カップヌードル、本気で「担担」を商品化。その個性と本格さに脱帽せざるを得なかった件——

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日清食品

どうも、taka :a(@honjitsunoippai)です。

本日の一杯は、2023年8月28日(月)新発売、日清食品のカップ麺「カップヌードル 担担 〜花椒とゴマ香るコク旨たんたん」の実食レビューです。

腰果と搾菜をカプヌに使用!? ザクザク、コリコリの新食感 “間違いない” おいしさを約束するロングセラーに “間違いない” 王道中華フレーバー新登場!!

実際に食べてみた感想と経験に基づいて評価し、カップ麺としての総合力を判定します。よろしければ、最後までお付き合いください。

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カップヌードル 担担

カップヌードル(CUPNOODLE)とは、1971年(昭和46年)9月18日に東京都新宿区の伊勢丹百貨店で発売以来、即席カップめん市場で圧倒的な占有率を誇るロングセラーで、日清食品の代名詞となっているブランド。当初は店頭にさえ並ばない時期もありましたが、発売50年目に世界累計販売500億食を突破し、今や世界100ヶ国で販売される規模にまで成長しています。

2文字目の「担」に注目

今回の新商品「カップヌードル 担担」は、昨今 “買い物で失敗をしたくない、損をしたくない” と考える人が増えていることを背景に開発された一杯で、しれっと「担」の6画目がイラストに変わっているように、即席カップめん業界では珍しい「カシューナッツ」をトッピング。さらにニュースリリースを見ると「ザーサイ」も使用ということで、かなり本格的な仕上がりに期待できる新作が現れました。

カップヌードルにおける担担(担々)の歴史は、現在を遡ること23年以上、2000年(平成12年)1月に発売された「カップヌードル 旨ダレ中華 担々みそ」に始まり、当時の詳しい資料は残っていませんが、2011年(平成23年)4月26日〜6月30日の間に実施された『歴代カップヌードル復活総選挙』にて21位(投票数23,266)に食い込んだフレーバーでもあります。ええ、なんとも微妙な順位ですが。

それはさておき発売日順に並べると、2001年9月17日「担担ビッグ」、2003年11月17日「担々BIG」、2008年3月3日「四川風担々」、2010年3月29日「マイ・レンジタイム 四川風担担ヌードル」、2012年8月20日「ミートタンタン ビッグ」、2018年5月28日「肉食リッチ 贅沢肉盛り担々麺」など、時代に合わせて趣向を変えながら、担々系のフレーバーをしていたカップヌードル。

なかには “こんな担々麺” も‥‥

ちょっとニッチな商品になりますが、関西のローカル番組『水野真紀の魔法のレストラン(マホレス)』コラボで、3人の有名シェフ(山口浩シェフ、澤田州平シェフ、竹内啓二シェフ)監修のもと、2021年11月3日に販路限定で「カップヌードル 魔法のレストランコラボ トマトスープ→担々麺」という特殊な変わり種を出していたこともあり、それには “カシューナッツ” を搭載していました。

というわけで、カップヌードル史上初の担担麺ではなく、またカシューナッツの使用もブランド初ではないけれど、広く一般に販売することを前提としたカップヌードルにカシューナッツが搭載された前例はありません。また中華料理店では珍しくないけれど、即席カップめん業界では珍しいザーサイを使用しているのも見どころで、この組み合わせについては今回の「カップヌードル 担担」が初の試み。

かくして具材ばかりに目が行ってしまっていたのですが、日清食品のニュースリリースには “コクとキレのある担担スープ。ねりゴマのコクと花椒のピリッとした辛さとシビれ、ピーナッツバターの香りと甘みをきかせました。” との記載があるため、スープに関しては「ピーナッツバター」の主張が気になるところ。

辛さレベルは5段階基準で真ん中以下の「2」

日清食品の担担麺といえば、練り胡麻や芝麻醤(チーマージャン)のコクに振り切った “ど濃厚” タイプ、あるいは花椒(ホワジャオ)の個性を強調させた “痺れビリビリ” タイプの2種に大別されるイメージなので、それとは異なる雰囲気を醸している今回、仕上がりが楽しみです。ちなみに余談なんですけど、スマホなどで変換される土偏の坦坦(坦々)は誤字なので、お気を付けください。

開封

天面でも新食感をアピール

今回のカップ麺に小袋は別添されていないため、フタを開けたら熱湯を注ぐだけでOKの手軽な仕様。ちなみに2023年9月1日(金)10:00~12月31日(日)17:00までの期間中、あの “フタ裏ネコ” がスマホで飼える「カップニャードル(CUP NYADLE)」というキャンペーン(特設サイト)が実施される予定となっているのですが、その対象商品に「カップヌードル 担担」は含まれていません。

