どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2022年8月16日(火)新発売、ローソン旨辛フェアのレンジ麺「麺処井の庄監修 辛辛魚まぜそば」の実食レビューです。
リアル辛辛魚まぜそば爆誕!? 3年前に即席カップ麺として商品化された “あのメニュー” が要冷蔵(チルド)のホット麺になって再登場!!
辛い? 辛くない? 実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、コンビニラーメンとしての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
麺処井の庄監修 レンジ辛辛魚まぜそば
麺処 井の庄(めんどころ・いのしょう)とは、2006年(平成18年)1月20日の創業以来、東京都練馬区石神井町で圧倒的な人気を博す業界屈指の実力店で、店主の中村泰介(なかむら たいすけ)氏は津田沼の名門「必勝軒(ひっしょうけん)」と「蒙古タンメン中本(もうこタンメンなかもと)池袋店」出身の経歴を持ち、豚骨×魚介×激辛の最高傑作「辛辛魚(からからうお)」を生み出しました。
今回の新商品「麺処井の庄監修 辛辛魚まぜそば」は、ローソンの “旨辛フェア” 用に開発されたホット麺(電子レンジで加熱する要冷蔵の調理麺)で、石神井公園の行列店「麺処 井の庄」監修のもと、店舗で提供している「辛辛魚まぜそば」の味わいを再現。以前に湯切りタイプのカップ麺として「辛辛魚まぜそば」を販売しているローソンですが、レンジ麺での商品化は前例のない試みです。
カップ麺としての「麺処井の庄監修 辛辛魚まぜそば※1」が発売されたのは、現在を遡ること3年以上、2019年(令和元年)7月23日の話。メーカーは10年以上「麺処 井の庄」のカップラーメンを担当している寿がきや食品で、コンビニの中でもローソンにしか売ってない、販路限定のPB(プライベートブランド)商品として登場しました。
それを機に「麺処 井の庄」と「ローソン」のパイプが太くなり、2021年(令和3年)1月26日には当時の “RAMEN YOKOCHO” から電子レンジ専用のホット麺「麺処井の庄監修 辛辛魚らーめん※2」を発売するなど、関係を深めてきた両社。
2022年の夏は “旨辛サマー” と題し「旨辛チーズタッカルビビビンパ」や「旨辛ヤンニョムチキン弁当」「旨辛牛肉ビビンパおにぎり」「旨辛ヤンニョムチキン&チーズドッグ」「旨辛プルコギバーガー」「旨辛ラーメンバーガー」「旨辛ヤンニョムチキンのサラダ」「旨辛ユッケジャンクッパ」「からあげクン 旨辛ラー油味」「Lチキ ヤンニョムだれ味」「旨みとコクの旨辛カレーパン」などなど‥‥
辛さレベル* を5段階に分けた、辛いけど旨い「旨辛」な商品を展開しているローソン。その中でも「麺処井の庄監修 辛辛魚まぜそば」の辛さレベルは最大の “5” となっているため、辛辛魚ファンの期待を裏切らない刺激と中毒性の高さに期待したいところ(*ローソンのホットスナックを代表する「からあげクン レッド」を基準値の「3」として表示)。
ちなみに電子レンジで温めなくても食べられる、辛辛魚シリーズ初の冷たい麺「麺処井の庄監修 冷し辛辛魚まぜそば※3」も同日に発売されており、そちらは発売日の翌日にレビューしているのですが、ホット麺の「辛辛魚まぜそば」は “どこにも売ってない” 状況で、あちこちの店舗に問い合わせること数日間——。
おそらく地域の差だったり、暑いからホット麺は後回しにしよう的な仕入担当の方針だったり、そういった理由が主たる要因かとは思いますけど、各店「冷し辛辛魚まぜそば」のほうが明らかに目立っていたので、ちょっと入手するのに苦労しました。しかし、天下の「麺処 井の庄」監修シリーズ初となるレンジ麺としての「辛辛魚まぜそば」なので、こちらも見逃すわけにはいかないでしょう。
※1「麺処井の庄監修 辛辛魚まぜそば」唸る辛魚粉!!比類なき “中毒性” 激辛まぜそば降臨
※2 売り切れ続出!? ローソンの激辛レンジ麺「麺処井の庄監修 辛辛魚らーめん」を “本物” と比較してみた結果——
※3 冷たいけど激辛!? ローソン限定【麺処 井の庄】初の冷たい麺「冷し辛辛魚まぜそば」を食べてみた結果‥‥
開封
