(エースコックの「スーパーカップ1.5倍」と同じ麺重量)となっているため、カップラーメンの中では大盛りに分類されるものの、ちょっとした落とし穴に引っ掛かった気分w

2022年7月28日現在、前述のようにセブンイレブンでの販売価格は398円(税込429.84円)で、イトーヨーカドーやヨークベニマル、ヨークマート、オムニ7(イトーヨーカドーのネット通販サイト)では取り扱いがないことから、セブンイレブン店舗のみで販売されている限定品。2022年6月1日の価格改定を受け、市場のカップ麺は軒並み値上がりしましたが、それにしても税込429円とは強気です。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:日清 最高に面倒で、最高にうまいラーメン。家系豚骨醤油
製造者:日清食品株式会社
製造所:関東工場(茨城県取手市清水667-1)
内容量:172g(めん90g)
商品コード:4902105271520(JAN)
発売日:2022年07月26日(火)
実食日:2022年07月28日(木)
発売地域:全国
取得店舗:コンビニ(セブン-イレブン)
商品購入価格:429円(税込)
希望小売価格:398円(税別)
麺の種類:ノンフライ麺
スタイル:大判どんぶり型(熱湯2度がけ湯切りタイプ)
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:770ml(1度目 440ml・2度目 330ml)
調理時間:熱湯5分
小袋構成:4袋(旨みだし・スープ・黄金鶏油・焼きのり)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、食塩、植物油脂、大豆食物繊維、チキン調味料、植物性たん白)、スープ(鶏脂、ポークエキス、しょうゆ、ポーク調味料、チキン調味料、糖類、香辛料、ゼラチン、食塩)、かやく(のり)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘剤(加工でん粉、増粘多糖類)、乳化剤、かんすい、香料、リン酸Ca、カラメル色素、カロチノイド色素、pH調整剤、酸化防止剤(ビタミンE)、炭酸Ca、シリコーン、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)

実食開始

即席カップめんとは思えないほど面倒な調理方法w

先ほど最高に面倒な作り方について軽く触れましたが、容器側面の調理方法を見ながら補足すると、まずは何も入れずに熱湯(440ml)を注ぎ、フタの上で「スープ」と「黄金鶏油」を温めながら待つこと5分。時間になったら湯切りして、粉末状の「旨みだし」を投入し、再び内側の線まで熱湯(330ml)を注ぎます。お湯の目安量が違うのは、湯戻し前よりも麺の体積が増えているため、その関係でしょう。

この上なくシンプルな調理直後

再び内側の線まで熱湯を注いだら、旨みだしを完全に溶かし、フタの上で温めておいた液体の「スープ」を入れ、再び混ぜ合わせて‥‥うん、面倒ですよねw それから「黄金鶏油」を回し入れ、それは混ぜないで「焼きのり」をトッピングすれば「最高に面倒で、最高にうまいラーメン。家系豚骨醤油」の出来上がり。

実はパッケージに小さく “スープと麺をしっかり味わってもらうため、具材はあえて海苔だけにしました” との注意書きがあったので、家系にはマストの “ほうれん草が入っていない” のはエラーではありません。それでも家系らしさが楽しめるのか、もちろん費用対効果にも注目しつつ「めん」「スープ」「のり」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(172g)あたり
カロリー:681kcal
たん白質:17.9g
脂  質:31.6g
炭水化物:81.3g
食塩相当量:10.3g
(めん・かやく:4.7g)
   (スープ:5.6g)
ビタミンB1:0.24mg
ビタミンB2:0.33mg
カルシウム:963mg
参考(熱湯2度がけ調理後の値)
熱量:681kcal(めん・かやく:391kcal)(スープ:290kcal)
食塩相当量:8.7g(めん・かやく:3.1g)(スープ:5.6g)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

ちょっと柔らかめ

4.0

日清食品の高価格帯に使われるノンフライ麺は、しばしば戻りムラに懸念を覚えることが多く、今回も熱湯2度がけ直後は解れにくいと感じたのですが、いざ食べてみると致命的な戻りムラの発生はありません。部分的に硬いところもありましたけど、なんせ湯切り後に熱湯を2度がけし、4つの小袋を段階的に入れなければいけないので、すぐに均一な食感に仕上がります。

