ファミマ限定、牛乳屋食堂のカップ麺「牛乳や監修 ミルクみそ味ラーメン」が個性的!! まろやかさの中に光る意外なアクセントとは

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サンヨー食品

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2024年2月13日(火)新発売、ファミマルのカップ麺「牛乳や監修 ミルクみそ味ラーメン」(239円+税)の実食レビューです。

ラーメンデータベースの通算ランキング “福島・味噌部門1位” に君臨する老舗「牛乳屋食堂」監修のカップラーメンがファミリーマートに!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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牛乳や監修 ミルクみそ味ラーメン

牛乳屋食堂(ぎゅうにゅうやしょくどう)とは、福島県会津若松市の芦ノ牧温泉駅付近で営業している庶民的な食堂で、現在を遡ること96年以上、1927年(昭和2年)に創業した老舗。

さらに遡ること1925年(大正14年)頃、小塩の地で馬車宿を営んでいた井上家の四男・幸美(こうみ)さんとキヨノさん夫妻が上三寄駅(現:芦ノ牧温泉駅)の開通を機に牛乳の販売を始め、いつしか食堂としても機能し始めたことから「牛乳屋食堂」と呼ばれるように。その味わいは代々の嫁に継承され、現在は四代目の安藤美紀さんを女将とし、牛乳屋食堂の暖簾と伝統を守り続けています。

牛乳屋食堂がファミマルのカップラーメンを監修

今回の新商品「牛乳や監修 ミルクみそ味ラーメン」は、北海道・東北・関東・東海のファミリーマート店舗にしか売ってない、かなり限定的なカップラーメンで、創業九十四年の老舗「牛乳屋食堂」で人気を博している「ミルクみそラーメン」の味わいを再現。メーカーは “サッポロ一番” のサンヨー食品で、パッケージに「ラーメンデータベース 福島 味噌部門 1位」の訴求があるように‥‥ちょっと情報を整理しておきましょう。

ラーメンデータベースとは、2005年(平成17年)4月6日に自称 “日本一ラーメンを食べた男” 大崎 裕史(おおさき ひろし)その人が設立した「株式会社ラーメンデータバンク」並びに「株式会社スープレックス」が運営している “ラーメン・カレー・チャーハン・ぎょうざ・蕎麦・うどん” に特化した日本全国グルメ情報サイト「なんとかデータベース」のラーメン部門で、現在の登録店舗数は全国約5万軒。

ラーメンデータベースには「通算ランキング」が存在し、その「福島県」「全域」「味噌」のカテゴリーで「牛乳屋食堂」が堂々の1位に君臨していることから、パッケージに「福島 味噌部門 1位」の訴求があります。ちなみに小さく “通算:2023年8月末時点” との注意書きもありますが、2024年2月16日現在も同カテゴリーの1位は「牛乳屋食堂」ということで、根強い人気がうかがえるところ。

牛乳屋食堂の外観とラーメンデータベースの訴求

ファミリーマート×ラーメンデータベース○○1位といえば、過去に「RA-MEN 3SO(ラーメン スリーエスオー)」や「中華そば嘉一(かいち)」「中華蕎麦うゑず(うえず)」など、いくつかの有名店がカップラーメンを監修してきた経緯があり、いずれも商品化はサンヨー食品が担当していたのですが、福島の老舗「牛乳屋食堂」とのタイアップは初めての試み。

ミルク、みそ、ラーメンのキーワードに引っ張られ、青森の「味噌カレー牛乳ラーメン」が真っ先に思い浮かんだのですが、牛乳屋食堂の「ミルクみそラーメン」にカレーの要素は組み込まれておらず、ファミリーマートの公式ウェブサイトには “みそのコクとミルク・ポークのうまみをベースに、ガーリックの風味を加えて、甘みのしっかりきいたみそラーメンスープに仕上げました。” との記載があることから、そのバランスが今回の見どころ。

ちなみに「牛乳や監修 ミルクみそ味ラーメン」は “北海道・東北・関東・東海” 限定と前述しましたが、同時にラーメンデータベース通算ランキング広島の豚骨醤油部門1位「中華そば陽気監修 醤油豚骨中華そば」を “山梨と静岡を除く関東・北陸・関西・中国・四国・九州・沖縄” 限定で展開し、地域ごとに分けてファミマルのラインナップを強化したファミリーマート。

