どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2021年8月9日(月)新発売、セブンプレミアムのカップ麺「博多だるま監修 豚骨まぜそば」の実食レビューです。
背脂とんこつの殿堂「博多だるま」の汁なしカップ麺 “三代目” は「生ニンニク&焦がしニンニク油」の “ガツンとWニンニク” にリニューアル!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
博多だるま監修 豚骨まぜそば
博多だるまとは、1963年(昭和38年)初代店主・河原登氏が開業した「箱崎だるまラーメン」を前身とする博多とんこつラーメン専門店で、2000年(平成12年)区画整理の対象になり閉店しましたが、同年12月には福岡市中央区渡辺通に現「博多だるま」をオープン。創業者の実子である河原秀登氏(「秀ちゃんラーメン」の店主)が二代目に就任し、いまも伝統の味を守り続けています。
今回のカップ麺「セブンプレミアム 博多だるま監修 豚骨まぜそば」は、博多の名門「博多だるま」店主とセブン&アイグループ及び明星食品の共同開発商品で、お店では食べられないカップ麺だけのオリジナルメニューとして考案。昨年と一昨年にも湯切りタイプの汁なしカップ麺を発売しているのですが、テコ入れなしの再版ではありません。
「博多だるま」監修のカップ麺が初めて発売されたのは、現在を遡ること14年、2007年(平成19年)7月24日の話。明星食品とセブン-イレブン・ジャパンの共同開発ブランド「地域の名店シリーズ」第6弾としてデビューを飾り、当初は福岡県・佐賀県・長崎県・ 大分県・宮崎県・熊本県・山口県内のセブンイレブン限定で販売をスタート。
徐々に販売地域を西日本全体に広げ、定期的にリニューアルを繰り返しながらも高く評価されていたのですが、2017年(平成29年)なんの前触れもなく「地域の名店シリーズ」は販売を終了。同年12月18日から現在の「銘店紀行(めいてんきこう)博多だるま」として、容器を従来の大判どんぶり型から縦型ビッグに変更し、本格さよりも簡便性の高さを優先するようになりました。
その「博多だるま」監修シリーズより、初めて湯切りタイプの汁なしカップ麺が発売されたのは、2019年(平成31年)4月8日と比較的に最近の話。お店では味わうことのできない限定メニューかつ西日本(中京以西)のセブンイレブン限定商品として、博多だるま監修シリーズ初の湯切りタイプ「博多だるま 背脂豚骨まぜそば」を新開発。
それと同時に東日本(静岡以東)のセブンイレブン限定商品として、六角家(ろっかくや)監修シリーズ初の湯切りタイプ「横浜ラーメン六角家 家系豚骨醤油まぜそば」も展開し、東西でラインナップを強化。その後、2020年4月13日に「博多だるま監修 背脂とんこつ焼ラーメン」を発売しているため、今回の新作は博多だるま監修の湯切りタイプ “三代目” に位置しています。
商品名は前回の「背脂とんこつ焼ラーメン」から「豚骨まぜそば」に戻ったので、2019年4月発売品と被っているのですが、そこから「背脂」の文字が消えたのと、生ニンニク&焦がしニンニク油を指標とする「ガツンとWニンニク」に変わっているのが前回・前々回との大きな違い。
セブンプレミアムの “ガツンとWニンニク” といえば、2021年6月21日発売の「中華蕎麦とみ田監修 豚まぜそば(二代目)」が記憶に新しく、監修店こそ違いますが、同じ流れを汲んでいるのは間違いありません。ちなみに「六角家」は2020年9月4日に横浜地方裁判所から破産手続開始の決定を受け、同年12月21日に法人格が消滅(倒産)しているので、関連するカップ麺も店頭から消えました。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、後入れの「液体ソース」「調味油」「生にんにく」の合計3袋。小袋のデザインから察するに、おそらく生にんにくは前述の「中華蕎麦とみ田監修 豚まぜそば(二代目)」と共通のアイテム。たとえば粉末ソース+調味油だと定番の構成ですが、液体ソース+調味油は珍しい組み合わせ。
麺は丸刃で切り出された丸断面の油揚げ麺で、湯戻し時間は熱湯5分。内容量は170g(めん130g)の大盛り仕様となっており、それについては前回の「背脂とんこつ焼ラーメン」や前々回の「背脂豚骨まぜそば」とも変わっていません。前回の油揚げ麺が個性的な仕上がりだったので、それを踏襲していた場合、今回も安心して楽しめそうです。
ちなみに前回の「博多だるま監修 背脂とんこつ焼ラーメン」は中京以西の西日本限定商品として、それと同時に「六角家監修 家系油そば」という静岡以東の東日本限定商品も発売していたのですが、前述のように「六角家」が倒産してしまった現在——。後者の関連商品は廃盤になったので、今年の「博多だるま監修 豚骨まぜそば」は “全国のセブン&アイグループ店舗を対象に” 発売されました。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:セブンプレミアム 博多だるま監修 豚骨まぜそば 販売者:明星食品株式会社 製造所:R・東日本明星株式会社 埼玉工場(埼玉県比企郡嵐山町川島2360) 内容量:170g(めん130g) 商品コード:4902881484817(JAN) |
発売日:2021年08月09日(月) 実食日:2021年08月12日(木) 発売地域:全国 取得店舗:オムニ7(ネット通販サイト) 商品購入価格:246円(税込) 希望小売価格:228円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:角型ビッグ 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:770ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:3袋(液体ソース・調味油・生にんにく) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん〔小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、ソース〕、ソース〔香味油、しょうゆ、香辛料(ガーリック)、糖類、背脂、食塩、豚脂、ポークエキス、植物油脂、たん白加水分解物、香味調味料〕、かやく(キャベツ、チャーシュー)/ 加工デンプン、カラメル色素、調味料(アミノ酸等)、トレハロース、酒精、炭酸カルシウム、かんすい、香料、増粘剤(加工デンプン、増粘多糖類)、酸味料、酸化防止剤(ビタミンE)、乳化剤、カロチノイド色素、炭酸マグネシウム、ビタミンB2、香辛料抽出物、ビタミンB1、(一部に卵・乳成分・小麦・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・りんごを含む) |