同時発売品の「冷し辛辛魚まぜそば」と同様に、辛辛魚を象徴する辛魚粉(大量の赤唐辛子と魚粉をブレンドした「辛辛魚」のアイデンティティ)は別添されていませんが、焼豚の上に粗挽き唐辛子をトッピング。中央には卵の加工品(詳細は謎w)に、メンマ、フライドガーリック、もやし、キャベツ、ねぎ、刻み海苔と具沢山ですが、店舗の「辛辛魚まぜそば」と完全に同じラインナップではありません。
ローソンが展開している他のレンジ麺と同じように、麺の下にはゼラチンで固めたスープが入っているため、セブンイレブンのレンジ麺よろしくセパレート式ではないのですが、原材料名の “マッシュポテト” が注目すべきポイント。店舗で辛辛魚のスープを仕込む際は、動物系の素材を中心に、ジャガイモやタマネギなどの野菜も加えて原形が無くなるまで煮込むため、再現度を高める上で重要な演出。
なお今回は撮影のためにフタを開けていますが、加熱前に本体とフタを繋ぎ止めているバンド(帯ラベル)を取り外したり、フタを開けたりしてはいけません。理由は構造上の問題で、加熱中に蒸気が流出しやすくなるから。もちろんレビューの支障を来さないように、特別な処置を施しますけど、調理の際は “買ったままの状態” で加熱してください。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:麺処井の庄監修 辛辛魚まぜそば 製造者:株式会社オイシス 製造所:加古川工場(兵庫県加古郡稲美町六分一1362番62) 内容量:記載なし |
発売日:2022年08月16日(火) 実食日:2022年08月21日(日) 発売地域:全国(沖縄除く) 取得店舗:コンビニ(ローソン) 商品購入価格:559円(税込) 希望小売価格:518円(税別) |
麺の種類:茹で中華麺 スタイル:レンジ麺 容器材質:プラ(PS) 調理方法:電子レンジ専用 加熱目安:1500W 1分40秒 / 500W 5分00秒 |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】茹中華麺(国内製造)、マッシュポテト唐辛子入豚骨魚介醤油スープゼラチン、茹もやしキャベツ、焼豚、鰹節入魚介香味油、卵加工品、味付メンマ、葱、揚にんにく、唐辛子、のり / 加工澱粉、糊料(加工澱粉、増粘多糖類)、かんすい、調味料(アミノ酸等)、pH調整剤、グリシン、酢酸Ca、酸化防止剤(V.E)、香辛料、乳化剤、カラメル色素、カロチノイド色素、酵素、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・さば・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)(本製品工場では、そばを含む製品を生産しています) |
実食開始
調理方法は電子レンジ加熱専用で、ローソンの業務用レンジ(1600W)であれば1分40秒の加熱で食べられますが、家庭用の電子レンジ(500W)だと5分の加熱が必須。ただ、電子レンジのパワーにも個体差が生じるので、時間通りに加熱しても容器の底などが冷たかった場合は “10秒ずつ” 追加熱してください。
さて、調理前はフライドガーリックのオイニーが目立っていたのですが、レンジアップ後は刻み海苔の香りが優勢で、まだ辛辛魚らしさについては控えめな調理直後。上記の画像は電子レンジから取り出し、フタを外した直後の状態を撮影していますが、麺の下にスープが溜まっているため、しっかりと全体を混ぜ合わせてから食べるのが正解。
ちなみに「冷し辛辛魚まぜそば」は全国のローソン店舗で購入できますが、ホット麺の「辛辛魚まぜそば」は “沖縄を除くローソン店舗での販売” となっているようなので、沖縄地域の方は注意してください。それでは、引き続き再現度の高さと実際の辛さレベルにも注目しつつ「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、コンビニラーメンとしての総合力を判定します。
栄養成分表示:1包装あたり |
カロリー:689kcal たん白質:33.5g 脂 質:16.7g 炭水化物:104.6g (糖 質:97.8g) (食物繊維:6.8g) 食塩相当量:6.2g(推定値) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
