どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2022年5月23日(月)新発売、日清食品のカップ麺「日清×食べログ 百名店 宍道湖しじみ中華蕎麦 琥珀 貝だし塩中華蕎麦」の実食レビューです。
「日清×食べログ 百名店」第7弾は貝だしと塩の旨みが織り成す清澄な逸品 “食べログ評価3.96” を叩き出した新進気鋭の超人気店「宍道湖しじみ中華蕎麦 琥珀」監修によるカップラーメン初登場!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
日清×食べログ 百名店 宍道湖しじみ中華蕎麦 琥珀 貝だし塩中華蕎麦
宍道湖しじみ中華蕎麦 琥珀(しんじこしじみちゅうかそば こはく)とは、東京都大田区西六郷2丁目・雑色(ぞうしき)で人気を博す新進気鋭のラーメン店で、2019年(令和元年)5月1日に彗星の如くオープンするや否や、講談社発行『第20回 業界最高権威 TRYラーメン大賞 2019-2020』において「新人大賞 総合 第1位 / 新人賞しお部門 第1位 / 新人賞しょうゆ部門 第2位」を獲得。
その後も矢継ぎ早に『ラーメンWalkerグランプリ 2021』の「新店部門 第1位」に輝き、世界的な権威を誇る『ミシュランガイド東京 2021-2022』で2年連続 “ビブグルマン” に選出されるなど、生粋のマニアも感嘆の声を隠せない実力の持ち主。国内最大級のレストラン検索・予約サイト「食べログ」でも脅威の3.96(2022年1月末日時点の評価)を叩き出し、多くのフリークや評論家をも唸らせています。
今回の新商品「日清×食べログ 百名店(ひゃくめいてん)宍道湖しじみ中華蕎麦 琥珀 貝だし塩中華蕎麦」は、数々の賞を総なめにしている「宍道湖しじみ中華蕎麦 琥珀」の看板メニュー「宍道湖しじみ中華蕎麦〈塩〉」の味わいを再現した一杯で、製造は即席カップめん業界最大手の日清食品。
食べログのユーザーから特に高い評価を集めた100店を選出する「食べログ 百名店」において、全国約5万の店舗が鎬(しのぎ)を削る「ラーメン TOKYO 百名店(東京)」「同 EAST 百名店(東京を除く東日本)」「同 WEST 百名店(西日本)」のうち、ラーメン激戦区の “TOKYO 百名店 2020-21” に2年連続「宍道湖しじみ中華蕎麦 琥珀」が選出され、初の即席カップめん化が叶いました。
「宍道湖しじみ中華蕎麦 琥珀」店主の岩田裕之さんは、東十条の名門「麺処 ほん田」出身の経歴を持ち、同グループの「麺処 景虎」TEAMでマネージャーを任されていたほどの実力派。その当時、地方主張の際に感銘を受けた蜆(しじみ)ラーメンの美味しさが忘れられず、独立に向けた準備中に全国のシジミを吟味した結果、島根県は松江市と出雲市にまたがる宍道湖の大和シジミしかないと確信。
試行錯誤の末に完成した「宍道湖しじみ中華蕎麦」のスープは、1杯あたり約80粒のシジミを使い、コハク酸の旨味を凝縮。その味わいをカップ麺で再現するにあたり、スープの貝だし調味料に “宍道湖産しじみ調味料を0.8%使用” するだけでなく、店主とカットアンドトライを繰り返しながら麺の “すすり心地” を追求し、細めのストレート麺を新規に開発と気合は充分。
「日清×食べログ 百名店」といえば、69’N ROLL ONE(ロックンロールワン)の創業者が監修して話題になった第1弾「ロックンビリーS1 しょう油らぁめん」(2020年3月9日発売品)を皮切りに、第2弾「MENSHO 和牛担々麺」(2020年6月15日発売品)、第3弾「麺庵ちとせ 塩ラーメン」(2020年11月30日発売品)、第4弾「櫻井中華そば店 淡麗醤油中華そば」(2021年2月15日発売品)——
