どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2022年12月6日(火)新発売、ローソン名店シリーズのカップ麺「博多一双 泡系濃厚豚骨ラーメン」の実食レビューです。
唯一無二の「豚骨カプチーノ」で不動の人気を確立した人気行列店「博多一双」監修のカップラーメン “5代目” は麺の進化に注目!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
博多一双 泡系濃厚豚骨ラーメン 2022
博多一双(はかたいっそう)とは、2012年(平成24年)11月27日の創業以来、とんこつの本場・博多で長蛇の列を作る人気店で、創業者の山田兄弟[兄:晶仁(まさとし)さん、弟:章仁(あきひと)さん]は元祖泡系「博多一幸舎(はかたいっこうしゃ)」の出身。こってり濃厚な豚骨スープの上に、脂泡(しほう)と呼ばれる小さな気泡が浮かぶことから「豚骨カプチーノ」の異名を持っています。
今回の新商品「博多一双 泡系濃厚豚骨ラーメン」は、コンビニの中でもローソンの店舗にしか売ってない、販路限定の即席カップめんで、メーカーはサッポロ一番のブランドで知られるサンヨー食品。博多一双とは数年前からコラボを続けており、同店の味わいを再現した五代目のカップラーメン(コラボ自体は第6弾)に該当するのですが、もっとも注目すべきは “麺の湯戻し時間が90秒に短縮された” こと。
初めて「博多一双」監修のカップ麺がリリースされたのは、現在を遡ること5年以上、2017年(平成29年)の話。まずは5月30日に九州エリアのローソン店舗で先行販売され、その1週間後となる6月6日に全国のローソン店舗にも並び、ネット上でも多くの反響を得ていました。
その当初からメーカーはサンヨー食品で、販売店はローソン限定かつ容器はコンビニ向けの縦型ビッグ。以降は2018年(平成30年)6月5日に「博多一双 豚骨カプチーノ」(二代目)を、2020年(令和2年)3月10日に「博多一双 泡系濃厚豚骨ラーメン」(三代目)を、2021年(令和3年)3月16日に「博多一双 泡系濃厚豚骨ラーメン」(四代目)を——
——そして、同年7月27日にシリーズ初となる湯切りタイプ「博多一双 濃厚豚骨まぜそば」を発売しているのですが、初代のカップラーメンには熱湯3分の油揚げ麺を、二代目から四代目のカップラーメンには熱湯2分の油揚げ麺を、コラボ的には第5弾に該当する「濃厚豚骨まぜそば」には熱湯4分の油揚げ麺を搭載していたのに対し、やっとこさ熱湯90秒に短縮された2022年の冬。
これまでの統計から12月に「博多一双」のカップラーメンは出るのはイレギュラーなので、完全に油断していたんですけど、それはさておき縦型ビッグでは前回発売品に該当する四代目「泡系濃厚豚骨ラーメン」は、麺とスープのクオリティが想像以上に高く、このブログでは超高評価となる “6.5点” を叩き出した実力派。
一見すると麺の湯戻し時間短縮は正当な進化に思えるのですが、サンヨー食品の縦型ビッグは往々にしてスナック的な食感の油揚げ麺が総評の引っ張る傾向があるので、悪い意味でカップラーメンらしい方向にステ振りされている懸念が無きにしも非ず。
パッケージ(容器側面)に「かやく」の魅力は書かれていないため、引き続き麺とスープにコストを費やしていることは伝わってくるのですけど、はたして熱湯90秒は進化なのか退化なのか、2021年3月発売品(以下「四代目」という)との違いに注目しながらレビューします。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、天面の上に貼り付けられている「仕上げの小袋」が1袋。これは「博多一双」監修のカップラーメンにおける定番のスタイルで、初代から四代目まで一貫しています。四代目に別添されていた「仕上げの小袋」には、豚脂の香ばしさが印象的なオイルが入っていたので、もれなく継承されているといいのですが‥‥
かやくはチップ状の味付豚肉に、キクラゲ、ネギとシンプルな構成で、ここも四代目と共通するポイント。さすがに情緒のある景色とはいえませんが、ここに力を入れていない=麺とスープに期待できるため、個人的には安心‥‥ん? 味付豚肉のサイズちょっと小さくなってますね。
ちなみに2022年6月1日出荷分から順次、即席めんメーカー各社こぞって希望小売価格を上げているため、四代目では211円(税込228円)だったローソン標準価格は239円(税込258円)に値上がりしています。ただ、これはローソン名店シリーズにおける縦型ビッグの基準値なので、この商品だけ特別に高いわけではありません。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:博多一双 泡系濃厚豚骨ラーメン 販売者:サンヨー食品株式会社 製造所:太平食品工業株式会社 関西工場 内容量:97g(めん70g) 商品コード:4901734048374(JAN) |
