どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2019年2月4日(月)新発売のカップ麺、エースコック「一度は食べたい名店の味 狼煙 魚粉盛り濃厚豚骨魚介ラーメン」の実食レビューです。
埼玉・大宮の人気行列店「狼煙(のろし)」の味を再現したカップラーメンがリニューアル!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。
狼煙 〜NOROSHI〜 カップ麺 2019
「一度は食べたい名店の味」とは、ご当地ならぬ “ご当店” にスポットを当てた、一度は食べたい有名ご当店コラボシリーズで、たくさんのブランドを抱えている(次のシリーズ新作発売まで約1年を要するパターンも珍しくないw)エースコックの中でも新作リリースのスパンが短いシリーズです。
「狼煙 〜NOROSHI〜」(のろし)とは、埼玉県さいたま市北区東大成町にて2007年12月10日にオープンした行列のできるラーメン店で、店主・中村幸司氏は高田馬場の実力店「俺の空」出身。そこで5年間修行を積んでから「狼煙」を開業しているのですが、いまでは埼玉県内でも屈指の人気店といわれています。
お店のメニューは超濃厚スタイルの自家製つけめんが一番人気らしいのですが、「濃厚狼煙らーめん」や「中華そば」などのラーメンメニュー、カレー風味の「かれつけ」や「まぜそば」などもあり、今回のカップ麺は「狼煙」の看板メニューをイメージした一杯なので、タイトル的にも濃厚狼煙らーめんの再現ですね。
「うまい麺が食べられる店を出したい――」その一心で「狼煙」を立ち上げ、麺も自家製にこだわり、動物系と魚介系をじっくり煮込んだ濃厚Wスープと多量に盛られた魚粉が特徴とされているのですが、つけめんの割りスープには昆布を、ラーメンには煮干の出汁と使い分けているのだとか。
さらにゲンコツ(豚骨)は斧でカチ割ってから骨の髄まで旨味を出し切るように工夫しているらしいのですが、鶏モミジ主体ということで粘度の高い濃厚なスープでもベタベタせず、魚粉は鰹がメインとなっていることから、トラディショナルなマタオマ系のスープとは路線が違うようです。
実は2017年10月にもエースコックの同シリーズから狼煙のカップラーメン(2017年10月発売品の商品名は「一度は食べたい名店の味 狼煙 行列必至の豚骨魚介ラーメン」)がリリースされていたのですが、その当時と比較して後がけの魚粉(ふりかけ)を20%増量しているとのこと。
そちらは移転前のブログでレビューしているのですが、魚粉はバッチリで思いのほか動物系は弱かったので、結果的に及第点以上だけど、あと一歩‥(★4)と記録しています。魚粉量を20%UPした今回、間違いなく魚介が強くなっていることは予想できますが、そのパワーに動物系が付いてこられるのかどうかに注目ですね。
開封
毎度お馴染み小袋各位は粉末スープまみれになっているのですが、今回は「液体スープ」と「ふりかけ」計2種類の小袋が入っています。以前、液体スープの小袋は容器の中、ふりかけはフタの上に貼り付けられているパターンもあったので、そのうち容器の中に液体スープ×2袋、さらにフタの上にも別添の小袋を付けて合計3袋構成のタテ型カップ麺とか出てくるかもしれません。
可愛いデザインのFuRiKaKe(ふりかけ)ですが、この中に入っている魚粉が20%増量されているわけですね。ちなみに合計3袋構成のタテ型カップ麺が出るかもしれないと書きましたが(あくまで冗談交じりの推測ですが)、2017年10月発売品を食べた友人から「ふりかけが2袋も入ってたけどいいの!?」と写真が送られてきたのを思い出しました。いいのか悪いのかは別としてw 稀に起きるイレギュラーです。
私は今回のカップ麺をコンビニのローソンで購入しましたが、コンビニでしか売ってない限定品ではありません。カップ麺の新商品に強いスーパーマーケットやドラッグストアなどでも一般販売されていますが、製品スタイルはタテロング(縦型ビッグ)なので、メーカーの見据えている販路としてはコンビニがメインですね。
製品情報・購入価格
