どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2023年7月17日(月)新発売、日清食品のカップ麺「日清のどん兵衛 シーフードちゃんぽんうどん」の実食レビューです。
やっぱり夏はシーフード!? 2023年は「カップヌードル レッドシーフードヌードル」に合わせて “コクうま” な味わいの和風フレーバーも展開!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
日清のどん兵衛 シーフードちゃんぽんうどん
日清のどん兵衛(にっしんのどんべえ)とは、1976年(昭和51年)8月9日の発売以来、即席カップめん市場の和風どんぶり型うどん・そばカテゴリーにおいて “売上No.1” の占有率を誇るブランドで、現在は簡便性と保存性に優れたカップめんタイプを中心に、チルド(冷蔵)や冷凍食品、お椀で食べるシリーズなど、さまざまな形態で顧客のニーズに応えています。
今回の新商品「日清のどん兵衛 シーフードちゃんぽんうどん」は、どん兵衛の定番「きつねうどん」や「カレーうどん」「肉うどん」「鬼かき揚げ天ぷらうどん」とはベクトルが異なる “豚骨をベースに、イカやエビなど、シーフードの旨みを効かせた『コクうま』な味わい” を特徴とした変わり種で、夏はシーフード! が合言葉。
日清食品が誇る「夏のシーフード」といえば、2013年(平成25年)7月29日の発売以来、毎年恒例となっている「カップヌードル レッドシーフードヌードル」が台頭で、2023年7月17日に発売11年目(10周年)を迎えたばかり。※関連ページ:ハラが減っては、闘えない。“SURVIVE in 2023” 夏の辛うま「レッドシーフードヌードル」今年も登場!!
だからといって今年の「レッドシーフードヌードル」も奇を衒った要素は皆無に等しく、例年と変わらない美味しさを守っていたのですが、2023年の夏は “日清の御三家” こと「カップヌードル」「日清のどん兵衛」「日清焼そばU.F.O.」の3ブランドより、夏はシーフード! を共通のテーマに掲げ、3つの異なるコンセプトに基づいたフレーバーを展開してきました。
カップヌードル「レッドシーフードヌードル」は “辛うま” な味わいを、日清のどん兵衛「シーフードちゃんぽんうどん」は “コクうま” な味わいを、日清焼そばU.F.O.「濃い濃いシーフードBBQ(バーベキュー)風焼そば」は “濃厚” な味わいを‥‥と、冷静に考えたらU.F.O.のコンセプトだけ “いつも通り” なのですがw いずれも間違いなさそうな雰囲気。
日清のどん兵衛における「ちゃんぽん」といえば、2006年(平成18年)7月3日発売の「旨辛ちゃんぽんうどん」( “夏の辛口” トリオとして「カップヌードル 夏の辛口 スパイシーチリ」及び「日清焼そばU.F.O. 夏の辛口 コチュジャンソース」も同時発売)だったり、2007年(平成19年)9月10日発売の「3種のきのこのみそちゃんぽんうどん」だったり——
ほかにも「WHITE(ホワイト)白ちゃんぽんうどん」や「タテ型ビッグ ちゃんぽんうどん」「特盛ちゃんぽんうどん」「豚とんこつちゃんぽんうどん」「white 白ちゃんぽんうどん(2回目)」「ちゃんぽんうどん 味変えオイル付(どんぎつね・吉岡里帆さん考案)」など、あらためて調べてみたら何個も出てきたのですが、ここまで海鮮にド直球な「シーフードちゃんぽんうどん」は思い返すと初めての試み。
大々的に打ち出されたシーフード(海鮮)に由来する旨みも然る事乍ら、日清食品のニュースリリースには “豚骨” の訴求もあったこと、さらに “キャベツやオニオンなどの野菜の風味をきかせた調味オイル” も別添しているようなので、ちゃんぽんらしい調理感と動物系のコクにも注目しながらレビューします。
開封
そういえば直近だと「韓国風旨辛海鮮チャンポン味うどん(닛신의 해물짬뽕)」もあったなー、などと思いつつ、それはさておき今回のカップ麺に別添されている小袋は、先入れ「かやく」と「粉末スープ」に、後入れ「調味オイル」の計3パックで、粉末スープに豚骨と魚介の旨みを、調味オイルに野菜の風味を充填している様子。
