どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2023年10月30日(月)新発売、サンヨー食品のカップ麺「サッポロ一番 札幌ラーメン どさん子監修 コーンバター風味噌まぜそば」の実食レビューです。
創業昭和三六年「札幌ラーメン どさん子」監修、即席カップめんコラボ第5弾は原点の味「味噌ラーメン」を汁なしアレンジ “お店では食べられない” 湯切りタイプの「まぜそば」を商品化!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
サッポロ一番 どさん子監修 コーンバター風味噌まぜそば
札幌ラーメン どさん子(DOSANKO)とは、現在を遡ること60年以上、1961年(昭和36年)5月に東京都墨田区八広で創業したギョーザと中華料理の店「つたや 餃子飯店」にルーツを持つラーメンチェーンで、1967年(昭和42年)6月に東京都墨田区両国で1号店をオープン。最盛期とされる1970年(昭和45年)頃には、全国に1,200店舗以上を展開し、札幌みそラーメンの繁栄に大きく貢献しました。
今回の新商品「サッポロ一番 札幌ラーメン どさん子監修 コーンバター風味噌まぜそば」は、サンヨー食品と「札幌ラーメン どさん子」の共同開発商品で、サッポロ一番×どさん子の即席カップめんコラボ第5弾。これまでは縦型ビッグのカップラーメンをコンスタントに展開していましたが、店舗では提供されていない「味噌まぜそば」を商品化ということで、シリーズ初の試みです。
「札幌ラーメン どさん子」監修によるカップラーメンの歴史を遡ると、2010年(平成22年)12月20日に「ニュータッチ どさん子味噌ラーメン」(ヤマダイ)を発売していたり、2012年(平成24年)3月19日に「札幌ラーメン どさん子 ピリッ!と辛い味噌ラーメン」(とかち麺工房)を発売していたり、即席カップめん業界には13年ほど前から参入しているのですが‥‥
サンヨー食品とのコラボが始まったのは、2019年(平成31年)2月18日と比較的に最近の話。ニュータッチの「ヤマダイ」や「とかち麺工房」とのコラボでは、大判どんぶり型のカップ+ノンフライめんを採用し、本格的な味わいを追求していましたが、サンヨー食品は縦型ビッグのカップ+油揚げめんで簡便性の高さを重視した「サッポロ一番 札幌ラーメン どさん子 味噌ラーメン」を新発売。
その後、2021年1月25日に “サッポロ一番” のブランドロゴを外した縦型ビッグの「札幌ラーメンどさん子監修 コーンバター風味噌ラーメン」(第2弾)を、2022年2月14日にはコラボ第1弾の再販に近い「札幌ラーメン どさん子監修 味噌ラーメン」(第3弾)を発売していましたが、2023年2月20日にスープのコクをアップさせた「札幌ラーメン どさん子監修 味噌ラーメン」(第4弾)を市場に投下。
上記に挙げたコラボ第1弾〜第4弾のカップラーメンは、すでに製造を終了しているため、現在は市場に出回っていませんが、2019年2月の初コラボ以来となる “サッポロ一番” のロゴを冠し、2023年3月13日に発売された袋めん「サッポロ一番 ご当地熱愛麺 札幌ラーメン どさん子監修 味噌ラーメン」は通年商品として販売を継続(2023年11月2日時点)。
つまり、通算するとコラボ第6弾になるのですが、即席カップめんの監修は5回目で、ご当地熱愛麺(即席袋めん)発売の流れから “サッポロ一番” に返り咲き。しかもコラボ史上初‥‥いや、過去の「札幌ラーメン どさん子」監修商品を振り返ってみても、歴史上初となる湯切りタイプの「味噌まぜそば」ということで、おもわず期待が高まる展開。
パッケージには、味のイメージとして「コーン」と「バター」のイラストを掲載しているため、そこが見どころになるのですが、サンヨー食品との歴代コラボ商品に通じる「炒め野菜香る」の訴求も見逃せないポイント。コーンバター風は商品名にも入っているので、その魅力についてはもちろん、炒め野菜の調理感にも注目しながらレビューします。
開封
