どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2023年9月25日(月)新発売、サンヨー食品のカップ麺「サッポロ一番 カップスター ばかうけごま揚しょうゆ風味」及び「同 ばかうけ青のりしょうゆ風味」の実食レビューです。
サッポロ一番×Befco(ベフコ)異色のコラボ実現!? サンヨー食品と栗山米菓が “せんべい風味” のカップラーメンを共同開発!!
ばかうけ? ややうけ? どっちらけ? 実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
サッポロ一番 カップスター×ばかうけ
サッポロ一番 カップスター(CupStar)とは、良い味の創造を企業理念とするサンヨー食品(SANYO FOODS Co.,Ltd.)のタテ型カップめんブランドで、1975年(昭和50年)1月18日から販売を続けているロングセラー。現在は “どこか懐かしさを感じる日本らしい風味” を活かした「JAPANスタンダード」をコンセプトに、定番フレーバーではホッとする味わいを大切にしているのですが‥‥
今回の新商品「サッポロ一番 カップスター ばかうけごま揚しょうゆ風味」及び「同 ばかうけ青のりしょうゆ風味」は、Befco(ベフコ)をコーポレートブランドに掲げる栗山米菓(Kuriyama Beika Co., Ltd.)とサンヨー食品の共同開発商品で、栗山米菓が製造・販売している「ばかうけ」の味わいをカップラーメンにアレンジ。ええ、変わり種では幾許か、ホッとできない「カップスター」でございます。
ばかうけとは、1989年(平成元年)12月の初代「ばかうけ(青のりしょうゆ味)」発売以来、今では栗山米菓を代表するブランドとなった人気米菓で、同社が本社を置く新潟県で “すごい” を意味する方言(ばか)と、萩本欽一さんがパーソナリティを務めていたラジオ番組『欽ちゃんのドンといってみよう(欽ドン!)』の講評にルーツを持つ流行語(バカウケ・ややウケ・ドッチラケ)が名前の由来。
当初は青海苔千兵衛(あおのりせんべえ)さんをイメージキャラクターとし、1990年(平成2年)1月から全国発売に踏み切ったものの、ばか(馬鹿)という響きにネガティブな関西での売れ行きは悪く、そのエリアに出荷する「ばかうけ」だけは名称を「ええやんか」に変更するなど、紆余曲折あった(けっきょく関西では売れなかった)ようですが、発売3年後に放映した初のテレビCMが奏功し大ヒット。
1995年(平成7年)には第2の定番「ごま揚しょうゆ味」が登場し、1998年(平成10年)から現在のイメージキャラクターを務める「バリン」と「ボリン」がテレビCMに出演。その後、2001年(平成13年)に青海苔千兵衛さんを引退に追いやる形でバリン&ボリンが主役のパッケージに刷新されるのですが、より若い世代のファンを取り込むことに成功し、怒涛の勢いで新商品のリリースが始まります。
——そう、この世代交代が後に “ばかうけ戦国時代” と呼ばれる新作ラッシュの幕開けで、初代ばかうけの発売から30年後、2019年(令和元年)12月までに販売された新味の数は280種類以上というからビックリ。振り返ると不人気Best3(1位:スイカ味、2位:鶏の水炊きポン酢、3位:微妙なマロン味)という黒歴史も存在するのですが、その柔軟な発想と実行力には脱帽せざるを得ません。
ちなみに栗山米菓が掲げている「Befco」とは、米菓の可能性に挑み、異なる食品カテゴリーとの境界領域で新たな価値を創造し、原点を大切にしながらも米菓を超えた新しい美味しさと楽しさを提供する、米菓の最先端を行く企業=Beika Frontier Company(ベイカ・フロンティア・カンパニー)の頭文字を取った略称で、同社の “新しい試みに挑戦する精神” を表現したコーポレートブランド。
たしかに「カップスター」と「ばかうけ」のコラボは栗山米菓の “新しい試みに挑戦する精神” を地で行くようなチャレンジではあるものの、新たな黒歴史を刻みかねない事態。はたして「ばかうけ」の再現度は高いのか‥‥いや、なまじ再現度が高かった場合、それはそれで不安なところもありますけどw はたして仕上がりや如何に。
開封
さて、まずは「サッポロ一番 カップスター ばかうけごま揚しょうゆ風味」の開封後。かやくは黒ごま、コーン、味付揚げ玉、あられの組み合わせで、残念ながら本物の「ばかうけ」は別添されていませんが、パッケージに “本製品は「ばかうけ ごま揚しょうゆ味」をイメージしたカップめんです。「ばかうけ」は使用していません。” との免責事項を記載しています。ただ、ほんとに “それっぽい” 香りでw
片や「サッポロ一番 カップスター ばかうけ青のりしょうゆ風味」のパッケージにも “本製品は「ばかうけ 青のりしょうゆ味」をイメージした(以下略)” との記載があり、かやくは味付揚げ玉、あられ、かまぼこの組み合わせで、ふりかけ(青のり)の別添はないのですが、どちらの商品にも「あられ」を使用しているのがポイント。
