ファミマの「家系ラーメン」が濃厚すぎてヤバい!!ど乳化スープの極み “壱六家” インスパイア

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ファミリーマート

どうも、taka :aです。

本日の一杯は、2019年12月10日(火)新発売のカップ入りコンビニラーメン、ファミリーマート「家系ラーメン(醤油豚骨)」の実食レビューです。

乳化レベルMAX!? 濃厚ど乳化スープがヤバかったファミマの亜流 “家系レンジ麺” ついに商品名を「家系ラーメン」としてリニューアル!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ入りチルド麺としての総合力を判定します。オススメの美味しい食べ方(簡単ちょい足しアレンジ)も紹介しているので、よろしければ最後までお付き合いください。

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ファミリーマート レンジ家系ラーメン

家系(いえけい)ラーメンとは、1974年(昭和49年)横浜市磯子区杉田・新杉田駅付近に開業した「吉村家(よしむらや)」を発祥とするラーメンジャンルの通称で、その創業者・吉村実(よしむら みのる)氏が考案。家系総本山の直系店をはじめ、影響を受けたインスパイア店の屋号は「○○家」となることが多く、全国的に “家系” という呼び名が定着しました。

ファミリーマートの電子レンジ専用カップ入りチルド麺で「家系」といえば、2017年12月に関東・東海限定商品「家系醤油豚骨ラーメン」を発売しており、翌2018年11月に「濃厚醤油豚骨! 家系ラーメン」という商品名で復活。さらに2019年の1月と4月にも販売されるなど、実は定期的にリリースされています。



しかし、2019年10月15日に発売された前回の「レンジ醤油豚骨ラーメン」は、どう考えても歴代レンジ家系ラーメンの流れを汲んだ続編としか思えない仕上がりにもかかわらず、商品名から「家系」の文字を撤廃。その理由を考えてみた結果、おそらくファミマの家系が “亜流の脱歴史系” に該当するからなのではないか——という結論に落ち着きました。

家系ラーメンには、大きく分けて「直系」「分家」「亜流系」の3派があり、1986年(昭和61年)にオープンした吉村家の2号店「本牧家(ほんもくや)」、その本牧家で店長だった神藤隆氏(当時33歳)が昭和63年(1988年)に独立開業したのが「六角家(ろっかくや)」、そして総本山「吉村家」の三者が通称 “家系御三家” と呼ばれる家系ラーメンの大御所です。

写真は典型的な「亜流」家系ラーメンの例

2019年12月現在、「杉田家」「はじめ家」「厚木家」「高松家」「上越家」「末廣家(すえひろや)」が総本山公認の「直系」5店。そして家系御三家の「六角家」をはじめ、「川崎家」「近藤家」「寿々㐂家(すずきや)」といった “本牧家出身の店” は「分家」とされているのですが、どちらにも属さないのが「亜流」と呼ばれるニューウェーブ系の一派。

それぞれ特色に違いがあり、たとえばスープを例にあげると——

「直系」鶏油が効いた醤油濃いめの “醤油豚骨” 味で燻製の風味あり。「分家」直系よりも比較的に豚骨が強い “醤油豚骨” 味で燻製の風味問わず。「亜流」乳化が進んだ豚骨メインの “豚骨醤油” 味で鶏油を使わない店も‥‥と、亜流については特に顕著な違いが見られ、上記写真のように乳白色のスープが多く、その草分け的存在「壱六家(いちろくや)」に倣い、うずらの卵をトッピングしているのも特徴です。



たとえば家系ラーメンを象徴するトッピングの海苔やホウレン草など、それぞれに共通する特徴もあるのですが、「亜流」は家系の歴史から離れることを厭わないフリースタイルも多く、「壱六家」にインスパイアされた店は通称 “壱系” などと呼ばれ、中には缶詰(冷凍の業務用スープ)を使用している店も多いことから、しばしば生粋の家系ファンに邪道扱いされることも珍しくありません。

2019年10月15日発売「レンジ醤油豚骨ラーメン

ただ、逆に家系の派閥に興味がない人にとっては無論、どうでもいい話。実際に家系の一つとして市民権を得ているのが現状で、今回の前身に当たる「レンジ醤油豚骨ラーメン」も亜流・壱系風として完成度の高い一杯でした。その流れを汲んでいるのは間違いないため、前回との違いや共通点に注目しながらレビューを続けます。

作り方と注意事項

今回のように電子レンジで加熱するタイプの要冷蔵コンビニラーメンは、通称・日配(ニッパイ)と呼ばれる消費期限の短いデイリー食品なので、各地域ごとに担当している製造工場が違います。手元にある商品の外装フィルムに表示されている製造者は「株式会社ジョイアス・フーズ 京都工場」となっていて、こちらは兵庫県北部のファミリーマートをカバーしている会社。

