どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2024年8月5日(月)新発売、エースコックのカップ麺「辛旅 生地獄ジャン入り 喜多方激辛醤油ラーメン」(271円+税)の実食レビューです。
札幌・博多と並ぶ日本三大ラーメンを激辛アレンジ!? ご当地辛味調味料×ご当地めん「辛旅」第3弾は福島!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
辛旅 生地獄ジャン入り 喜多方激辛醤油ラーメン
辛旅(からたび)とは、2022年(令和4年)8月29日にリリースされた「島ネロ味の沖縄風島そば 激辛」を皮切りに、昨年8月7日発売の「うま辛熊本豚骨ラーメン 華火入り」と続いたエースコックの即席カップめんシリーズで、ご当地辛味調味料×ご当地めんがコンセプト。第1弾は “激辛„ に始まり、第2弾は “うま辛„ に辛さレベルを下げていましたが‥‥
今回の新商品「辛旅 生地獄ジャン入り 喜多方激辛醤油ラーメン」は、知る人ぞ知る日本一辛い村・福島県平田村産のハバネロを使用した「生地獄ジャン」入りのカップラーメンで、辛さレベルは再び激辛。また舞台は福島ということで、札幌の味噌、博多の豚骨に並び、日本三大ラーメンに数えられている「喜多方ラーメン」を土台に据えているのですが、いまいちピンと来ないというか仕上がりが想像できません。
喜多方(きたかた)ラーメンとは、1926年(大正15年)12月に創業した「源来軒 (げんらいけん)」を元祖・発祥の店とし、現在は喜多方市内を中心に提供されているラーメンの総称で、お店によってスープの系統やトッピングのラインナップは様々ですが、一般的な中華麺よりも水分を多く含んでいる “平打ち熟成多加水麺„ を使用している、というのが「喜多方ラーメン」を語る上で欠かせないポイント。
というわけで、麺の仕上がりも重要になってくるのですが、もうひとつの主役「ハバネロまみれの生地獄ジャン」とは何ぞやと。こちらは福島県白河市に本社を構える高麗屋(こまや)の商品で、平田村産のハバネロをたっぷりと使っていることから、危険! 超絶激辛!! ひと口で大噴火! などとパッケージにも書かれているけれど、ちょい足し万能調味料として売り出されています。
へー、高麗屋と書いて「こまや」と読むのか。っていうのが地味に衝撃だったんですけどw さておき「生地獄ジャン」の読み方は “いきじごくじゃん„ ということで、それなりの辛さに期待したいところ。
開封
っていうか「喜多方ラーメン」じゃなくて「白河ラーメン」のほうが地元に根付いていたのでは——などと、まぁツッコミどころが多い商品なのですが、気を取り直して‥‥。今回のカップ麺に別添されている小袋は、後入れの「特製ペースト」1パックのみで、このペーストに「生地獄ジャン」を加工して使用とのこと。
かやくは “程良く味付けした焼豚、色調の良いねぎ、唐辛子„ とシンプルで、具材としてのハバネロが分かりやすく入っているわけではないけれど、唐辛子中に平田村産ハバネロを4%使用している様子。けっこう少なかったw なんというかこう、雰囲気的にメンマなんかも欲しいところですが、その分だけ麺とスープに力を入れた感じですかね。
ちなみにメーカー希望小売価格は271円(税別)ということで、2024年8月現在の縦型ビッグにおける事実上の標準ど真ん中。コンビニでの販売価格は292.68円(税込)に固定されていますが、スーパーやドラッグストアなど、販売ルートを限定しないNB(ナショナルブランド)商品なので、コンビニ限定品ではありません(これ系の商品、なぜか薬局で見かけることが多いんですよね)。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:辛旅 生地獄ジャン入り 喜多方激辛醤油ラーメン 製造者:エースコック株式会社 製造所:東京工場(埼玉県川越市大字今福461-1) 内容量:85g(めん70g) 商品コード:4901071405199(JAN) |
発売日:2024年08月05日(月) 実食日:2024年08月11日(日) 発売地域:全国 小売価格:271円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型ビッグ 容器材質:プラ(PP) 湯量目安:460ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:1袋(特製ペースト) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、植物性たん白、しょうゆ)、スープ(食塩、糖類、たん白加水分解物、唐辛子調味料(生地獄ジャン)、粉末しょうゆ、発酵調味料、唐辛子、しょうゆ、酵母エキス、ガーリックペースト、ポーク調味料、香味油、植物油脂、でん粉、鶏油、ネギエキス、マッシュルームパウダー、胡椒、ジンジャーエキス、卵黄粉、デキストリン)、かやく(焼豚、ねぎ、唐辛子)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸Ca、増粘剤(加工でん粉)、カラメル色素、香辛料抽出物、重曹、かんすい、香料、カロチノイド色素、酸化防止剤(ビタミンE)、微粒二酸化ケイ素、酸味料、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
実食開始
