どうも、taka :aです。
本日の一杯は、日清食品が作ってしまった即席どん二郎の素、「日清のどん兵衛 マシマシの素」の実食レビューです。
これ1袋でニンニク・アブラ・ヤサイマシマシ!? 公式どん二郎の素ついに爆誕!!
話題のアレンジレシピがカンタンにできる液体調味料「マシマシの素」を実際に使ってみた感想と「どん二郎」の作り方を紹介します。よろしければ、最後までお付き合いください。
どん二郎 マシマシの素
どん二郎(どんじろう)とは、日清食品のカップ麺「日清のどん兵衛 きつねうどん」をラーメン二郎風にアレンジしたもので、考案者は『世界一美味しい「どん二郎」の作り方』の著者・野島慎一郎氏。その「どん二郎」を “もやし1つで再現できる調味料” として、今回の「マシマシの素」が開発されました。
「ラーメン二郎」の看板と同じ配色にデザインされたパッケージに身を包み、なんの前触れもなく2019年10月8日に現れた、セブンイレブン限定商品「日清のどん兵衛 マシマシ篇 ガチ豚ニンニク」が記憶に新しいところ。それはニンニクマシマシのコンセプトに恥じない大量の粒ニンニクで、まさに世間をアッと驚かせましたが、それも思えば序章だったのかもしれません。
ツイッターなどのSNSを中心に “とうとう日清食品が公式どん二郎を出した” と大騒ぎになったのですが、「日清のどん兵衛 マシマシ篇 ガチ豚ニンニク」は日清食品のオリジナル商品としてリリースされたもの。明らかに「どん二郎」を模した製品なのに、考案者をはじめ『世界一美味しい「どん二郎」の作り方』を出版した宝島社の関係者も寝耳に水の出来事でした。
「日清のどん兵衛 マシマシ篇 ガチ豚ニンニク」という商品名やパッケージに「二郎」の文字はないものの、2019年6月11日に日清食品が「どん二郎」という商標を特許庁に出願していたことが後に発覚(出願番号2019-74653)。さらに「どん二郎を商品化」というタイトルの企画書(レシピ本の写真入り)が見つかるなど、まったく無関係とは言えない状態に——
そんなこんなで一時期、野島氏と日清食品の間には溝が生まれていたのですが、どん兵衛のマーケティング部が「ぜひ一度ご挨拶をさせていただきたい」と野島氏を呼び出して、1時間に及ぶ対談を経た結果、大事になることなく両者は無事に和解。その際に行われた話し合いがあったからこそ、「マシマシの素」の正式な開発に繋がりました。
あらためまして「マシマシの素」とは、「日清のどん兵衛」を通常通り調理して、「もやし」をトッピングし、その上からかけるだけで “ニンニク・アブラ・ヤサイがマシマシになる” という夢のような液体調味料。上記パッケージの写真は調理例なので、豚(ぶた)や半熟煮卵が出てくるわけではないのですが、もし例の味が再現できたら革命といっても過言ではありません。
それに、今度こそ日清食品株式会社と元祖どん二郎の考案者が手を取り合った正式なコラボ。完成した「マシマシの素」は、2019年11月11日(月)のAM10時より、日清食品グループの公式オンラインストアにて、「日清のどん兵衛 きつねうどん」を2つ購入すると1袋もらえる「非売品」としてリリースされました。ええ、物の見事に初回3,000袋すべて当日に完売ですよ。
しかし! まだ諦めてはいけません。たとえば2019年11月25日再販の「カップヌードル謎肉丼」も、最初は公式ネット通販サイト限定商品として登場し、後に一般販売が解禁されたもの——それに先日、セブンイレブン限定で再配布された「謎肉祭の素」しかり、「マシマシの素」もセブンイレブンやオムニ7で限定配布される可能性は充分に考えられます(※追記:2019年11月25日に再販決定!!)。
アレンジに必要なもの
アレンジに必要なものは、「日清のどん兵衛 きつねうどん」「マシマシの素」「もやし」の3点セットが基本。せっかくなので、今回は3つのどん兵衛〔西日本向け(E)、液体つゆ仕上げ、東日本向け(E)〕を用意しました。果たしてマシマシの素×もやしだけで、どのくらい「どん二郎」の味に近づくのか——なんですけど、実は「マシマシの素」を製造しているのは日清食品の工場ではありません。