発売日:2022年12月06日(火) 実食日:2022年12月06日(火) 発売地域:全国 取得店舗:ローソン 小売価格:239円(税別) 購入価格:258円(税込) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型ビッグ 容器材質:紙 湯量目安:410ml 調理時間:熱湯90秒 小袋構成:1袋(仕上げの小袋) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、でん粉、食塩、粉末卵、植物性たん白)、スープ(ポーク調味料、食塩、油脂加工品、砂糖、植物油脂、ポークコラーゲン、デキストリン、豚脂、たん白加水分解物、調味油脂、酵母エキス、香辛料、しょうゆ、トマト調味料、香味油脂)、かやく(味付豚肉、キクラゲ、ねぎ)/ 調味料(アミノ酸等)、増粘多糖類、炭酸カルシウム、カラメル色素、乳化剤、かんすい、微粒二酸化ケイ素、香料、酸化防止剤(ビタミンE)、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
実食開始
麺は油で揚げたフライ麺で、残念ながらノンフライに進化したわけではないけれど、たしかに従来よりもサイズは細くなっています。ただ、縮れも強くなってますよね? 四代目は比較的に縮れが弱く、とんこつ系のカップラーメンに使われる油揚げ麺の中ではトップクラスといっても過言ではないレベルの高さと評価しているため、ちょっと不穏な空気。
別添の小袋は後入れなので、内側の線まで熱湯を注ぎ、フタの上で小袋を温めながら待つこと90秒。時間になったら小袋の中身を加え、よく混ぜ合わせたら出来上がり。ちょっと泡立ちが悪くなっていますけど、スープ表面に浮かぶ泡は五代目も健在で、カロリーは447kcalから460kcalに上がり、脂質も19.5gから22.2gに増えるなど、栄養成分表示の数値も頼もしくなっていました。
ちなみに製造所は太平食品工業の関西工場(奈良県大和郡山市額田部北町944)となっているのですが、太平食品工業は1963年(昭和38年)1月にサンヨー食品が設立した製造部なので、どちらも “サッポロ一番” という認識で問題ありません。それでは、引き続き四代目との違いに注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(97g)あたり |
カロリー:460kcal たん白質:11.9g 脂 質:22.2g 炭水化物:53.2g 食塩相当量:5.8g (めん・かやく:1.7g) (スープ:4.1g) カルシウム:348mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:460kcal(めん・かやく:330kcal)(スープ:130kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
あー‥‥これは「ダメ」です
ちょっと撮影に手間取ったので、画像だと比較的に縮れは控えめに見えますけど、なんのこれしきゴリゴリの縮れっぷりときたら。どうしても撮影を挟むと普通に食べるよりスタートダッシュが遅くなってしまうため、いつもレビューの際は2つ用意しているのですが、ぶっちゃけ “撮影ありのほうがマシ” だったなと。
というのも熱湯90秒きちんと守り、それからフタを開けたのにもかかわらず、まだ半分も戻っていないような状態で、もれなく中心部にサクッとした部分が残る残念な仕様。ちゃんと開発のときに試食しました? などと有り得ないような疑いを抱いてしまったくらい、ずいぶんと顕著な劣化が見られます。
加水率は博多とんこつラーメンらしく低めの設定ですが、店舗の麺は博多のラーメン店で一般的とされる加水率よりも高く、形状も平打ちなので、辛うじて再現度に寄与している部分といえば色合いくらい。とりあえず食べ始めのスナック的なイメージは、いくらか放置することで改善されるものの、後半は後半で素麺っぽいというか、四代目の顔に泥を塗るような仕上がりで、かなり落胆しました。
スープ
スープの方向性も変わった
まずは「仕上げの小袋」を入れずに味を確認してみたところ、こってり感は控えめですが、とてもクリーミーな味わいで、ファーストインプレッションから中盤までは甘みが強く、余韻は程よい骨っぽさが印象的。とろみの加減がカップスープのポタージュみたいなベクトルなので、それが気になる方は気になると思いますけど、クリーミーさに振った豚骨感は「博多一双」の “こだわり” を感じる部分。
続けて「仕上げの小袋」には、豚脂の芳ばしさとオイル特有のコクが閉じ込めてあるため、スープの厚みがワンランク上のレベルに押し上げられます。しかし、クリーミーさでいえば五代目に軍配ですけど、豚脂の芳ばしさと余韻は四代目に劣るため、感動は覚えませんでした。
かやく
ハイライトはキクラゲ
ラインナップ自体は四代目から変わっていませんが、例によって例の如く安っぽいハムみたいな味付豚肉は四代目よりもサイズダウン。コリコリとした食感のキクラゲが多いのは無条件で嬉しいポイントになりますけど、歯触りと風味の主張が強い熱風乾燥のネギに特筆すべき加点要素はなかったので、麺の質を格段に落とした分、具材にも気を遣ってほしかったです。
総評
あまりにも四代目の出来が素晴らしかったので、どうしても五代目は厳し目に見ざるを得なかった部分もありますが、さすがにナーフされすぎ。なかでも麺の劣化は目に余る変更で、それについては「博多一双」の意向ではなく、サンヨー食品に丸め込まれたのではないかと推測できますけど、それにしてもレベルが落ちました。
クリーミーさに振り切ったスープは美味しかったので、そこは値段相応と評価できなくもないけれど、油揚げ麺の仕様を黙認できるほどの感動はなく、譲歩しても総評は及第点が妥当だと判断しました(ごめんなさい)。おそらく今後もコラボは続くと思うので、次は本気を出してください【author・taka :a(大石敬之)】