「日清のどん兵衛 カツオとチキンのWだしスパイスカレーうどん」毎年1月22日はカレーの日!

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日清食品

どうも、taka :aです。

本日の一杯は、2019年1月21日(月)新発売のカップ麺、日清食品「日清のどん兵衛 カツオとチキンのWだしスパイスカレーうどん」の実食レビューです。

ある意味これがトリオの中で最も再現度の高い組み合わせ!?

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。

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日清のどん兵衛 カツオとチキンのWだしスパイスカレーうどん

毎年1月22日は「カレーの日」として制定されているのですが、それに合わせて「大阪発祥! 今話題のスパイスカレートリオ」と題し、「カップヌードル スパイスチキンカレー」「日清のどん兵衛 カツオとチキンのWだしスパイスカレーうどん」「日清焼そばU.F.O. スパイスキーマカレー焼そば」が3品同時にリリースされました。

「大阪スパイスカレー」とは、1992年に大阪府・天満橋にあるカレー店「カシミール」で生まれた独自性の高いカレーの総称で、カシミールの店主・後藤明人氏は、オーダーが入るたびにフライパンでスパイスを調合するというスタイルを生み出した革命児といわれているのですが、そんなカシミールのカレーに影響されてカレーショップを開店したオーナーは後を絶たないそうです。

なぜかバンドマン出身の店主が多く、カシミールを開業した後藤明人氏も「EGO-WRAPPIN’(エゴラッピン)」の元メンバーなんですけど(余談ですが「くちばしにチェリー」が好き)、料理畑出身のオーナーが少ないため既存の知識や型に縛られない、独創的なスパイスの使い方と各お店のオーナーそれぞれの自由な発想と表現力が最大の魅力といっても過言ではありません。

“スパイスを食べるカレー” という異名さえある大阪のスパイスカレーですが、ただスパイスを多用するのではなく、各店でスパイスを自家焙煎したり、それをホール(原型)のまま使うことも珍しくありません。さらに盛り付けの美しさは “宇宙” と表現されるほど洗練されたカラフルなビジュアルで、一般的なカレーライスとは一線を画しています。

香りを引き立たせるためにスパイスを後がけするのも特徴とされているのですが、今回それを意識して「大阪発祥! 今話題のスパイスカレートリオ」には「クセになるあとがけ本格スパイス」が3品すべてに別添されました。そして、大阪のスパイスカレーには出汁(だし)を効かせたカレーも多かったりするんですけど‥‥

そう、今回の新作どん兵衛が掲げている「カツオとチキンのWだしスパイスカレーうどん」というサブタイトルは、ただ単純に “どん兵衛だから和風だしとのハイブリッドなフレーバー” というわけではなく、実は大阪スパイスカレーの特徴を表現する上で、けっこう的を射たテーマなんです。

「カップヌードル スパイスチキンカレー」と「日清焼そばU.F.O. スパイスキーマカレー焼そば」については前回、前々回の記事で実食レビュー済みなので、当ブログでは最後のスパイスカレートリオになるのですが、思わぬダークホースかもしれません。それでは、開封して中身を確認してみましょう。

カップ麺を開封

別添の小袋は「粉末スープ」「かやく」「スパイス」の合計3種類で、粉末スープ・かやくのみ先入れです。フタの上に別添されていた「カップヌードル スパイスチキンカレー」の小袋(スパイス)は賑やかなデザインでしたが、「どん兵衛」と「日清焼そばU.F.O.」は開封するまで人の目に付かないからなのか簡素なデザインでした。

麺は縮れのないストレート麺で、他社のカップうどんとは一線を画している、なんとも「どん兵衛」らしいビジュアルなんですけど、変わり種の時は同シリーズの「きつねうどん」と比較して、やや幅が狭いように見えるような‥‥気のせいですかねw とりあえず、見た感じは “いつも通り” 洗練されております。

で、ちょっと面白かったのが小袋と小袋の繋ぎ目にあたるフィルムの間にラミネートされていた赤唐辛子。だからなんだって話なんですけどw なんかこう、見ていて切なくなったので、とりあえず記念に撮影しておきました。以前、ネギがプレスされていたこともあったのですが、品質に異常ございません。

今回のカップ麺はスーパーで購入しましたが、どのコンビニでもシリーズ3品揃えて意欲的に取り扱っている店舗も多かったです。

製品情報・購入価格

製品名:日清のどん兵衛 カツオとチキンのWだしスパイスカレーうどん
製造者:日清食品
製造所:静岡工場(製造所固有記号[F])
内容量:87g(めん66g)
発売日:2019年1月21日(月)
実食日:2019年1月22日(火)
JANコード:4902105251034
希望小売価格:180円(税別)