製品名:一度は食べたい名店の味 狼煙 魚粉盛り濃厚豚骨魚介ラーメン 監修店:狼煙 〜NOROSHI〜 店主・中村幸司さん 製造者:エースコック 製造所:自社工場・兵庫県加東市(製造所固有記号[W]) 内容量:96g(めん70g) 発売日:2019年2月4日(月) 実食日:2019年2月7日(木) JANコード:4901071246129 希望小売価格:205円(税抜) 発売地域:全国(スーパー・コンビニ等) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:タテロング(タテ型ビッグ) 容器材質:紙 湯量目安:440ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:2袋(液体スープ・ふりかけ) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、植物性たん白、砂糖)、スープ(糖類、魚介パウダー、動物油脂、チキンエキス、ポークエキス、食塩、植物油脂、香味油、おからパウダー、ポーク調味料、たん白加水分解物、ポークコラーゲン、乳化油脂、しょうゆ、カツオブシエキス、香辛料、香味調味料、カツオ風味調味料、コンブエキス、オニオンパウダー、全卵粉、酵母エキス)、かやく(鶏・豚味付肉そぼろ、玉ねぎ、ねぎ、メンマ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘剤(加工でん粉、増粘多糖類)、炭酸カルシウム、重曹、酒精、カラメル色素、かんすい、香料、カロチノイド色素、酸化防止剤(ビタミンE)、微粒二酸化ケイ素、ビタミンB2、ビタミンB1、香辛料抽出物、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチン・ごまを含む) |
【本品に含まれるアレルギー物質】小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチン・ごま(表示が義務付け及び推奨されているもの) |
実食開始
最初から入っている具材は小さな個体ばかりですが、構成自体は2017年発売品(以下、「前回」と記載)から大きく変わっていません。麺も同じく熱湯5分の太い油揚げ麺が採用されているのですが、前回は熱湯5分では戻りきっておらず、お湯を注いでから8分前後が食べ頃だと感じたので、麺の戻り具合もチェックポイントですね。
液体スープ・ふりかけは両方とも後入れになるので、お湯を注ぐ前に入れないように注意しましょう。それからトロミ成分が粉末スープに仕込んであったので、よくかき混ぜてから液体スープを開封し、さらに溶け残りがないように底から念入りに混ぜてください。液体スープの小袋は待っている間にフタの上で温めるのですが、液体スープ自体の粘度も高く、無色透明の調味オイル(油脂)も入っていました。
さて、最後にトッピングの「ふりかけ」をドサッと盛り付けたら完成です。一見すると20%増量したのかどうか分かりませんが、明らかに量は多いですね。色は見るからに節系で、実際に香りも鰹節が主体です。それでは、実際に食べてみましょう。動物系と魚介のバランスに注目しつつ、「めん」「スープ」「かやく」の順に解説し、最後の「総評」で総合力を判定します。
1食(96g)当たり
カロリー:405kcal |
※参考値(調理直後に分別した値) エネルギー:405kcal(めん・かやく:306kcal)(スープ:99kcal) |
めん
しっかりとした噛みごたえのある角刃の太めんです。スープとの相性もよく、食べごたえのあるめんに仕上げました。
(出典:エースコック「商品情報」)
エースコックのニュースリリースやコーポレートサイト内にある製品情報ページには “角刃の太めん” と紹介されているのですが、そんなに角ばった麺ではなく、むしろ口当たりには優しささえ覚えます。しかし、その弾力はモチモチのさらに上を行くムチムチ系だったので、けっこう食べ応えがありますよ。
麺の戻り具合は熱湯5分でフタを開け、液体スープを入れる前に1分ほど混ぜて最初に粉末スープを溶かす、液体スープを入れて中身を撮影し、30秒以上混ぜて計7分前後で食感を確認してみましたが、ばっちり食べ頃でした。粉末スープを溶かすために長い間かき混ぜる必要があるので、余分に待つ必要はないと思います。
ノンフライ麺ではなく油で揚げたフライ麺ですが、油揚げ麺特有の風味はスープの鰹によって気にならなかったですし、もともと麺自体の油揚げ麺臭も控えめなほうだったので、それが極端に邪魔してくるようなことはありません。麺が埋没するような印象も麺勝ちする嫌いも見せず、食べ応えがあってスープとも適切な関係が築けていました。
スープ