妙に柔麺だけど地域差あり
麺の太さは同時発売品の「冷し辛辛魚まぜそば」と同じくらいなのですが、あらかじめ茹でた麺を急速に冷却し、食べる直前に電子レンジで加熱する工程を挟むので、部分的にブチブチと切れるのが玉に瑕。スープありのラーメンに使われる茹で中華麺と比較して、容器の半分から上(スープに浸かっていない部分)はコシを強めに感じるものの、まだセブンイレブンの領域には達していません。
「冷し辛辛魚まぜそば」は、冷しの文字通りレンジアップする工程を挟まないため、ブチブチと切れることはなかったのですが、いずれにせよコンビニのラーメンだし‥‥というのが率直な感想です。ただ、これについては “メーカーの違い” が大きく関与しているため、一括りにクオリティが低いとは断言できない部分。
ローソン以外の企業も例に漏れず、通称 “ニッパイ” と呼ばれるコンビニの日配食品は、消費期限と配送の問題により、それぞれ最寄りの工場と提携しているため、地域ごとに製造者が異なります。たとえ同じ県内の店舗だとしても、提携している工場が違うと製麺設備や製麺技術に差が生じるため、うちの近所にあるローソンの麺は基本的に美味しいよ! であれば、今回の感想はアテにしないでください。
スープ
デフォルメしながらも特徴は捉えている
実際の「辛辛魚まぜそば」は、汁なしメニューのわりにスープの量が多いのに対し、それを再現しているレンジ麺のスープ量はギリギリで、麺と具材に絡めると容器の底には残りません。つまり、追い飯で〆るのは不可。また豚骨の重心も本家には程遠く、ちょっと物足りなさを感じてしまったのですが、冷やしで問題視されている “しょっぱさ” は控えめで、味のフレームワークは当たらずと雖も遠からず。
マッシュポテトによるザラついた口当たりに、カツオとサバが中心の魚介感など、それっぽさは無きにしも非ずだったので、あながち的外れな仕上がりではありません。辛魚粉の山だったり、自家製ラー油を彷彿とさせる芳ばしさだったり、そういった要素に期待していると肩透かしを喰わされますが、野菜のザラつきとパンチのある魚粉の骨組みは「辛辛魚」の遺伝子を感じるポイント。
で、唐辛子の辛さレベルなんですけど、意外や意外「冷し辛辛魚まぜそば」のほうが辛いです。熱の追い風を加味しても “大辛” 程度だったので、カップラーメンの「辛辛魚らーめん」よりも圧倒的に食べやすく、これについては拍子抜け。しかし、日本人の辛味水準が軒並み上昇中の昨今、その水準で判断すると店舗の「辛辛魚まぜそば」も激辛には満たない程度なので、辛味の再現度は高いと思います。
具材
オリジナルの要素を含むけど悪くない
メインの肉具材にはスーパーのデリカテッセンにありそうな感じの薄い焼豚を採用しているため、高級感とは程遠い品質ではあるものの、けっこう美味しいんですよねw フライドオニオンの代わりに入っているフライドガーリックも適量ながらにパンチが強く、けっこうメンマも大きめで、雰囲気は悪くありません。
岩海苔は刻み海苔で代用していますが、前述のスープと相性がよく、もやしとキャベツは本物の「辛辛魚まぜそば」にもトッピングされている具材で、温泉たまごを卵黄ペーストで再現している部分も印象に残りました(カップ麺の卵黄ソースほど明確ではなかったので、混ぜると埋没しますけどw)。
ちなみに焼豚の上をメインに振り掛けられている粗挽き唐辛子は、辛味よりも特有の芳ばしさが目立っていたので、全体の辛味がグッと増すようなアイテムではなかったです。
総評
本物の「辛辛魚まぜそば」とは異なるベクトルにあり、辛さもLv.MAXにしては大人しいと感じたのですが、マッシュポテトに由来する粘度の高さとザラついた舌触りに、厚みのある魚粉のパンチなど、たしかなアイデンティティを感じる仕上がり。麺は「冷し辛辛魚まぜそば」に軍配ですが、雰囲気はレンジ麺の「辛辛魚まぜそば」のほうが近かったので、こちらのほうがイメージしやすいかもしれません。
今後もローソンとのコラボは続くと思うので、満を持す「辛辛魚つけめん」の再現はもちろん、たとえば「光が丘 井の庄」が平日限定で提供している「豚イノジ」だったり、担担麺とラーメン二郎を組み合わせた「坦二郎」だったり、実際の店舗では二郎インスパイア系の商品にも力を入れているため、辛辛魚ではないメニューの商品化にも期待しています【author・taka :a(大石敬之)】