今年はセブンイレブンが特殊な中蓋付きの容器を開発し、レンジ麺の液体スープ化を実現。対するファミリーマートは引き続きゼラチンでスープを固める従来の技法を採用しているのですが、今回はゼラチンスープの上に茹で中華麺をのせて出荷後の湯伸びを防ぐ従来の構造と違い、麺とゼラチンスープが絡み合ったまま固めてあって、麺の上にはボール状の白い動物油脂の塊がのせてあります。



ファミリーマート標準価格は480円(税込518円)と前回から変更なく、消費期限は店頭に商品が入荷されてから約2日前後。なお、コンビニのレンジ麺は買ってから “そのままの状態で温めるのが基本” なので、帯状の外装フィルム等を先に剥がしてはいけません。その場合、後からテープでとめるなどして処置しないと調理不良の原因にもなるため、フィルムやフタは取らずに電子レンジで加熱してください。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:レンジ家系ラーメン(醤油豚骨)
製造者:株式会社ジョイアス・フーズ
製造所:京都工場(京都府久世郡久御山町市田大領2-8)
内容量:-(記載なし)
商品コード:2008126349117

発売日:2019年12月10日(火)
実食日:2019年12月14日(土)
発売地域:全国(沖縄除く)
取得店舗:コンビニ(ファミリーマート)
商品購入価格:518円(税込)※税率8%
希望小売価格:480円(税別)

麺の種類:茹で中華麺
スタイル:カップ入りコンビニラーメン・レンジ麺
容器材質:プラ(PS)
加熱目安:電子レンジ1600W(1分00秒)/ 500W(5分00秒)
小袋構成:1袋(海苔)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】スープゼラチン、ゆで中華麺、チャーシュー、ほうれん草、豚脂、植物油、きくらげ、袋入り海苔 / 調味料(アミノ酸等)、増粘剤(加工デンプン、増粘多糖類)、かんすい、pH調整剤、酒精、グリシン、酸化防止剤(V.E)、クチナシ色素、(一部に小麦・卵・乳成分・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む)※当工場では、そば・卵を含む製品を生産しています

実食開始

レンジ加熱目安はファミリーマートの備え付け電子レンジ(1600W)で1分00秒、家庭用の電子レンジ(500W)で5分00秒、加熱方法は電子レンジ専用で、時間も前回と変わっていません。もし家庭用の電子レンジが500W以上の場合、600W=4分10秒、700W=3分35秒、800W=3分05秒、900W=2分45秒、1000W=2分30秒を加熱時間の目安にしてください。



2019年10月発売品を除くレンジ家系ラーメンには、海苔の小袋を貼り付けるための白いテープに “温める際は必ずはずしてください” と、赤い字で注意事項が記載されていましたが、今回は海苔ごとレンジアップしても問題ありません。電子レンジでの加熱調理が終わったら、外装フィルムとフタを取り外し(※やけどに注意)、別添の海苔をトッピングしたら完成です。

さて、海苔の枚数は家系ラーメンで標準的な3枚、ほうれん草もトッピングされていますが、前回は入っていなかった “キクラゲが追加されている” というのが目に見えてわかる大きな違い。あとチャーシューが半分になったような——というわけで、引き続き前回との違いや家系のタイプに注目しつつ、「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、コンビニラーメンとしての総合力を判定します。

栄養成分表示:1包装当り(推定値)

カロリー:658kcal
たん白質:31.6g
脂  質:29.6g
炭水化物:66.1g
食塩相当量:5.5g
(めん・かやく:1.2g)
   (スープ:4.3g)

※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

おそらく麺は変わってない
5.0

断面は正方形にちかい角断面の茹で中華麺で、ほぼ縮れの目立たない中太ストレート。昔のコンビニラーメンみたいにブチブチすぐ切れるような食感ではないものの、最初からゼラチンスープと茹で中華麺が絡めてある状態で加熱する、つまり早い段階から煮込みラーメンのゾーンに突入するため、比較的に柔らかい食感に仕上がるかもしれません。

“かもしれない” というのは、前述したように工場が違う、それも地域によっては企業そのものが違うため、製麺設備や培ってきたノウハウに差が生じます。以前に製造者(ジョイアス・フーズ)を取材した際、レシピ自体は同じ規格と聞いたのですが、原料の仕入れ先としている下請業者の違いなど、地域によって差が生じることもあるとの回答でした。



もしかするとゼラチンスープの流し方も違うかもしれないので、麺の品質は工場に依存すると思います。ちなみに前回は北海道産の小麦を使用した厚みのある三層麺、今回は “国産小麦を使用した三層麺” と微妙にファミリーマートの解説が変わっているのですが、おおむねジョイアス・フーズの場合は前回のレンジ醤油豚骨ラーメンに使用されていた麺と大差ありません。

