どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。
本日の一杯は、2021年11月29日(月)新発売、日清食品のカップ麺「カップヌードル 海鮮キムチゲ ビッグ」の実食レビューです。
キムチ×魚介×唐辛子で中毒性マシマシ!? 冬といえば “やっぱり鍋” 世界初のカップ麺が「海鮮コク辛スープ味」の “お手軽キムチ鍋” を提案!!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。
カップヌードル 海鮮キムチゲ
カップヌードル(CUPNOODLE)とは、1971年(昭和46年)9月18日の発売以来、即席カップめん市場で圧倒的な占有率を誇るロングセラーブランドで、2019年度に国内年間売上1,000億円を突破。その後も伸長を続け、発売50周年を迎えた2021年現在の世界累計販売数はブランド全体で500億食を達成し、真のグローバルブランドとして確固たる地位を築き上げました。
今回の新商品「カップヌードル 海鮮キムチゲ ビッグ」は、魚介の旨みがイカす「海鮮コク辛スープ味」の新作で、寒さが増すにつれて食べたくなる “鍋” の中でも不動の人気を誇る “キムチ鍋” をカップヌードル流にアレンジ。カップヌードル×海鮮×キムチ×チゲ‥‥ええ、なんとも既視感が否めないテーマではあるものの、思い返せばカップヌードル史上初の組み合わせかもしれません。
たとえばカップヌードルの発売45周年を記念して、2016年5月11日〜5月31日に実施されていた企画「世界のカップヌードル総選挙」で1位に選ばれた、香港代表のカップヌードル「合味道(hap mei do – ハップ・メイ・ドウ)香辣海鮮(シャンラーカイセン)味」だったり、日本でも夏の定番として定着している「レッドシーフードヌードル」だったり、辛い海鮮系のカップヌードルは既出のテーマ。
さらに遡ると、2002年4月30日に発売された「2002 FIFA World Cup」用のオフィシャルヌードル「韓国風辛口カップヌードル」に、日本食糧新聞社『食品界・経営者の集い』で優秀ヒット賞に輝いた2005年2月21日発売の「カップヌードル キムチ」や、翌2006年3月13日発売の「カップヌードル チゲ(CHIGE)ビッグ」など、キムチやチゲがテーマのカップヌードルも今回が初めてではありません。
なかでも2005年2月に発売された「カップヌードル キムチ」は、1971年9月発売の「カップヌードル」、1973年5月発売の「カップヌードル カレー」、1984年7月発売の「シーフードヌードル」、2003年5月発売の「カップヌードル しお」に続く “新レギュラー” として開発されたフレーバーで、当時のカップヌードルシリーズ(累計56種類)としては初のキムチ具材を搭載した商品。
また厳密にいうとカップヌードルではないけれど、生協(コープ / CO・OP)限定の「CO・OP NOODLE(コープヌードル)」というカップヌードルに似たPB商品(日清食品のOEM)があり、2014年〜2017年に販売されていた人気商品「コープヌードル 海鮮キムチ」が組合員の “また食べたい” という要望に応え、今年の5月下旬に期間限定で待望の復活を遂げたところ。
というわけで、このページでレビューする「カップヌードル 海鮮キムチゲ ビッグ」には漠然と既視感を覚えていたのですが、すくなくとも日本の「カップヌードル」から「海鮮キムチゲ」という商品名の新作が出るのは初の試み。イメージとしては夏の「レッドシーフードヌードル」にキムチ具材を加えたような雰囲気ではあるものの、スープに味噌を使用しているため、そう単純な商品ではない様子。
ちなみにパッケージの側面に表示されている辛さレベルは、5段階基準で「2」となっているため、これについては2021年7月19日発売の「カップヌードル レッドシーフードヌードル(九代目)」と共通するポイント。はたしてイメージ通りの味わいなのか、思いも寄らないサプライズが待っているのか、どちらにせよ仕上がりが楽しみです。
開封
今回のカップ麺に小袋は別添されていないため、フタを半分まで剥がしたら、お湯を注ぐだけで食べられる簡便性の高さが魅力。具材は白菜キムチを筆頭に、イカ、スクランブルエッグ、粗挽き赤唐辛子、ニラと蛇足のない構成で、いずれも他の商品に使い回している資材ではあるものの、ラインナップとしては妥当かつ本物のイカが入っているのも好印象。