今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れの「かやく」に、後入れ「調味油」と「特製スープ」の計3パック構成で、サンヨー食品は自社のウェブサイトに “ポークと味噌のうまみをバランスよく配合し、野菜の調理感と香辛料の風味を合わせた調味だれです。バターの風味を加えることで、コク深い味わいに仕上げています。” と味の特徴を掲載。
麺は油で揚げたフライ麺で、湯戻し時間は熱湯4分。これで製品スタイルが縦型ビッグのカップラーメンだと(やたらスナック的なパターンが多いため)不安な要素になりますが、公式ウェブサイトには “当社独自製法により、もっちりとした食感で、ボリューム感のある太めんに仕上げました。たれがよく絡むちぢれの少ないストレートめんです。” と記載されているので、今回は安心できるパターン。
しかし、湯戻し前の麺重量は100gなので、湯切りタイプの基準で見るとレギュラーサイズ+αくらい(ちなみに「日清焼そばU.F.O.」や「明星 一平ちゃん夜店の焼そば」などと同じ麺重量)。それでいてメーカー希望小売価格はレギュラーサイズの基準(236円+税)を上回る、大盛りサイズの基準(276円+税)で設定されているため、それ相応の満足感が問われるところ。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:サッポロ一番 札幌ラーメン どさん子監修 コーンバター風味噌まぜそば 販売者:サンヨー食品株式会社 製造所:太平食品工業株式会社 関西工場(奈良県大和郡山市額田部北町944) 内容量:120g(めん100g) 商品コード:4901734051718(JAN) |
発売日:2023年10月30日(月) 実食日:2023年11月02日(木) 発売地域:全国 取得店舗:スーパー 小売価格:276円(税別) 購入価格:235円(税込) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:角型レギュラー 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:610ml 調理時間:熱湯4分 小袋構成:3袋(特製スープ・調味油・かやく) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、でん粉、食塩、植物性たん白、粉末卵、チキン調味料)、たれ(みそ、香味油、豚脂、植物油脂、砂糖、ポーク調味料、香辛料、食塩、デキストリン、野菜調味料、ごま、乳等を主要原料とする食品、酵母エキス、たん白加水分解物)、かやく(コーン、鶏・豚味付肉そぼろ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、香料、かんすい、カラメル色素、焼成カルシウム、酸化防止剤(ビタミンE、ローズマリー抽出物)、酸味料、乳化剤、ビタミンB2、ビタミンB1、カロチン色素、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
実食開始
別添の小袋は「かやく」のみ先入れで、コーンと肉そぼろを組み合わせているのですが、札幌ラーメンを象徴する “もやし” は入っていません。ただ、まぜそばだからキャベツを入れときゃいいっしょ、とりあえず、みたいな遣っ付け要素は控えめなので、それについては好印象。
2種の添付調味料は後入れなので、かやくを空けてから内側の線まで熱湯を注ぎ、フタをして待つこと4分。時間になったら湯切り口を作り、麺の戻し湯を捨て「調味油」を軽く麺に馴染ませてから「特製スープ」の順に混ぜ合わせたら完成です。なんというか、めっちゃ地味な感じの見た目ですけど、バターや炒め野菜の香りについてはバッチリ。
ちなみに製造所は太平食品工業の関西工場(製造所固有記号 +W)となっていますが、太平食品工業はサンヨー食品が1963年(昭和38年)1月に設立した製造部なので、単純に “サッポロ一番の工場” という認識で問題ありません。それでは、引き続き調理感やコストパフォーマンス的な部分にも注目しつつ「めん」「調味油・特製スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(120g)あたり |