麺は油で揚げたフライ麺で、喜多方ラーメンを語る上で “平打ち熟成多加水麺„ は欠かせないと前述したように、なるほど幅は広めに切り出されているのですが、この時点でエースコックの揚げ油に由来する特有のニオイが強めに漂ってきます。ブランドが「スーパーカップ」ならポジティブに思えなくもないけれど、はたして「生地獄ジャン」との相性や如何に。
っていうか商品の名前が生き地獄って、冷静に考えるとインパクトすげぇ‥‥などと。そんなことを思いながら熱湯を注ぎ、フタの上で「特製ペースト」を温めながら待つこと5分。時間になったら「特製ペースト」を加え、よく混ぜ合わせたら出来上がり。このビジュアルから喜多方ラーメンらしさを想像するのは難しいけれど、ホットソースみたいな香りは個性的。
ちなみに辛さレベルの表示は見当たらなかったのですが、タイトルに激辛の文字を冠しているのと、容器側面にも “非常に辛い味わいにつき、小さなお子様や辛いものが苦手なお客様のご飲食はご注意ください„ との注意書きが印刷されていたので、引き続き辛味の強さにも期待しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(85g)あたり |
カロリー:337kcal たん白質:7.1g 脂 質:9.4g 炭水化物:56.1g 食塩相当量:6.7g (めん・かやく:1.8g) (スープ:4.9g) ビタミンB1:0.34mg ビタミンB2:0.42mg カルシウム:201mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:337kcal(めん・かやく:298kcal)(スープ:39kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
いかにも油揚げ麺
エースコックの多加水麺といえば、かれこれ10年以上前に一世を風靡した「革麺(かくめん)」の多加水ノンフライ麺だったり、その流れで驚異の加水率50%を実現した「茹でたて名人」のノンフライもちもっち多加水麺だったりも印象に残っているのですが、最近は「渾身の逸品」や「飲み干す一杯」に使われている “多加水真空仕立て麺„ も驚異的で、従来の油揚げ麺を超えた品質を打ち出しています。
しかし、今回の「辛旅 生地獄ジャン入り 喜多方激辛醤油ラーメン」に使われている油揚げ麺は、多加水真空仕立て麺とは異なるベクトルの仕上がりで、中心部にミチッとした密度感は備わっているけれど、もちもちとした粘りは控えめ。さらに3分ほど待った段階で粘りは出てくるものの、すぐに歯切れの良さが目立ち始めるので、喜多方ラーメンの “平打ち熟成多加水麺„ からも遠い着地点。
またエースコックといえばの油揚げ麺臭も強いので、それが気になる人は気になるかも‥‥などと、なんだかネガティブな感想になっていますが、単純に後述するスープとの相性は悪くありません。揚げ油の風味と辛いスープの相性も基本的には良好ですし、喜多方ラーメンらしさに固執しなければ、それなりに楽しめると思います。元も子もないことを書いている気もしますけどw
スープ
土台は “ふつうに美味しい„ 醤油味
まずは「特製ペースト」を入れずに味を確認してみたところ、かやくに使われている赤唐辛子の効果か、ほんのちょっと辛味を感じたんですけど、文字通り少しだけ。エースコックの公式ウェブサイトには “ポークをベースに胡椒や鶏油を利かせた喜多方ラーメンらしい醤油スープ„ と記載されていたのですが、いかにも普遍的なテイストで、カップラーメンならではの魅力が詰まっている、どこか懐かしい醤油味。
続けて「特製ペースト」を加えた途端、いっきに辛さレベルが跳ね上がり、ハバネロ特有の追ってジリジリくる辛味はもちろん、瞬発力の高い唐辛子も使っているようで、ひとくち目からガツンと辛く、そのまま長めにジリジリと。ただ、セブンプレミアムの「蒙古タンメン中本 北極ラーメン」あたりを引き合いに出すと、それほど強烈な辛さではありません。
辛い食べ物が苦手な方にとっては余裕で激辛クラスに達しているかと思いますが、そこそこ辛い食べ物が得意なら苦戦するような辛さではなく、激辛マニアなら心地よいと感じる程度。コロナ禍を経て激辛の水準が高まっている現在、その感覚からジャッジすると “大辛„ くらいなので、泣くほどの辛さではないと思います。ひとまず味の方向性としては、キムチの漬けダレあたりが近いかも。
かやく
なんか妙に豚肉が美味しかった
四角いカットの焼豚は、直近にレビューしたエースコックのカップ麺を例に挙げると「蜂屋 旭川醤油ラーメン 大盛り」にも使われていた肉具材で、ジャキジャキとした熱風乾燥のネギも然りなんですけど、焼豚が妙に美味しくてw スープとの兼ね合い? 脂身たっぷりジューシーなタイプではないのですが、噛めば噛むほど旨みが滲み出てきて、これは評価の認識を改めるべきかもしれない。
総評
というわけで、喜多方ラーメンらしさに関しては弱く、だいぶ邪道な感じに進んでいましたけど、高麗屋(こまや)の「生地獄ジャン」を実際に使用したペーストは個性的。私は本物の「生地獄ジャン」を口にしたことがないのですが、おそらく食べやすい激辛調味料なんだろうなと、なんとなく感覚が掴めた気持ちに。
結果的に喜多方ラーメンと「生地獄ジャン」の親和性は可も無く不可も無しに思えたんですけどw 題材となっている辛味調味料の個性は充分に伝えられているのではないでしょうか。また今のところ「辛旅」シリーズは、知る人ぞ知る “ご当地辛味調味料„ をピックアップしてくれているため、次は何が選ばれるのかなと、引き続き楽しみにしています。【author・taka :a(大石敬之)】