どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2023年9月25日(月)新発売、明星食品のカップ麺「明星 贅沢一平ちゃん夜店の焼そば」の実食レビューです。
こってりファン歓喜!? 通常品比 “ソースたっぷり、マヨだくだく” でカップ焼きそば市場の高価格帯(ハイプレミアム)ポジションにファーストエントリー!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
明星 贅沢一平ちゃん夜店の焼そば
一平ちゃん(いっぺいちゃん)とは、東京都渋谷区に本社を置く明星食品の主力ブランドで、現在はカップ焼きそばの「一平ちゃん夜店の焼そば」及び縦型ビッグなのにレギュラープライスの「BIGだぜ!一平ちゃん」シリーズを主体に展開していますが、現在を遡ること30年以上、1993年(平成5年)1月18日に登場した標準どんぶり型のカップラーメンが歴史の始まり。
その約2年後、1995年(平成7年)2月20日に「一平ちゃん夜店の焼そば」が現れ、当時の即席カップめん市場では珍しかった「からしマヨネーズ」の別添を業界に先駆けて導入し、ソース焼きそば+特製マヨの金字塔を打ち立てました。そんな「一平ちゃん夜店の焼そば」を “プチ贅沢” にアレンジしたのが今回の新商品「贅沢一平ちゃん夜店の焼そば」で、いつもよりド派手な金ピカのパッケージが目印。
レギュラー商品に位置付けられている「一平ちゃん夜店の焼そば」の最終リニューアル日は、2023年7月3日と比較的に最近の話。前年7月に “ソースねり込み麺のソースねり込み量を1.3倍に増量” していましたが、麺におけるソースねり込み量の倍率はそのままに、鉄板で焼いたような芳ばしさを特徴とする液体ソースのコク感と風味を強化。
ふりかけのソースも風味を強め、現在の三枚看板(ソースねり込み麺、コク旨液体ソース、スパイス香るソースふりかけ)を掲げるようになったのですが、さらに上を行くのが「贅沢一平ちゃん夜店の焼そば」の倍率。ソースねり込み麺のソースねり込み量は「1.5倍」、液体ソースの重量は「1.5倍」、ソースふりかけの重量は「1.7倍」に増量することで “三枚看板の厚み” を底上げ。
さらに、からしマヨネーズの重量は「2.5倍」と大幅な増量を見せ、なおかつパッケージでは訴求していませんが、こってり感のオアシスとなるキャベツの重量は「1.3倍」に増量しているのもポイント。一見すると “単純に味を濃くしただけ” みたいな偏差値低めのアレンジに思えますが、各項目の倍率を0.1単位で調整しているため、何度も味のバランスを計算したのでしょう。
ただ、あれやこれやの増量に伴い、麺の重量は通常の「一平ちゃん夜店の焼そば」と同じレギュラーサイズ(めん100g)を据え置いたまま、メーカー希望小売価格を236円+税から「一平ちゃん夜店の焼そば 大盛」(めん130g)と同じ271円+税に値上げしているため、赤字覚悟のサービス商品ではありません。
ちなみに定番の味わいをハイクラスにアレンジした商品といえば、2023年9月11日発売の「特上カップヌードル※」(日清食品)が記憶に新しく、X(Twitter)などのSNSを中心に話題沸騰中の現在。それは既存の特徴を××倍に増やすだけのアレンジに留まらず、トリュフ風味のオイルを別添したり、多種多様な魚介の旨みを効かせたり、具材の種類を変更したり、捻られた内容で注目を集めました。
もちろん “例の動画がバズった” ことも注目を集める上で大きな要素となっていましたが、それに追随するかの如く現れた明星食品の「贅沢一平ちゃん夜店の焼そば」は○○を××倍が売りのスタイル。それだけに仕上がりがイメージしやすい反面、いつもの「一平ちゃん夜店の焼そば」と比較して何が違うのか、どれほどのインパクトが備わっているのか、誤魔化しの効かない部分が本題になってきます。
※で、どれが一番美味しいの? マニアが選ぶ「特上カップヌードル」ランキング公開!! 第1位は‥‥
開封
というわけで、からしマヨネーズの威力やソースの味など、いつもの「一平ちゃん夜店の焼そば」(以下「通常品」という。)と「「贅沢一平ちゃん夜店の焼そば」(以下「贅沢一平ちゃん」という。)の差を比較してみることに‥‥っていうか小袋のサイズww きちんと三種の神器(液体ソース、からしマヨネーズ、ソースふりかけ)を踏襲してはいるものの、いやはや掴みは申し分ありません。
