「カップヌードル 四川麻辣よだれ鶏味」箸と汗が止まらない!?シビ辛 “よだれ鶏” 再現

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日清食品

どうも、taka :aです。

本日の一杯は、2019年07月29日(月)新発売のカップ麺、日清食品「カップヌードル 四川麻辣よだれ鶏味」の実食レビューです。

“シビ辛・旨辛・酸っぱ辛” 選べる3種の辛さ “夏の辛口トリオ” から「よだれ鶏」がテーマのカップヌードル初登場!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。

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カップヌードル 四川麻辣よだれ鶏味

「夏の辛口トリオ」とは、シビ辛の「麻(マー)」、旨辛の「辣(ラー)」、酸っぱ辛の「酸(サン)」が選べる夏季限定の新商品で、「辣」はカップラーメン「カップヌードル 四川麻辣よだれ鶏味」、「酸」はカップうどん「日清のどん兵衛 黒酢酸辣湯うどん」、「麻」はカップ焼そば「日清焼そばU.F.O. 四川花椒香る担々焼そば」と、日清食品の定番3ブランドから展開。

今回のカップ麺「カップヌードル 四川麻辣(しせんまーらー)よだれ鶏味(よだれどりあじ)」は、思わずよだれが出るほど旨い四川料理の人気冷菜メニュー「よだれ鶏」をカップヌードル流にアレンジしたもの。これまで数々の変わり種を発売してきたカップヌードルですが、その他のブランドも含め、日清食品史上初の試みだそうです。



「よだれ鶏(よだれどり)」とは、中国・四川省で昔から食べられているクラシックな川菜(四川料理)で、漢字で書くと「口水鶏(口水鸡)」(読み方は “コウ・シュイ・ジー” )。名前の由来は、思い出しただけで “よだれ(口水)が出るほど美味しい鶏” 、四川省出身の文筆家・郭沫若(かく まつじゃく)氏の書いた『賟波曲』という著書の一節に因んでいます。

その著書には “幼い頃、故郷の四川で食べた白砍鸡を思い出すと涎が出る——” といった内容の一節があり、おそらく白砍鸡は上海の「白斬鶏(バイジャンジー)」もしくは広州の「白切鶏(バイジェジー)」で、両方とも茹で鷄のこと。『賟波曲』には上海・嘉定の白砍鸡が特に有名だったと書いてあるため、前者の「白斬鶏」かもしれません。

「白斬鶏」とは、ネギや酒を入れた熱湯で鶏を茹でただけのシンプルな料理で、完全に茹でるのではなく、まだ太ももの骨髄が鮮やかな血の色を保ったままの絶妙な茹で加減と “黄色い皮” であることも重要とされています。しかし、著書の中に出てきた嘉定の白斬鶏は、茹で鷄に真っ赤な唐辛子醤油をかけたもので、四川流の辛いアレンジが施されていたのだとか‥‥

というわけで厳密に “口水鶏(口水鸡)” の表記があったわけではないのですが、それを読んだ昔の人が口水鶏と呼ぶようになり、その手の料理を日本でも通称 “よだれ鶏” と呼ぶようになりました。作り方は店それぞれのレシピがあり、本場でも辛くないソースで提供している店もあるのですが、一度加熱した鶏肉を冷やして作る冷菜で、たっぷりの白胡麻と辣油・花椒を入れた麻辣味も「よだれ鶏」の特徴。



花椒(ホワジャオ)の痺れ「麻味」や唐辛子の辛さ「辣味」による麻辣味を効かせ、さらに八角(スターアニス)や桂皮(シナモン)、生姜、草果などの香辛料を使い、醤油や砂糖、辣油、ごま油、豆板醤、黒酢、紹興酒などで味付けしたタレをかけたら、最後に砕いたピーナッツやパクチーをトッピングするのが基本的なレシピになります。

ちなみに芝麻醤(ねりごま)ベースの胡麻ダレに変えると棒棒鶏(バンバンジー)っぽくなるのですが、それはさておき今回は「夏の辛口トリオ」の中でも辣油の辛味「辣」を意識したカップヌードルとなっているのに、まさかの “辛さレベル2” という低さ。日清食品の辛さレベルは5段階中「3」が標準の中辛なので、今回あまり辛くないのでしょうか——

開封

もちろん前述したように本場・中国で辛くない口水鶏を提供しているお店もありますし、今回は激辛カップヌードルというわけでもないのですが、コンセプトは “ラー油の辛味” ということで、フタの上に「特製ラー油」が別添されています。赤い本体に紫色の小袋といえば、ファミマ限定の辛いカップ麺「味仙 台湾ラーメン」を想起させる組み合わせですね。



