どうも、taka :aです。
本日の一杯は、2019年4月1日(月)新発売のカップ麺、日清食品「カップヌードル 味噌」の実食レビューです。
ついにカップヌードルから待望の新定番「カップヌードル みそ」のレギュラーサイズ版が登場!
実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。お時間よろしければ、最後までお付き合いください。
カップヌードル 味噌
2018年4月2日、「ミニ」だけの特別な味として発売されたシニア向けの通年商品「カップヌードル 味噌 ミニ」が世代を超えて人気を博し、多くのファンからレギュラーサイズ化の要望が寄せられ、ミニサイズの発売から約1年——その要望に日清食品が応え、満を持す「カップヌードル 味噌」のレギュラーサイズ(通常サイズ)化が叶いました。
甘みのある麦味噌をベースに赤・白の米味噌など、3種の味噌をブレンドし、香味野菜の生姜(しょうが)と大蒜(にんにく)を効かせることで、濃厚な味わいなのにスッキリとした後口を両立。その結果、「カップヌードル 味噌 ミニ」は多くの固定ファンを獲得したのですが、レギュラーサイズの「カップヌードルみそ」が発売されるのは今回が初めてのことではありません。
初版となる「カップヌードル MISO(初代)」が発売されたのは、時を遡ること1992年。ファンクの帝王といわれたジェームズ・ブラウン(James Brown)をTVCMに起用し、自身の楽曲『Get Up(I Feel Like Being Like A)Sex Machine』で特に印象的なフレーズ「Get Up!」を「ミソンパ!」に置き換えたシュールなCMが一世を風靡。ファンクの帝王を “ミソンパおじさん” などと呼ぶ失礼な子どもたちが後を絶たないような状況になるほど、かなり大きな反響を呼びました。
初代はカニと味噌の旨味をアピール、2005年に自動販売機専売商品として「カップヌードル MISO(2代目)」を発売。その後、2006年11月に「カップヌードル」シリーズの新メニューとして「カップヌードルMISO(3代目)」が登場し、2007年10月9日にリニューアルしているのですが、しれっと2009年に生産終了——それ以来ミニサイズを除く純粋な「カップヌードルみそ」は発売されていないため、およそ10年ぶりの復活となります。
初代「みそ」が登場した時のミソンパおじさんも強烈でしたが、人工知能・AIが様々な分野で活用を期待されている昨今、「日清焼そばU.F.O.」を担当している輝夜月さんように、「カップヌードル味噌」のCMタレントにもバーチャルYouTuber(ユーチューバー)のキズナアイさんを起用。
カップヌードルの公式ツイッターアカウントも完成したCMを自身のタイムラインに公開していたのですが、撮影にはドローンを駆使し、キズナアイさんを投影したホログラムを現場に映写するという、なんともハイテクな最新技術を駆使したCMが話題になりました(※撮影場所は、長野県須坂市にある江戸時代中期創業、文化文政年間から味噌・醤油の醸造を行なっている味噌蔵「塩屋醸造」だそうです)。
そしてパッケージにも分かりやすくデザインされているように、「塩むすび」と「カップヌードル ミニ」の「レギュラー」「カレー」「シーフード」「味噌」の食べ合わせ調査を実施した結果、みごと「カップヌードル 味噌 ミニ」がカップヌードルの中で「もっとも『おむすびに合うランキング』第1位」を獲得(※日清食品調べ:対象は1都3県の20歳~49歳男女100人)。
「レギュラー」「シーフード」「カレー」などに続く定番化を目指し、同日にリニューアルされた「カップヌードル しお」や定番の「欧風チーズカレー」と肩を並べる「新時代スタンダード」として登場したのですが、ある意味ちょっと原点回帰的な新作です(※リニューアルした「SiO」の詳細については、「カップヌードル しお(2019)」の記事をご参考ください)。
開封
フタの上に小袋などは別添されていないので、通常どおり熱湯を注ぐだけの簡単調理。以前、カップヌードル初のエナジー系カップ麺として発売された味噌テイストの変わり種、「カップヌードル エナジー味噌ジンジャー ビッグ」には “ゴールデンジンジャーフレーバーオイル” なるオイルが別添されていたのですが、今回そのような飛び道具はありません。
具材の構成は謎肉ライクな味付豚ミンチ、キャベツ、コーン、人参、ネギなので、「カップヌードル 味噌 ミニ」と同じラインナップ。今回は特にカニの旨味などはアピールされていませんが、やわらかい味噌の香りとともに粉末煮干や魚醤の香りが重なって、その安心感を覚える組み合わせには思わず無条件でホッとさせられました。