念のため調理前の “ソースねり込み麺” も通常品と比較してみたところ、すこし画像では(というか実際に目の前に並べてみても)分かりにくいのですが、わずかに「贅沢一平ちゃん」のほうが濃いめに見えます。ただ、揚げ油を交換して直後に通過したフライ麺と、その直前に通過したフライ麺、つまりロットの違いでも麺の色は変わるので、今のところ小袋のサイズ以外に劇的な差は感じません。
ちなみに「贅沢一平ちゃん」は実質的にレギュラーサイズでありながら、大盛りサイズの基準となるメーカー希望小売価格に設定されているため、たとえばコンビニで購入した場合の税込価格を例に挙げると通常品=254.88円、贅沢=292.68円が現在の相場。しかし、スーパーやドラッグストアなど、販売店はコンビニに限定されていないので、場合によっては “お得” かもしれません。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:明星 贅沢一平ちゃん夜店の焼そば 販売者:明星食品株式会社 製造所:東日本明星株式会社 埼玉工場(埼玉県比企郡嵐山町川島2360) 内容量:160g(めん100g) 商品コード:4902881456272(JAN) |
発売日:2023年09月25日(月) 実食日:2023年09月26日(火) 発売地域:全国 小売価格:271円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:角型レギュラー 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:540ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:3袋(液体ソース・ソースふりかけ・からしマヨネーズ) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、ソース、食塩、糖類)、ソース(からしマヨネーズ、ソース、糖類、植物油脂、食塩、香味油、たん白加水分解物、ソース加工品、香味調味料、ポークエキス、香辛料、醸造酢)、かやく(キャベツ)、ふりかけ(ソース加工品、マヨネーズ風ソースフレーク、アオサ、紅しょうが)/ カラメル色素、調味料(アミノ酸等)、炭酸カルシウム、酸味料、かんすい、香料、乳化剤、香辛料抽出物、酸化防止剤(ビタミンE)、炭酸マグネシウム、カロチノイド色素、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に卵・乳成分・小麦・えび・オレンジ・ごま・大豆・豚肉・りんごを含む)※原材料のアオサは、えび・かにが混ざる漁法で採取しています。 |
実食開始
栄養成分表示[1食(135g)あたり]カロリー 605kcal、たんぱく質 10.3g、脂質 28.1g、炭水化物 77.6g、食塩相当量 4.7g、ビタミンB1 0.34mg、ビタミンB2 0.34mg、カルシウム 130mg[製造所:+R 東日本明星株式会社 埼玉工場(埼玉県比企郡嵐山町川島2360)] |
さて、まずは「通常品」の調理直後。オリジナルを調理するのは久々(2023年7月のリニューアル発売以降は初)なので、なるほどソースの芳ばしさがアップしていることに驚いたのですが、そこに重なるマヨネーズのツンとする香りだったり、ほどよく賑やかなソースふりかけのアクセントだったり、一平ちゃん特有の世界観は普遍的。
栄養成分表示[1食(160g)あたり]カロリー 716kcal、たんぱく質 10.9g、脂質 36.4g、炭水化物 86.2g、食塩相当量 6.2g、ビタミンB1 0.51mg、ビタミンB2 0.66mg、カルシウム 154mg[製造所:+R 東日本明星株式会社 埼玉工場(埼玉県比企郡嵐山町川島2360)] |
次に「贅沢一平ちゃん」を調理してみたところ、ソースの香りは同じベクトルを歩んでいるのですが、からしマヨネーズのインパクトw ソースふりかけに隠れている部分もあるため、100%写っているわけではないけれど、ほとんど麺が見えないほどの量は圧巻。そして、油断していると揮発性の刺激が目にww
