あの味が炭酸飲料に!? 発売50周年記念「カップヌードル ソーダ」全4種を飲んでみた結果‥‥【黒歴史確定】

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日清食品

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、日清食品の「カップヌードル」発売50周年を記念して開発された「カップヌードル ソーダ」全4種のレビューです。

おいしいかどうかはあなた次第!? あの味をソーダで再現した結果——。

実際に飲んでみた感想と経験に基づいて評価し、炭酸飲料としての総合力(?)と再現度を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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カップヌードル味のソーダ爆誕

カップヌードル(CUPNOODLE)とは、1971年(昭和46年)9月18日に誕生した世界初のカップ麺で、2021年に発売50周年を迎えたインスタントラーメンのNo.1ブランド。その節目を記念して、やおきんとコラボしたカップヌードル味の「うまい棒」に、2つのカップヌードルを組み合わせた「スーパー合体」シリーズなど、比較的まじめな企画に取り組んでいたのですが‥‥

どうしてこうなった

カップヌードルの発売50周年を記念して、公式が “勢いで作った” という「カップヌードル味の炭酸飲料」が爆誕。定番の「カップヌードル(オリジナル)」を筆頭に「シーフードヌードル」「カレー」「チリトマトヌードル」全4種の味わいを再現した炭酸飲料で、おいしいかどうかはあなた次第! などと無責任にも程があるニュースリリースを発表していた日清食品。

公式は “想像の斜め上を行く仕上がり” とアピールしているのですが、もはや斜め上すぎて理解が追いつかないというか、まったく味が想像できない現在。試しにTwitterで評判をチェックしてみたところ「まずい」「絶対に許さない」「なぜ作った‥‥?」「さすがに反省したほうがいい」「世の中には知らない方が幸せなこともあった」「希望が残らないパンドラの箱」など、多数の悲惨な投稿を発見。

しかし、カップめん専門のブログを更新している筆者としては、ぜったいに避けて通れない企画。日清食品グループのオンラインストアにて、2021年9月13日(月)午前11時より予約受付を開始していた「カップヌードル 50周年コンプリートセット」を即座に注文。公式サイトでは15,000セットの数量限定で、筆者は滞りなく注文できたものの、しばらくするとアクセス過多な状況に陥っていました。

「カップヌードル 50周年コンプリートセット」

「カップヌードル 50周年コンプリートセット」の内容は、カップヌードルの “八福神” こと8つの定番フレーバー「カップヌードル」「同 カレー」「同 チリトマトヌードル」「同 欧風チーズカレー」「同 しお」「同 味噌」「同 旨辛豚骨」各1食に、問題の「カップヌードル ソーダ」「同 シーフード ソーダ」「同 カレー ソーダ」「同 チリトマト ソーダ」各1本。

それとファミリーマートでも配布されていた非売品の「うまい棒 カップヌードル味」全8種(カップヌードル味、シーフードヌードル味、カレー味、チリトマトヌードル味、欧風チーズカレー味、しお味、みそ味、旨辛豚骨味)もセットになっていて、おまけにカップヌードルの “激変・ちょい変” アレンジレシピも付き、値段は予約販売分のみ送料無料で税込2,998円。

さらに同日「Amazon.co.jp」や「au PAY マーケット」でも「カップヌードル 9種(レギュラー、シーフードヌードル、カレー、チリトマトヌードル、欧風チーズカレー、しお、味噌、旨辛豚骨、辛麺)&カップヌードル ソーダ4種セット」を数量限定で、9月17日から「LOHACO」「Rakuten 24」「ヨドバシ.com」でも販売していたようですが‥‥

現在は高額出品の転売が目立つ

念のため各ECサイトの在庫を調べてみたところ、すでに正規の販売店では完売済み。アマゾンと楽天には残っていましたが、2021年9月26日現在販売中の「スペシャルアソートBOX」は転売品。アマゾンでは6,950円と正規品の2倍以上、楽天では9,800円と3倍ちかい値段で販売されていました。メルカリにも流れてましたけど、ソーダ4本で4,600円とか、転売ヤーの高額出品が目立ちますね。

パッケージを確認

あの味が “おいしい” ソーダに‥‥って、ほんとか?