チキン・ポークをベースにかつおや煮干しなどの魚介の旨みをガツンと利かせた濃厚なスープです。別添のふりかけを加えることで、さらに魚介の旨味が加わりお店らしい味のインパクトをしっかりと感じ取れる一杯に仕上げました。
(出典:エースコック「商品情報」)
ぽってりとした口当たりのスープですが、近年の例に漏れず動物系のクセは抑えてあったので、モミジ(鶏の足先)やゲンコツ(豚の脛骨・大腿骨)を炊き出したような濃厚感とは異なります。ただ、モミジやゲンコツはコラーゲンを多く含む部位としても有名で、ぽってりとした口当たりからコラーゲンリッチな雰囲気は醸し出せていました。
魚粉を加える前から煮干の香りが軽く漂っていたのですが、そんなに主張は強くありません。よくいえば洗練された、悪くいえば人工的に添加されたポークコラーゲンによる取って付けたような演出なんですけど、これなら動物系の癖が苦手な方でも親しみやすいと思いますし、濃厚感を出しながらも男女問わず幅広い年齢層のユーザーが楽しめる加減を狙っているような印象です。
しかし、まったりとした味わいにガツンとパンチを与えてくれるのが魚粉の山で、これを攪拌(かくはん)すると途端に魚介の旨味がブーストするのですが、煮干ベースの動物魚介系スープではありません。ほぼ鰹がイニシアチブを握っている、いうなれば動物カツオ系という特徴こそ狼煙が送るカップめん最大の個性ですね。
煮干のように一本気のあるシャープな旨味ではないのですが、とにかく魚粉の量が多いので、本来ならば膨よかで優しいはずの鰹が群れをなして攻め込んでくるような、ある意味ここまでくると人を選ぶレベルです。今回も動物系は高粘度のわりに軽めでしたが、鰹が極端に強くなったことで前回よりも好印象でした。蓄積される旨味で後半かなり鰹の旨味濃度が増してくるので、味を引き締めるために一味唐辛子ちょい足しアレンジもオススメです。
かやく
程良く味付けした肉そぼろと、風味の良い玉ねぎ、彩りの良いねぎに食感の良いメンマを加えて仕上げました。
(出典:エースコック「商品情報」)
お店のラーメンには建築木材のような大木メンマが入っている(というかスープに突き刺さっている‥?)らしいのですが、いたってカップ麺のメンマはカップ麺らしい乾燥メンマでサイズも小さめ。ただ、エースコックのメンマは小さくてもコリコリと噛んだ時の抵抗感が強いので、けっこう存在感があります。
そして当たり外れのある程良く味付けした肉そぼろなんですけど、不自然に歪な形状をしたスポンジ野郎(スカスカとした食感で味付けにも疑問符が否めないハズレ系の肉そぼろ)ではありません。食感も自然で味付けも適切、ちょいちょい口の中に入ってきてスープの旨味を後押し。で、なんだか前よりも肉そぼろ自体が美味しくなったような気がしました。
そして、何と言っても今回の具材で最も好印象だったのはフレッシュな食感の玉ねぎ。しかも多めに入っていたので、意識しなくても飛び込んできますし、その都度ぽってりとした高粘度スープをシャキッと玉ねぎの清涼感が引き締めてくれるため最後まで飽きません。お店のラーメンにも刻み玉ねぎが入っているようですが、きっと同じような効果を発揮してくれる欠かせないトッピングなのでしょうね。
総評
★★★★★☆☆☆☆☆(★5)
ややギミック的なコラーゲン感が強く、動物系の旨味も癖や個性が抑えられたタイプだったので、最初ちょっと弱いかな? かつお一辺倒かな‥? と感じていたんですけど、味覚が鰹に慣れるどころか反対にイノシン酸が蓄積され、その分厚い旨味成分により後半どんどん美味しかったです。とりあえず白ご飯は必須ですよコレ(※めちゃめくちゃ合います)。
さらにグルタミン酸の昆布エキスを仕込むことで昆布(アミノ酸系のグルタミン酸)×かつお節(核酸系のイノシン酸)による「うま味の相乗効果」も図られている‥たぶん本物のラーメンは、もっともっと動物系も力強いのではないかと思うのですが、確実に前回(2017年10月発売品)よりも進化していると感じたので、総評に★ひとつプラスしました。
これなら豚骨や鶏の癖、また煮干が強い魚介系が苦手な方でも食べやすいと思うのですが、鰹の威力は人を選ぶレベルだったので、カツオがガツンと効いた魚介系が苦手な方は注意してください。でも、その鰹こそが狼煙のカップ麺で最大の魅力と言っても過言ではなく、すこぶる白ご飯との相性がよかったので、ぜひライス or コンビニの塩むすび(お好みで一味唐辛子)を準備してお召し上がりください。