裏面に記載されている製造所の欄を見ると、「池田糖化工業株式会社」と表示されています。池田糖化工業とは、創業1904年(明治37年)の中間原料に特化した企業で、社名の “糖化” は創業当時に水飴を作っていたことに因んだもの。たとえばカップ麺の原材料に使われているガーリックペーストやポークエキス、カラメル色素など、いわゆる “原材料の原料” を作っている企業です。
社名の下に表示されている住所は、池田糖化工業の手城工場(日本リコス株式会社)の所在地。「日本リコス」は甘味料事業及び包装事業、野菜加工を主な事業内容としている企業で、特に天然甘味料(ステビア・甘草)に精通しています。基本は代表者名しか記載されませんが、こうやって様々な分野のプロが製造に携わっているわけですね。それにしてもカロリーすごいw(※28g=120kcal)
製品詳細情報
製品名:日清のどん兵衛 マシマシの素 販売者:日清食品株式会社 製造社:池田糖化工業株式会社 製造所:手城工場(日本リコス株式会社)広島県福山市南手城町2-32-14 内容量:28g 発売日:2019年11月11日(月) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】豚脂(国内製造)、ガーリックペースト、ポークエキス、しょうゆ、食塩、たん白加水分解物、ポーク調味料、チキン調味料 / 調味料(アミノ酸等)、香料、酒精、カラメル色素、香辛料抽出物、増粘剤(キサンタンガム)、酸化防止剤(ビタミンE)、(一部に小麦・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉・ゼラチンを含む) |
実食開始
作り方は、前述したように温めた「もやし」を調理後の「どん兵衛」(きつねうどん推奨)に盛り付けて「マシマシの素」をかけるだけ。調理方法には “もやしを水洗いして加熱する。(レンジ500W、3分が推奨)” とありますが、もやし1袋(250g)あたり2分くらいで大丈夫。マシマシの素は中身の豚脂が凝固しているので、待っている間にフタの上で温めます。
東西どん兵衛の境目は、厳密にいうと “富山県、石川県、福井県、滋賀県、奈良県、和歌山県” が境界線になっていて、それ以西では「西日本向け」、以東では「東日本向け」が販売されています。私の住んでいる地域は西日本ですが、二郎系といえば “カラメ” も試さなければと思い、「液体つゆ仕上げ」(北海道、東北、関東、甲信越、静岡限定)も用意しました。
以前、「日清のどん兵衛 マシマシ篇 ガチ豚ニンニク」を二郎系にアレンジした時には何種類かの食材や調味料を使用したのですが、今回はマシマシの素×もやし縛りで「即席どん二郎」3つの違いとベストマリアージュを検証します。上記画像についての詳細が気になる方は、関連記事「『日清のどん兵衛 マシマシ篇 ガチ豚ニンニク』どん二郎アレンジ3選」をご覧ください。では、参ります。
栄養成分表示:1食(28g)当たり
カロリー:120kcal |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。なお、上記の栄養成分表示は「マシマシの素」1袋あたりの数値です。 |
西のどん兵衛×マシマシの素
まずは全どん兵衛の中で “もっとも醤油が控えめ” な「西日本向け」から試してみたところ——くさいw(※全力で褒めています)。本来「どん二郎」には豚脂(ラード)の代わりに牛脂を使うのですが、「マシマシの素」に牛由来の原料は使われていません。しかし、大量のラードと生おろしニンニクの凶暴なキレ、さらに化学調味料が快楽中枢を刺激してくる様は “二郎インスパイア” そのもの。
もやし1袋(250g)であれば、意外と「天地返し」(※麺と野菜の位置を入れ替える行為)も余裕。天地返しを行うことでヤサイの旨味がスープ全体に広がるだけでなく、マシマシの素に吹き込まれた「二郎」の息吹が解放され、いつもの和風つゆが完全に別のベクトルに飛ばされます。それに、堆積の概念とは‥‥規定の湯量を守っても、なぜか上記のように収まってしまう即席どん二郎の不思議。
