どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2020年7月27日(月)新発売のカップ麺、エースコック「MEGAニボ ど煮干し中華そば(三代目)」の実食レビューです。
ニボシ・イズ・グレイト!? 三代目「MEGAニボ」は煮干しエキスと4種の煮干しパウダーを使用!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
MEGAニボ ど煮干し中華そば(三代目)
MEGA(メガ)シリーズとは、素材のウマさを “とことん” 追求したエースコックを代表する特化型ブランドで、2015年7月13日に発売された縦型ビッグのカップラーメン「MEGAニボ ど煮干し中華そば」を皮切りに発足。手広く自社ブランドを展開しているエースコックですが、なかでもMEGAシリーズには力を入れているようで、コンスタントに新作を製造・販売しています。
今回の新商品「MEGAニボ ど煮干し中華そば」は、MEGAシリーズ “第15弾” の新作で、パッケージにはニボシ・イズ・グレイト!と力強いフレーズ。シリーズ第1弾(2015年7月13日発売品)及び第7弾(2018年7月23日発売品)にも同じ商品名の「MEGAニボ ど煮干し中華そば」を発売しているため、今回が初開発の新製品ではないのですが、4種の煮干しパウダーを強調しているのは初めて。
以前、これまでに発売されたフレーバーの発売日と商品特徴を年表にしてほしいとの要望があったので、MEGAシリーズの変遷をタイムライン形式でまとめてみました(※このブログに移転してからレビューした商品はタイトルをリンクにしてあります)
- 2015.07.13第1弾「MEGAニボ ど煮干し中華そば」
MEGAシリーズの記念すべき第1弾で、煮干しのパウダーとエキスを併用した突き抜け系カップ麺として発足。これでもか!! と、煮干しをアピールしていたわりに、実際のテイストとしては常識的なニボ加減ではあったものの、ひとつの煮干し系カップ麺としての総合力が高く好スタートを切った。
- 2016.07.25第2弾「MEGAゴマ 担担麺」
とにかくゴマ! 胡麻!! GOMA!!! 容器の中に仕込まれた大量の胡麻に加え、とどめの追い胡麻まで別添。当時、前代未聞といっても過言ではない胡麻推し担担麺で、練り胡麻ではなく煎り胡麻(白ごま)でMEGAのインパクトを打ち出していたのがポイント。2019年7月、シリーズ第10弾として再び登場。
- 2016.10.10第3弾「MEGA豚 どトンコツラーメン」
新開発の液体スープ “どトンコツの素” が決め手の強烈な一杯で、MEGA豚の読み方はメガブタではなく「メガトン」が正解。豚脂や豚レバーを配合した特製 “どトンコツの素” は、既存の豚骨とは一味違う、MEGAの名に恥じないインパクトを放ち、たしかな爪痕を残した(こちらも人気を博して後に再販)。
- 2017.07.24第4弾「MEGAカツオ 荒ぶる中華そば」
今回のシリーズ第14弾「MEGA鰹」の前身ともいえるカップラーメンで、第1弾と同じ魚介推しでありながら、毛色の違う鰹の旨味を “とことん” 追求。商品名の「荒ぶる」通り、その味わいは鰹が一辺倒といっても過言ではなく、縦型カップ麺なのに小袋を3種類も別添していた(もれなく粉まみれだったけど)。
- 2017.11.13第5弾「MEGA きのこ蕎麦」
同社の「厚切太麺」に匹敵する存在感の強い田舎風の蕎麦(そば)を提げ、シリーズ第5弾にして初の和風カップ麺を展開。第1弾〜第4弾と比較して、ややインパクトに欠ける印象が無きにしも非ずではあったものの、つゆには昆布、カツオ、サバ、ニボシをバランスよく効かせ、具材には4種類のキノコ(椎茸、エリンギ、ブナシメジ、ひらたけ)を使用するなど、隙のない一杯だった。
- 2018.03.26第6弾「MEGA豚 どトンコツラーメン」2代目
別添 “どトンコツの素” で話題になったシリーズ第3弾「MEGA豚」の2代目で、麺をザラついた口当たりの低加水麺にリニューアル。鶏の要素も強かったのですが、引き続きレバー由来のインパクトは継続。前作では嗅覚に訴えかけてくる香りが印象的だったのに対し、嗅覚よりも味覚に訴えかけてくる癖が印象に残る一杯で、当ブログでは高評価を叩き出す。