麺は油で揚げたフライうどんで、湯戻し時間は長めの5分。おそらく定番の「きつねうどん」と共通で、このフライうどんは和風つゆに対してのアプローチはもちろん、洋風・中華風・韓国風・エスニック風など、けっこう柔軟に対応してくれるんですよね。さらに、カマボコとキャベツが剥き出しのまま、最初から容器の中に入っている状態です。
メーカー希望小売価格は236円(税別)なので、標準サイズの「きつねうどん」や「カレーうどん」などと同じ値段。たとえばコンビニで購入した場合の税込価格は254.88円になりますが、スーパーやドラッグストア、ディスカウントストアなど、販売店は多岐に亘るため、コンビニ以外では税込200円以下の販売価格が相場になると思いますし、とりあえず夏の終わりまでは難なく捕獲できるでしょう。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:日清のどん兵衛 シーフードちゃんぽんうどん 製造者:日清食品株式会社 製造所:静岡工場(静岡県焼津市相川17-2) 内容量:82g(めん66g) 商品コード:4902105281307(JAN) |
発売日:2023年07月17日(月) 実食日:2023年07月20日(木) 発売地域:全国 取得店舗:スーパー 小売価格:236円(税別) 購入価格:159円(税込) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:標準どんぶり型 容器材質:プラ(PS) 湯量目安:380ml 調理時間:熱湯5分 小袋構成:3袋(粉末スープ・調味オイル・かやく) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、植物性たん白、こんぶエキス、大豆食物繊維、糖類)、スープ(食塩、豚脂、クリーミングパウダー、植物油脂、ポーク調味料、乳等を主要原料とする食品、糖類、いか粉末、チキン調味料、ポークパウダー、香辛料、オニオンパウダー、魚介調味料、香味油)、かやく(キャベツ、かまぼこ、いか、コーン、にんじん)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘多糖類、炭酸Ca、リン酸塩(Na)、香辛料抽出物、カラメル色素、pH調整剤、香料、酸化防止剤(ビタミンE)、乳化剤、炭酸Mg、クチナシ色素、ビタミンB2、ビタミンB1、ベニコウジ色素、酸味料、(一部にえび・小麦・乳成分・いか・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
実食開始
別添の小袋は「かやく」と「粉末スープ」も先入れで、かやくの内容は本物のイカ、コーン、ニンジンの組み合わせ。さらに最初から容器の中に入っているカマボコ、キャベツも合わせると、5種の具材を搭載していることになります。また粉末スープから漂ってくる海鮮と豚骨の香りが心地好くて、かなり期待値を上げてくれるファーストインプレッション。——あ、イカのニオイけっこう強烈ですw
別添のオイルだけは後入れなので、かやく・粉末スープを麺の上に空けてから熱湯を注ぎ、フタの上で「調味オイル」の小袋を温めながら待つこと5分。時間になったら「調味オイル」を加え、よく混ぜ合わせたら出来上がり。どうにも変わり種になると具材のボリュームが頼りないとか、バリエーションが乏しいとか、そう感じることも珍しくない「どん兵衛」なんですけど、今回は大丈夫。
また熱湯を注ぐと勢い増す海鮮と豚骨の存在感も然る事乍ら、調味オイルに含まれる “中華鍋で具材を炒めたような香り” も臨場感を高めることに寄与している、かなり雰囲気のいい調理直後。その期待を裏切らない仕上がりなのかどうか、ここから先は「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(82g)あたり |