——第5弾「麺庵ちとせ 淡麗醤油ラーメン」(2021年12月20日発売品)、第6弾「櫻井中華そば店 淡麗醤油中華そば」(2022年月14日発売品)と続いているため、今回の「宍道湖しじみ中華蕎麦 琥珀 貝だし塩中華蕎麦」でシリーズ第7弾(※日清食品チルドは除く)。宍道湖産しじみ調味料に由来する滋味も然る事乍ら、店主と新規に共同開発したストレート麺にも注目です。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、フタの上に貼り付けてある後入れの「特製香味油」が1袋。小さく蒲田(かまた)の表示があるのは店舗までのアクセスに由来し、京急線だと徒歩5分の「雑色駅」が最寄駅になるのですが、JRだと徒歩15分の「蒲田駅」が該当するため、その駅名が印刷されています。ただ、ネット上では「食べログ」を含み “雑色” と紹介しているサイトが多いですね。
かやくは「AFURI(阿夫利)」のカップ麺で馴染みのある炙りコロチャーシューを筆頭に、かきたま、ネギ、赤ピーマンと彩りに配慮した構成となっているのですが、シリーズ第5弾「麺庵ちとせ 淡麗醤油ラーメン」とシリーズ第6弾「櫻井中華そば店 淡麗醤油中華そば」に赤ピーマンをプラスした状態なので、やや使い回し感は否めません。
メーカー希望小売価格は248円(税別)なので、縦型ビッグに切り替わってからの「日清×食べログ 百名店」における共通の値段となっているのですが、この製品スタイルがメイン販路に据えているコンビニで購入した場合、税込価格は267円と若干ながら高めの部類に入ります。スーパーやドラッグストアも販売店に含まれますが、それでも確実に200円はオーバーするでしょう。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:日清×食べログ 百名店 宍道湖しじみ中華蕎麦 琥珀 貝だし塩中華蕎麦 製造者:日清食品株式会社 製造所:+F 静岡工場(静岡県焼津市相川17-2) 内容量:89g(めん70g) 商品コード:4902105271995(JAN) |
発売日:2022年05月23日(月) 実食日:2022年05月24日(火) 発売地域:全国 取得店舗:スーパー 商品購入価格:246円(税込) 希望小売価格:248円(税別) |
麺の種類:ノンフライ麺 スタイル:縦型ビッグ 容器材質:紙 湯量目安:430ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:1袋(特製香味油) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】めん(小麦粉(国内製造)、食塩、チキンエキス、植物油脂、大豆食物繊維)、スープ(食塩、植物油脂、豚脂、貝だし調味料、でん粉、糖類、たまねぎ、チキン調味料、こんぶ調味料、しいたけ調味料、にぼし調味料)、かやく(味付豚肉、卵、ねぎ、赤ピーマン)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、かんすい、香料、炭酸Ca、増粘多糖類、カラメル色素、乳化剤、酸化防止剤(ビタミンE、ビタミンC)、カロチノイド色素、ビタミンB2、ビタミンB1、くん液、香辛料抽出物、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
実食開始
麺は油で揚げずに乾燥させたノンフライ麺で、やや黄色みが強く、サイズは中細。しかし、湯戻し時間は熱湯5分と長めに設定されているため、基礎的なことになりますが、きちんと時間を守ることが美味しく食べる上で重要なポイント。いや、日清食品の縦型ビッグ容器にグイッと押し込まれているノンフライ麺なので、ちょっと長めに待つくらいがベストかも(詳しくは後述)。
別添の「特製香味油」は後入れなので、内側の線まで熱湯を注ぎ、フタの上で小袋を温めながら待つこと5分。時間になったらフタを剥がし、小袋の中身を加え、よく混ぜ合わせたら完成です。トッピングはカップラーメンらしい構成になりますが、凄まじいまでに香りの密度は高く、ファーストインプレッションは悪くありません。
ただ、熱湯5分きちんと待ってもノンフライ麺の解れにくさが気になったので、ひとまずフライングは避けてください。それでは、引き続き新開発のノンフライ麺とスープのシジミに注目しつつ「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(89g)あたり |