今回の購入店舗は日清食品グループの公式オンラインストアですが、ネット通販サイト限定のカップ麺ではありません。一般的なスーパーマーケットやドラッグストア、ディスカウントストア、コンビニエンストアを含む全チャネル販売で、2019年4月11日から一時的に販売を休止していましたが、2019年8月26日に販売を再開しています(※2019年6月1日の価格改定により、メーカー希望小売価格は税別193円に上がりました)。
製品詳細情報・購入価格等
製品名:カップヌードル 味噌 製造者:日清食品株式会社 製造所:関東工場(製造所固有記号 A) 内容量:83g(めん60g) JANコード:4902105244838 規格サイズ:縦96mm×横96mm×高さ107mm 発売日:2019年04月01日(月) |
麺の種類:油揚げ麺(中華麺・ヌードル) スタイル:縦型レギュラーサイズ 容器材質:紙 湯量目安:320ml 調理時間:熱湯3分 小袋構成:-(小袋なし) |
原材料名とアレルギー表示
【原材料名】油揚げめん(小麦粉、植物油脂、食塩、糖類、しょうゆ、チキンエキス、ポークエキス、たん白加水分解物、ポーク調味料)、スープ(粉末みそ、糖類、ごま、大豆粉末、ポーク調味料、みそ調味料、豚脂、香辛料、チキン調味料、魚醤、酵母エキス、煮干し粉末)、かやく(味付豚ミンチ、キャベツ、コーン、人参、ねぎ)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、香料、カラメル色素、乳化剤、炭酸Ca、増粘多糖類、香辛料抽出物、かんすい、カロチノイド色素、酸化防止剤(ビタミンE)、炭酸Mg、くん液、ビタミンB2、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む) |
【アレルゲン情報】小麦・卵・乳成分・鶏肉・豚肉・大豆・ごま(食品衛生法で義務付けられた特定原材料7品目と表示が推奨されている20品目の合計27品目について掲載) |
実食開始
「カップヌードル 味噌 ミニ」の油揚げ麺には「カップヌードル カレー ミニ」と同じ麺(小麦粉、植物油脂、食塩、糖類、しょうゆ、ポークエキス、チキンエキス、たん白加水分解物)が採用されているのですが、今回その原材料名とは一致しません。ただ、調理前の見た目は親しみのある雰囲気で、同シリーズの中では太めに切り出されています。
通常サイズのカップヌードル(レギュラー)は麺量65gですが、それ以外のフレーバーは基本的に60gとなっていて、今回も例に漏れず麺量60gの平均的な値。「カップヌードル ミニ」はレギュラー、カレー、シーフード、味噌すべて麺量30gなので、ジャスト2倍ということになります。先ほど魚醤や煮干しの香りについて触れましたが、ガーリックとジンジャーもキーマンですね。
完成直後の具材量はカップヌードルシリーズ的に8割くらいのボリュームに見えますが、極端に少ないわけではありません。それから熱湯を注ぐ際、すりごまと粉末スープが熱湯の侵入を阻んでくるので、やけどに注意しながら “ゆっくり” 入れてください。それでは、「めん」「スープ」「具材」の順に解説し、カップ麺としての総合力を判定します。
栄養成分表示:1食(83g)当たり
カロリー:391kcal |
参考値(調理直後に分別して分析) 熱量:391kcal(めん・かやく:320kcal)(スープ:71kcal) |
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品パッケージに記載されている情報を必ずご確認ください。 |
めん
カップヌードルならではの、しなやかでコシとつるみのある麺。
(出典:日清食品グループ公式ウェブサイト「ニュース > プレスリリース >『カップヌードル 味噌』」)
「ミニ」と比較して原材料名は一致しませんが、今回の原材料(小麦粉、植物油脂、食塩、糖類、しょうゆ、チキンエキス、ポークエキス、たん白加水分解物、ポーク調味料)は期間限定の変わり種として販売されているカレー系統の亜種製品及び「海老の濃厚トマトクリームや「ラザニア風 チーズミートソース味」などの期間限定商品と同じ構成です。
「カップヌードル カレー」と比較してチキンエキスとポークエキスの順序が逆転、さらにポーク調味料が末端に追記されているのですが、以前まで「ポークエキス」に要約されていた原材料名を書き直しているだけ——という理由も考えられるので、近いうちに本家カレーヌードルもマイナーチェンジするかもしれません。麺のサイズも通常の「カップヌードル(レギュラー)」よりも広めの幅にカットされているように、これも「カップヌードル カレー」と共通する項目です。
