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B級グルメの先駆者 “富士宮やきそば学会” 監修「マルちゃん 富士宮やきそば」リニューアル!!

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東洋水産

どうも、taka :aです。

本日の一杯は、2020年5月4日(月)リニューアル新発売のカップ麺、東洋水産「マルちゃん 富士宮やきそば」の実食レビューです。

B級グルメのパイオニア「富士宮やきそば学会」公認カップ麺がリニューアル!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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マルちゃん 富士宮やきそば

富士宮やきそば(ふじのみややきそば)とは、静岡県富士宮市にて戦後から親しまれている焼きそばで、2000年に設立された「富士宮やきそば学会」がB-1グランプリ(現・ご当地グルメでまちおこしの祭典! B-1グランプリ)の初代ゴールドグランプリに輝き、B級グルメの先駆者として「富士宮やきそば」の名を全国に轟かせました。

愛称・う宮(うみゃー)

「B級ご当地グルメの祭典 B-1グランプリ」とは、一般社団法人「B級ご当地グルメでまちおこし団体連絡協議会(愛Bリーグ)」及び各開催地の実行員会が年に1度開催している “日本最大級のまちおこしイベント” で、今回の「富士宮やきそば学会」はもちろん、青森県十和田市「十和田バラ焼きゼミナール」や千葉県勝浦市「熱血!!勝浦タンタンメン船団」など、歴代優勝団体はカップめん業界にも多大な影響を与えています。

B-1(ビーワン)グランプリ開催当初の2006年から2012年までの間、B-1グランプリのBは “B級” を意味していましたが、2013年より「本来の趣旨である町興しの理念が伝わらない」という理由から “B-1グランプリのBは地域ブランド(brand)のB” と再定義され、現在の正式名称「ご当地グルメでまちおこしの祭典! B-1グランプリ」に改称。

よく誤解が生じているようですが、B-1グランプリは “まちおこし” のイベントであり、いわゆるグルメイベントではありません。あくまでも料理を通じて地域をPRすることが主たる目的なので、ゴールドグランプリは料理に対して与えられるのではなく、今回の「富士宮やきそば学会」や「熱血!!勝浦タンタンメン船団」など、イベントにエントリーした地元団体に賞が授与されます。

正式なライセンス商品

今回のカップ麺「マルちゃん 富士宮やきそば」は、B級ご当地グルメの祭典「B-1グランプリ」の第1回(2006年 in 八戸)及び第2回(2007年 in 富士宮)大会で2年連続 “ゴールドグランプリ” を獲得した「富士宮やきそば学会」と東洋水産株式会社の共同開発商品(富士宮やきそば管理運営会社「株式会社プロシューマー」公認)で、初代発売日は2007年2月13日。

2016年5月16日にリニューアルされた従来品と同じように、商品パッケージには「B-1グランプリ 第1回・第2回 ゴールドグランプリ」の表示と「富士宮やきそば学会認証」のロゴマークを印刷。おむね全体のデザインも変わっていませんが、2020年5月のリニューアルより “FUJINOMIYA-YAKISOBA” とローマ字表記が追加されています。

静岡県富士宮市の「富士宮やきそば」には、富士宮市内にある4つの製麺所(マルモ食品・曽我めん・叶屋・木下製麺所)の蒸し麺や肉かすを必ず使用しなければいけないなど、あわせて “12箇条” の定義が存在するのですが、今回のカップ麺に表示されている特徴は「一、コシのある麺」「二、肉かす」「三、削り粉」「四、コクのあるソース」の4項目。

カップ麺の特徴は4つ

従来品は「コシのある麺」と「削り粉」に「コクのあるソース」もクリアしていましたが、具材に「肉カス*1」は入っていなかったので、リニューアル後の変化と具材の構成にも注目してみましょう。