出典:ファミリーマート公式ウェブサイト

私は関西在住なのですが、不運に見舞われ「中華そば陽気監修 醤油豚骨中華そば」の入手は叶っておらず、そんな折に関東の友人(X:@cupman83、Youtube:カップめんリスペクト)から「牛乳や監修 ミルクみそ味ラーメン」が届いたので、こちらのレビューを優先することに。このブログでは頂き物でも容赦無く‥‥という言い方はアレですけどw 忖度なしを信条にしているため、いつも通りのスタンスで向き合います。

開封

イメージキャラクターの名前は「もーくん」

今回のカップ麺に別添されている小袋は、フタの上に貼り付けられている「仕上げの小袋」1パックのみで、サンヨー食品の縦型ビッグで頻繁に見るパッケージ。可能であれば専用のデザインだと嬉しかったんですけど、小袋を取り外した先の天面から笑顔のマスコットキャラクター “もーくん” が現れる演出にホッコリ。見れば見るほどカワイイというか、無条件で愛でたくなるキャラクターですね。

かやくのラインナップは汎用的

かやくはチップ状の味付豚肉に、メンマ、コーン、ネギの組み合わせで、ここぞとばかりに特殊な具材を採用しているわけではないけれど、実際の「ミルクみそラーメン」にもチャーシュー、メンマ、コーン、ネギ、糸唐辛子がトッピングされていることから、的外れな内容ではありません。

ちなみに2024年2月現在、即席カップめん市場におけるNB(ナショナルブランド)商品のメーカー希望小売価格を例に挙げると、レギュラーサイズは236円(税別)、縦型ビッグは271円(税別)が事実上の標準となっているのですが、今回のファミリーマート通常価格は239円(税込258円)ということで、この販売価格はファミマルだからこそのメリットを感じるポイント。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:ファミマル 牛乳や監修 ミルクみそ味ラーメン
販売者:サンヨー食品株式会社
製造所:太平食品工業株式会社 本社工場(群馬県前橋市朝倉町555-4)
内容量:95g(めん70g)
商品コード:4901734053057(JAN)
発売日:2024年02月13日(火)
実食日:2024年02月16日(金)
発売地域:北海道・東北・関東・東海
販売価格:239円(税込258円)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:縦型ビッグ
容器材質:プラ(PP)
湯量目安:410ml
調理時間:熱湯5分
小袋構成:1袋(仕上げの小袋)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、でん粉、食塩、粉末卵)、スープ(糖類、全粉乳、食塩、植物油脂、豚脂、みそ、ポーク調味料、香辛料、酵母エキス、クリーミングパウダー、ごま、豆板醤)、かやく(味付豚肉、メンマ、コーン、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘剤(加工でん粉、増粘多糖類)、炭酸カルシウム、かんすい、トレハロース、微粒二酸化ケイ素、香辛料抽出物、甘味料(カンゾウ)、レシチン、パプリカ色素、クチナシ色素、酸味料、カラメル色素、酸化防止剤(ビタミンE)、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む)

実食開始

さて、こいつが吉と出るか凶と出るか‥‥

麺は油で揚げたフライ麺で、このブログでは鬼門としているポイント。もちろんノンフライ麺にはない魅力も備わっているのですが、サンヨー食品の縦型カップに使われるフライ麺は極端にスナック的な場合が多く、特に有名店が監修した商品では総評の足を引っ張ることも珍しくありません。

ミルクの優しい香りが印象的な調理直後

逆に他社が真似できないほど個性的な形状を実現していたり、ノンフライばりに洗練されていたり、そういったフライ麺も保有しているメーカーなので、頭ごなしに警戒するわけにもいかないのですが、それはさておき熱湯を注ぎ、フタの上で後入れの小袋を温めながら待つこと5分。時間になったら「仕上げの小袋」を加え、よく混ぜ合わせたら出来上がり。

ちなみに製造所は太平食品工業の本社工場となっていますが、太平食品工業は1963年(昭和38年)1月にサンヨー食品が設立した製造部なので、認識としては “サッポロ一番の工場” で問題ありません。それでは、引き続き「牛乳や」監修ならではの個性に注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(95g)あたり
カロリー:430kcal
たん白質:8.7g
脂  質:18.1g
炭水化物:58.1g
食塩相当量:5.2g
(めん・かやく:1.4g)
   (スープ:3.8g)
ビタミンB1:0.42mg
ビタミンB2:0.34mg
カルシウム:173mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:430kcal(めん・かやく:331kcal)(スープ:99kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