早くも花椒とナッツの掛け合いが印象的

ただ、定番の「味噌」や「辛麺」とパッケージのデザインが似ているため、もしかすると売り上げ次第では「担担」もレギュラー入りするのでは‥‥などと妄想しつつ、それはさておき具材は “ごま、カシューナッツ、ザーサイ、味付豚ミンチ、チンゲン菜” の組み合わせで、カシューナッツが後入れできないのは少し寂しいポイントになりますけど、早くも花椒とナッツの共演に期待が高まる香り。

メーカー希望小売価格は236円(税別)なので、レギュラーサイズの「カップヌードル」と同じ値段。2023年8月現在、たとえばコンビニで購入した場合の税込価格は254.88円になりますが、スーパーやドラッグストアなど、多くの販売店に卸されているNB(ナショナルブランド)商品なので、どこにも売ってない!! どこで売ってる!? みたいな窮地に陥る確率は低いと思います。

※ただし、コンビニでの取り扱いは原則 “火曜日、地域にによっては水曜日以降” になるので、今回の商品に限らず、新作カップ麺の発売初日は注意してください。

製品詳細情報・購入価格等

製品名:カップヌードル 担担
製造者:日清食品株式会社
製造所:関西工場(滋賀県栗東市下鈎21-1)
内容量:87g(めん60g)
商品コード:4902105279595(JAN)
発売日:2023年08月28日(月)
実食日:2023年08月29日(火)
発売地域:全国
取得店舗:スーパー
小売価格:236円(税別)
購入価格:159円(税込)
麺の種類:油揚げ麺
スタイル:縦型レギュラー
容器材質:紙
湯量目安:300ml
調理時間:熱湯3分
小袋構成:別添なし

原材料名とアレルギー表示

【原材料名】油揚げめん(小麦粉(国内製造)、植物油脂、食塩、糖類、しょうゆ、チキンエキス、ポークエキス、香味調味料、ポーク調味料)、スープ(豚脂、糖類、でん粉、クリーミングパウダー、小麦粉、ねりごま、すりごま、ポーク調味料、香辛料(にんにく、唐辛子、花椒、しょうが、胡椒)、植物性たん白、食塩、たまねぎ、脱脂大豆粉、大豆粉末、粉末しょうゆ、ピーナッツバター、酵母エキス)、かやく(ごま、カシューナッツ、ザーサイ、味付豚ミンチ、チンゲン菜)/ 加工でん粉、調味料(アミノ酸等)、乳化剤、炭酸Ca、香料、かんすい、カロチノイド色素、酸味料、増粘多糖類、カラメル色素、酸化防止剤(ビタミンE)、ビタミンB2、シリコーン、くん液、ビタミンB1、(一部に小麦・卵・乳成分・落花生・カシューナッツ・ごま・大豆・鶏肉・豚肉を含む)

実食開始

見慣れた油揚げ麺(やや太め)

麺は油で揚げたフライ麺で、湯戻し時間は標準の3分。日清食品のニュースリリースには “スープの味わいに負けない、つるみのある少し太めのしなやかな麺。” との記載があり、既存のフレーバーを例に挙げると「カレー」や「チリトマトヌードル」「味噌」などに使われている麺と同じ幅。

カシューナッツとザーサイの個性たるや

前述のように小袋は別添されていないため、お湯を内側の線まで注ぎ、フタをして待つこと3分。時間になったらフタを剥がし、よく混ぜ合わせたら完成です。とろみを特別に強める成分などは入っていませんが、スープの素となる原材料に小麦粉や大豆脱脂粉、大豆粉末などが含まれているので、溶け残りがないよう丁寧に混ぜ合わせてください。

それでは、注目のカシューナッツとザーサイの存在感についてはもちろん、新食感を謳う “ザクザク、コリコリ” や、念のため辛味の強さにも注目しつつ「めん」「スープ」「かやく」の特徴を解説し、カップ麺としての総合力を判定します。

栄養成分表示:1食(87g)あたり
カロリー:432kcal
たん白質:10.0g
脂  質:22.4g
炭水化物:47.6g
食塩相当量:4.6g
(めん・かやく:2.1g)
   (スープ:2.5g)
ビタミンB1:0.19mg
ビタミンB2:0.27mg
カルシウム:127mg
参考値(調理直後に分別した値)
熱量:432kcal(めん・かやく:347kcal)(スープ:85kcal)
※当ブログに掲載している「原材料名」及び「アレルゲン情報」並びに「栄養成分表示」などの値は、実食時点の現品に基づいたもので、メーカーの都合により予告なく変更される場合があります。ご購入・お召し上がりの前には、お手元の製品に記載されている情報を必ずご確認ください。

