渋谷の生ける伝説「中華麺店 喜楽」監修 “老舗の味” をセブン限定のカップ麺に!!

スポンサーリンク
サンヨー食品

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2023年8月29日(火)新発売、セブン-イレブンのカップ麺「中華麺店 喜楽 焦がしネギ風味醤油ラーメン」の実食レビューです。

東京都渋谷区道玄坂で創業70年以上の歴史を持つ中華麵店「喜楽」の味わいをコンビニ限定のカップラーメンに!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

スポンサーリンク

中華麺店 喜楽 焦がしネギ風味醤油ラーメン

中華麵店 喜楽(きらく)とは、1952年(昭和27年)の創業以来、しぶや百軒店(ひゃっけんだな)で不動の人気を博す老舗の名店で、2017年(平成29年)からは「食べログ」の百名店にも選出され続けている実力派。そのルーツは終戦直後、大田区に開業した中華料理店「喜楽大飯店」(現在閉店)まで遡り、そこで修行を積んだ台湾出身の “林 章圭” その人が独立する形で「中華麵店 喜楽」を開業。

原作版『孤独のグルメ』第18話の題材にもなった「喜楽」

かつて大田区にあった「喜楽大飯店」といえば、大井町の老舗「永楽」や南青山の “えんとつ屋” こと「かおたんラーメン」の創業者らを輩出した伝説の店としても知られ、その系譜に連なる店は他にも存在するのですが、なかでも渋谷の「喜楽」は一目置かれる存在。現在は二代目の林茂夫(しげお)氏が店主を務め、三代目となる林章太朗(しょうたろう)氏やスタッフと共に店を切り盛りしています。

今回の新商品「喜楽 焦がしネギ風味醤油ラーメン」は、創業から70年以上の歴史を誇る「中華麵店 喜楽」監修のもと、同店の看板メニューである「中華麺」の味わいを再現したカップラーメンで、セブン&アイグループとサンヨー食品が共同開発。もうすぐ三四半世紀を迎える老舗がカップラーメンに!? というファン待望の展開なのですが、これが初めての試みではありません。

現在を遡ること約5年半、2018年(平成30年)2月13日に「サッポロ一番 渋谷 喜楽 中華麺」というNB(ナショナルブランド)のカップラーメンをしていたサンヨー食品。それには大判どんぶり型の容器を使い、油で揚げずに乾燥させたノンフライ麺や別添の揚げネギを搭載するなど、本格的な路線で老舗の味わいを再現していました。

「サッポロ一番 渋谷 喜楽 中華麺」2018年2月発売品

その後、渋谷の「喜楽」が即席カップめんを監修した記録は残っていないため、見落としがなければ約5年半ぶりの商品化。今度は容器の形状をコンビニ向けの縦型ビッグに切り替え、なおかつセブンイレブン店舗限定の留型(とめがた)として商品化するなど、以前とは異なるスタイルに変わっているのですが、看板メニューの「中華麺」をモデルにしているところは共通点。

「中華麵店 喜楽」における「中華麺」とは、一見するとシンプルで、あっさりとした印象を抱かせかねないビジュアルでありながら、いわゆる「中華そば」の普遍的なイメージとは一線を画すことで知られる一杯。その真髄は、ネギの芳ばしさを高温の油で抽出した “秘伝の香味油” と “揚げネギのアクセント” にあり、グルメ芸能人や生粋のラーメンマニアをも虜にしています。

そんな「中華麵店 喜楽」の味わいをカップラーメンで手軽に楽しめる、だとすれば画期的な事この上ないのですが、サンヨー食品と共同開発しているところが一つの懸念。もちろん日本の即席カップめん業界において必要不可欠なメーカーではあるものの、同社が販売する縦型ビッグのカップラーメンは、よくも悪くも麺の仕上がりが評価を左右することも珍しくありません。

そして、焦がしネギのインパクトも気になるところ

パッケージには “香ばしいネギが香るコク深い醤油味” と記載されているため、商品名にもなっている「焦がしネギ風味」については力を入れているようですが、麺の仕上がりを筆頭に、期待と不安が入り混じっております。