またサンヨー食品の公式ウェブサイトには、両商品に共通する特徴として “甘うまくて香ばしいせんべい風味のスープです。” との訴求も記載されているため、そこで「ばかうけ」の魅力を再現している様子。以前に「満月ポン」「めんべい」「暴君ハバネロ」「ラッキーマヨネーズ」らともコラボしている企業なので、いまさら驚きはしませんけど、やりたい放題だな(いいぞもっとやれ)
製品詳細情報・購入価格等
製品名:サッポロ一番 カップスター ばかうけごま揚しょうゆ風味 販売者:サンヨー食品株式会社 製造所:太平食品工業株式会社 関西工場(奈良県大和郡山市額田部北町944) 内容量:67g(めん50g) 商品コード:4901734051343(JAN) |
製品名:サッポロ一番 カップスター ばかうけ青のりしょうゆ風味 販売者:サンヨー食品株式会社 製造所:太平食品工業株式会社 関西工場(奈良県大和郡山市額田部北町944) 内容量:68g(めん50g) 商品コード:4901734051329(JAN) |
発売日:2023年09月25日(月) 実食日:2023年09月28日(木) 発売地域:全国 取得店舗:スーパー 小売価格:214円(税別) 購入価格:138円(税込) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型レギュラー 容器材質:紙 湯量目安:320ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:別添なし |
原材料名とアレルギー表示
【サッポロ一番 カップスター ばかうけごま揚しょうゆ風味】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、野菜エキス、しょうゆ)、スープ(糖類、食塩、しょうゆ、ごま、米粉、チキンエキス、酵母エキス、発酵調味料、香辛料、デキストリン)、かやく(ごま、コーン、味付揚げ玉、あられ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸カルシウム、カラメル色素、香料、微粒二酸化ケイ素、クチナシ色素、かんすい、甘味料(カンゾウ)、レシチン、酸味料、酸化防止剤(ビタミンE)、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・乳成分・ごま・大豆・鶏肉を含む) |
【サッポロ一番 カップスター ばかうけ青のりしょうゆ風味】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、野菜エキス、しょうゆ)、スープ(糖類、食塩、しょうゆ、米粉、油脂加工品、チキンエキス、たん白加水分解物、酵母エキス、発酵調味料、香辛料、デキストリン)、かやく(味付揚げ玉、あられ、かまぼこ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、炭酸カルシウム、カラメル色素、香料、微粒二酸化ケイ素、クチナシ色素、かんすい、乳化剤、甘味料(カンゾウ)、酸化防止剤(ビタミンE)、酸味料、ビタミンB2、ビタミンB1、ベニコウジ色素、(一部に小麦・乳成分・ごま・大豆・鶏肉を含む) |
実食開始
栄養成分表示[1食(67g)あたり]カロリー 300kcal(めん・かやく 248kcal / スープ 52kcal)、たんぱく質 5.8g、脂質 11.5g、炭水化物 43.2g、食塩相当量 4.2g(めん・かやく 1.0g / スープ 3.2g)、ビタミンB1 0.28mg、ビタミンB2 0.38mg、カルシウム 117mg[製造所:+W 太平食品工業株式会社 関西工場(奈良県大和郡山市額田部北町944)] |
「カップスター ばかうけごま揚しょうゆ風味」の調理後は、ごま油の芳ばしさが強く、ふわっと包み込んでくるような甘辛い香りと米粉、あられの掛け合いから、なるほど「ばかうけ ごま揚しょうゆ味」の外装を開封した瞬間を思わせる雰囲気。ぶっちゃけ地雷だと思っていましたけど、なかなかどうして再現度は高いかもしれない。
栄養成分表示[1食(68g)あたり]カロリー 307kcal(めん・かやく 262kcal / スープ 45kcal)、たんぱく質 5.5g、脂質 12.2g、炭水化物 43.8g、食塩相当量 4.3g(めん・かやく 1.2g / スープ 3.1g)、ビタミンB1 0.31mg、ビタミンB2 0.33mg、カルシウム 95mg[製造所:+W 太平食品工業株式会社 関西工場(奈良県大和郡山市額田部北町944)] |
続きまして「カップスター ばかうけ青のりしょうゆ風味」の調理後は‥‥なんか、揚げ玉のインパクトがスゴいんですけどw こちら青のりではなく “あおさ入り揚げ玉” とのこと。ただ、本家「ばかうけ 青のりしょうゆ味」も青のり・あおさ・焼のりをブレンドしているため、まったくの門違いではありません。
ちなみに2品とも製造所は太平食品工業の関西工場(奈良県大和郡山市額田部北町944)となっているのですが、太平食品工業は1963年(昭和38年)1月にサンヨー食品が設立した製造部なので、単純に “サッポロ一番の工場” という認識で問題ありません。それでは、引き続き「ばかうけ」の再現度に注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
切刃を変えてる?