めん

カップヌードルの中では太麺

5.0

カップヌードルのシリーズに使われる油揚げ麺のサイズは、大きく分けて約2mm幅と約3mm幅の2種類あり、今回はスープに合わせて後者を選択。たった1mmの差でしょ? などと思われるかもしれませんが、意識的に比較したときの差は歴然で、あきらかに3mm幅のほうが強めに主張してきます。

たしかにスープと対等に渡り合っている

前述した「カレー」や「チリトマトヌードル」「味噌」などと比較して、原材料名の表示が微妙に変わっているのですが、おそらく食品表示法の関係による違い。体感的には既存品と “同じ麺” という認識で問題なく、もしも厳密には違ったとしても、きわめて微調整に過ぎません。

スープや具材のインパクトを最大限に強めるために、あえて麺の主張を弱らせても面白かったのではないか‥‥などと、私なんかは思ってしまったのですが、麺とスープのバランスを重視すると適切な加減。というか、麺を食べている間にも具材の胡麻が食い気味に攻めてくるので、それとのバランスを重視したのかも。

スープ

かやくも手伝ってるけどヤバくない?

6.5

表面に大量のゴマが浮いているように、スープを単体で飲もうとしても、ほぼ確実に胡麻が飛び込んでくるのですが、それとは異なる練り胡麻(ねりごま)と擂り胡麻(すりごま)のコク、そしてピーナッツバターの甘さもハッキリわかるくらい印象的。甘さについては糖類による演出もありますが、舌に纏わり付いてくるような人工甘味料は使用していないため、不自然なほど過度に甘いわけではありません。

辛さレベルは「2」となっていたように、唐辛子の辛味はピリ辛の枠を出ることはないけれど、ゴマやピーナッツバターのコクと対比を描く花椒の清涼感は明確で、ニンニク・ショウガ・コショウのアクセントも飽きない工夫に寄与。土台を支える動物系の丁寧な旨みも然る事乍ら、大豆粉のテクスチャーが濃厚さを自然に押し上げ、ほんのちょっと醤油の隠し味で日本人好みの味わいに。

ちょっと意外だったのは、日本式でありながらも味噌を使用していなかったこと。それと醸造酢も使用していませんが、具材のザーサイから滲み出てくる酸味が玄妙で、想像以上していた以上に本格的な作りです。途中で引き合いに出した「カップヌードル リッチ」じゃないですけど、いやはや驚きました。これ、ぜひとも深呼吸しながら食べてください(それとスープに白ごはんドボン派の方、朗報です)。

かやく

とにかく口の中が賑やかで個性的

7.5

パッケージでも訴求されている、ザクザクコリコリ新食感の “ザクザク” は「カシューナッツ」に由来しているのですが、お湯で戻す工程を挟むため、煎りたてのような食感が楽しめるわけではありません。しかし、カシューナッツ特有の風味まで失われているわけではなく、ふやけた歯触りとはいえ個性の演出に効果的。片や “コリコリ” は「ザーサイ」に由来しており、こちらはザーサイらしい歯応え。

ザーサイに関しては、前述のように特有の風味がスープの本格さを底上げしてくれますし、加えて「ごま」の “プチプチ” や「チンゲン菜」の “シャキシャキ” など、異なる食感が賑やかで、容器の底に溜まりがちな具材を最後、口いっぱいに含んだときの多幸感ときたら‥‥参りました。味付豚ミンチは謎肉(なぞにく)なので、それ以上でも以下でもないですけど、違和感なくハマってます。

総評

7.0

唐辛子の辛さ(辣味)だったり、花椒の痺れ(麻味)だったり、刺激的な要素は控えめで、だいぶマイルドなテイストに寄せているのですが、練り胡麻・擂り胡麻とピーナッツバターに由来するコク、それと対比を描く花椒の清涼感、さらにカシューナッツとザーサイの個性も相俟って、素晴らしいの一言に尽きる仕上がり。

ちょっと太めの麺は、いつもの慣れ親しんだ項目になりますけど、カップヌードルらしさを象徴するポイントで、しかしながら総じて本格的だと思える、ここまで丁寧かつ大胆に作り込まれては高く評価せざるを得ません。まだ公式から新レギュラー入り云々に関するアナウンスはありませんけど、ぜひ通年で販売していただきた一杯です。マジで【author・taka :a(大石敬之)】

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