開封

まずは粉まみれの小袋を救出する

フタの上に「仕上げの小袋」が別添されていないため、お湯を注ぐだけで食べられる簡便性の高さが売り‥‥かと思いきや、フタを開けると「調味油」と「ふりかけ」が入っている、エースコック式のスタイルを採用してきたサンヨー食品。小袋に付着した粉末スープには、毎度のことながらイラッとさせられますけどw 前述した “秘伝の香味油” と “揚げネギのアクセント” については期待できそうな展開。

トッピングは乾燥もやしが嬉しい

かやくはチップ状の味付豚肉、乾燥もやし、青ネギの組み合わせで、原材料名に表示されている「焦がしねぎ」は、やはり「ふりかけ」の小袋に充填している様子。もやしのボリュームは本物の足元にも及びませんが、即席カップめん業界で乾燥もやしはケチられがちなので、それを基準にすると極端に少ないわけではありません。そして、注目すべきはセブンイレブン店舗での販売価格。

2023年9月現在、NBの縦型ビッグにおけるメーカー希望小売価格の標準は271円(税別)なので、それをセブンイレブンで購入した場合の税込価格は292.68円に固定されているのですが、今回の販売価格は228円(税込246.24円)と圧倒的な安さを実現。よくも悪くも内容が其れ相応だと話は変わってきますけど、ひとまず手に取りやすい価格であることは間違いありません。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:中華麺店 喜楽 焦がしネギ風味醤油ラーメン
販売者:サンヨー食品株式会社
製造所:太平食品工業株式会社 本社工場(群馬県前橋市朝倉町555-4)
内容量:94g(めん70g)
商品コード:4901734051367(JAN)
発売日:2023年08月29日(火)
実食日:2023年09月03日(日)
発売地域:全国
取得店舗:コンビニ(セブン-イレブン)
小売価格:228円(税別)
購入価格:246.24円(税込)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:縦型ビッグ
容器材質:プラ(PP)
湯量目安:410ml
調理時間:熱湯5分
小袋構成:2袋(調味油・ふりかけ)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、でん粉、食塩、粉末卵)、スープ(糖類、食塩、チキン調味料、豚脂、植物油脂、しょうゆ、香味油、ポーク調味料、野菜調味料、ポークコラーゲン、たん白加水分解物、香辛料、発酵調味料、酵母エキス)、かやく(味付豚肉、焦がしねぎ、もやし、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、香料、カラメル色素、炭酸カルシウム、かんすい、トレハロース、レシチン、クチナシ色素、微粒二酸化ケイ素、増粘剤(キサンタン)、酸化防止剤(ビタミンE)、香辛料抽出物、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む)

実食開始

この段階では “不安” が優勢

麺は油で揚げたフライ麺で、サイズは太く、湯戻し時間も5分と長めにされているのですが、この時点で気になるのが揚げ油に由来する特有のニオイ。例えるなら “芳ばしい” タイプではあるものの、焦がしネギの “芳ばしい” とはベクトルが異なるため、これが吉と出るか凶と出るか——。

焦がしネギが想像以上に多かった件w

別添の小袋は2パックとも後入れなので、それらを取り出してから熱湯を注ぎ、フタの上で「調味油」を温めながら待つこと5分。時間になったら「調味油」を入れて混ぜ合わせ、仕上げに「ふりかけ」をトッピングしたら出来上がり。ええ、あまり深く考えていなかった、というのが原因なんですけど、味付豚肉が焦がしネギの下に隠れてしまって‥‥w それだけに、焦がしネギのインパクトたるや。

