駄菓子界の “負けられない戦い” 11年ぶりのゴング、東京拉麺「バトルラーメン」令和の時代に返り咲く。

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新栄食品(東京拉麺)

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2023年6月8日(木)新発売、東京拉麺の駄菓子カップ麺「miniCUP(ミニカップ)しんちゃんバトルラーメン(Spicy Noodle)」の実食レビューです。

小腹が空いたら熱湯3分 “駄菓子サイズのピリ辛バトルラーメン” 11年以上ぶりのリニューアルでファン待望の復活!!

辛い? 辛くない? 実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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しんちゃんバトルラーメン 2023

東京拉麺(とうきょうらーめん、TOKYO NOODLE)とは、1935年(昭和10年)4月に今泉清(初代社長)その人が開業し、現在は栃木県足利市を拠点に即席麺(東京拉麺シリーズ、ミニラーメン、お徳用ラーメン、ミニカップシリーズ)及び乾麺(ハト印シリーズ、鑁阿寺うどん、字降そうめん)の販売をしている株式会社の名称で、同社を代表するブランドの一つ。

東京拉麺は販売会社、製造会社は新栄食品。

当初は小さな個人事業としてスタートしましたが、1950年(昭和25年)7月に今泉製麺所を発足。1965年(昭和40年)10月から即席めん商品の製造に着手し始め、1974年(昭和49年)5月には “業界初となる” 元祖「ミニカップラーメン」を世に送り出し、駄菓子界における即席カップめんメーカーのパイオニアとしてのポジションを不動のものにしました。

乾麺のブランド(ハト印シリーズ、鑁阿寺うどん、字降そうめん)は全国的に見るとマイナーですが、製造会社の新栄食品に由来するキャラクター “しんちゃん” をデザインした即席袋めん「東京拉麺 4食入りパック」各種はドン・キホーテなどで見掛ける機会が多く、ミニカップシリーズで不動の売上No.1に位置する「ミニカップ ペペロンチーノ」も取扱店が多い人気商品。

「ミニカップ ペペロンチーノ」については、大阪府吹田市のエースコックが “湯切り専用の即席カップめん” として巨大化させ、2023年1月31日にセブン-イレブン店舗で発売されるや否や、TwitterなどのSNSを中心に話題が沸騰した「ペペロンチーノBIG」の存在が記憶に新しいところです。しかし‥‥

撮影協力:TRIAL店舗

今回の新商品「しちゃんバトルラーメン」は、突如として現れたミニサイズのカップラーメンで、かなり攻撃的なネーミングと 時代錯誤な エモーショナルなパッケージが印象的。その存在は発売前から把握していたのですが、実際に現物を目にしたのは発売日から1ヶ月ほど先の話。私が購入した店舗での販売価格は税込69円ということで、駄菓子目線で見ると安いのか高いのか‥‥ちょっと金銭感覚に自信がw

それはさておき駄菓子界の「バトルラーメン」といえば、現在を遡ること11年以上、2002年(平成14年)2月にも発売されていた商品。当時のパッケージに「東京拉麺」のロゴは印刷されておらず、しんちゃんの前掛けには「ファイヤー」とあり “君はこの辛さに耐えられるか!” などと煽り文句を表示するなど、2023年版とは異なるデザインだったのですが、商品名のフォントは変わっていません。

如何せん詳しい情報が少ないので、謎に包まれた部分もありますけど、ひとまず東京拉麺は自社のウェブサイトに “醤油と味噌を合わせたスープに、唐辛子やにんにくなどのスパイスをプラスして、まろやかな中にもスパイシーな辛さが楽しめます。ミニサイズで手軽に食べられるので、夜食や小腹がすいた時にもぴったりです。” という商品特徴を記載。

しんちゃんの何とも言えない表情よwww

その説明書きを見る限り、小さなお子様でも手に取りやすい位置に陳列されることを想定した、駄菓子向けの大人しい辛さが予想される展開ではあるものの、もしかするとオトナ向けの超絶激辛仕様というパターンも‥‥それはないかww とりあえず、バトル開始。

開封

まずはフタの仕様に注目

外装フィルムを破るとエモいフタ付き容器が現れ、おもわず心を擽ってくるのですが、注目すべきは “フタの角に湯切り用の爪がない” こと。ミニカップシリーズの人気No.1に君臨する「ペペロンチーノ」は、お湯を切らずにラーメン風、お湯を切ってパスタ風と2通りの楽しみ方を訴求しているため、湯切り用も可能なフタが被せてあるのですが、こちらの戦闘拉麺は湯切りに対応しておりません。

いやー、もうなんか、ありがとうございますw

レギュラーサイズ以上の即席カップめん業界では絶滅危惧種といっても過言ではない、例の “だばぁ事件” を誘発させまくった、あの仕様を彷彿とさせるプラスチック製のフタを開けると、中から出てくるのはデザイン料をケチりまくった「粉末スープ」の小袋&ちっこい麺。この上なくチープで哀愁漂う構図ではあるものの、大手には真似できない切なさが心を射止めてきます。嗚呼、儚いかなミニカップ。

ちなみにメーカー希望小売価格は80円(税別)なので、うっかりプレミアが付かない限り、2023年7月現在の相場は高くても100円以下。どこで売ってる? 販売店は? などの情報についてはピンポイントに断言できませんけど、ニッチな商品に強いスーパーやドラッグストアでの遭遇率が高く、駄菓子を専門に取り扱っているネット通販サイトでも販売されていたので、えっと‥‥本気出せば何とかなりますw