などと思いながら開封したところ、今回の鶏肉は「チキンラーメン ビッグカップ」などに入っている定番の蒸し鶏かと思いきや “白い謎肉” が入っていました。とりあえず味付鶏ミンチではあるものの、イメージ的に‥‥いや、でも白い謎肉を数えてみたら11.5個と多く、ブランドもカップヌードルなので、むしろ正統と言えるかもしれません。

購入店舗はイオンリテール、他にもドラッグストアやスーパーマーケットなど、取り扱っている販売店は多かったのですが、コンビニに並ぶのは発売日の翌日・2019年7月30日(火)からになります。メーカー希望小売価格が税別193円のカップヌードルなので、コンビニだと税込198円が平均的な値段になるでしょう。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:カップヌードル 四川麻辣よだれ鶏味
製造者:日清食品株式会社
製造所:関西工場(S)
内容量:80g(めん60g)
商品コード:4902105258521(JANコード)
商品サイズ:縦96mm×横96mm×高さ107mm

発売日:2019年07月29日(月)
実食日:2019年07月29日(月)
発売地域:全国(全チャネル販売)
取得店舗:スーパー(イオンリテール)
商品購入価格:159円(税込)
希望小売価格:180円(税別)

麺の種類:油揚げ麺(かんすい使用)
スタイル:縦型レギュラー・標準サイズ
容器材質:紙
湯量目安:300ml
調理時間:熱湯3分
小袋構成:1袋(特製ラー油)

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉、植物油脂、食塩、たん白加水分解物、しょうゆ、香辛料)、スープ(糖類、豚脂、小麦粉、チキン調味料、香辛料、植物油脂、でん粉、香味油、粉末しょうゆ、食塩、乳化油脂、唐辛子みそ、香菜)、かやく(味付鶏ミンチ、きくらげ、赤唐辛子、ごま、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、カラメル色素、酸味料、炭酸Ca、香料、かんすい、香辛料抽出物、増粘多糖類、カロチノイド色素、酸化防止剤(ビタミンE)、くん液、ビタミンB2、ビタミンB1、炭酸Na、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む)
【アレルゲン情報】小麦・卵・乳成分・豚肉・鶏肉・大豆・ごま(食品衛生法で義務付けられた特定原材料7品目と表示が推奨されている20品目の合計27品目について掲載)

実食開始

麺は細めの油揚げ麺で、おなじみのカップヌードルらしい佇まいです。しかし、調理前の香りは定番カップヌードルにはないエスニックな香りで、まだ花椒の清涼感は目立っていなければ唐辛子のヤバそうな香りも感じませんが、大茴香(八角)、シナモン、クローブなど、中国の混合スパイス「五香粉(ウーシャンフェン)」を彷彿とさせる本格的な香りが漂ってきました。



あとは熱湯を注いで3分間、待っている間にフタの上で小袋を温めます。で、特製ラー油の裏面には “開封時の飛び散りにご注意ください” という注意事項の上に、「辛みやシビレが強いので注意してお召し上がりください」という警告文。いやいや、さっき辛さレベル2って——などと思いつつ、もしや「小袋を入れる前」の辛さレベルは「2」という意味なのかもしれません。

というのも以前、たしか本体の辛さレベルは3程度と低かったのに、小袋を入れた途端 “大辛以上になった” 製品もあったので、今回そのパターンかも。というわけで、最終的な辛さレベルと「よだれ鶏」の再現度に注目しつつ、「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(80g)当たり

カロリー:383kcal(熱量 / エネルギー)
たん白質:9.0g
脂  質:17.4g
炭水化物:47.5g
食塩相当量:4.4g
(めん・かやく:2.0g)
   (スープ:2.4g)
ビタミンB1:0.81mg
ビタミンB2:0.26mg
カルシウム:106mg

参考値(調理直後に分別して分析)
熱量:383kcal(めん・かやく:305kcal)(スープ:78kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品パッケージに記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

アイデンティティを象徴する万能麺
5.0

麺の原材料名は「小麦粉、植物油脂、食塩、たん白加水分解物、しょうゆ、香辛料」となっているので、おそらく「シーフードヌードル」や「トムヤムクンヌードル」「カップヌードル リッチ 贅沢とろみフカヒレスープ味」などに使われている油揚げ麺と同じです。ノンフライ麺を除くカップヌードルシリーズ間で汎用している麺の中では、もっとも味付けが控えめなタイプですね。

同シリーズの「カレー」や「チリトマトヌードル」「味噌」に使われている麺は幅が広く、それ以外は約2mm幅に統一されていて、今回は約2mm幅かつ適切な幅。通常、よだれ鶏に麺が入ることはありませんが、後述するスープの味が麺にも合うようにアレンジされていたことと、さすが和・洋・中・エスニックと数々の場数を踏んできたカップヌードルの麺、まったく違和感なく馴染んでいます。