ちなみに製造所は太平食品工業の本社工場(群馬県前橋市朝倉町555-4)となっていますが、太平食品工業は1963年(昭和38年)1月にサンヨー食品が設立した製造部なので、どちらも “サッポロ一番” という認識で問題ありません。それでは、引き続き「喜楽」監修ならではの個性とコスパ的な部分にも注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(94g)あたり
カロリー:440kcal
たん白質:8.6g
脂  質:20.4g
炭水化物:55.6g
食塩相当量:5.9g
(めん・かやく:1.4g)
   (スープ:4.5g)
ビタミンB1:0.29mg
ビタミンB2:0.33mg
カルシウム:164mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:440kcal(めん・かやく:354kcal)(スープ:86kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

ほかに合わせる麺があったのでは‥‥

2.0

「中華麵店 喜楽」の店舗で提供されている「中華麺」の評判・口コミを検索してみると、以前は平打ち麺で、とある時期から中太麺に変わったとの意見がチラホラ。ほかにも現在は二郎系・二郎インスパイア系・G系の極太低加水麺に近いとの意見があったり、もっちもちの多加水麺という意見もあったり、なにがなんやら。

たぶん再現度は低い

対して今回のカップラーメンに使われている油揚げ麺は、二郎インスパイア系を彷彿とさせるほどの豪快さではないけれど、かなり荒々しい雰囲気で、がっしりとした食感。それでいて粘りは弱く、きちんと時間を守っても中心部に残るサクッとした感じの戻りムラが気になるところ。戻りムラについては時間の経過にあわせて解消されますが、それ以上に不躾だったのが揚げ油に由来するニオイ。

後述する「調味油」と「ふりかけ」のタッグによって、表面的にはカバーされているのですが、それだけに噛めば噛むほど気になる感じ。考え方によっては即席カップめん業界における “古き良き” に繋がる項目ではあるものの、ひとたび気になり始めたら最後、焦がしネギの風味を喰ってしまう勢いだったので、そこが残念に思えました。

スープ

奇を衒った味ではない

3.0

まずは「調味油」と「ふりかけ」を加える前に味を確認してみたところ、真っ先に飛び込んできたのは糖類の甘さ。続けてジャンクな旨み成分が押し寄せ、また最後に糖類の甘さが残る、いかにもサンヨー食品のカップラーメンらしいテイスト。これはこれでクセになる味わいですが、渋谷の老舗が誇る絶対的な貫禄は伝わってきません。あと、謎の酸味が気になります。

別添の「調味油」は葱油(ねぎあぶら)系

というわけで、粉末スープ単体の状態では没個性的といわざるを得ないのですが、葱油を彷彿とさせる別添の「調味油」は効果的。これだけで焦がしネギ風味のインパクトを表現しているわけではないけれど、漠然と老舗の中華料理店を想起させるような、独特の芳ばしさが舌に伝わってきます。ただ、それでも麺の揚げ油に由来する雑味が気になったので、もうちょい香味を強めたほうがもよかったかも。

かやく

焦がしネギについてはアッパレ

4.0

画像では焦がしネギに隠れていますけど、チップ状の味付豚肉は安っぽいハムみたいな食感なので、高級感は皆無。お店のチャーシューには八角を使用しているようですが、そういった味付けでもありません。青ネギもランニングコストが低い熱風乾燥を採用しているため、ジャキジャキとした安っぽい食感です。

ただ、乾燥もやしは実店舗のトッピングを再現する上で効果的なアイテムで、たっぷりの焦がしネギはインパクトが強く、なかでも後者が及第点に星ひとつプラスした要因。ちょっと風化した感じの味も気になりましたけど、ホロ苦いアクセントが雰囲気の演出に一役買っていました。

総評

3.0

ふりかけの焦がしネギ(揚げネギ)が想像以上に多かったので、特に調理直後はテンションあがっちゃったんですけど、それに匹敵する‥‥いや、それ以上に油揚げ麺のニオイが強かったので、せっかくの個性がマスキングされていたのが残念だったポイント。

セブンイレブンでの販売価格はNB商品の基準を大幅に下回っているため、お得感がないとはいいません。ただ、最終的に残ったイメージは “ふつうに美味しい” だったので、総評は及第点としました(※イマイチではないですよ)【author・taka :a(大石敬之)】

タイトルとURLをコピーしました