*1「肉カス」とは、豚の背脂や三枚肉(豚バラ)などを熱し、そこから豚脂(ラード)を搾り取った後に残る副産物の通称で、富士宮やきそばには欠かせない素材。

開封

小袋のデザインは変更なし

今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」に後入れの「液体ソース」と「削り粉」で合計3種類。容器は大盛りサイズの角型で、それぞれの小袋を含む内容量は従来品と同じ165g(めん120g)ですが、バーコードの下に表示されているJANコードは “4901990335973” から “4901990366007” に変わっています。

麺量は大盛り120g

麺は富士宮市内の製麺所ではなく東洋水産の関東工場(群馬県館林市赤生田本町3831-1)が製造している油揚げ麺で、精製ラード特有の芳ばしい香りが印象的なのは東洋水産らしいポイント。かなりインスタント感の強いタイプの麺になるのですが、実際の「富士宮やきそば」はラードを使って具材や麺を鉄板で焼き上げるため、あながち精製ラードの香りもマイナスとはいえません。

メーカー希望小売価格(税別)はリニューアル前の205円から220円に値上がりしていましたが、2019年6月1日出荷分から適用された価格改定後における大盛カップ麺の標準価格。2020年5月現在、コンビニで購入した場合の税込価格は232円、実際に立ち寄ったコンビニ大手4社の中では「ローソン」での取り扱いを確認しました。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:マルちゃん 富士宮やきそば
製造者:東洋水産株式会社 関東工場
製造所:群馬県館林市赤生田本町3831-1(M1)
内容量:165g(めん120g)
商品コード:4901990366007(JAN)
発売日:2020年05月04日(月)
実食日:2020年05月08日(金)
発売地域:全国(CVS・量販店・一般小売店 他)
取得店舗:コンビニ(ローソン)
商品購入価格:232円(税込)
希望小売価格:220円(税別)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:角型ビッグ
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:660ml
調理時間:熱湯3分
小袋構成:3袋(液体ソース・かやく・削り粉)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、精製ラード、食塩、植物性たん白、しょうゆ、香辛料、粉末野菜、卵白)、添付調味料(ソース、豚脂、砂糖、植物油、食塩、煮干し粉末、しょうゆ、野菜エキス、ポークエキス、酵母エキス、香辛料)、かやく(キャベツ、味付豚肉)/ 加工でん粉、カラメル色素、調味料(アミノ酸等)、酒精、炭酸カルシウム、レシチン、かんすい、増粘多糖類、酸化防止剤(ビタミンE)、香料、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・豚肉・りんごを含む)

実食開始

かやくは本物の豚肉が嬉しい

先入れの「かやく」はリニューアル前と同じ構成で、シンプルにキャベツと味付豚肉のみ、残念ながら今回も “肉カス” は入っていません。しかし、近年のカップめん業界では大豆加工品を使ったフェイクミートが増えていることに加え、キャベツしか入っていないカップ焼きそばもある現在、ちゃんと本物の味付豚肉が入っているだけでもありがたいです。

かなり食欲そそってくる香り

あとは熱湯3分後に湯切りして、液体ソースを馴染ませてから削り粉をかけて出来上がり。あいかわらず湯切り時には精製ラードの香りが強く漏れ出すため、それが苦手な方には厳しいかもしれませんが、芳ばしいソースの香りと削り節の臨場感はリニューアル後も健在。従来品と比較して、引き続き大きく変わった様子はありません。

このブログで従来品は高く評価しているため、引き続きリニューアル前後の違いに注目しつつ、「めん」「ソース」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。リニューアル前の詳細が気になる方は、関連ページ「マルちゃん 富士宮やきそば」(2016年5月16日発売分)のレビューをご覧ください。

栄養成分表示:1食(165g)あたり
カロリー:712kcal
たん白質:16.7g
脂  質:32.8g
炭水化物:87.4g
食塩相当量:5.7g
ビタミンB1:0.60mg
ビタミンB2:0.65mg
カルシウム:297mg
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

無骨で独特な食感

6.0

実際の「富士宮やきそば」に使用されている蒸し麺は、まだ冷蔵技術に乏しかった戦後、すこしでも長く日持ちさせるために水分の含有量を減らし、麺を蒸した後は茹でずに急速冷却、それから表面を油でコーティングしていたそうです。その製法は現在も富士宮市内の製麺所に引き継がれ、一般的な茹で麺とは違う独特の食感が生まれたのだとか——