麺は油で揚げたフライ麺で、湯戻し時間は熱湯3分。詳しくは後述しますが、カップヌードルシリーズの中では「シーフードヌードル」の系譜に連なるタイプ。たとえば「カレー」や「チリトマトヌードル」などに使われている麺よりも幅が狭いのと、他のタイプと比較して味付けも控えめなので、立ち位置としてはスープの引き立て役。
メーカー希望小売価格は220円(税別)ということで、値段は既存の「カップヌードル ビッグ」と同じライン。販売価格は店舗によって異なりますが、スーパーマーケットやドラッグストアなど、コンビニ以外の店舗であれば税込200円前後が相場。コンビニでは税込232円に固定されているので、それが上限になると思います。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:カップヌードル 海鮮キムチゲ ビッグ 製造者:日清食品株式会社 製造所:S・関西工場(滋賀県栗東市下鈎21-1) 内容量:100g(めん80g) 商品コード:4902105267882(JAN) |
発売日:2021年11月29日(月) 実食日:2021年11月30日(火) 発売地域:全国 取得店舗:コンビニ 商品購入価格:232円(税込) 希望小売価格:220円(税別) |
麺の種類:油揚げ麺 スタイル:縦型ビッグ 容器材質:紙 湯量目安:410ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:別添なし |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、たん白加水分解物、しょうゆ、香辛料、香味調味料)、スープ(糖類、食塩、みそ調味料、豚脂、クリーミングパウダー、あさりエキス、香辛料、魚醤、オイスターソース、にぼし粉末)、かやく(はくさいキムチ、いか、味付卵、赤唐辛子、にら)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、香料、炭酸Ca、カラメル色素、かんすい、増粘多糖類、酸味料、カロチノイド色素、香辛料抽出物、酸化防止剤(ビタミンE)、乳化剤、チャ抽出物、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・いか・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
実食開始
今回のカップ麺に小袋は別添されていないため、お湯を注いでから待つこと3分。ちなみにレギュラーサイズの「カップヌードル」は全商品 “フタ止めシール” を廃止し、ホールド感をアップさせるために新形状のWタブを採用しましたが、通年販売の商品を含む「カップヌードル ビッグ」には引き続き “フタ止めシール” が容器の底に貼り付けてあるので、これまで通り活用してください。
さて、あいかわらず麺が見えないほど具沢山なビジュアルが嬉しい調理後。お湯を注ぐ前からイカとキムチの香りが強く、それは調理後も衰えることはありません。けっこう大きかった具材のイカは驚きの収縮を見せていますけどw これについては既存の「シーフードヌードル」に入っているイカと同じ現象なので、おそらく共通のイカを使用しているのでしょう。
ちなみにカップ麺の新作が出ると、往々にして発売日(月曜日)に “売ってない” とか “売り切れていた” などの投稿が相次ぐ傾向にありますが、コンビニでは基本的に月曜日の深夜〜火曜日以降に新商品が入荷されるので、購入の際は参考にしてください。それでは、引き続き辛さレベルと中毒性の高さに注目しつつ「めん」「スープ」「具材」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(100g)あたり |
カロリー:449kcal たん白質:10.6g 脂 質:18.6g 炭水化物:59.7g 食塩相当量:7.6g (めん・かやく:3.1g) (スープ:4.5g) ビタミンB1:0.91mg ビタミンB2:0.33mg カルシウム:133mg |