カロリー:336kcal たん白質:8.3g 脂 質:8.1g 炭水化物:57.5g 食塩相当量:6.7g (めん・かやく:2,5g) (スープ:4.2g) ビタミンB1:0.33mg ビタミンB2:0.41mg カルシウム:155mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:336kcal(めん・かやく:281kcal)(スープ:55kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
ちょっとしたコツで美味しさ倍増
店舗の「宍道湖しじみ中華蕎麦〈塩〉」に合わせられる麺は、多くのラーメン店主が信頼を寄せる「菅野製麺所」謹製の中細ストレート麺で、やや加水率は低めに設定されています。その “お店で食べる麺のような” すすり心地の良さを追求した新開発のノンフライ麺は、店主と試行錯誤を重ねて実現させた代物で、なるほど滑らかな口当たりが印象的。
大豆食物繊維でコシを強め、下味にチキンエキスを使うことでスープとの一体感を高めている、これは日清食品のノンフライめん製品における常套手段なのですが、あえて普段よりも早めに柔らかくなるようにチューニングしているような仕上がり。それによってノンフライめん特有のゴムっぽさ早めに弱らせ、小麦の芳醇な風味を立てながら、しなやかな印象とコシを両立させています。
しかし、それでも食べ初めは戻りムラが目立つのと、ノンフライめん特有のゴムっぽい弾力が気になるため、熱湯5分でフタを開け(※完全には剥がさない)別添の「特製香味油」を加えて混ぜた後、再びフタをして2分30秒くらい休ませるのがオススメの食べ方。独特のコシは食べ始めよりも弱くなりますが、より自然な質感に、なおかつ小麦の風味も強くなるので、よかったら試してみてください。
スープ
しっかりシジミが主役
まずは「特製香味油」を入れる前の味を確認してみたところ、たしかに淡麗系でありながら、想像していたよりも旨味は太く、舌の脇をキュッ‥‥と引き締めてくる二枚貝特有の滋味が印象的。えぐみは抑えてありますが、貝の中でも膨よかな帆立(ほたて)とは違う、浅蜊(あさり)や蜆(しじみ)に由来する旨味が繊細に、それでいて鮮明に備わっています。
そこに別添の「特製香味油」を加えると、さらに二枚貝の輪郭が増し、オイルのコクもプラスされ、ラーメンのスープとしての立ち位置を確立。二枚貝のほかに昆布や煮干し、さらにチキンや椎茸も重ねているため、貝を主役に立てながらも複雑な味わいです。しかし、複雑でありながらも味の纏まりは申し分なく、塩加減も適切で、値段相応の‥‥いや、値段以上の満足感が得られました。
具材
もっとも印象に残ったのは赤ピーマンかもしれない
炙りコロチャーシュー、かきたま、フリーズドライのネギは、第5弾・第6弾と共通なので、使い回し感が否めない具材ではあるものの、表面を芳ばしく炙ったコロ・チャーの量は多く、なかなかの食べ応え。けっこう全体の味に影響する具材なのですが、それ以上に貝だしの存在感が強かったので、スープの世界観が壊れることはありません。
それと効果的だったのが店舗の「宍道湖しじみ中華蕎麦〈塩〉」にはトッピングされていない赤ピーマンで、カップ麺のオリジナルになりますが、洋風のアクセントが今回の貝だし塩スープに違和感なくフィット。独特の甘みだったり、ほんのちょっとホロ苦い風味だったり、それがスープと絶妙に噛み合った結果、いい個性になっています。
総評
食べ始めにノンフライ麺の戻りムラが気になる‥‥というのは、よくも悪くも日清食品らしいところで、麺のポテンシャルを最大限に引き出すには一手間を要しますが、何はともあれスープの貝だしが見事。一般的にネガティブとされる部分を抑えながらも個性は明白で、お店の “こだわり” が伝わってきました。
そろそろ大判どんぶり型の「日清×食べログ 百名店」を復活させてもらいたい気持ちもあるけれど、それはさておき縦型ビッグでも本格的な味わいなので、貝だしが好きな方はもちろん、これなら普段あまりカップラーメンを食べない方でも手に取りやすい一杯になると思います【author・taka :a(大石敬之)】