熱湯3分きちんと待つ

対する今回のカップ焼きそばに使われている麺は、ごわごわとした食感の無骨な角断面の油揚げ麺で、くっきりとした輪郭のある口当たり。もちもちとした粘り気も意識されているのですが、どちらかというと加水率は低めに設定してあります。タイプとしては東洋水産らしい油揚げ麺ではあるものの、ここまで強付きのある食感は同社のカップ焼きそばでもメジャーではありません。

精製ラードの風味は調理後も遠慮なく主張してくるのですが、今回の液体ソースや削り粉との相性はよく、むしろ芳ばしさがプラスに作用していたのは利点。富士宮市内にある指定された製麺所の蒸し麺に瓜二つとはいえないにしても、水分の含有量が少なくて硬めの食感という点は再現度の高さに貢献していると感じました。

ソース・削り粉

特に目立った変化なし

6.5

液体ソースはウスターソースを軸にしているシャープなテイストで、複雑な香辛料の刺激的なアクセントも伴いますが、ポークの旨味と玉ねぎ甘みが適度にカドを包み込む、とても深くて包容力のある味わい。削り粉との相性を考慮して、隠し味に少量の醤油を混ぜているのもポイント。あくまで醤油は隠し味ですが、意識すると醤油がフワッと香ります。

今回も具材としての肉かすは入っていませんが、その芳ばしい風味を表現するために、高温で炒めたラードを液体ソースに加えているため、まったく意識されていないわけではありません。かなり油脂の量は多めに見えるように、実際こってりとした味わいで、それに切り込むシャープなソースと甘みのコントラストが絶妙なバランスなのも例年通り。

ちゃんと鰯(いわし)

カップ麺に別添されている削り粉は、実際の「富士宮やきそば」にも使われている鰯(いわし)の削り粉で、鰹や鯖の節とは違う鋭い旨味が主体。とはいえ煮干し特有のエグみや苦味は控えめで、今回の液体ソースに違和感なくフィットしています。ソースの量も削り粉の量も多いため、かなり味は濃いめに仕上がりますが、やみくもに塩っぱい味ではありませんでした。

具材

いい意味でシンプル

5.0

富士宮市内で「富士宮やきそば」を名乗るには、富士宮の高原キャベツを使用することが条件らしく、中でも水分量が少なくて歯応えのいい “秋キャベツ” がベストとのこと。対するカップ麺のキャベツは水分量が多く、みずみずしいキャベツ(中国産)を使用しているのですが、濃いめのソースと削り粉に対してインターバルに効果的。

いつか大豆に変わっちゃうのかな‥‥

肉具材はリアルなことで定評のある東洋水産きっての味付豚肉で、同社の「本気盛(マジモリ)」や「謹製(きんせい)」などのカップラーメンにも使用されているもの。キャベツも豚肉も新開発の具材ではないですし、量も多いとは言えないものの、王道かつ良質な具材だったので、削り粉(ふりかけ)のコストを思えば充分でした。

総評

★★★★★★☆☆☆☆(★6)

リニューアル前と比較して麺の加水率が低くなった気がしたのですが、念のため東洋水産に電話で問い合わせてみたところ “今回のリニューアルで中身は変えていません” との回答でした。変わってないんかいw というわけで主な変更点は、パッケージに追加されたローマ字表記の「FUJINOMIYA-YAKISOBA」と値段の見直しです。

とはいえ値上げについては価格改定後の標準的な価格ですし、コシのある麺に芳ばしいソース、煮干しが強めの削り粉など、従来品の魅力を損なうような改悪がなかったのは好印象。ついでに今後の販売地域も確認したところ、引き続きリニューアル後も全国販売ですが、しばらくすると “基本的に静岡周辺でしか売ってないと思います” との回答だったので、気になっている方は早めに確保してください。

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