新進気鋭の食感ではないけど安定感はピカイチ

大豆食物繊維と植物性たん白でコシを強化し、チキン調味料(チキンエキス)でスープとの一体感を高めている、それについては日清食品のノンフライ麺に共通する常套手段なのですが、調理前の鋭角な形状から一変して優しい口当たり。5分間の湯戻し後、熱々の高粘度スープに浸かっているため、やや柔らかめの食感ではあるものの、店舗で通好みのヤワを頼んだと思えば納得できなくもありません。

加水率は特別に高くも低くもないけれど、適度な粘りと歯切れの良さを両立し、油揚げ麺のような雑味を醸さないところも魅力。さらに調理手順を増やすことになりますが、湯切りの直前に箸で麺を解しておくと後述の粉末スープを溶かしやすくなるので、時間に余裕がある方は徹底してください。

スープ

結論からいうと資本系の骨組み

5.0

湯切り後、2度目の注湯前に入れる「豚・鶏の旨みだし」は、白っぽい色合いの粉末スープで、なるほど白湯系の旨みを担っているのですが、とろみ成分も入っているため人工的。これが後の骨っぽさに寄与している、重要なポジションではあるものの、ひとまず増粘多糖類などの溶け残りがないように、お湯を注いでから面倒でも念入りに混ぜ合わせるのが失敗しないためのコツ。

この段階では豚骨ベースの醤油ラーメン

湯切り後、2度目の注湯後に入れる「超濃厚豚骨醤油スープ」は、粘度の高いペースト状で、動物系は豚骨(ポークエキス、ポーク調味料)を中心に、そっと鶏骨(チキン調味料)が脇を固めているようなフレームワーク。

黄金鶏油を入れる前は豚骨純度の高い豚骨醤油ラーメンを食べているような、いい意味で舌に纏わり付く骨の旨みと後味に残る骨っぽさが印象的。スープ単体の食塩相当量は5.6gと高く、しかしながら塩気のキレは意外と控えめで、家系をイメージしているわりには食べやすいと感じたくらい。

とにかく鶏油の量が多かった(素晴らしい)

最後に加える「黄金鶏油」は、残念ながら100%鶏油ではなかったんですけど、これ単体で量ってみたら約30gと凄まじい多さにビックリ。旨みだし+スープだけの状態では成立していなかった、家系の体を成すために重要なアイテムで、これがスープの星を大きく稼いだといっても過言ではありません。ただ、分類すると完全に資本系の味わいなので、総本山寄りの家系スープではなかったです。

のり

とりあえず海苔は沈めるのがオススメ

3.0

具なしで話題をさらったエースコックの「一蘭 とんこつ」に、明星食品の「麺とスープだけ」(MYOJO SELECTION)など、あえて具材は入れておりません的なカップ麺も珍しい話ではない現状ですが、やはり家系といえば必須の “ほうれん草” は入れてほしかったところ。ただ、カップ麺としては大きめの海苔が3枚は嬉しいポイントで、家系らしさをグッと高めてくれるアイテム。

どうやって海苔を食べようか迷ったときは、いったんスープに沈め、濃厚な味わいと鶏油の香りを染み込ませた後、麺を巻くようにして一緒に食べると小麦の風味が引き立ちます。あと、カップラーメンを食べる際に白ご飯もマストな方は、たっぷりとスープ・鶏油を染み込ませた後、白ご飯の上に移籍させるのも間違いないですね。

総評

4.0

というわけで、なるほど最高に面倒な作り方を逆手にとった商品名のアイディアは素晴らしく、強気な値段と話題性は充分に備えているのですが、いざフタを開けると黄金鶏油のインパクトを除いて物足りなさが否めません。これで税込300円なら参った! ですけど、アイディアを加味しても及第点に星ひとつプラスが妥当に思えました。もちろん値段が値段だったので、かなり期待していたことは認めます。

しかし、途中でも触れた明星食品の「麺とスープだけ」に近い尖り方というか、第2弾も余裕で “あり” なんじゃないですかね。コンビニを利用する近年の即席カップめんユーザーは、強気な値段の商品に対し、従来ほど抵抗を見せなくなっているため、あえてリピーターは狙っていないような、瞬発力と話題性を重視した続編の登場に期待しています【author・taka :a(大石敬之)】

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