スーパーマーケットやドラッグストアなど、一般の販売店には流通していないので、レビューは見送ろうか悩んでいたのですが、感想を聞きたいとの声も多く、また個人的に興味津々だったこともあり、真剣に向き合ってみようかと‥‥。ええ、もはや地雷でしかないのですが、ひとまず製造者からチェックしていきましょう。

製造はOEM企業の株式会社ニッセーに依頼

企画したのは「カップヌードル」の販売者である日清食品ですが、製造者は株式会社ニッセーで、飲料の開発・製造を行うODM企業。イノセントジャパンの「まんま、飲むフルーツ」に、日本平ホテルの「日本平みかんジュース」や「猿田彦珈琲」など、真面目な商品を製造しているニッセーですが、今回のソーダが過去イチぶっとんだ依頼になったのではないかと思います。よく引き受けたな‥‥

それぞれ内容量は280mlで、名称は「炭酸飲料」と表示。たとえば「カップヌードル ソーダ(オリジナル)」の原材料には「生姜汁」や「醤油だれ」などが含まれているのですが、生姜入りの炭酸飲料といえば「ジンジャーエール」がありますし、いわゆる “ご当地サイダー” の中にも「千葉の醤油サイダー」などが存在するので、意外と真面目な作りなのかもしれない。と、思い込む作戦。

※麺・スープ・具は入っていません。

缶の側面には “※麺・スープ・具は入っていません” との記載があったので、どうせなら振り切って再現‥‥いやいや、冷静に考えると一安心。また原料由来の成分や油分が浮遊・沈澱したり、液色が変化したりすることもあるようですが、品質には問題ないそうです。なにそれ、怖い。

さっそく飲んでみた

栄養成分表示(100ml当たり)カロリー 43kcal、たんぱく質 0g、脂質 0g、炭水化物 10.8g、食塩相当量 0.04g

大丈夫かな、最後まで味覚とか保てるかな‥‥と、ふつうのカップヌードルを食べる前には抱くことのない、未知との遭遇にちかい恐怖感を覚えながら、目前の敵と対峙すること数十秒。最初に注いだ「カップヌードル ソーダ」は、なるほどジンジャーエールのような色合いで、香りにも生姜の存在を感じるのですが、香料ですかね‥‥。漂ってくるんですよ、カップヌードルみたいな香りがw

「カップヌードル ソーダ」の原材料名

原材料名は「果糖ぶどう糖液糖(国内製造)、生姜汁、醤油だれ / 炭酸、酸味料、香料、(一部に小麦・卵・大豆・鶏肉を含む)」とシンプルで、オリジナルの「カップヌードル」に入っているメンマパウダーなどは不使用なのですが、漠然とカップラーメンを想起させる香りが個性的。いや、マジで。

ほんのすこし表面に油分が浮くけど問題ない

味は生姜の存在感が強く、しょうゆ感は控えめで、フレームワークとしてはジンジャーエール。ほんのすこし表面に油分が浮いているのですが、口当たりなどに影響するほどの量ではなく、ためしに嗅覚をシャットアウトして味わってみたところ、極端に不味いわけではありません。しかし、嗅覚を復活させた途端、鼻に「カップヌードル」みたいな香りが抜けるので、それに理解が追いつかないサスペンス。

日清食品のニュースリリースには “しょうゆやペッパーの香りをきかせたジンジャーエール仕立て” との記載があり、なるほど生姜の風味を引き立てるスパイス感は面白く、炭酸の強さは微炭酸。これはこれと割り切れば、ネットで騒がれているほどのゲテモノではないと感じたものの、やはり鼻に抜ける「カップヌードル」ライクな香りが曲者で、結論としては「苦笑いしつつ飲める程度のキワモノ」でした。

カップヌードル シーフード ソーダ

栄養成分表示(100ml当たり)カロリー 41kcal、たんぱく質 0.5g、脂質 0g、炭水化物 9.8g、食塩相当量 0.05g

次に「カップヌードル シーフード ソーダ」をグラスに注いでみたところ、中身は白濁した青色で、香りのベクトルも本家「シーフードヌードル」とは別物。公式のニュースリリースには “魚介の風味が隠し味のクリームソーダ仕立て” との記載があり、そもそも冷静に考えると何がしたいのか意味不明なのですが、結論から申し上げますと「シーフード ソーダ」は “超絶まずい” です。

かきエキス調味料が敗因

たしかにベースは絵に描いたようなソーダ味で、けっこうクリーム感も強いのですが、原材料名に含まれている “かきエキス調味料” が問題。これ、もうすぐ旬を迎える果物の柿(かき)ではなく、海のミルクとして知られる牡蠣(かき)から抽出したもの。人工的な甘さと強めのクリーム感に、牡蠣の不協和音が凄まじく、ひとくち含んだ瞬間に身体が拒否するようなテイスト。