製品詳細情報・購入価格等

製品名:東京拉麺 しんちゃんバトルラーメン
販売者:東京拉麺株式会社
製造所:新栄食品株式会社
内容量:35g(めん30g)
商品コード:4906871022225(JAN)
発売日:2023年06月08日(木)
実食日:2023年07月09日(日)
発売地域:全国
取得店舗:TRIAL(トライアル)
小売価格:80円(税別)
購入価格:69円(税込)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:ミニカップ
容器材質:プラ(PS)
調理時間:熱湯3分
小袋構成:1袋(スープ)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、食用油脂(パーム油、ラード、なたね油)、食塩)、スープ(食塩、砂糖、キムチ風味調味料、粉末しょうゆ、香辛料、ごま、粉末みそ、ポークエキスパウダー、オイスターエキスパウダー、たまねぎ、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、カラメル色素、酸味料、かんすい、増粘多糖類、微粒二酸化ケイ素、酸化防止剤(V.E)、(一部に小麦・ごま・大豆・豚肉・魚醤(魚介類)を含む)

実食開始

実直に “Dagashi the Way” 邁進中

別添の「粉末スープ」は先入れで、かなりジャンクというか怪しい香りが漂ってくるんですけどw 厳密に “何味” と即答できない怪しさも駄菓子の魅力。よく見るとネギやゴマも紛れ込んでいるのですが、おやつカンパニーの「ブタメン」よろしく具材らしい具材(かやく)は入っていないため、そっち系のテンションで調理すべし。

闘将!! 拉麵男(たたかえ!! ラーメンマン)※違う

ちなみに日清食品が誇る世界初の即席カップめん「カップヌードル」を例に挙げると、その内容量は78g(めん65g)なのに対し、こちらミニカップの内容量は35g(めん30g)と半分以下。カップヌードルのメーカー希望小売価格は236円(税別)なので、そこだけ見ると圧倒的なコストパフォーマンスに期待できそうなのですが、そう単純な話ではない‥‥というのは上記画像の通りw

そもそも駄菓子は “程よい量と引き換えに割高な商品が多い市場” なので、コスパどうこうについて言及すべきではないかもしれません。というわけで、しんちゃんが火炙りの刑に処されているパッケージ(‥‥あ、だから “あんなに唖然とした顔” なのか‥‥)のイメージを裏切らないインパクトが伝わってくるのか、そもそも何味なのかw いろいろドキドキしながらの実食です。

栄養成分表示:1食(35g)あたり
カロリー:151kcal
たん白質:3.3g
脂  質:5.9g
炭水化物:20.9g
食塩相当量:3.0g
(めん・かやく:1.1g)
   (スープ:1.9g)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

何気に耐久力ある

一見するとスナック的で頼りない、コシもへったくれもない油揚げ麺かと思いきや、他社の駄菓子を引き合いに出すと、調理中にも触れた「ブタメン」の麺よりもハリのある質感。加水率は低めの設定で、ボソボソとしたタイプではあるものの、意外と持久力は高く、時間の経過に伴う食感の劣化は控えめ。

2口で無くなりそうな量だけどw

原材料名の表示に食用油脂(パーム油、ラード、なたね油)との記載があるので、揚げ油に豚脂(ラード)を使っているようですが、サンポー食品の「焼豚ラーメン」然り、精製ラードが芳ばしい東洋水産(マルちゃん)の湯切りタイプ然り、それらの油揚げ麺と比較して風味は弱く、むしろ洗練された印象を受けたほど。

駄菓子といえばジャンクでスナック的なイメージが強いので、もっとラードをガンガンに主張させたほうが‥‥なんて平成元年生まれのカップめんブロガーは思ったりなんかしちゃったりして〜なんですけど、このサッパリした感じが近年の主流? なのでしょうか。数年前に食べた「ミニカップ ペペロンチーノ」の麺はラードの主張が激しかったので、だいぶ大人しく感じました。

スープ

けっこうキムチ風味

透明度の高い見た目が示しているように、白湯(ぱいたん)系のコクは皆無に等しいけれど、まず印象的なのがキムチの風味。駄菓子コーナーにフィットする小さなサイズでありながら、レギュラーサイズないしビッグサイズのカップラーメンにも見劣りしない味の濃さで、これ以上に量が多かったら後半ちょっと飽きてくるかも‥‥ってくらいにはストロング。実際、食塩相当量けっこうエグいw

味付けは食塩・しょうゆ・みそを中心に、オイスターエキスや玉ねぎなども組み込んではいるものの、けっこう刺してくるというか、そもそも駄菓子に求めるべきではないのかもしれないけれど、横広がりの旨みや奥行きは感じません。また唐辛子の辛さレベルもピリ辛の枠を出ることはなく、軽いけど濃い味で、なんだか不思議な感じでした。とりあえず、えっと‥‥しょうゆキムチ味?

総評

3.0

初代「バトルラーメン」の記憶が曖昧なので、心機一転の評価になりますが、よくも悪くも “ふつう” です。駄菓子=お子様の手に届くところで販売しなければいけないため、辛味の強さには細心の注意を払わなければいけない、それについては理解できますけど、食塩相当量については大人向けも顔負けのエグさ。

思いのほかスープがサッパリとショッパめだったので、油揚げ麺そのものに強いコクがあれば、もっとポジティブな印象に傾いたと思います。——というのは “駄菓子じゃないカップ麺の専門家としての意見” なのでw 的外れなことを書いているかもしれませんけど、あらためて「ペペロンチーノ」の偉大さを実感しました【author・taka :a(大石敬之)】

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