さらにキャベツもマヨネーズの海に溺れているのですが、乾燥状態で通常品比「1.3倍」なので、湯戻し後のボリュームは実際の数値以上に感じました。というわけで、引き続き通常品との違いや「贅沢一平ちゃん」ならではの特別感に注目しつつ「めん」「ソース」「からしマヨネーズ・ソースふりかけ」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。以下、各項目の評価と総評は「明星 贅沢一平ちゃん夜店の焼そば」の感想に基づきます。 |
めん
ぶっちゃけ変わらん
一平ちゃんブランドの「豚旨油そば」には “噛み応え抜群の太麺” を搭載していたり、しれっとソースねり込み麺の第2弾を謳いながら「やみつき塩だれ味」と「醤油バター明太子味」には満を持しての復活を遂げた “オニオンねり込み麺” を搭載していたり、いくつかのバリエーションが存在するのですが、私のオキニは “オニオンねり込み麺” で‥‥と、それはさておきソースねり込み量「1.5倍」の効果。
正直、後述する液体ソース&からしマヨネーズ増量のインパクトが強すぎるので、麺に練り込まれたソースの存在感を舌だけで感じ取るのは不可能に近いのですが、なるほどソースねり込み量が「1.5倍」といわれてみると、うむ分からん。わかるかいw ただ、ほんのちょっと加水率の度合いが変わったような気がしないでもありません。
とはいえ湯戻し時間の微妙な違いや室温などに左右される、その程度に過ぎない変化だったので、体感的には “通常品と同じソースねり込み麺” という認識で問題ありません。おかげで「贅沢一平ちゃん」ならではの特別感は伝わってこなかったけれど、添付調味料の差は歴然で‥‥
ソース
どストレートに濃い味
「通常品」と「贅沢一平ちゃん」の原材料名(ソース)を比較すると、ほぼ同じ表示で‥‥というか “片方の「からしマヨネーズ」と「ソース」の順番を入れ替えると完全に一致する” 内容で、実際の味わいも然り。量的に「贅沢一平ちゃん」のほうが濃いめに感じますけど、ただ単純に液体ソースの重量を「1.5倍」に増やしただけ、あるいは違ったとしても劇的な調整ではありません。
しかし、いったん中身を空にした容器(どちらも同じサイズ)に液体ソースだけ入れてみたところ、その違いは一目瞭然。一平ちゃんブランド初体験だったり、最後に食べてから20年以上のブランクがあったり、そのような事情があれば話も変わってきますけど、そうでなければ新鮮味を感じる味わいではありません。ただ、おかげで大きな裏切りはなく、純粋に濃いめの味わいが楽しめました。
からしマヨネーズ・ソースふりかけ
からし苦手な人は要注意
からしマヨネーズ「2.5倍」増量のインパクトは、実食前に想像していたイメージよりも凄まじく、脳の報酬系を直撃する “こってり感” の演出も然る事乍ら、ツーンとした刺激もマシマシ。たとえばセブンイレブン限定の「一平ちゃん夜店の焼そば おまけのからし3倍マヨ付き」(2020年1月7日発売品)ほど強烈な刺激ではなかったけれど、アツアツの状態で “すするな危険” レベルには余裕で到達。
そういえばファミリーマート限定の「一平ちゃん夜店の焼そば 大盛 からしマヨ&ふりかけ40%増量」(2021年11月30日発売品)なんかもあったので、企画の二番煎じ感は否めないけれど、ファミマの40%増量版と比較しても「贅沢一平ちゃん」のほうが圧倒的ジャンク感を実現しています。
さらに、ソースふりかけ「1.7倍」増量も効果的で、からしマヨネーズのインパクトだけに頼った仕上がりではなかったこと。さらにキャベツ「1.3倍」増量も気持ち程度の差ではなく、あきらかにキャベツが多いと体感できるくらいのボリュームだったので、麺の重量はレギュラーサイズでも「一平ちゃん夜店の焼そば 大盛」に匹敵する‥‥いや、それ以上の食べ応えが得られるかもしれません。
総評
通常品には使用していない特別な素材を使っているとか、麺の形状を変えているとか、特定の原材料(からし等)を突出させているとか、そういう工夫は皆無に等しく、パッケージの訴求通り、ソースねり込み麺1.5倍、液体ソース1.5倍、からしマヨネーズ2.5倍、ソースふりかけ1.7倍、そして実はキャベツも1.3倍に増量してますよー、っていう。それ以上でも、それ以下でもない仕上がり。
ただ、各項目の倍率を統一せずに、きちんと全体のバランスを計算した上で「贅沢」を表現している、その緻密さに価値が見出せる良品でした。実際、からしマヨ2.5倍でも、ソース1.5倍でも、麺重量は据え置きでも、きれいに整っていると思えたので、いつもよりジャンクなエンドルフィンが必要な日に試してみてください【author・taka :a(大石敬之)】