スープ

ど乳化スープさらに極まる‥!!
7.0

商品名には「家系ラーメン(醤油豚骨)」と醤油を手前に記載しているのに対し、実際のところ醤油の主張は香り付けに過ぎないほど控えめで、引き続き壱系を彷彿とさせる豚骨メインの(さらに醤油感を抑えた)濃厚ど乳化系スープとなっています。しかし、前回まったく気にならなかった粒状の背脂が追加されていて、しかも何気にサイズも大きく、気休めではありません。

調理前に撮影した写真の向かって左側にあった動物油脂は、およそ大さじ1杯分相当はあろうかという豚脂(ラード)の塊で、その中に背脂の粒を仕込んだもの。残念ながら今回も鶏油の芳ばしさは意識されていないため、壱六家をはじめとする亜流系の中でも異端の亜流に該当するのですが、多めの背脂を加えることでファミリーマート流のオリジナリティが確立しています。

亜流を含む家系のイメージや「醤油豚骨」というタイトル的に、もうちょっと醤油ダレを主張させても悪くないと思いますが、他に類を見ないほど徹底されている乳化MAXの凄まじい豚骨感が最大の魅力。前回と比較して全体のカロリーが698kcalから656kcalに下がり、同じく脂質も35.6gから29.6gに減少しているのですが、なんのこれしき濃厚ど乳化系の風格に一切の衰えはありませんでした。

具材

SNSでも話題のアレを使えば‥‥
5.5

チャーシューに直系のようなスモーク感はなく、しかしながら側面を直火で炙ったような芳ばしい風味が感じられる焼豚(やきぶた)系で、明らかに前回からサイズダウンしているのですが、使用部位はイベリコ豚のバラ肉を思わせる脂身の多いジューシーなもの。そのため箸で持ち上げるのが困難なほどトロットロな口当たりと上質な脂身の甘味が楽しめる、コンビニラーメンの中でも最上級の美味しさ。

ほうれん草はクタクタなので、麺との一体感が高く、ほんのり感じる灰汁(アク)が超ど乳化系とんこつスープとマッチ。さらに今回から導入された細長いカットのキクラゲは、シャクシャク・コリコリとした食感でスープとの相性抜群。家系でのキクラゲは基本的に追加注文でのトッピングになりますが、その中でも人気の高い追加メニューです。

さて、海苔の食べ方は一般的に「麺を包むようにして食べる」か「白ご飯と一緒に食べる」かの二択が基本となっており、いずれも味覚のリフレッシュ効果が高く、スープに海苔を沈めるのが美味しい食べ方のポイント。今回の豚骨醤油スープは醤油も塩気も控えめなので、ほうれん草を巻き込みながら、麺を包んで食べるのがいいかもしれません。

壱系を象徴するウズラの卵はトッピングされていませんが、時を遡ること十数年前、コンビニで購入した中華丼弁当(うずらの茹で卵1個入り)を電子レンジで調理方法通りに加熱した後、その卵が口の中で破裂して火傷を負った――という事故が発生。それ以降、安全性を最重要視した商品作りを目指すために原則不採用の具材となったので、雰囲気を高めたい方は自分で用意する必要があります。

そうだファミリーマートには「桜チップで薫製したうずらたまご」がある!!

もちろんスーパーで購入できる水煮(要冷蔵)でも缶詰の水煮でも問題ありませんが、ファミリーマートコレクション(ファミコレレギュラー)に「桜チップで薫製したうずらたまご」という税込250円のオツマミ系商品があるので、それを試しにトッピングしてみたところ大正解。スープに広がるスモーキーな薫香も楽しめる、かなり絶妙な組み合わせでした(※そのまま食べても激ウマ)。

総評

★★★★★★☆☆☆☆(★6)

家系総本山の流れを汲む「直系」、そこから派生した「分家」、さらに我が道を行く「亜流」と大きく分けて3つうち、ファミマの家系ラーメンはブレることなく亜流のインスパイア系を意識したもので、今回も例外ではありません。したがって硬派な家系ラーメンとは呼べないものの、壱六家の流れを組む豚骨特化型の家系ラーメンとして、一つの完成形にあると思います。

さらに今回、ファミリーマートで一緒に購入できる「桜チップで薫製したうずらたまご」ちょい足しアレンジが想像以上にヤバかったので、激しくオススメしたい食べ方の一つ。どちらもファミリーマートで買えるので、ぜひ試してみてください。ちなみに2019年12月3日より、関東甲信越のローソン限定商品として「吉村家」のレンジ麺が発売されているため、そろそろセブンイレブンも腰を上げるかもしれません。

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