間違いなく再現度は低い

3.0

実店舗の「ミルクみそラーメン」に使われている麺は、1951年(昭和26年)の創業以来、多加水熟成麺を得意としている福島県会津若松市の製麺所「小西製麺」謹製の平打ち縮れ麺で、一般的に35%以上の加水率を満たせば “多加水麺” と呼ばれるところ、牛乳屋食堂では約50%の加水率を誇る超多加水麺を取り寄せているため粘りが強い、もっちりとした食感を特徴としています。

本物とは真逆のタイプなのでは‥‥

またサイズについてもコシが特徴的な「中太会津麺」と、さらに “もっちり” とした食感が特徴的な「極太手打麺」から選べるシステムとなっているのですが、カップラーメンに使われているフライ麺は黄色味が強いビジュアルで、札幌みそラーメンの熟成たまご麺を彷彿とさせる雰囲気。また加水率も特別に高いわけではなく、食べ始めは部分的な戻りムラと揚げ油に由来するニオイの干渉が気になるなど‥‥

いかにもサンヨー食品(太平食品工業)の悪いところがフロントに陣取っていたので、ぶっちゃけ★2もチラついたんですけど、後述するミルクと相性がよかったのか、揚げ油に由来する風味に慣れてくるとクセになる感じ。お世辞にも再現度が高いとは思えない仕上がりですが、なんというかこう、悪くなかったですw

スープ

かなりミルクは強めだけど‥‥

5.0

パッケージ(牛乳屋食堂とラーメンデータベースの情報欄左)に “牛乳ではなく、全粉乳を使用しています。” との表示が見られたように、それを駆使して「ミルク」を表現しているのですが、牛乳から脂肪に富んだ部分を分離して製造される脱脂粉乳(スキムミルク)ではないところが “こだわり” のポイント。ただ、いわゆる牛乳臭さは控えめ(実は私、牛乳が苦手なんですけど、ぜんぜん大丈夫でした)。

さらに糖類や甘味料(カンゾウ)で甘味を底上げしているため、本物の「ミルクみそラーメン」に寄せられている評判・口コミなんかと比較すると、かなりミルクを強調しているようなデフォルメを感じるのですが、まろやかさに特化した味わいから記憶に残りやすく、それは使用している味噌の系統も然り。とろっとした口当たりも相俟って、無条件に甘やかしてくれるような優しさを感じたのですが‥‥

オイルのコクとニンニクのアクセントも参戦

ほんのちょっと、奥のほうにピリッとした豆板醤のアクセントが光る味わいから、ミルクの甘さが遊びすぎないフレームワーク。そのアクセントが後半にかけて蓄積されるため、単に甘ったるいだけのスープに終わらなかったのだなと。さらに、別添の小袋に含まれる豚脂で動物系のコクが深まるのですが、同時に生のニンニクを彷彿とさせる風味も印象深く、よりラーメンらしい味わいに。

ペースト状の生おろしニンニクが入っているわけではないので、後にも先にもマイルドな印象は変わりませんが、ミルクと豆板醤の掛け合いが面白い、中毒性の高いスープに仕上がっていました。

かやく

ハイライトはコーンかな

4.0

チップ状にカットされた味付豚肉は、例の安っぽいハムみたいな食感で、他の商品でも頻繁に見かける使い回しの具材。ただ、ジャンクさが売りの肉そぼろほど主張してこないため、スープの世界観を壊さなかったところは好印象。片や甘味の強いコーンは、スープの全粉乳に共鳴するような親和性の高さを見せ、メンマの程よい歯応えは箸休めに嬉しく、想像していたよりもネガティブではありませんでした。

ただ、熱風乾燥(AD)のネギだけは食感と風味が強すぎると感じたので、これが凍結乾燥(FD)だったら、さらなるイメージアップに繋がったかもしれません。ちなみにゴマも入っていましたけど、めちゃくちゃ少なかったです。

総評

4.0

本物の評判と比較して麺の系統が掛け離れていたり、ミルクの甘さが極端に強調されていたり、だいぶデフォルメされているのだろうと思いつつ、それだけに個性的な仕上がりで、その個性を豆板醤のアクセントが強めるなど、途中で引き合いに出した青森の「味噌カレー牛乳ラーメン」とは異なる魅力の持ち主。

販売店は北海道・東北・関東・東海エリアのファミリーマート限定なので、そこが最大のハードルになりますが、ぜんぜん全国区でも大丈夫だったんじゃないですかね。とはいえ粉乳の甘さは人を選ぶ項目になりますし、このレビューを読んでポジティブに感じられなかった方にはオススメできない一杯になりますけど、大丈夫そうなら試す価値ありです【author・taka :a(大石敬之)】

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