実食開始
すべての小袋は後入れで、具材は最初から容器の中に入っている状態。前回の「背脂とんこつ焼ラーメン」にはピンクの蒲鉾(かまぼこ)やフリーズドライのネギを搭載していましたが、今回の「豚骨まぜそば」にはキャベツとチップ状のチャーシューだけなので、やや寂しい構成です。しかし、今年は泣く子も黙る “生にんにく” が別添されていることを忘れてはいけません。
お湯を注いでから5分間、待っている間にフタの上で「液体ソース」と「調味油」の小袋を温めて、湯切り後に添付調味料を加えたら、仕上げに「生にんにく」をトッピングして出来上がり。生にんにく特有のニオイもさることながら、液体ソースを加えた瞬間「大砲ラーメン」監修の汁なしカップ麺にも通じる “豚臭さ” が強烈で、なかなかのファーストインプレッション。
ちなみに販売店はコンビニのセブンイレブンをはじめ、イトーヨーカドーやヨークベニマル、ヨークマートでも取り扱いがあり、オムニ7(イトーヨーカドーのネット通販サイト)でも販売されていたので、ご参考ください。それでは、引き続き「めん」「ソース・調味油」「具材・生にんにく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(170g)あたり |
カロリー:768kcal たん白質:11.9g 脂 質:35.9g 炭水化物:100.6g (糖 質:97.8g) (食物繊維:2.8g) 食塩相当量:7.0g ビタミンB1:0.32mg ビタミンB2:0.36mg カルシウム:194mg |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
前回と同じ麺を採用
調理前は白っぽい見た目をしていましたが、隠し味に “ソースを練り込んでいる” のが特徴的なポイントで、切刃や原材料名の構成から察するに、前回の「背脂とんこつ焼ラーメン」と共通の油揚げ麺と判断して間違いありません。いや、もしかするとマイナーチェンジしている可能性もありますけど、体感的な印象は一致。
店舗の「ラーメン」に使われている極細ストレート麺とは異なるタイプになりますが、すこし表面はソフトな食感で、噛むと内側から弾けるような歯切れのよさが楽しめます。しかし、歯切れのよさは後半にかけて落ち着きを見せ、それと反比例するように粘りが増してくるのが面白く、たしかな食べ応えを打ち出しながら、大盛りでも最後まで飽きずに食べられるのがポイント。
それなりに油揚げ麺の風味も主張してきますが、それ以上に液体ソース・調味油・生にんにくのほうが強烈なので、まったくネガティブに働くことはなく、むしろ油揚げ麺ならではのジャンクさがプラスに作用していると感じるくらい。なかでも麺の奥から滲み出るような甘みが心地よく、いい取り合わせだと感じました。
ソース・調味油
ひとくち目から唇がベットベトw
液体ソースは濃口しょうゆベースのタレを軸に、背脂や豚脂(ラード)をブレンドした動物油脂と植物油脂を多めに合わせ、塩気よりも糖類の甘さをフロントに効かせたフレームワーク。食塩相当量の数値は7.0gと高めの数値を叩き出しているのですが、液体ソース単体だと舌に突き刺さってくるような攻撃性ではありません。しかし、むわっとくる “豚臭い香り” は強烈で、こちらは人を選ぶレベル。
そんな液体ソースとは裏腹に、調味油の中身は清く正しく硬派な黒マー油(焦がしニンニク油)で、通常はラーメンにインパクトのある個性をプラスしてくれるアイテムなのですが、これを加えることで液体ソースの豚臭い部分が和らぎます。とはいえ動物油脂に焦がしニンニクの組み合わせなので、なかなかに強烈なんですけどw これを入れた後のほうがキレイに仕上がりました。
具材・生にんにく
Ground garlic is justice!!
キャベツとチャーシューは他の商品にも使われている具材なので、まったく特別な具材ではなく、もうすこし頑張ってほしいかな‥‥と、いつもなら思うところですが、その不満を補完してくれるのが強烈なインパクトを放っている「生にんにく」の存在。
内容としては生おろしニンニクをベースに食塩を強めに効かせている、市販のチューブ系と同じフレームワークなので、特別に珍しいアイテムとかではないんですけど、ガーリックパウダーでは表現できないインパクト炸裂。
もはや卑怯といわざるを得ないトッピングなのですが、今回の場合は液体ソースの豚臭さを蹴散らしてくれたり、それでも生にんにく一辺倒にならないようにソースや調味油が踏ん張ってくれたり、にんにくと豚骨の親和性も高かったりと、しっかり飼い慣らせていたのがよかったです。
総評
タイプとしては2019年4月発売の「博多だるま監修 背脂豚骨まぜそば」に近かったのですが、それよりも黒マー油の苦味を抑え、生にんにくガッツーン!! みたいな。液体ソースの豚臭い香りが人を選ぶ商品ではあるけれど、それも明星食品らしい個性の一つですし、前回・前々回との差別化も明確な良品だと感じました。
それと対をなす「六角家」の汁なしカップ麺は発売されませんでしたが、イトーヨーカドーのネット通販サイトだけでなく、全国のセブンイレブンやイトーヨーカドー、ヨークベニマル、ヨークマートなども販売店の対象なので、続編を楽しみにされていた方はもちろん、これまで東日本だから入手困難だった方も要チェックです【author・taka :a(大石敬之)】