とりあえず「カップヌードル カレー」の麺と体感的な差はなかったので、カレー用の油揚げ麺が入っている、というイメージの認識で問題ありません。今回のスープは優しくて深みのあるコクと力強いキレを兼ね備えていたので、カップヌードルのアイデンティティを確立させつつ、ちょっと太めのサイズがスープとバランスよくて素直に好印象な組み合わせでした。
スープ
3種類の味噌 (麦味噌、赤味噌、白味噌) を使用した濃厚なスープ。ショウガとニンニクでピリッとしたアクセントを加え、すっきりとした後味に仕上げました。
(出典:日清食品グループ公式ウェブサイト「ニュース > プレスリリース >『カップヌードル 味噌』」)
「カップヌルードル 味噌 ミニ」と比較して、原材料名の並び(使用されている原材料の含有量)に若干の違いはありますが、基本の味を守りつつレギュラーサイズ化に向けて味のバランスを微妙に調整しているような印象で、ほぼスープの構成は同じです。味の違いは「ミニ」よりも輪郭があるというか、味噌汁代わりではなく単品で主食になるサイズに合わせて濃いめに仕上げ、くっきりとした味付けを意識しているような印象を受けました。
甘みのある麦味噌をベースに赤味噌で味のアウトラインを引き締めながら、赤味噌が尖りすぎないように柔らかい白味噌が軽く赤味噌を包んで奥行きを深め、ちゃんと3種の味噌それぞれの個性を打ち出しつつ絶妙なバランスでブレンド。しっかりと味噌の力強さを感じるのですが、味噌ラーメンにキレを求めている方でも、味噌の主張が強過ぎると苦手な方でも、万人が楽しめそうなバランスに仕上がっている、実に素晴らしい着地点ですね。
さらに生姜やニンニクによる香味野菜のキレ、多めに入っていた擂り胡麻(すりごま)のパンチ、生姜とニンニクによる絶妙なピリッと感で濃厚なテイストでも最後まで飽きません。動物系のコクも丁寧で過不足なく、隠し味の魚醤と煮干が動物系では出せない旨味で味を複雑に——しかも純和風スープなのに洋風ヌードルもフィット、さすがカップヌードルです。
具材
味付豚ミンチ、キャベツ、コーン、ニンジン、ネギ。
(出典:日清食品グループ公式ウェブサイト「ニュース > プレスリリース >『カップヌードル 味噌』」)
「カップヌードル」=お湯を注いでフタを開けたら麺が見えないほど具沢山! というイメージが強かったりするのですが、チリトマトヌードルや欧州チーズカレー、トムヤムクンヌードルなど、定番御三家(レギュラー・シーフード・カレー)以外は例に漏れることもありますし、謎肉ライクな味付豚ミンチ7.5個は食べ応えがあって素直に好印象。
かなりスープが濃厚だったので、もうちょっとキャベツが多いと嬉しかったんですけど、ワイルドでジャンクな味付豚ミンチは食べ応えがあり、甘いコーンとコリコリ食感の人参もスープとマッチ。ただ、お湯を注いでから待っている間、味付豚ミンチは麺の上に乗っているだけ——みたいなパターンも多いので、しばらくスープの中に浸けてケアしておくのがオススメです。
今回のスープと相性が良さそうなモヤシやニラが入っていたら、もっともっと満足感がアップしそうだな——と思いつつ、このままでも充分に満足できる内容ですね(※後日、キャベツが倍以上かつ謎肉9個の個体も確認したので、この記事と具材のバランスは大きく変動するかもしれません)。
総評
★★★★★★☆☆☆☆(★6)
通常サイズのレギュラー商品として復活を遂げた今回の新商品「カップヌードル 味噌」ですが、何度でも食べたくなるような飽きのこない味わいから定番商品らしい安定感を打ち出し、万人ウケするタイプでありながら濃すぎることも味気ないこともない濃厚な味わいの味噌スープが絶妙で、正直これといって文句の付け所が見当たりませんでした。
奇抜な印象の無さも定番商品としてはプラスに評価できるポイントですし、純和風でありながらカップヌードルらしさを踏襲。ミニサイズの「カップヌードル 味噌 ミニ」が好きだった方はもちろん、それをレギュラーサイズで食べたいと思っていた方は特に高い満足感が得られるでしょう。
コンビニの塩おにぎりや白ご飯とも相性抜群なテイストですし、今度こそ「新時代スタンダード」の定番商品として末永く販売を続けてもらいたいですね。(※レギュラーサイズとミニサイズとの細かな違いについては、関連記事「カップヌードル 味噌」と「カップヌードル 味噌 ミニ」の比較レビューをご参考ください)