参考値(調理直後に分別した値) 熱量:449kcal(めん・かやく:382kcal)(スープ:67kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
やはり「シーフードヌードル」系統の麺を採用
カップヌードルシリーズに使われている麺は、すべての基本となる「カップヌードル」だと約2mm幅に切り出されているのに対し、それよりも濃いめの味に仕上がる「カレー」や「チリトマトヌードル」「味噌」では約3mm幅に切り出した太麺を合わせるなど、スープに合わせてサイズを変更しているのですが、きちんと下味も変更しているのが見どころ。
「海鮮キムチゲ」に使われている油揚げ麺の原材料名は「小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、たん白加水分解物、しょうゆ、香辛料、香味調味料」ということで、ポークやチキンといった動物系のエキスを使用していないことから察するに、現行のカップヌードルシリーズ中もっとも麺の主張を抑えた「シーフードヌードル」系統の麺とみて間違いありません。
これは前述の「レッドシーフードヌードル」にも使われている麺で、たとえば比較的に最近のフレーバーだと「カップヌードル 辛麺」に、セブンイレブン限定の「復刻版ポークチャウダーヌードル」や「復刻版ブタホタテドリ」にも使われていたタイプ。数年前まで約1.8mm幅の細麺でしたが、2017年10月16日発売の「ミルクシーフードヌードル」以降、約2〜3mm幅の麺が標準仕様になりました。
スープ
残ったスープに白ごはん投入で優勝できる系の味
魚介の旨みを効かせた辛うまスープという印象は「レッドシーフードヌードル」と共通で、キムチの風味や魚醤のアクセントなど、実際に共通する原材料も使用しているのですが、似ているようで同じスープではありません。味のベースが味噌仕立てということに加え、煮干し粉末やオイスターソースを使うことで明確に差別化。
また貝の旨みも “ほたて調味料” を軸にした「レッドシーフードヌードル」と違い、それよりもシャープな “あさりエキス” を使用しているのもポイント。パッケージではイカのイラストをあしらい「魚介の旨みがイカす!」とアピールしていましたが、それに負けじと二枚貝の旨みも強く、オイスターソース(牡蠣の旨み)との相乗効果で後味に残る余韻はイカよりも貝が強いと感じたくらい。
辛さレベルは「2」という表示通り、そこまで極端な辛さではないのですが、そこそこピリッと輪郭のある辛味が好印象。辛い食べ物が極端に苦手な場合、そこそこ鋭い辛さに感じてしまうかもしれないけれど、人を選ばない程度に、それでいて絶妙に中毒性を高めてくれる適切な辛さでした。
具材
言ってしまえば寄せ集めだけど効果的
おそらく白菜キムチは直近だと「カップヌードル 謎肉キムチ」に使われていたキムチと共通で、同じくニラも共通の具材になりますが、白菜キムチは風味が強く、ほんのり酸味のアクセントも効果的。またニラも効果的な存在で、後味に残るパンチの利いたニオイが “キムチ鍋っぽさ” を演出することに大きく寄与。
スクランブルエッグも通常の「カップヌードル」に入っているアレなので、目新しさこそないけれど、辛うまスープと対比を描く甘い味付けが中毒性を高めてくれる重要な存在。粗挽き唐辛子は辛味の強い品種ではありませんでしたが、芳ばしい風味が心地よく、イカも魚肉練り製品(ほぼイカ)ではなく本物で、物足りなさを感じることはありませんでした。
総評
夏の辛うま「レッドシーフードヌードル」を軸に、やや二匹目の泥鰌(どじょう)を狙っているような印象が無きにしも非ずではあるものの、結果としては悪くありません。いくつか既存の商品を例に比較しながら実食しましたが、似ている項目はあれど差別化されたテイストで、後味に残る余韻から “キムチ鍋をカップヌードル流にアレンジした” というテーマにも納得の仕上がり。
なかでも貝の旨みが想像以上に強かったのは予想外で、きちんと個性的かつ満足度の高い良品でした。ややイメージのカニバリゼーションが起きる危険性もありますけど、かなり中毒性の高い一杯だったので、来年も「夏のレッドシーフード」「冬の海鮮キムチゲ」みたいな感じで定期的にリリースしてもらいたいです【author・taka :a(大石敬之)】