- 2018.07.23第7弾「MEGAニボ ど煮干し中華そば」2代目
シリーズ第1弾「MEGAニボ」の焼き直しで、およそ2年ぶりの復活。これまで紙製の容器で統一していたのに対し、このシリーズでは初のポリプロピレン樹脂(PP)製の容器を採用。新たに節系ベースの “ふりかけ” を導入し、麺も角刃の太麺から中細麺に変更するなど、何気に大幅なテコ入れがみられた。
- 2018.10.15第8弾「MEGA味噌 超濃厚味噌ラーメン」
これまで素材に特化したコンセプトで展開していたMEGAシリーズですが、第8弾にして初となる “調味料に特化した” 新作が登場。後入れの別添液体スープを2パック仕様にすることで、エースコックのタテロングカップ採用商品における史上最大の液体スープ重量を実現。
- 2019.02.25第9弾「MEGA豚 どトンコツラーメン」3代目
濃厚系ラーメンの頂点 “どトンコツ” に着目した「MEGA豚」3代目は、史上最高の濃厚感をテーマに開発。MEGAシリーズに限らずエースコックのタテロング史上もっとも濃厚な豚骨感は素晴らしく、これまで以上に骨髄の旨味が打ち出され、MEGAシリーズの中でも屈指の名作になる。
- 2019.07.22第10弾「MEGAゴマ 担担麺」2代目
ゴマを “とことん” 突き詰めたシリーズ第2弾「MEGAゴマ」の焼き直しで、コストの問題か具材のチンゲン菜はカットされてしまったが、引き続き大量の白ごまは健在。MEGAシリーズの中でもファンが多く、SNS上でも好評だったので、再販の可能性あり。
- 2019.10.28第11弾「MEGA背脂 濃厚醤油ラーメン」
MEGAシリーズ第11弾は「背脂」を追求した変わり種で、エースコック史上最大量の背脂パック+追加のアブラを別添(※多すぎて1袋に入りきらなかったらしい)。要約すると「来来亭」の京都風背脂しょうゆラーメンをオマージュしたもので、具材には大豆加工品を使用していた。
- 2020.01.20第12弾「MEGA鶏 濃厚鶏まぜそば」
MEGAシリーズ第12弾は、初の汁なし麺かつエースコックの湯切りカップめん史上過去最大量の鶏油(チーユ)を使用した変わり種で、その強烈な鶏油の芳ばしさもさることながら、密度の高い麺も印象的。その麺とタレのクオリティは素晴らしかった反面、具材はショボかった、かなり。
- 2020.03.16第13弾「MEGA辛 濃厚鬼辛麻婆麺」
MEGAシリーズ初の “辛さ特化型” で、トレンドの痺れも取り込んだバズ狙いの一杯。唐辛子の辛さは中辛ちょい上〜辛口未満だったものの、痺れは硬派に効いていて、新世代系のストレート麺も印象的だった(でも具材はショボかっt
- 2020.05.18第14弾「MEGA鰹 濃厚魚介まぜそば」
MEGAシリーズの汁なし麺 “第2弾” として開発された湯切りタイプの新作で、タイトル通り鰹を全面に押し出しながら、同時に主張してくるスモーキーな燻製感が面白く、濃いめの味わいに切り込んでくる黒胡椒のアクセントなど、緻密に計算されていた。
というわけでシリーズ第15弾となる今回の三代目「MEGAニボ」は、煮干しから抽出したエキスや加工方法が異なる4種の煮干しパウダーをスープに使用しているらしく、従来のMEGAニボよりも中毒性の高いスープにパワーアップしているとのこと。エースコックのニュースリリースに煮干しパウダーの加工方法までは記載されていませんでしたが、これまでよりも “ニボい” スープに期待できそうな予感——
2015年7月13日発売品及び2018年7月23日発売品のスープも煮干しの風味が強く、なるほど「MEGAニボ」という商品名にも肯けるスープを打ち出していたのですが、いずれも意外と常識的。今回は煮干し本来のウマさを強調しているとのことなので、煮干しエキスと4種の煮干しパウダーに注目です。
開封
さて、今回のカップ麺に別添されている小袋は「液体スープ」と「ふりかけ」の合計2袋。エースコックが製造する縦型カップ麺の例に漏れず、どちらの小袋も最初から容器の中で入っているので、毎度おなじみ粉末スープまみれなのが玉に瑕‥‥ちなみに初代MEGAニボの小袋は液体スープのみ、二代目MEGAニボは液体スープ×ふりかけの合計2袋だったので、小袋の構成は前回発売品から変わっていません。