カロリー:571kcal たん白質:10.0g 脂 質:27.8g 炭水化物:70.1g 食塩相当量:4.3g ビタミンB1:0.58mg ビタミンB2:0.33mg |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
え、うまっ‥‥
ちょっと画像では調理前の状態よりも縮れが強く見えるように、棒ラーメンよろしく完全なストレート麺ではないけれど、いわゆる縮れ麺ほど強烈にウェーブがかっているわけではありません。むしろ緩やかな縮れが功を奏し、後述する「調味油」や「特製スープ」が絡みやすくなっているのですが、それよりも驚いたのが噛んだときの弾力。
そこまでコシが強いタイプではないけれど、強過ぎず弱過ぎない、適度な反発性の持ち主で、心地よく歯を包み込みながら、適度に跳ね返してくる感じの個性的な弾力。そして、さらに噛み込むと内側から弾けるような歯切れの良さも印象的。さらにさらに、揚げ油を通過させているのにもかかわらず、それ特有の雑味は目立ちません。
はたしてノンフライ麺に匹敵する洗練さなのかと聞かれたら、まだ油揚げ麺のベクトル内ではあると答えますけど、これならメーカー希望小売価格の設定にも余裕で頷ける仕上がり。むしろ大盛り(めん130g)ではなかったからこそ、ちょうど美味しく食べ切れた感じだったので、まったくネガティブではありませんでした。
調味油・特製スープ
甘くてコク深い
まずは「調味油」単体の味を確認してみたところ、原材料名に “バターの表示がない” ように、あくまで “乳等を主要原料とする食品” の演出になりますが、それっぽい風味が楽しめるオイルを充填。さらに、具材としてのモヤシは入っていませんが、それを中華鍋で炒めたような香りが面白く、同時に不自然でもあるんですけどw 全体の調理感を高めることに寄与。
そして、面白かったのがコーンっぽい香り。具材のコーンからではなく、例えるならコーングリッツ(トウモロコシを挽いて作る穀粒)を使用したスナック菓子のような、独特の芳ばしさを感じたので、そこも印象に残ったポイント。
そんな「調味油」も然る事乍ら、続けて「特製スープ」を加えると、サッポロ一番の「みそラーメン」に使われている味噌とは違う、それよりも柔らかい表情の粉末味噌を中心に、砂糖で甘さを添加しているのですが、くどさを感じさせないギリギリのラインで中毒性をブースト。しょっぱさは控えめで、しかしながら薄味ではなく、粉末ながらに奥行きのある味わい。
そのため液体スープほどの臨場感に期待してはいけないけれど、丁寧な動物系の下支えも奏功し、安っぽい仕上がりではありません。コーンバター風+砂糖の甘さで全体的に丸みを帯びたテイストですが、サンヨー食品×どさん子監修シリーズには欠かせない “黒胡麻” も入っているため、その芳ばしいアクセントで飽きずに食べ進められました。
かやく
めん・調味油・特製スープの仕上がりを思えば
そこそこコーンは入っていましたが、メーカー希望小売価格を思うと必要最低限。肉そぼろの量も特別に多いわけではなかったので、もやしは無理でもキャベツくらいは入れてほしかった‥‥などと、あらためて “とりあえずキャベツ” の必要性を再認識した次第。
ただ、コーンが口に飛び込んできたとき、別添の「調味油」や「特製スープ」にはない野菜の甘さが楽しめたこと。ジャンクな味付けの肉そぼろも存在感が希薄というわけではなかったし、麺と添付調味料の満足度が高かったので、かやくの評価は及第点としました。
総評
内容量で判断するとレギュラーサイズなので、メーカー希望小売価格が大盛りサイズ基準であることを加味すると、手放しに高評価を付けることはできません。しかし、麺のクオリティについては値段を加味しても上々の出来栄えで、ほんのり甘いコーンバター風の調味油+特製スープの組み合わせも中毒性が高く、結果的な印象としては悪くありませんでした。
コンビニでの税込価格は298.08円と少し割高に思える値段になりますが、スーパーやドラッグストアなど、コンビニ以外のルートでも手に入るNB(ナショナルブランド)商品。もしも販売価格が税込250円前後〜それ以下であれば、余裕で買いだと思います【author・taka :a(大石敬之)】