麺の重量も60gと変わり種レギュラーサイズの標準値で、独特のコシも普段どおり。ただ、ちょっと普段よりもザラついているように感じたのと、麺が伸びにくいように思いました。とはいえ大幅に麺を改良したという類いの知らせは聞いていませんし、マイナーチェンジもしていないので、スープとの関係かもしれません。

スープ・特製ラー油

辛さレベルは “2以上” で辣味優勢
5.7

黒酢の酸味は意識されておらず、原材料の唐辛子みそは豆板醤の代打というよりも唐辛子×和味噌といった印象で、それほど花椒のアクセントも感じません。また、この時点で唐辛子の辛さもありますが、なるほど辛さレベル2というのにも納得の‥‥いや、1かもしれない(※とりあえず特製ラー油を加える前はピリ辛です)。

でも辛くないわけではないですし、日本人の口に合うように味付けを調整しつつ、前述した五香粉っぽい香りが本格的。スープ自体はサラッとしているのですが、ちょっと粉っぽい舌触りがスパイスの本格感を高めていて、なるほど「よだれ鶏」を意識していることが伝わってくるスープです。そして、「特製ラー油」を入れた後のスープは——

辛さレベル3(中辛)ないしカップヌードル的には「4」(辛口)としても差し支えなく、ふつうに辛口が大丈夫なら問題ありませんが、辛い食べ物が苦手な方やピリ辛以上だと厳しい方のキャパは超えるかもしれません。辛味の感じ方には個人差がありますし、一般目線から見ても大辛(辛口以上)ではないものの、ラー油の辛さには瞬発力があります。

昨今の激痺系を思うと突き抜けた痺れの強さではありませんが、けっこう花椒オイルも効いていて、こちらも唐辛子と同じく花椒の痺れが苦手な方には厳しいレベルに達し、本格感がイッキに上昇。それに純粋なチキンではないけれど、特製ラー油に含まれている動物油脂によって、スープのコクがグッと深くなる効果もありました。

いわゆる麻辣系でも代表格である麻婆豆腐や担担麺とは違う、なるほど「よだれ鶏」と言われて納得できる味わい。もちろん冷製メニューではありませんし、カップヌードル流のアレンジはあるものの、けっこう雰囲気の再現度は高いです。あと、最初あまり気にならなかった香菜(シャンツァイ)が途中いきなりグワッと来た瞬間があったので、パクチーが苦手な方は注意してください。

具材

白い謎肉ごろごろ
5.0

再現度の高さを追求すると蒸し鶏が適切な具材になりますが、ある意味この白い謎肉を使っても違和感を覚えないのはカップヌードルの為せる業。2017年6月26日、同シリーズの「チリトマトヌードル」をリニューアルした際に導入されたのが白い謎肉で、鶏肉や野菜などの素材をミンチ状にし、フリーズドライ加工した具材です。

それなりの加工感は否めませんが、食感や味付けは茶色い謎肉(豚肉ベース)よりも淡白で、スープのニュアンスを崩しません。それに数も11.5個(ひとつ半分くらいのサイズだったので0.5)と多く、もうひとつ撮影なしで実食した個体にも白い謎肉(大)がジャスト10個入っていました。

きくらげは通常、よだれ鶏に入りませんが、中華風の香辛料が効いたスープとの相性は単純によく、コリコリとした食感が箸休めに効果的。ネギは刻んだ白ネギではなく汎用の青ネギですし、ナッツ系のアクセントもなかったけれど、多めに入っていたゴマの食感と風味がスープとベストマッチでした。これ、よだれ鶏には必須ですよね。

総評

★★★★★☆☆☆☆☆(★5+)

一般的に見て辛口以上の大辛クラスではないものの、やはり辛さレベル2というのは “あくまで本体の辛さ(特製ラー油投入前)” を表したもので、耐性値によっては唐辛子の辛さも花椒の痺れも余裕で中辛以上~辛口クラス。よほど辛い食べ物が苦手じゃなければ構えるほどの辛さではありませんが、唐辛子や花椒が苦手な方は気を付けてください。

とはいえ市販品としては辛すぎず弱すぎない絶妙な刺激の効かせ方だと思いますし、五香粉やパクチーのアクセントも本格的で、もちろん随所にカップヌードル流のアレンジは見られますが、ソツなく「よだれ鶏」の雰囲気は再現できていました。空前の「シビ辛ブーム」真っ只中の2019年、その入門編としても誂え向きなカップヌードルです。

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