具材は食感の良い大豆そぼろ、程良く味付けしたメンマ、色調の良いねぎということで、本物の肉具材ではなく大豆加工品(フェイクミート)を使用しています。けれども前回の二代目はスポンジ食感の “程良く味付けした鶏肉そぼろ” を採用していたので、それを思えば悪くありません。また調理前のニボい香りも好印象ではあるものの、かなり具材の量は少ないですね。
エースコックが設定しているメーカー希望小売価格は税別220円、コンビニで購入した場合の税込価格は232円が標準売価(2020年7月31日現在)。地域によっては売ってない店舗もあるかもしれませんが、実際に立ち寄ったコンビニ大手4社(セブンイレブン、ファミリーマート、ローソン、ミニストップ)すべての企業で取り扱いを確認しているため、発売日から1ヶ月ほど頻繁に見かけると思います。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:MEGAニボ ど煮干し中華そば 製造者:エースコック株式会社 関西滝野工場 製造所:兵庫県加東市河高1816-175(W) 内容量:96g(めん70g) 商品コード:4901071246877(JAN) 商品サイズ:111×111×118mm |
発売日:2020年07月27日(月) 実食日:2020年07月31日(金) 発売地域:全国(コンビニ・スーパー等) 取得店舗:コンビニ(ローソン) 商品購入価格:232円(税込) 希望小売価格:220円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型ビッグ 容器材質:紙 湯量目安:440ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:2袋(液体スープ・ふりかけ) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、植物性たん白、食塩、砂糖)、スープ(魚介パウダー、動物油脂、食塩、魚介エキス、植物油脂、しょうゆ、糖類、粉末しょうゆ、香味調味料、でん粉、ポークエキス、カツオブシ、たん白加水分解物、しょうゆ加工品、香味油、香辛料、ホタテ調味料、ポーク調味料)、かやく(大豆加工品、メンマ、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸カルシウム、カラメル色素、酒精、香料、増粘多糖類、かんすい、酸化防止剤(ビタミンE、ローズマリー抽出物)、微粒二酸化ケイ素、酸味料、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・さば・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
実食開始
麺は油で揚げたフライ麺で、エースコックのニュースリリースには “滑らかで歯切れの良い細めん” とあり、スープと相性よく味付けしたとのこと。たしかに形状は熱湯2分でも大丈夫そうなくらい細いのですが、湯戻し時間は熱湯3分と標準的な設定です。一見すると加水率は低そうですが、前回の麺はガッシリとした食感の油揚げ麺だったので、それとの違いが気になるところ。
別添の小袋は両方とも後入れで、お湯を注いでから待っている間に液体スープの小袋をフタの上にのせて温めます。時間になると大豆加工品は膨れますが、それでも具材の量が多いとはいえない実食前。けれども液体スープを投入する前から煮干しの香りは力強く、液体スープを投入した後は煮干しの香りが加速して、ふりかけのトッピングで畳み掛けるように香りがブースト。
前回発売品の二代目はMEGAニボなのに煮干しが主体の魚粉ではなく、カツオやサバを中心とした節系の魚粉だったので、ふりかけの構成が変わったのは大きな違い。というわけで、引き続き煮干しエキスと4種の煮干しパウダーによる体感的な煮干しレベルに注目しつつ、「めん」「スープ」「具材・ふりかけ」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(96g)あたり |