発売地域:全国(全チャネル販売)
購入価格:127円(税込)
取得店舗:イオンリテール

麺の種類:油揚げ麺
スタイル:どんぶり型レギュラーサイズ
容器材質:プラ(PS)
湯量目安:370ml
調理時間:熱湯5分
小袋構成:3袋(粉末スープ・かやく・スパイス)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉、植物油脂、食塩、植物性たん白、大豆食物繊維)、スープ(食塩、香辛料、糖類、トマトパウダー、クリーミングパウダー、カレー粉、チキン調味料、かつお調味料)、かやく(味付卵、味付肉そぼろ、赤唐辛子、ねぎ)、スパイス(クミン、オニオン、胡椒、唐辛子、パセリ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、増粘多糖類、炭酸Ca、カラメル色素、リン酸塩(Na)、カロチノイド色素、香料、乳化剤、セルロース、酸化防止剤(ビタミンE)、ビタミンB2、ビタミンB1、香辛料抽出物、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む)
【アレルギー表示】小麦・乳・乳成分・豚肉・鶏肉・大豆・ごま

実食開始

粉末スープを開封した瞬間、定番のレギュラー商品「日清のどん兵衛 カレーうどん」のカレー粉にルーツを感じる香りに親しみがあって、そこまでスパイシーな香りではないのですが、ほんのりトマトの酸味を思わせるアクセントが既存品とは違う個性を然りげ無く漂わせています。

それにシリーズ標準のカレーうどんは西=牛だしカレー、東・北海道=豚だしカレーとなっているのですが、今回のカツオとチキンのWだしスパイスカレーうどんは動物系の軸が「チキン」なので、トマトの香りもするし、豚や牛よりもサッパリしてそうなイメージです。我ながら捻りのないコメントw

さて、完成です。とろみ成分が粉末スープに含まれていたので、ちょっと念入りにかき混ぜてください。大阪のスパイスカレーは小麦粉を使わないので、サラサラしているのも特徴なのですが、粘度についてはカレーうどんに合わせて調節しているようですね。それでは、実際に食べてみましょう。「めん」「つゆ(スパイス)」「かやく」の順に解説し、最後に総合力を判定します。

1食(87g)当たり

カロリー:369kcal
たん白質:7.2g
脂  質:13.8g
炭水化物:54.1g
食塩相当量:5.7g
(めん・かやく:2.0g)
(スープ:3.7g)
ビタミンB1:0.25mg
ビタミンB2:0.28mg
カルシウム:171mg

※参考値(調理直後に分別して分析)
熱量:369kcal(めん・かやく:328kcal)(スープ:41kcal)

めん

どん兵衛ならではの、もっちりとしたつるみのあるうどん。

(出典:日清食品「ニュースリリース」)

喉ごし滑らか

おそらく「日清のどん兵衛 うどん」各種に使われている麺と同じ油揚げうどんだと思うのですが、定番の「きつねうどん」は74g、「肉うどん」「鬼かき揚げうどん」「天ぷらうどん(北海道限定)」は70g、「カレーうどん」は66gと微妙に麺量が違っていて、基本的に変わり種どん兵衛は66gに固定されています(とはいえ食べていて少ないなぁ‥とは思いませんが)。

ほぼ縮れは皆無に等しく、うっかり勢い余って喉の奥に滑り込んでくるほど(実際に何度も滑り込んできてガッツリむせたことも多々あるんですけど)滑らかな質感で、たまに食べると「こんなに滑らかだったっけ‥?」と、いつも思います。いつも思うので、いつも滑らかです。いい加減に慣れろって話なんですけど、今回も「こんなに滑らかだったっけ‥?」ってw

そんな麺の質感から一見するとスープのノリに懸念を覚えそうですが、とろみのあるカレーつゆのおかげで麺が孤立する嫌いはありません。5分ジャストでフタを開ける、しっかり混ぜて実食だと適度なコシと弾力を、ちょっと放置してから食べると一体感の高さが楽しめます。今回の場合は後者のほうがカレーつゆと合っているような気がしましたが、お好みの待ち時間でお召しあがりください。

つゆ・別添のスパイス

スパイシーなだしカレーのつゆ。オニオンとトマトをベースに、チキンとカツオのうまみ、クミン、コリアンダー、クローブをきかせました。

(出典:日清食品「ニュースリリース」)

ある意味これは再現度が高い構成かもしれない

大阪スパイスカレーは基本的に小麦粉を使用せず、一般的な市販のカレールゥと比較して油脂も控えめなので、サラサラとした口当たりになるのですが、とろみ成分が粉末スープに仕込まれていたように、本家「日清のどん兵衛 カレーうどん」と同じくらいトロッとした口当たり。

これについては「カップヌードル スパイスチキンカレー」と同じく再現性という観点から見ると遠退いてしまうのですが、うどんが滑らかツルッツルなので、とろみがないと浮いていたかもしれません。そう考えると蛇足的ではなく、とろろみについては適切なアレンジだと思えたし、オニオンも香辛料に要約されていたのかシャリッとした粒が面白かったです。