もちろん麺はオーション(強力粉)で打った二郎麺ではなく「うどん」ですが、10分どん兵衛が話題になっただけのことはあって伸びにくく、マシマシの素に含まれるカラメ(醤油)で味も濃くなるけれど、もやし1袋分の水分が計算されている程よい塩梅。もともと西のどん兵衛は醤油の風味が控えめということもあり、マシマシの素が伸び伸びと幅を利かせていました。
東のどん兵衛×マシマシの素
部屋が二郎臭ぇ‥‥w などと思いつつ(※まじで臭くなります)、今度は西日本向けよりも “しょうゆとカツオが濃いめ” の「東日本向け」でトライ。引き続き熱湯は内側の線ぴったりを狙い、もやしは1袋250gすべてトッピングしているのですが、上記のように意外とあふれません。で、忘れてはいけないのが “ふっくら” とした油揚げ(きつね)の存在です。
構造としては下から順に(天地返し前)“うどん → 油揚げ → もやし → マシマシの素” なので、もやしを通過したマシマシの素が油揚げに染み込みます。結果、油揚げも臭いw(※全力で褒めています)。なんというか新境地ですよ、二郎臭い油揚げ。ただ、この存在も「どん兵衛」のアイデンティティを象徴する上で大切なアイテムですし、豚はなくとも1枚でっかい揚げがある頼もしさ。
もちろんスープの味は東日本向けと西日本向けでは別物で、マシマシの素がノビノビとしていた西日本版とは裏腹に、東日本版は醤油のキレが圧倒的に強く、さらに明白な違いを見せていたのが「かつお」の存在感。例えるなら西日本版に対して “魚粉マシカラメ(魚粉多めカエシの醤油ダレ増量)” で、和の要素は圧倒的に「東日本向け」のほうが強かったです。
液体どん兵衛×マシマシの素
粉末醤油が弱い「西日本向け」、粉末醤油と魚粉が強い「東日本向け」に対し、「液体つゆ仕上げ」は液体しょうゆ特有のコクで西日本向けよりも “カラメ” に仕上がるのですが、東日本向けほど魚粉(鰹)の主張は強くありません。それに、もっとも甘さを感じたのも液体つゆ仕上げで、本格的かつジャンク度も高かったです。ただ、これを土台にする場合は熱湯の量に気を付けてください。
粉末スープの「きつねうどん」に必要なお湯の目安量は410ml、対して「液体つゆ仕上げ」は390mlと少なめに設定してある(つまり「カレーうどん」と同じ容器で微妙にサイズが小さい)ので、野菜の量は同じでもギリギリまでスープが迫り上がってきます。したがって「液体つゆ仕上げ」を使ってアレンジする場合、ちょっと熱湯は少なめに入れるのがコツ。
それから「マシマシの素」に入っているアブラの90%以上は融解した動物油脂(ラード)でしたが、実は写真のように背脂の粒もチラホラと入っているので、ぜひ見逃さないでください。それにしても「マシマシの素」——これ、ちょっと本気でヤバいですよ。
総評
★★★★★★★☆☆☆(★7)
ニンニク・アブラ・ヤサイのうち、ヤサイ(もやし)は自分で用意しなければいけませんが、ほんとに “もやし1つ” で「どん二郎」の味が再現できる代物で驚きました。もし本気で豚(ぶた)や背脂を自分で用意するとなった場合、ほぼ確実に原価割れ(どん兵衛の本体価格をオーバー)することになりますけど、「マシマシの素」を使えばフルカスタマイズ後の味が楽しめます。
今回「北のどん兵衛」を除く3種類のどん兵衛で試し、どれも甲乙付け難い個性と変化を見せてくれましたが、あえていえば「マシマシの素」による味変効果が最大限に楽しめた「西日本向け」がベストマリアージュ。もし謎肉の素よろしく4袋セット税込540円で限定販売したら飛ぶように売れると思いますし、再配布も含め、もっともっと多くの方に届けるべき価値のある企画だと感じました。
〜関連情報〜
出典:日清食品グループ 公式オンラインストア 特設サイト
2019年11月11日(月)午前10時に発売した「マシマシの素」セットが即完売し、再販の要望が多かったことから “2019年11月25日(月)午前10時より数量限定で再販する” との情報が解禁されました。日清食品の公式ネット通販サイト限定なので、会員登録しないと注文できないのですが、興味のある方は上記の特設サイトをチェックしてください。