「ばかうけ」は米菓なので、麺の再現度どうこうについては言及できないのですが、えっと‥‥ふつうですw いや、なにをもって “ふつう” とするのかを問われると、なかなか深い話になってくるのですが、たとえば全粒粉を練り込んでいたり、ノンフライ麺と見紛うような質感だったり、そういったステータスはなく、つまりは “特別感がない” とでもいいましょうか。
ただ、まったく同じ油揚げ麺を使っているのかと思いきや「ばかうけごま揚しょうゆ風味」では丸みを帯びた口当たりと程よい粘りが印象的だったのに対し、片や「ばかうけ青のりしょうゆ風味」は比較的にハリのある質感で、メリハリのある口当たり。原材料の構成は完全に同じなのに、個体差とは思えないニュアンスが生じていたので、わずかに切刃を変更しているのでしょうか。
サンヨー食品の公式ウェブサイトに掲載されている製品情報を見ると「ばかうけごま揚しょうゆ風味」「ばかうけ青のりしょうゆ風味」どちらも “しなやかで粘りのあるめんに仕上げました。また、スープとなじみをよくするため、めんに味付けをしました。” と完全に同じ表現だったので、ちょっと自信ないですけどw 前者は比較的に粘りのある食感で、後者は比較的に歯切れが良かったです。
スープ
「ごま揚しょうゆ風味」の再現度が地味に高かった件
「ばかうけごま揚しょうゆ風味」は、ごま油の芳ばしさと甘辛しょうゆ味を強調したテイストで、そこに重ねられた米粉と黒ごまが功を奏し、きちんと米菓の「ばかうけ ごま揚しょうゆ味」を思わせるランディング。
それなりにデフォルメされてはいるものの、たしかに「ばかうけ」だわw なんて、思わず笑っちゃうくらいの再現度には到達しています。けっこう甘さが強いので、そこが人を選ぶ要因になりそうですが、麺との相性も悪くありません。
片や「ばかうけ青のりしょうゆ風味」は比較的に “あっさり” とした味わいで、本家の「青のりしょうゆ味」は隠し味にペパーソース(食酢・唐辛子・食塩)を使っているのですが、それっぽい個性は目立ちません。あおさの風味は揚げ玉から滲み出てくるけれど、さらに揚げ玉のコクも相俟って、うどんだしっぽい雰囲気。ただ、こちらも米粉の風味を伴うので、きちんと個性的でした。
かやく
どちらも「あられ」が個性的
「ばかうけごま揚しょうゆ風味」に入っているコーンは「カップスター」のオリジナル要素になりますが、黒ごまは「ごま揚しょうゆ味」を再現する上で欠かせないアイテム。けっこう量が多かったので、これも満足度を高めることに大きく貢献しています。さらに「あられ」の風味が面白く、ちょっと “お茶漬け” っぽさも演出しちゃってましたけどw いいじゃないですか。
片や「ばかうけ青のりしょうゆ風味」には大量の揚げ玉(あおさ入り)を搭載しているため、ばかうけよりもサンヨー食品の背徳シリーズに引っ張られてしまったのですが、そこから意識を引っ張り戻してくれたのも「あられ」の存在。できれば青のり・アオサを別添してほしかったところではあるものの、大量の揚げ玉にはインパクトを感じました。——あ、花型かまぼこカワイイです。
総評
再現度の高さを評価するなら「ばかうけごま揚しょうゆ風味」に軍配で、同時発売品の「ばかうけ青のりしょうゆ風味」は本家から遠ざかっていたのですが、まず「ばかうけ」を「カップスター」で再現する思い切った発想が面白かったこと。さらに前者はオリジナルの雰囲気が楽しめる作りなのに対し、後者は箸休め的に楽しめる、そのように分けて噛み砕くと悪くありません。
しかも、レギュラーサイズのカップラーメンでありながら、どちらのメーカー希望価格も現在の基準(236円+税)を下回る214円(税別)に設定されていたので、販売店によっては税込100円前後で取り扱っている可能性も。あまりコンビニには売ってないと思うので、気になっている方はスーパーやドラッグストアなどを探してみてください。けっこうイケますw【author・taka :a(大石敬之)】