あとがけスパイス投入前はピリ辛以下の刺激なので、辛い食べ物が苦手な方でも過度に構える必要はありません。思っていたよりもカツオは弱めでしたが、和風を感じるには充分で、チキンベースも下支えに過ぎなかったものの、一般的なカレーうどんには見られないトマトの酸味と旨味が印象的でした。スパイスはクミンとクローブが強く、コリアンダーはシード(種子)が主体かパクチーのクセは感じなかったので、パクチー(葉や茎)が苦手な方でも気にしなくて大丈夫。

粗びきクミン、粗びき黒こしょう、オニオン、赤唐辛子、パセリを使用した “クセになるあとがけ本格スパイス”。

(出典:日清食品「ニュースリリース」)

スパイスの配合は「日清焼そばU.F.O. スパイスキーマカレー焼そば」と同じ印象で、「カップヌードル スパイスチキンカレー」だけスパイスにもコリアンダーが含まれていたのですが、やはりクミンのブースト効果が激しいですね。今回は3品共通でクミンが強く、あえて人を選ばないよう日本人に馴染みのあるスパイスを強調したようです。

それだけに親しみ易く、言い方を変えれば無難な印象も並行したのですが、しっかりとスパイスの複雑な魅力を打ち出しつつ万人が楽しめるバランスは、大衆的なロングセラーブランドとして間違ってはいないですよね。今回はベースが穏やかだった分、3品の中で最もスパイスによるメリハリの変化を大きく感じたことと、パセリのハーブ感も強めに漂っていました。

それに苦味こそ控えめでしたが、スパイスカレーで意識されている「五味」(甘・辛・酸・苦・旨)のうち苦味を除く四味が穏やかなバランスで感じられたことと、和風だしのアクセントも大阪スパイスカレーの個性に通じるため、このバランスも評価できるポイントですね。スパイスは全投入してもピリ辛の枠を超えませんが、しっかりメリハリがあったので、あえてノーマルのまま何口か食べてからスパイスを入れると味の変化が楽しいです。

かやく

味付肉そぼろ、たまご、赤唐辛子、ネギ。

(出典:日清食品「ニュースリリース」)

けっこう賑やか

さすがに “小宇宙” とは言えませんが、たまご(スクランブルエッグ)の黄色、赤唐辛子の赤、ネギの緑、味付肉そぼろの白で彩りがよく、スパイスを入れる前から賑やかな見た目が好印象。けっこうスクランブルエッグが膨張するので、変わり種どん兵衛のネックである具材に貧弱なイメージがない、というのは嬉しいですね。

スクランブルエッグは「カップヌードル」でおなじみの甘い味付けで、これが前述した五味のうち「甘味」を強く演出。ネギもカレーうどんという和テイストの題材を思えば違和感なくフィットしていたし、なんでもありのスパイスカレーには実際に生姜とネギが効いたテーマの創作メニューもありますので、ある意味これも再現性に通じる項目かもしれません。

赤唐辛子は多めに入っていましたが、実際は辛さよりも芳ばしい風味が印象的で、それもスパイスの複雑さを表現することに寄与していました。おそらく白い味付肉そぼろは鶏肉で、小さいながらに全体のチキンを後押し。新開発の具材こそないものの、蛇足的な具材もありませんでした。

総評

★★★★★☆☆☆☆☆(★5)

とろみはカレーうどんに合わせた日清食品(どん兵衛)のオリジナルアレンジでしたが、さりげないカツオがカレー×うどんの橋渡しをしつつ、和風出汁が意識されることも多い大阪スパイスカレーの特徴を表現し、そこに絡むトマトも違和感なくフィット。香辛料の個性やメリハリを効かせながら、馴染みのあるクミンを主体にすることで人を選ばない、なおかつ既存品にはない個性派の良品でした。

苦味こそ強く得られませんでしたが、トマトとチキンの「旨味」、トマトの「酸味」、たまごの「甘味」、スパイスの「辛味」を多方面から嚙みあわせることで総合力を上げ、きちんと違和感なくカレーうどんに落とし込んでいたことにも計算を感じたし、そんな難しいこと考えなくても美味しいのでw 分かりやすさと小難しさの両立も高評価に繋がったポイントです。本気のスパイスカレーに期待すると物足りないかもしれませんが、個性的かつ人を選ばないバランスこそが妙義なのかもしれません。

今回の新商品「大阪発祥! 今話題のスパイスカレートリオ」は、3品すべて実食レビュー済みで(「スパイスカレートリオ」の記事一覧はコチラ)、大阪のスパイスカレーが題材なら振り切ってほしかった‥という希望的不満もあったのですが、幅広い年齢層の方々が手に取るであろう大衆的なロングセラーブランドからのリリースであることを加味し、評価を見直して上出来の★5としました。着地は優等生ですが、それぞれ個性的でオススメしたいカレー味です。

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