見た目はクリームソーダなのに‥‥

表面に油分などは浮いていませんが、クリームソーダに牡蠣をぶち込んだようなテイストに、追い討ちをかける微炭酸の存在が絶妙な邪魔者。そもそも「シーフードヌードル」の具材に牡蠣は入っていませんし、たとえば粉末スープに含まれていたとしても、めちゃくちゃ牡蠣の味が強いわけではないので、再現度の高さも評価できません。なんでこうなったw

カップヌードル カレー ソーダ

栄養成分表示(100ml当たり)カロリー 42kcal、たんぱく質 0g、脂質 0g、炭水化物 10.6g、食塩相当量 0.01g

気を持ち直して「カップヌードル カレー ソーダ」をグラスに注いでみたところ、一見して明白にコーラなビジュアルは合格。それに日清食品のニュースリリースには “カレーのスパイスが香るコーラ仕立て” との記載があったので、スパイス感の強い自家製のクラフトコーラとか美味しいですし、けっこう無難にイケるんじゃないかと思っていたのですが、なんのなんの——。

原材料名からは想像できないカレーの存在感たるや

原材料名にカレー粉などの表示はないけれど、香料などの添加物を駆使した結果、香りはコーラよりも「カップヌードル カレー」に近く、実際に飲んでみると余韻も「カップヌードル カレー」に忠実で、想像以上に再現度の高いテイスト。ただ、なまじ本家の味を忠実に再現しまったことが仇になり、カップヌードルの残り汁を炭酸水(微炭酸)で割った感じというか、うん‥‥w

表面に油分が浮かぶ

それと表面に浮かぶ油分も気掛かりで、カップヌードルのスープであれば自然に映る光景なのですが、コーラ的に見ると気分が悪いところ。ひとつ前の生臭い「カップヌードル シーフード ソーダ」と比較して、それよりは飲める味ではあったものの、リピートありかと聞かれた場合、二度はないと答えます。

カップヌードル チリトマト ソーダ

栄養成分表示(100ml当たり)カロリー 42kcal、たんぱく質 0g、脂質 0g、炭水化物 10.6g、食塩相当量 0.01g

最後に「カップヌードル チリトマト ソーダ」をグラスに注いでみたところ、女子ウケしそうなカクテルを想起させる色合いで、ちょっと鼻にツンとくるニオイが気になるところではあるものの、 前述したソーダと比較してカップヌードルを思わせる要素は弱く、ファーストインプレッションの掴みは悪くありません。

これだけ名称が違う

また「カップヌードル ソーダ」や「シーフード ソーダ」「カレー ソーダ」の名称は “炭酸飲料” となっていたのに、この「チリトマト ソーダ」だけは “19%オレンジ果汁入り飲料(炭酸ガス入り)” と表示され、ブラジル産のオレンジ果汁を使用している様子。本家の「チリトマトヌードル」にオレンジは入っていませんが、トマトの風味と香辛料のアクセントは意識しています。

表面の油分なども気にならないけれど‥‥

ただ、結果的にオレンジの酸味が強く、ちょっと表現が悪くなってしまうんですけど、諸々の兼ね合いで胃酸が上がってきたときの感覚に近いというか、あまりハッピーな味ではありません。そもそもの話、なぜ本家には含まれないオレンジ果汁を入れなければいけなかったのか‥‥炭酸入りのトマトジュースに香辛料じゃダメだったですかね?

まとめ

「カップヌードル ソーダ」と「カレー ソーダ」の香りは再現度が高く、あけた瞬間に笑ってしまったのですが、かきエキス調味料を使っていた「シーフード ソーダ」とオレンジの主張が強い「チリトマト ソーダ」はネガティブで、TwitterなどのSNSやニュースサイトで酷評されるのも納得の仕上がりというか、正直なところ一般の販売店に置けるような代物ではありません。

これを世に送り出した勇気は評価すべきポイントですが、如何せんマズいw 個人的に飲みやすいと感じたのはジンジャーエール仕立ての「カップヌードル ソーダ」で、ワーストは「シーフード ソーダ」だったんですけど、ぶっちゃけネタにしかならない飲料でした。かなり面白い試みでしたが、既存の「旨辛豚骨」や「味噌」をソーダで再現した続編が出ないことを祈ります【author・taka :a(大石敬之)】

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