カロリー:411kcal たん白質:14.3g 脂 質:17.4g 炭水化物:49.3g 食塩相当量:7.8g (めん・かやく:2.2g) (スープ:5.6g) ビタミンB1:0.40mg ビタミンB2:0.42mg カルシウム:468mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:411kcal(めん・かやく:307kcal)(スープ:104kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
前回とは違う低加水麺
形状は角刃で切り出された油揚げ麺で、比較的に加水率は低く、スパッとした歯切れのよさと中心部に残る適度な弾力がポイント。もちろん店によって個性は千差万別ですが、煮干しに特化したラーメンを専門で提供している有名店では低加水麺を採用しているが多く、それを意識しているようなイメージで、今回のスープと相性ばっちり。
油揚げ麺特有のスナック的な味も強いため、生めん風の臨場感は楽しめないのですが、ふわっと奥から上がってくる油揚げ麺の甘味とスープの相性は悪くありません。また低加水麺はスープとの一体感が高く、同時に多加水麺(水分の含有量が多い麺)よりも耐久性が劣ってしまうので、のんびり食べると伸びやすいのですが、今回の麺はフライングしないほうが吉。
というのも試しに2分30秒(2杯目)でフタを開けてみたところ、部分的にサクサクとした戻りムラとスナック的な風味も強くなってしまったので、それが実際のラーメン店では味わえない醍醐味ともいえるのですが、悪い意味で安っぽくなってしまいます。麺の量は70gと特別に多いわけではないため、とりあえず熱湯3分きちんと待ったほうがいいでしょう。
スープ・ふりかけ
MEGAニボ史上最大の煮干し感
液体スープを投入する前に味を確認してみたところ、すでに煮干しの風味が強く、ふりかけを投入する前からザラついた舌触り。鰹節やサバも原材料に含まれているのですが、魚介パウダーの中身は紛れもなく体感的に煮干しと分かるもので、粉末醤油の尖った風味もあり、早くも味は濃いめ。正直、このままでもいけるんじゃないかってくらい土台はしっかりしています。
そのため塩分濃度に危惧しながら液体スープを加えると、粉末醤油では出せない液体醤油(タレ)のコクがプラスされ、さらに味は濃くなるのですが、それだけではありません。小袋に含まれるオイルは単なる食部油脂ではなく、煮干しオイル的な風味が添加されていて、魚粉では出せない臨場感を演出。さらに動物系(ポーク)の旨味が脇を固め、ホタテ調味料で味に奥行きを与えるなど、繊細なところにも目を向けたくなる味わい。
ふりかけの中身は煮干し100%ではないものの、色を見ても分かるように、鰹や鯖の節系が主体ではなく煮干しがメイン。それも煮干しの頭や内臓を “あえて処理せすに” 丸ごと粉砕したような、えぐみと苦味を程よく演出。たとえば「中華ソバ 伊吹」や「麺処 晴(HARU)」など、いわゆるセメント系の煮干しスープほどではないのですが、ひとつのカップラーメンとしてインパクトのある煮干し感は一見の価値あり。
具材
具材の寂しさは否めないけれど‥‥
固形具材の大豆そぼろ、メンマ、ねぎは、いずれも新開発の素材ではなく、煮干しの濃いスープとメンマの相性はよかったのですが、とても上出来といえるような内容ではありません。けれどもクニッとした食感の大豆そぼろはスポンジ肉そぼろよりも価値がありますし、歯触りの強いネギも力強いスープの中でアクセントに効果的。
さすがに具材の貧弱さが否めない内容ですが、ふりかけのコストを思えば納得できなくもありません。具材の寂しさが気になる方は、濃いめの煮干しスープと相性のいい「生の刻み玉ねぎ」や「バラ海苔」ちょい足しアレンジを検討してみてください。
総評
★★★★★★★☆☆☆(★7)
ふりかけを全部入れると体感的な塩分濃度も必然的に高くなるため、ちょっと味が濃すぎるような気がしないでもないのですが、煮干しに特化したラーメンは総じて塩分濃度が高くなる傾向にあり、その塩気もコアな煮干しファンから求めらているポイントの一つ。それに塩っぱいというよりも “とにかく味が濃い” 感じだったので、白ご飯との相性も抜群でした。
ガチのセメント系に期待している場合、カップ麺の限界を感じることになりますが、とりあえず煮干し系のラーメンが苦手な方はゼッタイに手を出してはいけないレベル。歴代のMEGAニボと比較して最強のニボさを誇るライス必須の一杯だったので、白ご飯を準備してから(※ここ重要)最寄りの販売店をチェックしてください。