カロリー:382kcal たん白質:6.4g 脂 質:18.2g 炭水化物:48.1g 食塩相当量:5.0g (めん・かやく:1.3g) (スープ:3.7g) ビタミンB1:0.27mg ビタミンB2:0.37mg カルシウム:150mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:382kcal(めん・かやく:322kcal)(スープ:60kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
安心と信頼の “Donbei Quality”
後述するスープは変わり種に該当しますけど、麺の原材料名「小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、植物性たん白、こんぶエキス、大豆食物繊維、糖類」は、定番の「きつねうどん」や「カレーうどん」「肉うどん」「鬼かき揚げ天ぷらうどん」と共通する内容で、さすがクオリティの高さは折り紙付き。
いつもより透明度が高く、どこか儚げに透き通って見えますが、なんのこれしき密度感は申し分ありません。むしろスープとの関係か、普段よりも揚げ油に由来する風味を強く感じたんですけど、ちゃんぽん系のスープと油揚げ麺は相性がいい組み合わせなので、まったくもって問題なし。
熱湯5分ぴったりでフタを開けた場合、ちょっと部分的な戻りムラが気になったのですが、それが気になったのも最初だけ。今回は食べ終わる直前くらいがベストに思えたので、時間に余裕がある方は、例の10分どん兵衛にも耐えてくれる仕様を活かし、あえて長めに待ったほうがいいかもしれません。
スープ
ちゃんぽんの王道を地で行く味わい
クリーミングパウダーや乳等を主要原料とする食品など、強引に乳化感を高めるような原材料を使用していますが、それを不自然と思わせない豚骨の丁寧なコク、さらにイカ粉末の分かりやすいアピールも相俟って、けっこう硬派に「ちゃんぽん」した味わい。地域のイメージとしては長崎ちゃんぽんの系統で、その王道を地で行くようなテイストです。あと、胡椒の効かせ方も絶妙で、よき。
その臨場感をイッキに高めてくれるのが「調味オイル」に仕込まれた風味で、肉・魚介・野菜などを中華鍋で手際よく炒めたような、複雑で深みのある芳ばしさが「ちゃんぽん」の魅力を表現。さらに豚脂でコクが深まるなど、まさに “コクうま” なテイストで、カツオやサバ、煮干しなどの出汁(だし)は使っていませんが、うどんとの組み合わせに違和感を覚えることはありません。
リアルうどん+ちゃんぽんスープを組み合わせる場合、何かしら和の歯車が必要になる場合もありますけど、うどんではなく中華麺を合わせたら完成度の高い長崎ちゃんぽんになる、そのくらい極端なステ振りでした。でも、違和感ないんですよね。
かやく
どん兵衛の変わり種における基準を思うと充分
カップヌードルのイカは随分と縮まなくなったのに、どん兵衛のイカはギューッと縮む、なぜ‥‥と、その疑問については扨措き、魚肉練り製品の “ほぼイカ” ではなく本物のイカを使ってくれているのは嬉しいポイント。キャベツはボリュームを底上げすることに寄与しており、コーンは甘さが強く、ニンジンで彩りの配慮も行き届いていました。しかし、ちょっとカマボコはイマイチかも‥‥。
おそらく定番の「きつねうどん」にも入っているアレだと思いますけど、風化した感じの味が気になるというか、稀に当たるハズレを引いたのかもしれません。ただ、ちゃんぽんといえばのピンクかまぼこじゃない、具材において唯一の「うどん」らしいアイテムなので、個性の演出には一役買っています。
総評
「日清のどん兵衛」で定番の油揚げ麺(うどん)を使いながら、スープの方向性は長崎ちゃんぽんの王道を地で行くようなフレームワーク。カマボコの形状は「うどん」のソレではあるものの、しっかり豚骨、しっかり魚介の「ちゃんぽん」で、あえて “うどんに寄せない” ストレートな仕上がりに好感が抱けました。でも、ちゃんと成立している、ここが「日清のどん兵衛」の凄いところ。
そもそも長崎ちゃんぽんは苦手‥‥だとしたらオススメできませんけど、逆に好きなら恋しちゃうかもレベルでハマること請け合い。うどんでもスープの味を選り好みしない「日清のどん兵衛」だからこその振り切り方で、食欲が落ちてくる夏にも食べやすい、きちんとコンセプトが体現されている良品です【author・taka :a(大石敬之)】